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■地平線 全証拠開示・星野解放へ100万人の署名を!

月刊『労働運動』34頁(0293号14/01)(2014/08/01)


 

■地平線 全証拠開示・星野解放へ100万人の署名を!
 

 

(写真 上野公園野外音楽堂【6月29日】)

■地平線

 全証拠開示・星野解放へ100万人の署名を!

星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議 共同代表 狩野 満男

 6月29日、上野公園野外ステージで星野全国集会が670人の参加を得て開催された。全国集会としては初めての屋外での集会であった。「星野解放の歌」が運動の中から作り出され、大胆に星野解放・全証拠開示100万人署名運動への踏み込みを宣言する、飛躍、転換をかけた集会となった。
 集会へのメッセージで星野文昭さんは「まさに星野闘争は、究極の分断・圧殺攻撃なのです。だから、一切の曖昧さ、ごまかし、中途半端さが許されず、根底から無期の現実、全現実を打ち破り、変え、未来を切り開く力が求められている……」と発信した。
 メッセージは分断・圧殺攻撃と闘う全人民・労働者の魂を鼓舞し、希望と団結を呼び起こす異例の長文のアジテーションであった。「愛と革命」出版の達成感に続く、解放歌「ソリダリティ」発表へ向けた期待のこもった発信だったのだろう。星野闘争はついに自らの歌を生み出した。「ソリダリティ」に星野奪還の魂を吹き込み、すべての闘いの中に持ち込み広げよう。
 基調報告では、戦争・改憲に激しく突き進む安倍政権と対決し、労働者・人民の怒りで星野解放・全証拠開示100万人署名運動に打って出る大方針が提起された。そのために全国の労組を軸にあらゆる拠点に署名を持ち込むこと、東京高裁・高検との攻防に勝利し全証拠を開示させ、運動を拡大し、星野さん・暁子さんとの団結を深めることが提起された。この壮大な提起は2010年代中期の激闘を主体的にとらえ、さらに今日の星野闘争の到達地平をあえてリセットすることも辞さない星野奪還への決断である。

労働運動の核心に星野闘争を据えよう

 2009年の「労働運動の力で星野さんを取り戻す」方針確立から、星野闘争は大きく飛躍・前進を遂げてきた。多くの労組の「星野決議」を得て、2度の徳島刑務所包囲闘争は敵の心臓をえぐる攻勢をかけている。星野闘争を階級的に支える実体が、さらに労働者階級・階級的労働運動に大きく転換していく中に、星野闘争の根底的勝利がある。
敵は墓穴を掘っている。40年の拘束の中で、星野さんは暁子さんと共にすべてを奪い返す人間の尊厳をかけた歴史的存在に到達している。閉じ込めれば閉じ込めるほど、労働者・人民の怒りと自己解放を伴う決起を生み出すのだ。これが海を越えて闘う人民からの国際連帯の熱いメッセージとなって届いている。
 人間の尊厳そのものを利潤の糧とする新自由主義の破綻・崩壊はすでに始まっている。星野闘争は革命そのものなのだ。星野さんが持つ人間としてのかけがえのない魂は、闘う労働者・全人民の感性に普遍的に宿っている。
 労働運動の核心に星野奪還をさらに強固に据え、具体化することが求められている。各労組に星野対策部を立ち上げることが、星野闘争の今後を決する課題としてあるだろう。これが星野闘争を広範な大衆運動として階級的に組織する最大の力なのだ。今集会の提起の核心はこれである。