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常磐線全線開通反対、被曝労働拒否のたたかい★福島の怒りが爆発!

月刊『労働運動』34頁(0317号04/02)(2016/08/01)


常磐線全線開通反対、被曝労働拒否のたたかい
★福島の怒りが爆発!

(写真 小高駅前に登場し運転再開弾劾行動)

原発推進のJR資本に立ち向かう労働組合が福島の地に旗を立てた 橋本光一(動労福島委員長)

 動労福島は労組交流センターの仲間などと共に、「JR常磐線(小高~原ノ町)運転再開」反対の、東京―いわき―小高―原ノ町―仙台を貫く、動労総連合統一闘争に決起しました。
 小高駅前では、「希望の牧場」の吉沢正巳さんと一緒に動労福島の横断幕を広げ肉声で弾劾行動。相馬市長や経産省副大臣ら約150人の「運行再開」式典参加者は苦々しい顔をしながらも大いに注目していました。「頑張ってね」と声をかけてきた式典参加者もいて福島で作った横断幕の威力は絶大でした。
 原ノ町駅前には40人を超える仲間が結集し、正午から1時間にわたり集会を打ち抜きました。小高から一緒の吉沢さん、ふくしま共同診療所、動労総連合新潟、「動労水戸支援共闘」の小玉忠憲さん、宮城の仲間からは朝行われた仙台駅街宣とJR仙台支社への抗議行動の報告、群馬の仲間、全金本山労組などから力強いアピールが続きました。福島の地で動労福島が軸になって、労働組合として被曝強制・帰還強制絶対反対の力ある勢力として登場したことは決定的でした。集会を見ていた複数の地元の住民からは、「声を上げたくても上げられない人たちにとって、ありがたい」との言葉が聞かれました。福島の怒りが労働組合を軸に、吉沢さんはじめ地元の声として爆発し大成功した闘争でした。
 この勢いで原ノ町運輸区へ移動、入口に阻止線を張り、申入書の受け取りを拒否する区長をはじめとした職制に対し、「労働者や住民の命を守るのが現場管理者の仕事じゃないのか!」等の弾劾の声が上がりました。
 その後、小高地域などからの避難者が居住する仮設住宅へのチラシ配布を行い、約千枚を撒き切りました。チラシを読んだ避難者が「福島県立医大は東京電力から金をもらっているから東電の言いなり、お上の言いなりになっている。しかしそう思っても一人では声を上げられないから、皆さんのような人たちがいてくれると心強い」と声をかけてきました。マスコミと行政が繰り広げる「復興キャンペーン」の中でそれに反する発言が押さえつけられ、アキラメが充満している中、被災地に闘う労働組合の旗が立ったことが住民に大きな勇気を与えていることは間違いありません。
 安倍政権と一体で原発を推進するJR資本に立ち向かう労働組合が、福島の被災地に旗を立てたことは画期的な出来事です。それは7月7日に開かれたこの闘争に向けた「動労水戸・動労福島・ふくしま共同診療所合同記者会見」のニュースが共同通信を介して全国を駆け巡ったことでもわかります。原ノ町に取材に来た記者も「たぶんデスクに削られると思うが、動労福島のことを記事に書く」と言っていました。原発は安全・安心だと言って人々を騙すことで成り立っています。原発をなくし、安心な社会を作るためには、労働組合に団結し闘い、社会の権力を資本家階級から奪い取ること以外にありません。
 東京、群馬、新潟、宮城、秋田などから駆けつけてくれた皆さん、メッセージを寄せてくれた動労総連合の皆さん、ありがとうございました。また、東京・いわき・仙台の各闘争に参加された動労総連合と仲間の皆さんに心から御礼申し上げます。