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労働者は一つ◆№28 獄中のハンサンギュン委員長 2期直選に出馬せず

月刊『労働運動』34頁(0332号16/01)(2017/11/01)


労働者は一つ、敵も一つ◆№28 獄中のハンサンギュン委員長 2期直選に出馬せず


Workers of the world Unite

労働者は一つ、敵も一つ ◆№28

獄中のハンサンギュン委員長 2期直選に出馬せず中立を守る

 民主労総は9月18日、次のとおり次期役員選挙(委員長・首席副委員長・事務総長)の日程を公示した。

①選挙日時
 11月30日~12月6日
②選出人員
 本部長・首席副本部長・事務総長(各3人1組)
③候補者登録期間
 10月31日~11月6日
④投票場所
 投票区(単位労組)選挙管理委員会が定める所
⑤開票日時
 12月6日18時以後
⑥開票場所
 民主労総地域本部選挙管理委員会が指定した所
⑦決選投票期間
 12月14日~12月20日

 ちなみに、民主労総5つの地方本部も同時期に役員選挙が行われる。
 獄中のハンサンギュン委員長は、10月16日民主労総に書信を寄せて、自身の立場を明らかにした。民主労総が10月16日発表したハンサンギュン委員長の獄中書信によると「私は2期直選執行部選挙を前に、いかなる特定候補の立場に立ったり、支持を表しないことにします。それは、すべての労働者の民主労総、誇り高い民主労総の1期直選委員長がしなければならない最後の任務だと考えます」と公式見解を明らかにした。
 ハンサンギュン委員長は「初の直選委員長として任期を始めた時に建てた▲パククネ退陣▲労働改悪阻止の2つの目標をすべて成し遂げ、組合員同志たちと国民に涙が出るほどありがたいと思う」と心境を表明した。
 ハンサンギュン委員長は「ロウソク抗戦1年を前に、民主労総はパククネ政権退陣闘争の最先頭に立っていたし、労働者農民・貧民が共に闘った」として「労働者・民衆の念願を先頭で叫んだという理由で、委員長任期3年中2年をずっと獄中に縛られていて、組合員同志たちに済まなさで胸が痛みます」とも吐露した。
 ハンサンギュン委員長は「切迫した、ただ一度の勝利を成し遂げるということが、1期直選委員長である私に与えられた組合員同志たちの峻厳な命令でした」と前置きして、「2期直選委員長には新しい目標が与えられることでしょう。ムンジェイン政府の下で、民主労組運動は、ある面でパククネの時節よりも一層大変であるかも知れません」と心配した。さらに、「闘争事業場は、世の中が変わった事を感じるよりも悲しく孤立した闘いを続けています。非正規職をはじめとするすべての労働者の『労働組合運動をやる権利』は、依然として霧の中にいます」と指摘した。
 ハンサンギュン委員長は、組合員たちに激励の言葉も伝えた。「ゆっくりで小さな変化は、我々にひとつの真実を囁きます。資本は決しておとなしく譲歩はしないということを。いつも歴史がそうであったように、労働者の歴史は労働者の手で作られなければなりません。とげとげしい時節を耐えてきた民主労組運動は、今、広がる霧の中でもそれをかき分けて進み、霧を取り払ってしまうでしょう」と伝えた。
 ハンサンギュン委員長は、「出所後、サンヨン自動車支部組合員のもとに帰って働き、組合員たちと声を合わせてスローガンを叫ぶ日を待ちたい」と伝えた。
漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)