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9・28川内原発再稼動反対集会に参加

月刊『労働運動』34頁(0296号05/01)(2014/11/01)

9・28川内原発再稼動反対集会に参加

9・28川内原発再稼動反対集会に参加

階級的労働運動を軸にした反原発運動の発展を

 9月28日に鹿児島市天文館公園で開催された「ストップ川内原発再稼働!9・28全国集会」に参加してきました。集会には7500人が参加、9・23亀戸1万6000人に続く怒りのうねりの開始です。
 前日鹿児島に到着、有名な桜島を見上げると曇りで頂上が見えない。立ち寄った県立博物館で、実は「本日3度目の噴火」が起きており、雲だと思ったのは火山灰だと教えられた。博物館には噴火で降ってきた直径1mはある噴石も展示。活火山に近い川内原発を再稼働する危険性に驚愕するとともに、川内原発を再稼働の突破口と位置づける安倍政権がまさに「噴火山上」にあると実感した。
 「地殻変動を観測していれば巨大噴火する数年前に前兆がわかる」とする規制委、核燃料をすべて移動させるのにかかる「5年」前に噴火を予知するという九州電力の空論は、御嶽山の噴火で吹き飛んだ。名古屋大学にあった御嶽山の火山噴火研究は、国の予算が切り捨てられ観測を縮小、「広い御嶽山のどこで噴火したかも指摘できない。噴火地点がどこかもわからずに噴火対策が進むわけがない」(東濃地震科学研究所・木股文昭氏。9月29日河北新報)。噴火による犠牲者も新自由主義による殺人であり、政府・資本家は地震を予知する金があるなら儲けたいというのが本音だ。「3・11フクシマ」は毎日職場で、合理化と外注化、それに屈する体制内労働組合指導部によってもたらされているのだ。
 そして「避難計画」は、病院や介護施設にいる「弱者」は「屋内待避」と避難させない。これのどこが避難計画なのか。避難計画の破綻をうけて国が強烈な介入を開始、自衛隊と、自治体・交通・運輸・介護・医療労働者が被ばく労働に動員される。もはや徴兵制と何も変わらない。「安全性を保証できなければ運転手を出すわけにはいかない」(私鉄鹿児島交通労働組合委員長。8・31朝日新聞)というバス労働者たちの拒否はまったく正当であり、こんな避難計画も再稼働も破綻させて当然だ。
 地元の怒りは凄まじかった。自治体などを中心に労働組合も多く参加した。福島から避難する元川内村議の西山千嘉子さんは、小児甲状腺がんが「事故のせいではない」などと言われていることを弾劾、「原発問題は戦争の問題と同じ」と言い切った。7・1情勢の下で福島の怒りも新しい段階に入っている。
 「福島から安倍打倒を訴えに参りました」「安倍との力関係を変えるのは職場からの決起です」と訴える椎名千恵子さんを先頭に、NAZENは階級的労働運動を軸にした反原発運動の発展をかけて闘った。7・1情勢で求められているのは、運動全体に責任を取る主流派精神です。
 10月9日の薩摩川内市での説明会でも住民の怒りは爆発、「避難計画や再稼働に関する質問は受け付けない」「会の運営に支障を来せば終了する」などのアナウンスとともに、「録音禁止・座席指定」と県・市も戦々恐々、たった1時間で質疑を打ち切り逃げ去った。反原発のうねりを階級的な発展へ、国鉄闘争全国運動と一体で勝ちとろう。
 (織田陽介)