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動労東京第2回定期大会の報告

月刊『労働運動』34頁(0328号05/01)(2017/07/01)


※動労東京第2回定期大会の報告

東京に階級的労働運動を打ち立てる歴史的決戦に動労東京は歩み出した

 動労東京は6月3日、第2回定期大会を開催した。この1年の激動を闘い抜いた動労東京の組合員の生き生きとした姿を見たとき、この組合が出来て本当に良かったと実感した。
 2016年6月、動労東京は結成された。国労共闘で長年闘い、あと一年で退職を迎える吉野元久さんが動労東京結成を決断した際、職場の仲間から「いまさらなぜ茨の道を選択するのか」と言われたという。それから半年後の昨年末、交通機械サービス八潮事業所で、吉野さんと同じ64歳の労働者が支部長に名乗りを上げ、車両清掃の労働者7人が組合に加入した。動労東京八潮支部の結成だ。それぞれ個性的な人たちだが、義理・人情に厚く、団結を重んじる「7人の侍」だ。闘いの中で組合員は更に増え、動労東京は二桁に組織を拡大した。確かに「茨の道」だ、しかし組合員は自らの足で大切な一歩を踏み出した。
 第2回大会で、吉野委員長は「動労東京は職場で徹底的に資本と闘い、東京における階級的労働運動の拠点として、外に、世界に打って出る」と熱く表明した。その際、闘いを常に「団結で総括」してきた動労千葉労働運動に学ぶことを方針の基軸に据えた。
 動労千葉は、戦後最大の労働運動破壊攻撃であった国鉄分割・民営化に2波のストライキで立ち向かった唯一の労働組合だ。しかし、動労千葉の本当のすごさは、国家の総力を挙げた攻撃に真正面から立ち向かい、40人の解雇者を出しながら、30年間団結を崩さずに闘い続けていることにある。動労千葉・田中康宏委員長は、動労千葉、動労総連合の闘いを「労働者は自ら決断した闘いが正義で、この闘いのもとに多くの仲間が結集してくれることに確信をもった時、どんな攻撃の前にも団結を崩さない。そのことを実証した」「これは日本の労働運動の歴史の中でなかったことだ」とその意義を語っている。
 「労働者は要求でしか団結できない」という労働者を蔑視する思想を変え、「仕方がない現実」と、常に既成事実の前に屈服し続けてきた労働運動の歴史を変えた。闘いを通して労働者自身が自らの階級的団結を強化していく労働運動、それが動労千葉労働運動だ。動労東京もこの「新しい労働運動」に七転八倒しながら挑戦している。
 この闘いが生きる時代はこれからだ。崩壊する新自由主義は、労働の誇りを奪い、人間の共同性をバラバラにして社会そのものを破壊しながら戦争へと突き進もうとしている。この思想がJRの「第二の分割・民営化」攻撃の中に貫かれている。動労東京の闘いは、必ずや労働者の希望となるはずだ。動労東京は、安倍・小池の悪政に止めを刺し、労働者の強固な団結をJRとその関連労働者に圧倒的に拡大する方針を確認し、ストライキ権を100%の批准で確立した。
 また、大会では、都庁ふくしま署名解雇と闘う柿沼庸子さんのメッセージが読み上げられ、東京都議選に立つ東京西部ユニオンの北島くにひこ副委員長があいさつした。
 都議選決戦を突破口に、東京に階級的労働運動を打ち立てる歴史的な決戦に、動労東京は歩み出した。
 飯田英貴(全国労組交流センター事務局長)