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9・28群馬国鉄集会報告

月刊『労働運動』34頁(0296号04/02)(2014/11/01)

9・28群馬国鉄集会報告

国鉄闘争全国運動・群馬を立ち上げる出発点

9・28群馬国鉄集会報告

 9月28日、前橋市の群馬県公社総合ビルにて、「安倍たおそう9・28ぐんま労働者集会」が35人の参加で勝ちとられた。結集人数という点では決して十分とは言えないが、「集団的自衛権行使容認」の7・1情勢に対して、国鉄闘争を軸にして、群馬に闘う階級的労働運動の旗を立て、動労連帯高崎と群馬労組交流センターが打って出る宣言を発した。そして国鉄闘争全国運動を群馬にも立ち上げていく出発点となった。
 8月23日に「戦争させない1000人委員会群馬」結成集会が高崎であった。国労高崎地本書記長が事務局を務めるこの集会は、会場を機動隊にがっちり守られて集会を行った。これには誰もが驚いた。労働組合が、1047名解雇撤回闘争から引き揚げた途端に、職場での闘いが投げ捨てられ、権力に依拠する運動への変質が雪崩を打って進行する。これに対して、7・1情勢の中で、私たちは単なる批判者でいていいのか。国鉄闘争とは何なのか。こうした議論を、群馬労組交流センターや群馬合同労組の中で行いながら、今やっぱり私たちが打って出よう、と9・28集会は勝ちとられた。
 集会は、何と言っても動労連帯高崎の和田山委員長が、一年余りに渡る闘病の末に、再び国鉄闘争の先頭に立つ決意を表明したことが決定的だった。命も危ぶまれた病気を克服し、懸命のリハビリの結果、奇跡的な回復を遂げた。国鉄闘争にかけた執念だ。ブランクをものともせず、11・2への総決起を訴えた。
 群馬合同労組は、群馬における国鉄闘争と階級的労働運動に責任を取っていく決意をもって、集会にも責任を果たした。基調報告を書記長が行い、この一年新たに闘いに立ち上がった仲間が確信を持って発言に立った。
 JRの下請け労働者の闘いが報告され、解雇撤回の闘いが報告された。国際連帯のアピール、行動提起を組合員が行った。化学一般昭和高分子労組からは「労働組合というのは自分たちのことしかやらないものだと思っていた。それをひっくり返してくれたのが動労千葉のジェット燃料貨車輸送反対闘争。三里塚の農民のために自分のクビをかけてストで闘う動労千葉に感動し、それを手本にしてきた。今こそ階級的労働運動を復権しよう」と訴えた。NAZENぐんま、群馬星野文昭さんの再審を実現する会からも連帯のアピールが寄せられた。
 集会には、ビラを見て来てくれた老夫婦もいた。話を聞くと、若い頃、松川事件の救援運動に関わっていたとのこと。朝鮮戦争突入情勢の中で、1949年国鉄労働運動をつぶすために仕掛けられた列車転覆のでっち上げ弾圧「松川事件」。一審二審で5人の活動家が死刑判決を受け、最高裁で無罪を勝ちとった。国鉄闘争は日本の労働者階級と深いところでつながっているのだと、再確認することができた。老夫婦は星野さんのことを知り、署名用紙をたくさん持ち帰ってくれた。
 こうした心ある人たちの団結の場としても、国鉄闘争全国運動を群馬に作ることを決意する集会となった。