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常磐線全線開通反対、被曝労働拒否のたたかい

月刊『労働運動』34頁(0317号04/01)(2016/08/01)


常磐線全線開通反対、被曝労働拒否のたたかい

(写真 いわき駅前に登場した動労水戸)

7・12常磐線 原ノ町~小高延伸反対の闘い石井 真一(動労水戸委員長)

 7月12日南相馬市・小高区の避難区域解除に合わせて、JR東日本は福島第一原発に向かって、原ノ町駅から小高駅に電車の運転を再開しました。動労水戸は、小高延伸絶対反対を掲げて17人がストライキに突入し、いわき駅に組合員25人が駆けつけ、動労総連合や労組交流センターの仲間もあわせて総勢60人で抗議闘争を展開しました。
 まずいわき運輸区前に登場しました。動労総連合青年部員が先頭に立ち、共に闘う呼びかけを行いました。動労水戸・照沼靖功君は「そもそも小高延伸はおかしい。只見線や大船渡線は走らせてほしいと住民が要請しても応えないのに、誰も住んでいないところに電車を走らせる。会社として間違っている」。動労水戸・會澤憲一君は「私はライフサイクルで水戸駅にいるが、徹夜勤務が一つで4人いればすむのに、5人がライフサイクルで行ったために日勤が発生している。日勤で、毎日除草とペンキ塗りだ。闘わなければ、会社はライフサイクルと同じで被曝も強制してくる。誰もやってくれない。自分で闘いに立ち上がるしかない」と訴えた。動労福島・倉岡雅美組合員は、「動労福島は、原ノ町で抗議闘争を行っているが、自分はいわきに来た。放射能の問題があるからだ。放射能は怖い、それをきちんと訴えよう」。動労千葉青年部・木科雄作君は「動労千葉は、CTSの就業規則改悪攻撃と闘っている。5年で首にする攻撃だ。被曝も命を取られる問題だ。動労総連合は闘う人と共に闘う。共に闘おう」と鮮明に訴えました。
 その後、いわき駅前に場所を移し、いわき市民に向けて街頭宣伝活動を続けました。動労東京は「6月結成した動労東京です。本日JR東日本の新宿本社前で小高延伸反対の抗議行動を行います」と宣言しました。とちのきユニオン、西部合同ユニオン、茨城県交流センター、全学連などから次々とアピールが行われました。福島から駆けつけた椎名千恵子さんは、「参議院選挙で、福島自民党の現職法務大臣・岩城光英が落選しました。福島の怒りです。沖縄でも現職大臣・島尻が落選しました。ものすごい怒りが渦巻いている。福島の切り捨てを許さず闘おう」と呼びかけました。
 最後に動労水戸の辻川慎一副委員長が「動労水戸は常磐線全線開通攻撃を絶対に許さない。何度でもストライキに立ち上がる。いわき市民の皆さん共に闘いましょう」と呼びかけました。
 これまで常磐線は、上野~竜田駅、原ノ町~相馬駅と二つに分かれて運行されていました。安倍総理が「汚染水はアンダーコントロールされている」と、大嘘をついて招致した東京オリンピックに向けて、2019年度(2020年3月まで)に常磐線を全線開通させようとしています。福島第一原発は5年経っても収束の目途すらたっていません。フレコンバッグは積み上がり、甲状腺がんは173人まで増えています。何の根拠もなく避難区域を解除して帰れと電車を走らせる、こんなことは許せません。
 JR東労組も国労も富岡駅~浪江駅という福島第一原発に一番近接する区間の工事の団交を行っています。開通前提の交渉です。JR東労組の青年たちの心は揺れ動いています。動労水戸の常磐線全線開通絶対反対の闘いは、青年の希望であると自負しています。安倍政権は、青年が立ち上がれないように労働組合を解体しようとしています。それに真っ向から闘い抜くのが動労水戸、動労総連合です。動労水戸支援共闘の強化拡大を心からお願いします。