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全金本山労組 労働者の怒りを爆発させ連続スト

月刊『労働運動』34頁(0313号02/11)(2016/04/01)

全金本山労組 労働者の怒りを爆発させ連続したストで闘う!

(写真 連続ストライキを貫徹した全金本山労組組合員)

 全金本山労組は、「自由の戦士となって戻った」「会社にヘイコラするのはやめよう!」「全金本山に入って一緒に闘おう!」と、JAM労組の労働者獲得めざし、会社が打ち出した「一服・休憩」の廃止通達の白紙撤回と労災後遺症の企業補償要求を掲げて、1月末から3月23日まで5波10時間にわたって時限ストライキを闘いました。ストライキ行動はさらに続きます。
 昨年4月以来、親会社・栗本鉄工所は、本山製作所の社長を更迭し、「2期連続の赤字からの脱却のために」と称して、賃上げは定昇のみ、一時金の減額、12人の親会社への出向等、総人件費削減・けちけち作戦を次々と推し進めてきました。
 その上で、今年からは午前10時と午後3時の一服・休憩を一方的に廃止すると通達を出し「時間中は目一杯働け!」というのです。
 全金本山労組は、職場復帰した当時、ある職場においての「立って休め」「5分以内だ」などとする管理職のやり方に「俺たちは馬や牛じゃないぞ、ふざけるな!」と抗議して、一服・休憩を認めさせる闘いを貫き、製造現場に定着させてきました。
 また、賃金差別撤廃~大幅賃上げ、冷暖房設備の新規更新をかちとるなど、職場労働環境の改善を多数勝ち取り、さらには新入社員教育をめぐる不当労働行為を摘発し、社長の謝罪文と全社朝礼における謝罪も勝ち取り、「闘う全金本山ここにあり」を示してきました。
 栗本資本は、世界恐慌情勢下の先行き不透明なバルブ業界での生き残りのために、労働者への犠牲転嫁、再建合理化に踏み込んできたのです。会社は、11年にわたる全金本山労組の職場攻防が築き上げてきた職場闘争の力関係を転覆し、JAM労組員への更なる労働コスト削減に踏み込もうとしているのは明らかです。
 この連続ストライキは、「これが労働組合だ」と、労働者の団結した力と生き様をJAM労組員、とりわけ青年労働者に示す闘いであり、「休憩と労働」は労働者自身のものであることをはっきりさせる闘いです。
 今春闘では、安倍政権が進める戦争と改憲攻撃と一体の「官製春闘」、「一億総非正規化」攻撃に対する労働者の怒りと危機感は充満しています。労働者の怒りは、奴隷労働を拒否し、連合指導部の労働者支配を突き崩し、必ずや「一人の首切りも許さない」34年の本山闘争や国鉄1047名闘争などが示した闘いの正義性と階級性、戦闘力と結びつくものと確信します。
 職場の怒りを力に変える'16春闘を職場から作り上げていきましょう。
 長谷 武志(全金本山労組副委員長)