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3・20動労総連合・北海道結成準備会を開催

月刊『労働運動』34頁(0314号02/03)(2016/05/01)


3・20動労総連合・北海道結成の準備会を開催しました


 3月20日、札幌で、動労総連合・北海道建設に向かって結成準備会が集会を開催し、20人の参加がありました。3・26北海道新幹線開業を境にJR北海道の運行と安全がさらに崩壊するのは不可避。元国労札幌闘争団の長尾信一さんが、北海道にも動労総連合をつくる闘いの先頭に立つ決意を固めたことに応え、新幹線開業を迎え撃つタイミングで旗を揚げる集会の開催が決まりました。
 国労秋田闘争団の小玉忠憲さんが「長尾さんらの決断に感動した」と激励に駆けつけ、動労千葉や動労水戸を先頭に動労総連合が1~3月、非正規職撤廃や被曝労働拒否を掲げてストライキで闘っていること、自治体の労働組合が相次いで被曝労働拒否の闘いに立ち上がっていることを報告。
 「青年の半分が非正規、生産の主力が非正規という現状を根底から規定しているのが国鉄分割・民営化。その矛盾が爆発しつつある今、JRにも不当労働行為責任が及ぶとした最高裁決定を突いて闘う」と国鉄闘争の新たな段階の展望を明らかにした上で、朝鮮侵略戦争の切迫情勢下でゼネストを敢行している韓国民主労総の闘いに応え、動労総連合の全国的建設で階級的労働運動を大胆に発展させようと訴えました。
 星野文昭さんのご家族から訴えを受け、急な病で参加できなかった長尾さんと動労総連合・新潟からのメッセージが紹介され、結成準備会から経過が報告されました。婦人民主クラブ北海道支部、道南ユニオン、タクシー労働者、教育労働者が動労総連合とともに闘う決意を表明しました。
 北海道新幹線は年間50億円の赤字だとして、JR北海道は3月ダイヤ改正で普通列車の減便、駅の廃止と無人化、夜行急行の廃止による深夜帯の札幌―函館間の遮断、多くの割引切符の廃止を強行。不採算路線の廃止を始めつつあります。しかし、管理費を含めると札幌圏を含め全線区が赤字。
 車両と設備の大半は国鉄時代以来ほとんど更新されず、外注化による技術力低下もあって車両や設備の不具合が続発。2016年度は、1年以上不通の日高線を含めると1万2千本以上が運休・部分運休。
 保線の集約で宗谷線では名寄から稚内へは3時間もかかるようになり、札幌―旭川間の廃止も言われ始めました。新幹線は開業1週間後に線路内の金属片で緊急停止する事故が起き、新函館北斗からの函館ライナーでも連続してトラブルが発生。乗車率は予想を下回っています。
 労働者の安全も危機です。苗穂工場では車両からの転落事故が5件など、15年度は労務災害が過去最高。工務職場では退避ミスが続発。国労は調査し要求はするが、JRは相手にせず、「JRの信頼回復」をめざす路線では闘えないことは明らかです。現場からも、沿線住民や利用者からも、本当に闘う労働組合が求められています。
 3・20集会は、3・26北海道新幹線開業による現場労働者と地域住民への矛盾の押し付けと真っ向から対決する動労総連合・北海道建設の足場をうち固めました。
(動労総連合・北海道結成準備会)