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■闘う合同・一般労組 8・6ヒロシマ行動へ!

月刊『労働運動』34頁(0293号09/01)(2014/08/01)


 

■闘う合同・一般労組 8・6ヒロシマ行動へ!
 

 


■闘う合同・一般労組

8・6ヒロシマ行動へ!

戦争と首切りは同じ、労働組合の力で安倍打倒!

8・6ヒロシマ行動へ!
壹貫田 康博(広島連帯ユニオン書記長)


 7月1日、安倍政権によって集団的自衛権行使容認が閣議決定されました。川内原発再稼働、辺野古新基地建設、オスプレイ全国で飛行、武器輸出などなど。安倍政権は、堰を切ったように一気に戦争への道を突進し始めました。マレーシア航空機撃墜という事態まで引き起こしたウクライナ情勢、イスラエルによる地上部隊のガザ侵攻、閣議決定からわずか1か月の間にも情勢はめまぐるしく進んでいます。世界大恐慌という資本主義の危機は、労働者民衆を戦争に引きずり込みながら急速に崩壊の危機に向かっています。危機の根底には、アメリカを盟主とする大国が、これまでのように世界を支配することができない現実があります。労働者が生きることもできず、戦争に行き着く以外にないような社会は変えるしかない、そうした怒りが、膨大な人たちの中に満ちあふれています。
 被爆69周年の8・6をめぐって、「安倍首相を記念式典に出席させるな」「安倍政権を倒せ」という声が湧き上がるように噴き出しています。他方、記念式典の時にデモや集会をやらせるなというマスコミ挙げてのキャンペーンや、安倍首相の記念式典出席をめぐり「式典は慰霊の場。他の平和集会とは違う」と体制内的運動の全面屈服などが、それを必死で押しとどめようとしています。
 しかし、誰もが本当に安倍政権を倒すにはどうしたらよいのか本気で考え、あるいは悩み、これまでの殻を破って行動し、本当に安倍を打倒したいと必死で格闘しています。その怒りを解き放ち、形にし、力に変える、その時が被曝69周年の8・6です。
 私たちは核と戦争に絶対反対のゆるぎない運動を築いてきています。労働組合の復権とは、分断を打ち破って労働者が自分たちの組織を持つこと、団結した力で現実を変えていくことは可能だと示すことです。あらゆる労働者民衆の声を安倍打倒に向かって束ねる壮大な挑戦に打って出ようではありませんか。労働者民衆から生活を奪い、核で殺し、戦争に動員し、金儲けのために命を差し出せという社会を絶対変えようではありませんか。
 広島連帯ユニオン谷口組合員(8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長)の解雇撤回の闘いは、この間の解雇撤回闘争の蓄積の上に、もう一段の飛躍に挑戦しています。団結の力を基礎に、あらゆる職場、地域、学園で奮闘してきたことを、職場全体で闘う労働組合を組織することにすえきって、その力で解雇撤回させる挑戦です。
 労働者は外注化によってバラバラにされ、団結を奪われてきました。ユニオンが職場に登場した途端、資本は何としても労働組合を作らせないと必死です。外注化による労働者の分断、職を失えば生きていけない非正規職の現実、過労死に至るような正規労働者の酷使、すべて労働組合が闘わないことで生み出された現実です。だったら私たちの手で労働組合を復権させようではありませんか。
 この解雇攻撃の核心は、外注化と労働組合破壊にあります。連日のビラ入れと包囲デモによって、ついに7月13日に広島連帯ユニオンと福屋との「協議」が行われました。1人の非正規労働者の解雇をめぐる「協議」に、福屋は取締役業務本部長、総務部長、人事課長が出席しました。広島連帯ユニオンの力、労働者の団結した力に福屋が心の底から恐れている姿を見て取ることが出来ます。
 福屋の地下売場には5台のレジがあります。3番レジはA社の派遣、4番レジは別のB社の派遣、5番レジはアクオ西日本の請負となっています。そもそもこのような業務運営形態で、請負だけが独立して福屋の指揮命令下に入らずにレジ業務を行うことは不可能です。福屋はそのことを十分承知で、ただ業務委託料が安いからというだけで違法を承知でこのようなことをしているのです。偽装請負を前提にした業務委託そのものが問題なのです。
 福屋は「協議」の中で、「偽装請負はしていない」「雇用関係がないから福屋は無関係」と居直りを決め込みました。しかし、職場の実態を追及すると「具体的に調べていないが偽装請負はしていない」と繰り返すばかりです。「調べて偽装の実態があってもそれを解決出来ない」から調べることさえしない姿をさらけ出したのです。そして、外注先の会社が首切りをしようが福屋には何の関係もないという態度に対して、谷口組合員の雇用の責任は福屋にもあると徹底的に追及しました。
 「協議」の翌日から福屋は、朝のミーティングには出なくてよいとか、緊急対応の連絡にも応えない(おいおいお客さんはどうするの)という異様な事態が生まれています。外注化の矛盾が一気に噴出しています。
 一方で、直接の使用者であるアクオ西日本は、7月14日の団体交渉の中で、谷口組合員が「同僚を署名活動や集会に誘ったこと」を解雇の理由にあげました。国鉄署名を集めたなどの組合活動を理由として解雇するという露骨な不当労働行為です。アクオ西日本は完全に墓穴を掘りました。
 今回の谷口組合員に対する解雇攻撃は、安倍政権の進める外注化・非正規職化、正規職には一層の強労働・長時間労働、低賃金化を強いる「成長戦略」、労働規制撤廃の攻撃そのものです。
 たった1人の非正規労働者が労働組合に結集して立ち上がった瞬間に、福屋の職場全体、さらには広島の繁華街=八丁堀界隈全体を「職場」とした大闘争になっています。「労働組合の存在と闘い」が核心問題であり、「安倍政権を倒せる!」という展望を作り出していく闘いそのものです。
 被爆69年の8・6は、集団的自衛権行使容認を閣議決定した安倍政権との激突の場となりました。国際連帯と解雇撤回闘争を根底に据え、被爆者の怒りと、フクシマの怒りと一つになって、怒りを解き放ち、8・6ヒロシマ大行動から「安倍倒せ8・17大集会」へ!
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※8・6ヒロシマ大行動大集会
★8月6日(水)12時30分
★広島県立総合体育館