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労働者は一つ◆№16 鉄道労組の無期限ストライキ4週目に突入!

月刊『労働運動』34頁(0320号05/01)(2016/11/01)


Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№16
鉄道労組の無期限ストライキ4週目に突入!

(写真 ソウル大病院分会は成果年俸制を阻止した)

●鉄道労組の無期限スト

 鉄道労組の無期限ストは4週目に突入し、堅固な隊列を維持して続けられている。10月20日には2013年の23日間のストをも超える大ストライキとなる。
 鉄道公社は代替人員の投入に必死だ。本来100時間以上の研修期間を必要とする業務を3日間の教育で済まし、未熟練者による無理な列車運行を強行している。このためドアを開けたまま発車させるなど大小の事故が続出している。労組弾圧のためには乗客の安全も無視する当局と政府に、社会的な怒りがますます高まっている。(注:2006年12月「労働組合及び労働関係調整法」改悪で労組がストライキに突入する場合でも必須勤務人力(60%内外)は維持するようにした必須維持業務制度が導入され、スト破り代替人力投入も可能になった)
 キムヨンンフン委員長は、「大統領は安保危機を云々するが、前線にいなければならない特戦司は今、鉄道現場に駐屯している。ストライキを破壊することを超えて出勤大乱を作り出し、出勤の道を戦場にした。1980年光州(クアンジュ)で市民たちの正当な抵抗を鎮圧するために投入された空挺部隊とどこが違うのか。
 それなのにコレール(鉄道公社)社長は特戦司とMOU(業務了解覚書)を締結するという。憲法33条にある労働権が軍人によって無力化されることに労働者たちは屈服することはできない。コレールは国会の社会的代案提案を『労使が自律で解決する』という理由をあげて拒否したが、組合員に対する懲戒に着手するとして、昨日からストライキに参加している組合員たちに無労働無賃金給与明細書を特別郵便で発送した。稚拙だ。金で屈服するならばこの闘いを始めもしなかった。政府とコレールが今すぐ軍隊を撤収して対話に出てこないならば、来月モラン公園で第4次総力決意大会を開く」と述べている。

●貨物連帯、権力の激しい弾圧にも頑強にストを維持

 貨物連帯は17日、スト突入から8日目を迎え、釜山(プサン)新港でゼネスト勝利に向けた決意大会を開き、5千人が集まった。開始直前、3人の支部長が大会会場のすぐそばにある絶壁の上に登って、高空籠城(ろうじょう)闘争に突入した。警察権力は鎮圧を試みたが粉砕された。
 この一週間の衝突で55人が警察に連行されたが、組合員の士気は天を突いている。

●ソウル大病院分会、成果年俸制導入を阻止

 ソウル大分会はスト突入から18日目の10月14日ついに、成果年俸制を阻止する勝利を勝ち取りストライキを中断した。

●ソウル地下鉄2労組が再度ストライキに

 ソウル市地方公企業集団交渉の合意でストライキを終了していたソウル地下鉄労組、5678ソウル都市鉄道労組が10月19日に再びストライキに入る。
 このストライキは、集団交渉以外に別途に行われていた賃金団体交渉の決裂によるものだ。ソウル市側は政府の圧力で、賃金体系の変更が無いことを前提とした賃金引き上げ・団体協約更新等を進められないでいる。
 漆崎英一(動労千葉国際連帯委員会)