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三浦半島教組大会 路線選択が開始された

月刊『労働運動』34頁(0304号04/01)(2015/07/01)


三浦半島教組大会
大衆的規模で路線選択が開始された


三浦半島教育労働者部会

 安倍の戦争と改憲攻撃のもと、2015年大会を、民主労総ゼネストと一体のものとして、体制内執行部が前面に打ち出した「参加・提言・改革」の連合路線か、私たち部会の「絶対反対」の階級的労働運動路線かをめぐって闘い抜きました。
 役選決戦で生み出した分岐を、具体的な闘争課題で路線選択を迫り大流動情勢をつくり出したのです。民営化反対、非正規職撤廃を掲げた「教職員の労働条件は、すなわち子どもたちの学習条件」という私たちの訴えは、大会後も「反対の立場に立ちきらない執行部でいいのか...」「あれが組合だよ...(部会のこと♪)」など組合員のなかにジワジワと浸透しています。

 体制内とのガチンコ勝負のひとつは「非正規解雇」をめぐる課題です。
 大会直前、ある分会で特別支援学級の児童が転出し、担任の臨時的任用職員が任期途中で「解雇」されました。あまりに突然で、理不尽なことに本人も分会も大きな衝撃を受けました。そこでわかったことは、本人が「辞職申出書」を書かなければ「解雇はできない」、でも現実には、次の任用への危惧など様々な事情から、正当な権利であっても声を上げられないということです。
 教育委員会はそれを見越して、平然と違法行為を行っています。分会は非正規職の権利保障と非正規職撤廃を求める修正案と特別決議をもって大会に臨みました。体制内は「臨任はいつ首を切られても仕方のない制度、組合はなにもできない」と言い放ちました。不当なことに対して断固として闘い、当局や管理職に制度を守らせ、さらには制度自体を変えさせる、これが労働組合のやるべきことであり労働組合の存在意義です。
 「非正規職を構造化」して成り立つ人事政策を、体制内の「闘っても勝てない」敗北主義を乗り越えて、私たちが職場から突き崩さなければなりません。

 もうひとつの激突課題は、「学校事務の共同実施」方針の大転換をめぐってです。
 体制内は、これまで「学校事務職員の差別・分断・合理化につながる」から反対としてきた「共同実施・事務長制」について、「県内の状況を注視しながら対応」するという事実上の方針転換を行いました。それも当該である事務職員部に、事前の相談どころか連絡すらなく方針を変えたのです。原則的な闘いを貫く事務職員部に対する明らかな団結破壊の攻撃です。
 分会から初めて質問に立った事務職員の青年は書記長の答弁に怒り、事務職員部と七つの分会が提出した修正案は可決まであと11票というところまで迫りました。体制内の制動を打ち破っての過半に迫る賛同と、この青年の決起こそが大勝利です。
 役選決戦で「潮目が変わる」情勢をつくり出し、大会では大衆的規模での路線選択が開始されました。
 ついに「10万筆」を突破した1047名解雇撤回署名―国鉄闘争全国運動の力で切り拓いた分岐、流動情勢を組織拡大の闘いに転換し、三教組を階級的労働運動の砦として、現場組合員の手に必ず取り返したいと思います。