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国際連帯特集 国際連帯で戦争と外注・非正規職化を止めよう!

月刊『労働運動』34頁(0310号04/01)(2016/01/01)


国際連帯特集
ゼネストと国際連帯で、戦争と外注化・非正規職化を止めよう!

(写真 10・31国際連帯集会で、民主労総、ドイツ、トルコと日本の労働者が熱く交流)
(写真 11・14韓国民主労総のゼネスト15万人決起と共に闘った動労千葉訪韓団)

■10・31労働者国際連帯集会

 10月31日、労働者国際連帯集会が開催され、韓国、ドイツ、トルコの闘う労働者、在日・滞日労働者をはじめ300人が結集した。
 主催者挨拶に立った動労千葉の田中康宏委員長は、「世界の労働者は同じ攻撃と闘っている。正規と非正規、国境を越えて団結し、戦争を止めよう。新自由主義を打ち破る労働者の闘いを」と提起。
 星野再審連絡会議の星野暁子さん、福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんが連帯挨拶を行った。

海外訪日団のアピール

 参加した韓国・民主労総、ドイツ機関士労組(GDL)、トルコ・国際労働者連帯協会(UID―DER)の代表が発言にたった。
 民主労総は29人の訪日団で集会に参加した。全国公務員労組ソウル本部のシンクァンヨン副本部長、全国鉄道労組のキムスンシク連帯事業局長が11・14民衆総決起からパククネ政権打倒のゼネストへと闘う決意を語った。
 シンクァンヨン副本部長は、パククネ政権による懲戒や組合事務室閉鎖攻撃などとの闘いを報告し「組合弾圧に屈せず、より強力に闘いぬく」とアピールした。
 キムシンスク連帯事業局長は、「パククネ政権の労働改悪に断固として対決し、日本の鉄道労働者をはじめ憲法改悪と闘う同志との連帯を強化していく」と語った。
 GDLベルリン都市鉄道支部のクルト・シュナイダー支部長は、最大労組にのみ交渉権・団交権を認める労働法改悪に対してGDL本部の制動をうち破ってストライキで闘っていることを報告。「闘う者はすでに勝利している。闘いの経験を通じてその後の闘いをより豊富で大衆的なものに強化することができるからだ」と訴えた。
 UID―DERは11年3・11福島原発事故に対し、動労千葉の呼びかけに応えて1万2千筆の署名を届けてくれた。アイハン・デブリンさんは「トルコは戦争に直接巻き込まれている」と報告し、「労働者階級の決意に満ちた闘いだけが戦争を止め資本主義を打倒できる。闘う労働者の国際連帯を」とアピールした。

日本で闘う仲間から

 在日・滞日外国人からは関西合同労組阪神支部、ビルマ民主活動家、在日ウガンダ人難民がアピールし、国際連帯の重要性と戦争反対の思いを語った。
 動労水戸の石井真一委員長は被曝労働に対してストライキで闘っていることを報告し、「原発労働者とつながり、組合をつくろう」と呼びかけた。ユニオン習志野、群馬合同労組中央タクシー分会、全国金属機械労組港合同執行委員の木下浩平さんが発言した。
 最後に動労千葉国際連帯委員会の山本弘行さんがまとめを提起して集会を締めくくった。

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若者たちの未来築くため

クルト・シュナイダーさん(ドイツ機関士労組ベルリン都市鉄道支部長)

 ドイツ、ベルリン都市鉄道の仲間から、日本の仲間たちに心からの闘う連帯の挨拶を送りたいと思います!
 私の祖父は、ドイツがヒトラーによるファシズム支配のもとでも、反ナチ抵抗運動の戦闘的闘士でした。現在、日本でドイツで、全世界で戦争準備が行われている現実に直面しています。私は祖父の経験と教訓からも、反戦運動の闘士として闘うことは義務であると考えます。
 現在、資本主義の危機が激化し労働者人民を苦しめているなかで、ファシストどもがますます凶暴化し、人民が共同してこの現実の根源である資本主義と闘う力を奪おうとしています。
 このような憎しみや反イスラム主義に対して、私たちは現実を明らかにし、情報を伝えることをもって対応しています。今、職場で、資本によって何が企まれているか、何が行われているかの情報を明らかにすることにより、私たちは、ベルリン都市鉄道における労働強化政策に対して経営者に大きな圧力をかけてきました。
 機関士労組のベルリン都市鉄道支部の仲間たちは、今年4月、私を支部長に選んでくれました。私が情報を明らかにしていく政策をとり、経営者だけでなく労働組合のなかでの経営者の協力者〔労資協調の幹部〕を同時に批判・攻撃したからです。仲間たちのこの選択は、私のためにではなく、彼ら自身のために行われたのです。
 機関士労組のベルリン都市鉄道支部は、約1000人の組合員を組織し、ドイツ機関士労組中、二番目に大きい支部です。
 私が委員長に選ばれたことは、機関士労組の組合幹部のお気に召さなかったようです。彼らは私を機関士労組から除名しようとしていました。しかし、ベルリン都市鉄道の仲間たちは、私の当選を大いに喜び、組合の集会に、今までよりも多数参加したり、組合活動に積極的に動いてくれたりしています。
これは、これから起こるであろう経営側からの私に対する攻撃、機関士労組内の右派からの私に対する攻撃から、私を守ってくれるものです。
 私たちは、現在機関士労組本部の幹部たちが行っている政策に代わる私たちベルリン都市鉄道支部自身の組合方針を実行するでしょう。こうした闘いにおいて私にとっては、動労千葉と動労千葉派の明瞭で包摂力のある政策が重要な模範です。
 私たちは、この1年間、ドイツ鉄道資本の攻撃にたいし、総計400時間にのぼるストライキを闘ってきました。私が委員長に就任してすぐに行ったことは、従来、三つに分けられていたストライキ指導機関を一つに統合することでした。
 集会や大会、デモやフラシュモッブ(街頭などでの即興のパフォーマンス)を行って、職場の若い仲間たちを、多彩で戦闘的な闘争に獲得することに成功してきました。ストライキを貫徹してきた年配の仲間たちを獲得したことももちろんです。
 若者たちにとっての未来の基礎を築くために、私たちはともに戦闘的で断固とした闘いをやっていかなければなりません。それは私たちの義務です。
 これまでの私たちの経験を生かし、そして若い仲間たちと共に、未来は青年たちのものであって、世界の銀行や財閥や戦争屋たちのものではないと示すために闘うべきです。国際連帯万歳! 団結してがんばろう!
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組織化が我々のすべて!

アイハン・デブリンさん(トルコ・ 国際労働者連帯協会)

 我々UID―DERはトルコの戦闘的労働者からの心からの連帯の挨拶を申し上げます。
 我々が何千キロも離れた所から来ることになった、何がそうさせたのか。それは労働者階級の国際連帯です。労働者の国際連帯は150年の歴史を持っています。労働者階級は今、世界中で同じような問題に直面しています。そして、これらの問題の解決策も同じです。我々が日本の友人たちと知り合うようになったいきさつそのものが、労働者は一つであるという事実を完全に証明しています。
 世界的な原子力の脅威が、日本の労働者を襲いました。30年前チェルノブイリ事故でトルコも被害を受けがん患者が劇的に増えました。最近はトルコの支配者たちが原発をつくろうと躍起になっています。我々は核の脅威と闘っています。
 福島事故のニュースを聞いた時、我々は日本の兄弟姉妹たちのことを思い、心を痛めました。動労千葉の友人たちの始めた国際的キャンペーンに参加させてもらい、職場、工場、労働者階級の居住地域、組合、および都心部のエリアで広範な大衆的アジテーションを行いました。すべての原発を閉鎖せよという要求も支持し、1万2千の署名を集め、あなた方や福島のお母さんたちに送りました。
 それ以来、動労千葉の友人たちと我々の心温まる関係は発展し、一人ひとりとお会いできるようになり、うれしいです。
 同志の皆さん! 資本主義制度は深い危機にあります。経済的、社会的、政治的な危機の要素が毎日毎日増大しています。新自由主義攻撃で資本家は、労働者階級が獲得してきたものを奪い去ろうとしています。
 労働者の日常生活に対するこれらの攻撃の結果が、民営化、仕事の減少、外注化や不安定労働の導入、労働強化、長時間労働、組合の権利の剥奪、組合つぶし、組合脱退促進、年金生活者の切り捨て、無料で受けられる公教育や医療のカットです。
 我々は日本の兄弟姉妹も同じ攻撃にさらされていること、国鉄分割・民営化で1047名の国鉄労働者が解雇されたことも知っています。原職復帰するまで動労千葉の闘いを心から支持します。
 トルコでは、1980年極右の軍事クーデターの後、資本家の支配者どもが新自由主義攻撃を始めました。数千の左翼活動家が拷問され、殺され、拘留され、国を追われました。
 我々は、労働者の組合組織を強化し、それらを闘う組織にしていくことが非常に重要であると確信しています。「組織化が我々のすべて、組織がなければ我々は無だ!」というのが我々の基本的なスローガンです。
 同志の皆さん! 労働者階級が直面し、火を噴いているもう一つの問題は、目の前で進んでいる帝国主義戦争です。トルコはこの戦争に直接巻き込まれています。10月10日、首都アンカラで労働組合により組織された平和集会が爆弾で攻撃され、100人以上の労働者や左翼活動家が命を失いました。我々は、あなた方が日本政府の軍国主義的動向に対して果敢に闘っていることを知っています。我々は、帝国主義戦争に対する闘いの中軸を担うのは労働者階級だけであると信じています。労働者階級の決意に満ちた闘いだけが資本主義を打倒できる。労働者は闘う以外に選ぶ道はない。我々労働者は鉄鎖以外に失うものはない。獲得すべきは全世界だ!労働者階級の闘いの国際的統一万歳! 闘う労働者階級組織の国際連帯万歳 !