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闘う合同一般労組 闘う労働組合を甦らせる※鈴コン分会

月刊『労働運動』34頁(0323号12/01)(2017/02/01)


闘う合同一般労組
2017年は職場から闘う労働組合を甦らせる決戦の年!
※鈴木コンクリート工業分会※


職場での地道な闘いで、資本との力関係が一変してきた

吉本 伸幸(鈴木コンクリート工業分会書記長)

 2017年、ゼネストから革命へ向けた新しい年が幕を明けました。
 韓国から始まった闘う労働組合を中心とした200万労働者人民の決起とパククネ大統領打倒の闘いが、革命の炎として音を立てて燃え上がり続けています。新自由主義が崩壊し、帝国主義世界が破綻を始めました。労働者の社会を労働者自ら取り戻す闘いが、全世界で始まりました。
 戦争か革命かをかけた労働者の闘いが本格的に始まり、労働者が社会の主人公であると決起が陸続と開始されたのです。労働者の決起の中心には闘う労働組合があります。
 戦後、国家と資本家が、いかに労働組合を潰し背骨を折るか、労働組合の幹部を籠絡し取り込むかに全精力をかけ莫大な金を投入してきたかは、誰もが知る事実です。

※労働組合が闘えば勝てる!

 しかし、我々鈴木コンクリート工業分会(以下、鈴コン分会)は小なりといえども、団結を崩されず8年間負けてこなかった。どんな困難な時でも敵との闘いから逃げることなく、真っ向から闘いを続けてきています。「労働組合が闘えば勝てる!」、このことは職場闘争の中から実践を通して、鈴コン分会が勝利し、確信を持ったことです。
 昨年12月、一時金で団体交渉を申し入れました。その内容は、会社が「鈴木本体の嘱託社員、東豊商事嘱託社員に20~23万円の一時金を出している」と都労委へ証拠書面を出してきたことから始まっています。団体交渉の内容は、「職場の全ての労働者に一時金20万円を出すこと」です。しかし会社は、12月の一時金団体交渉を弁護士との日程が付かないことを理由に1月まで先延ばしをしてきました。
 団体交渉延期中に、鈴コン分会は職場で、鈴木本体、東豊商事の嘱託社員に、「一時金が本当に出ているのか。受け取っているのか」を聞きました。なんと! 一時金は一円も払われていないことがわかりました。 なんとかその証拠がとれないかと、嘱託社員に頼みました。鈴木本体の嘱託社員は「鈴木富美子社長に睨まれたくない。ごめんな」と断わられましたが、東豊商事嘱託社員は、「一時金は一円ももらってないことは事実だ。それを会社が一時金を出していると言うなら嘘になる。わかった。鈴コン分会に協力する」と、快くその事実を書面として署名・捺印してくれました。その嘱託社員は俺に、「協力するが、もし会社からそのことで解雇になったり、不利益を被ることがあったら助けてくれよ」と言われたので、俺は「勿論です。鈴コン分会はどんなことがあっても全てをかけて一緒に闘います。心配しないでください」と答えました。すると「わかった。信頼している」と言われました。鈴コン分会8年間の職場闘争で、初めて社員が協力してくれました。
 都労委の闘いで、会社が東豊商事嘱託社員には一時金を出していないと、嘘が暴かれました。しかし会社は、鈴木本体の嘱託社員には出していると開き直っています。その後、現在に至るまで、鈴コン分会に協力し書面を提出してくれた東豊商事嘱託社員に対して、会社は一切手出しが出来ません。今も職場でその東豊商事嘱託社員と良い信頼と協力関係が続いています。 職場で鈴コン分会が闘っていることを仲間はしっかりと見てくれていると思いました。

※職場の力関係が一変!

 昨年12月から2017年1月まで衝撃的な事が起こっています。
 SJK(会社を守り支える会)の花石代表が、職場で心筋梗塞のため倒れ、救急車で運ばれました。SJKナンバー2の古川も、肺炎で倒れ入院中です。その後わかったことは、花石は検査で肝臓癌であり、食道の静脈に血栓が5個あるということでした。職場では「花石は会社に利用されて、最後はお払い箱か」とささやかれています。奴は二度と職場には戻って来られないでしょう。会社の言いなりの先兵の哀れな末路です。
 SJKの崩壊状態の中で、これもまたとんでもないことが起きました。
 7年間会社を辞め姿を消していた、鈴コン分会初代分会長(裏切り者代表)リョウが、職場に戻ってきました。この野郎は、2009年11月4日に「東京西部ユニオン、鈴コン分会解体・解散」を行った超極悪裏切り者です(詳細は『非正規が闘って勝った』鈴コン分会本を参照してください)。当時、我々の追及に「鈴木富美子社長から東京西部ユニオンじゃダメなの。吉本じゃもっとダメよ。吉本は相当、社長から嫌われているね」と言って、ゲロした張本人です。SJK崩壊の中、会社は追い詰められ、とうとう切ってはならない札「リョウ」を職場に戻してきたのです。
 鈴コン分会は、三代目鈴木善弘分会長を筆頭に職場で「リョウ」に対し、「何しに来たんだ」と徹底的に弾劾しました。必ず職場にいられなくしてやります。会社は、鈴コン分会解体のためには、手段を選ばずなりふり構わずここまでのことをしてくるということです。鈴コン分会は、絶対に負けません!
 衝撃的な2017年の幕開けから、1月13日第25回の団体交渉が開催されました。相変わらず鈴木富美子社長は、団交には顔を出しません。否、出せないのが本音でしょう。 団交の核心は「一時金全員20万円支給」です。会社の回答は「一律には支給しない。査定して支給する」ということです。しかし、今回の団交で、中身について追及すると、会社回答の「査定」の企みを暴き出しました。「査定」はポイント加算方式。査定項目は、「遅刻・欠勤しない。会社の貢献度で生コンを運搬した量と回数、人が嫌がる昼休みをカットして仕事をする、会社のいいなりに従う」云々です。この「査定」は完全に鈴コン分会の安全運転順法闘争に対しての報復査定です。「過積載をしろ、昼休みはとるな、会社の言いなりになれ」。不当労働行為の「査定」をさらけ出しました。
 鈴コン分会は、職場闘争を徹底的に貫きます。職場で仲間を信じて共に闘い、闘う労働組合を職場から甦らせていきましょう。遠回りに見えるかもしれませんが、実はこの基本が拠点作りの最短の道だと思います。
 敵を倒し、労働者が自分の手に権力を奪い返す。膨大な職場に闘う労働組合を甦らせ拠点を作り出す。その闘いの先頭で職場闘争を軸に鈴コン分会は闘いきます。今年も共に闘い、ゼネストから革命へかけ登っていきましょう!