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動労総連合を全国に打ち立てよう! 辻川 慎一(動労水戸副委員長)

月刊『労働運動』34頁(0298号02/01)(2015/01/01)


動労総連合を全国に打ち立てよう! 辻川 慎一(動労水戸副委員長)

階級的労働運動の真価をかけ15年決戦の爆発を勝ち取り、動労総連合を全国に打ち立てよう!

辻川 慎一(全国労組交流センター代表・動労水戸副委員長)

●党と労働組合の一体的建設 

 世界大恐慌の中で国際的対立と分裂を深めながら、全ての人民の共同性の要である労働者の階級的団結破壊で延命を図るブルジョアジーとその国家権力との最前線の攻防において、私たちは階級的労働運動の前進を切り開き、革命的労働者党建設を推進してきました。解雇・倒産、外注化・非正規雇用化と一歩も引かずに激突しながら、労働者階級の真の代表鈴木達夫弁護士を押し立てた衆議院選挙を通し、新たな政党として労働者大衆の前に鮮烈な登場を勝ち取っています。この「党と労働組合の一体的建設」を軸に、実に決定的で誠実な人々の決起を次々と生み出してきています。労働組合で団結した労働者階級が、ブルジョアと体制内勢力の一切の分断を打ち破り、全人民的団結を生み出すことができる。そして労働者人民自身を時代と社会の主体に押し上げ、労働組合を不抜の拠点として打ち立てることが、党として団結することによってのみ切り開かれる。この核心を2014年決戦を通じてはっきりつかみ取りました。

●国鉄決戦の基軸性

 同時に決定的なことが、大資本のための戦争と原発、労働・生活破壊という新自由主義攻撃との激突の一切の土台に「国鉄分割・民営化」があり、国鉄闘争を巡る労働組合の攻防の基軸性を改めてはっきりさせたことです。ブルジョアの延命のための国家的な新自由主義攻撃としての国鉄分割・民営化決戦から、日共をはじめ体制内全党派が逃亡し、革マルに至ってはその先兵になることで延命を図りました。戦後革命期以来、日本労働者階級の闘いと存在をブルジョア体制内に押し止め、その階級性を解体する全構造が国鉄闘争によって明らかになりました。重要なことは、動労千葉を先頭とする動労総連合と全国労組交流センターの不屈の闘いによってこの構造を暴き出し、その影響力をそぎ落とし、根本から無力化させてきた点にあります。
 その地平は、世界大恐慌への突入下での2010年「4・9和解」と2011年「3・11大震災と原発事故」の情勢に対して「解雇撤回・外注化阻止・被曝労働拒否」の動労千葉・水戸の渾身の闘争の貫徹によって、階級的労働組合のすさまじい威力の開示を通して全人民の団結を生み出すところに発展したのです。それはさらに、郡山工場に波及し「被曝労働拒否・外注化絶対反対」をめぐる国労郡山工場の闘争と攻防に転化しています。こうして動労総連合と全国労組交流センターの全国化情勢を切り開いたのです。
 また、10年以上の韓国・民主労総ソウル本部との国際連帯の積み重ねの上に、鉄道民営化との壮絶な闘争を展開している韓国鉄道労組と動労千葉の歴史的連帯がついに切り開かれました。これは、私たちが国鉄・JR労働運動において確固たる勢力に発展することによって、より決定的な国際的階級的団結が形成され、戦争と原発、労働・生活破壊への国際的反撃陣形が形成されることを指し示しています。これは、帝国主義による排外主義と侵略戦争の発動を絶対に許さない、根本的現実的回答なのです。
 14年決戦において切り開いてきたこの歴史的地平は、まさに動労千葉・国鉄闘争を基軸とした全産別決戦を貫いてきた全国労組交流センター運動をさらに決定的な位置に押し上げ、組織的発展を求めています。

●戦争と原発、労働・生活破壊をめぐる決戦

 時代の基調は、帝国主義の最末期政策としての新自由主義の世界的破綻の世界大恐慌への転化であり、国際経済対立の激化の戦争への転化にあります。資本主義延命の最後の言葉は、結局「搾取の強化と戦争」による膨大な命の収奪しかありません。自民党と全ての野党や体制内勢力の限界と破産は、「破産した体制内での位置取り」で延命しようとあがいていることにあります。
 しかし、もはや体制内に止まっても「食っていけなくなっている」ことが核心問題なのです。誰しもが根本破綻を見据えられず、真実を隠し、改良による展望があるかのように描く。そして結局そのすべての破綻を、労働者階級と全人民に負わせていく。この体制の中で労働者階級人民は、団結して闘うことなく生きられないのです。
 この時代に対する真の回答は、帝国主義とその戦後体制を労働者階級の党と労働組合を通じた決定的闘争によって全人民の団結を生み出し、根本から打倒することにあります。衆議院選挙戦に明確なように、労働者階級人民の生活破壊によって自民党は急激に支持を失っています。しかし25%の得票率で8割の議席が独占できる小選挙区制度による支配を許している原因は、圧倒的多数の「野党」による分断にあります。ブルジョア独裁国家の階級構成の本質から言えば、反革命と体制内勢力が99%を分断することで、この体制を支えているということです。
 2015年初頭から3~5月に向けた闘争は、「戦争と原発、労働・生活破壊」をめぐる労働者階級と全人民の生死と未来をかけた決戦になります。米帝の弱体化に乗って海外侵略に出る
「集団的自衛権発動」の諸法案。それと一体の沖縄辺野古新基地建設。「円安」「消費税」倒産のまん延による大失業と、公務員攻撃による民営化と非正規化、低賃金・労働強化による過労死
の横行。国道6号線に続く常磐道全線開通で強制される福島県民への帰還と被曝の強制。
 震災と原発事故をも使って進められる農漁業解体とTPPに向けた大資本への売り渡し。

●国鉄を軸に星野・福島・沖縄・三里塚闘争を闘おう!

 これらに対する多数の根底的怒りを、矛盾と破綻を深める新自由主義の基軸資本であるJR体制との激突を基軸として、階級的労働運動路線を貫く労働組合の闘争によって一つにしていくのです。この労働者階級としての不退転かつ不屈の闘争の精神的戦略的基軸が「星野」「福島」「沖縄」「三里塚」です。

●労組交流センターの飛躍の年

 全国労組交流センターは、倒産・解雇、民営化・外注化による非正規雇用化、労働強化との命を巡る攻防を一歩も引くことなく絶対反対で闘い抜くことで情勢の中軸になり、この「4本の矢」を貫き、4月統一地方選圧勝で労働者階級の党を打ち立て、百万人の団結を生み出していくのです。この全体の闘いと一体で、動労総連合をJRの死闘戦場に打ち立てます。これを実現するのが全国労組交流センターです。2月福島県いわき市の全国労組交流センター総会を大闘争の渦中で切り開きましょう!