月刊労働運動-Home> 地平線 > | 連載 >

地平線 第28回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会に参加して

月刊『労働運動』34頁(0327号15/01)(2017/06/01)

地平線
労働組合の団結に戦争を止める力がある
―第28回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会に参加して


金子 浩(動労東京交通機械サービス八潮支部書記長)

 4月23日、横浜市鶴見公会堂で第28回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会が開催されました。
 初めに「クルドっ子劇」がクルドの子供達の訴えとして上演されました。トルコ政府は一貫してクルド民族を迫害しています。子供達は「もしもあなたが私たちと同じ立場だったらと想像してみて下さい」と呼び掛けました。次は、在日ビルマ市民労働組合からの発言です。外国人技能実習制度で来日したビルマの女性労働者は高額な渡日費用を払ったが、就労先の寮(アパート)は劣悪で、賃金も契約を交わした額とはかけ離れ、やむなくアパートを出て、ビルマ市民労働組合と出会ったことが報告され、労働組合の力で技能実習生たちを守ろうと訴えました。
 韓国から来日した民主労総ソウル地域本部の公共運輸労組ユシン支部のイヘジョン支部長とファンヒジュン組織局長は、パククネ韓国大統領拘束の闘いを報告し、「海を越え韓日両国の労働者は一つという真理の前に、共に連帯して力強く闘っていけたらと思います」と訴えました。
 国鉄闘争全国運動呼び掛け人の金元重さんが「韓国で起きている革命を主権者革命だと捉えたい。この革命を終わりにするか、継続するのかのせめぎあいが続いている。民主労総は6月社会的ゼネスト方針を出している。この連続革命を重視する立場が重要だ」と述べました。労働組合に所属する滞日・在日外国人労働者が登壇し、闘いの報告と決意表明。
 動労千葉の田中康宏委員長が「戦争と民営化に反対する新しい闘いを起こそう」と6・11国鉄集会への結集を訴えました。
 410人の参加で熱意溢れた集会になり「朝鮮半島での戦争を始まる前に止めよう!ゼネストと国際連帯でトランプ・安倍を倒そう!」の集会決議を満場の拍手で採択。
 私は全国実行委員会に数年前から参加していますが、今年はこれまでと違う雰囲気を感じました。横浜集会の1週間前、大阪で第26回関西入管集会が開催され、集会後に在日居住区生野で朝鮮侵略戦争反対のデモがかち取られました。在日がその先頭に立っています。また、川崎桜本でもハルモニたちの戦争反対のデモが行われました。こうしたことが、 私たちに緊迫感を与えています。
 ロシア革命から100年、韓国労働者階級の闘いを筆頭に全世界で命懸けの闘いが巻き起こっています。実行委員会で、基調報告の中身を討論しました。第1の柱は「朝鮮半島での戦争反対!労働者の国際連帯で始まる前に戦争を止めよう!」、第2の柱は「戦争・改憲と一体の労働法制解体攻撃、差別主義・排外主義、難民・移民排斥の強まりとの闘い」、第3の柱は「闘いの方針、勝利の展望」です。基調提起を牛久の会・田中喜美子さんが力強く行いました。
 私は職場で労働組合結成に関わり始めたところですが、本集会に二人の仲間が来てくれました。労働組合の団結に戦争を止める力があることを、みんなで確認できました。
 関西合同労組の仲間へのでっち上げ逮捕に怒り、共謀罪を阻止しよう。