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9・19安保・戦争法強行採決弾劾! 安倍政権打倒!私たちはストライキで闘う! 11・1労働者集会へ結集を!

月刊『労働運動』34頁(0307号02/01)(2015/10/01)


9・19安保・戦争法強行採決弾劾! 安倍政権打倒!
私たちはストライキで闘う! 11・1労働者集会へ結集を!

(写真 8・30国会前に戦争法案反対の12万人が結集)

数百万の労働者が戦争法阻止で決起した歴史的闘争

●戦争法をめぐる労働者の歴史的決起

 安保・戦争法案をめぐる8~9月国会闘争は8・30国会正門前占拠を転換点に、全国で数十万~数百万の労働者が決起した。歴史的な決起と大流動が起きて、安倍政権を震撼させた。日本の労働者が巨大な政治的経験を積んだことの意義は重大だ。様々な反動も、すべてを巨万の決起の大きさとその意義との関係で見ることが大事だ。
●国会前攻防
 参院特別委員会における強行採決情勢の9月16日頃から、国会議事堂前は実力闘争―国会突入が問題になる情勢に入った。国会正面の道路は機動隊バスで埋め尽くされ、鉄柵バリケードがつくられた。しかし、二重三重のバリケードが人民の実力闘争とその背後にある圧力によって数度にわたって決壊した。20~30㍍に及ぶ鉄柵バリケードがごぼう抜きされ、それを阻止しようとする数十人の警官隊ごと人民の中に引きずり込まれた。労働者の怒りが発露したときのある種の〝恐ろしさ〟とその表情の明るさ、組織性が開示された。16日だけで13人が逮捕された。全学連を先頭に労働者も必死に闘った。

●国会突入阻止の一点で反動と化した全勢力

 労働者の歴史的決起の対極で、国家権力、文化人、民主党、日本共産党・シールズに至るまで全勢力は、巨万の実力闘争的発展を押さえ込むこと、「階級形成」を阻害するという点で、反動と化した。
 権力は8月30日の12万人による国会前占拠の再現による政治的なダメージを恐れていたが、最前線では国会突入が問題になっていた。18日の本会議における強行採決情勢にあたって、国会突入を恐れた権力とシールズ勢力は、警察の承認のもとでシールズ防衛隊なる集団が全学連を襲撃し、革命的翼を人民実力決起から分断・排除し、全体の実力闘争的発展を押さえ込むことにその政治的能力と暴力を全力で行使した。

●団結と連帯感―階級形成を徹底的に抑制

 実力闘争を押さえ込むと同時に、数十万の労働者が階級形成していくことを抑制しようとした。「立憲主義」「民主主義を守れ」「安倍から日本を守れ」というイデオロギーが意図的に流布された。戦争法を阻止したいと結集した十数万の人民を「個人」「主権者」と位置づけ、労働者階級としての連帯感や団結が徹底的に抑圧された。
 国会周辺は、官製のスピーカーによって全域が制圧され、総がかり行動やシールズが〝主催者〟となって、国会議員や弁護士、憲法学者や文化人などの発言が相次いだ。労働組合の旗やノボリも抑制され、人びとがあれほど結集しても「安倍は辞めろ」のコールをくり返すだけだった。集まった十数万人の人びとは労働者階級そのものだ。あの場で「私は教育労働者。戦争は絶対に止めたい」「看護師です。戦争協力反対」などと人民集会的に交歓が行われたら、どれほどの連帯感と団結が生まれただろう。個人で参加した老若男女もみな労働者だ。

●戦争は階級闘争の問題、社会変革のエネルギーを生む

 戦争反対は、立憲主義の問題でなく階級利害の衝突だ。だから本質的には戦争阻止の闘いは社会変革のエネルギーを生み出す。第一次世界大戦とロシア革命をみよ! 戦争を必要とする資本家を打倒し、労働者階級の権力を打ち立てる問題に発展していく。労働者階級は、帝国主義戦争の銃をブルジョアジー打倒のために使うのだ。
 「実力闘争の復権」も〈階級形成〉〈革命〉をはらんで問題になっていた。最前線の国会突入をめぐる攻防と同時に、そのことを象徴的に示したのが、動労千葉のビラだ。「戦争法案絶対反対!私たちはストで闘います」というビラが圧倒的な注目と共感を集めた。何人もUターンして「もう1枚ください」「あと5枚くれ」とビラを持って帰った。何人もが11・1集会の参加を表明した。ストライキこそ戦争阻止の労働者の階級的団結と実力決起そのものだ。「立憲主義」「主権者」が席巻する中にいた十数万の人びとにある種のコペルニクス的転換をもたらした。反動を超え労働者が歴史的に経験し階級的決起が始まる転換過程に入った。それは本質的に日本共産党・シールズや連合などの危機と矛盾を拡大していく。
 連合や全労連傘下の労働者が明らかに流動化と活性化を開始し、「次は何か」を真剣に模索している。それは「立憲主義を守れ」や「戦争法廃止の国民連合政府」ではない。

●外への侵略戦争、内への階級戦争と労働組合の復権

 〝革命的危機〟が醸成していく情勢に対応してどのような態度と実践で臨むのかが我々に問われている。人民の革命的大衆行動を断固支持し、その先頭で闘い、この戦争が国内での階級闘争と深く関わり、〈外への侵略戦争、内への階級戦争〉であることを粘り強く系統的に宣伝し、戦争がもたらす危機と人民の行動力の活性化をその政府を打倒する方向に向けてゆかねばならない。
 安倍政権による雇用や生活破壊、教育やマスコミの支配、地方や福祉の切り捨て......これらの国内政治の継続として戦争はある。安倍による資本の利害を貫くための戦争は現実のものとなった。連合、全労連をめぐる流動と矛盾の情勢を労働運動の階級的再生の立場からとらえ返し、労働運動を復権させ、労働者が団結して資本と闘う展望を切り開くことが求められている。〈国鉄闘争の継続と国鉄闘争全国運動の本格的発展〉〈JR外注化阻止―動労総連合を全国へ〉〈3労組共闘と11月労働者集会の発展〉の意義は計り知れない。動労総連合の新潟、福島結成の意義は大きい。国鉄闘争軸に11・1集会へ結集しよう。
 (国鉄闘争全国運動事務局)

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9・13国会正門前に動労総連合・全学連を先頭に、3000人が決起

 9月13日、「戦争法案の参院採決絶対阻止!」の国会大行動が、全学連と全国労働組合交流センターの呼びかけで闘われた。3千人が結集し、国会正門前の行動に続き、日比谷公園から銀座へのデモを闘った。全国の職場・地域・キャンパスから労働者、学生が結集し、さらに1千人を超える人びとが国会前や街頭でのビラを見て駆けつけた。労働者のストライキで戦争法案を粉砕しようとよびかけた。