Home> 教育 > 「日の丸・君が代」不起立を貫き、「戦争と恐慌の時代」に立ち向かう団結を(09年6月27日 都高教第81回定期大会ビラ)

「日の丸・君が代」不起立を貫き、「戦争と恐慌の時代」に立ち向かう団結を(09年6月27日 都高教第81回定期大会ビラ)

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大幅賃下げ許さず、道州制・民営化攻撃と闘おう

 都高教第81回定期大会に結集された組合員のみなさん!
今大会は、私たちが経験したことのない「恐慌と戦争の時代」の到来の中での開催となりました。教育労働者も「期限付任用」など非正規化が進み、免許更新制で10年有期雇用にされました。行き着く先は、道州制による「学校の公設民営化」「“全員解雇・選別再雇用”による日教組解体」「使い捨て教員による安上がりの教育」です。
絶対反対を貫いて闘ってこそ団結がうち固められ、組合員の創意と力が無限に発揮されます。「人事考課制度」「主任教諭制度」絶対反対、制度廃止の立場をあらためて確立し、職場の抵抗闘争をつくり出そう。

「日の丸・君が代」不起立を貫き

「戦争と恐慌の時代」に立ち向かう団結を

大幅賃下げ許さず、道州制・民営化攻撃と闘おう

 都高教第81回定期大会に結集された組合員のみなさん!
今大会は、私たちが経験したことのない「恐慌と戦争の時代」の到来の中での開催となりました。アメリカでは6大投資銀行が消滅し、最大の製造業GMが破綻、日本も輸出立国のあり方が崩壊し、未曽有のマイナス成長が続きます。まさに、資本主義体制は音を立てて崩壊を開始しています。
非正規労働者の首切り・一時帰休に始まった首切り・賃下げは、減産が長期化して正規雇用労働者の首切りに及んでいます。公務員労働者も、夏期一時金凍結に続いて09人勧による大幅な賃下げ攻撃がかけられようとしています。財政悪化が進めば、「廃職・過員」による分限免職の発動も必至です。
世界金融恐慌は、新自由主義の「規制緩和」「市場原理」「民営化」の帰結です。しかし支配階級は、大資本救済に膨大な血税を投入する一方、一切の犠牲を労働者階級人民に押し付け、破産した新自由主義改革を続行しようとしています。
経団連は、世界恐慌下の延命策として「道州制推進」「アジア経済圏」「規制改革・民間開放の徹底」を打ち出しています。他方で自民党は、労働者の怒りの前に小泉「構造改革」―財政再建路線を継続できなくなり、民主党も「バラまき政治」に傾斜。こうした中で、宮崎県知事・東国原や大阪府知事・橋下らが躍り出し、道州制推進運動を始めようとしています。
教育労働者も「期限付任用」など非正規化が進み、免許更新制で10年有期雇用にされました。行き着く先は、道州制による「学校の公設民営化」「“全員解雇・選別再雇用”による日教組解体」「使い捨て教員による安上がりの教育」です。
公務員も闘わなければ食べていけない、雇用も保障されない時代です。道州制・民営化攻撃と対決しぬいて、秋季闘争にむけ、不退転のストライキ態勢を準備しよう。

「人事考課」「主任教諭」絶対反対の団結を

 「業績評価―査定昇給」に続く「主任教諭―職階制賃金」導入で、都教委は教育労働者支配の総仕上げを狙っています。両制度が本格的に稼働していけば、上命下達のピラミッド支配の下に教育労働者は組み敷かれ、職場の団結はバラバラに解体され、都教委への忠誠競争にたたき込まれます。
主任教諭制度の正体は、主幹補佐の役割を徹底させる「人事考課制度見直し」、「OJT」「メンタリング」による人材育成などで完全に明らかとなりました。業績評価は、賃金だけでなく、首切りに連動しようとしています。国家公務員に対しては、この4月から最下位の評価を受けた者を「勤務実績不良による分限免職」のレールに乗せる制度が整備されました。これに「配分率」「分布率適用資料」が結び付くと、毎年一定比率で首切りが強行されていくことになります。
絶対反対を貫いて闘ってこそ団結がうち固められ、組合員の創意と力が無限に発揮されます。「人事考課制度」「主任教諭制度」絶対反対、制度廃止の立場をあらためて確立し、職場の抵抗闘争をつくり出そう。

「オバマ礼賛」運動と対決し、労働者階級の国際連帯で闘おう

 世界大恐慌が深まる中、新たな戦争の動きが強まっています。オバマ政権は、イラク軍事占領を続け、アフガニスタンに増派し、無差別爆撃を繰り返しています。日本では「敵基地攻撃能力保有」が公然と叫ばれ、「海賊対策」や「船舶検査」で、自衛隊が戦後初めて交戦するのも時間の問題となっています。北朝鮮「ミサイル」で有事体制が発動され、教育労働者が「非常参集・避難誘導」に駆り出されました。
憲法審査会設置が強行され、国民投票法に規定された「教員の地位利用による反対運動禁止」が具体化されようとしています。3年間で110人の学生が逮捕されている「監獄大学」法政大学の現実は、戦争と改憲に向かう時代の象徴です。
連合・原水禁や共産党・全労連は、北朝鮮に対する排外主義に唱和する一方、プラハ演説にとびついて「オバマ幻想」を振りまいています。オバマのプラハ演説は「効果的な核戦力を維持する」と核独占を居直り、北朝鮮やイランを名指しで非難したものです。核廃絶の主導権を支配権力者に託す「オバマ礼賛」運動と対決し、8・6ヒロシマから労働者階級の国際連帯で戦争を阻止する反戦・反核闘争をつくりだそう。
中高一貫校の「つくる会(扶桑社・自由社版)」教科書採択をやめさせる闘いを、新指導要領にもとづく愛国心教育強制をめぐる攻防として闘おう。
本大会から、「戦争・改憲、民営化、労組破壊」攻撃への総反撃を開始しよう。

不起立闘争こそ、闘う都高教を再生する闘い

 10・23通達から6年目を迎えた今年の卒入学式でも、不起立が不屈に続いています。「抵抗を絶やしてはならない」「世代を越えて闘いを引き継ぎたい」という思いが、主任教諭導入への危機感と怒りが、新たな決起を生み出しています。
何よりも、不起立闘争が青年労働者の怒りと結び付き始めたことが重要です。「経過措置」「現給保障」と引き換えに賃下げを認めたのは、青年労働者を売り渡す裏切りです。「先が見えない」状況に追いやられている青年労働者は、闘わない組合に不信を募らせる一方、処分を辞さずに正義を貫く不起立闘争に、真の団結を、あるべき労働組合の姿を見出だしています。
日教組本部は、「免許更新制」「新指導要領の愛国心教育」など、改悪教基法との闘いを一切放棄するばかりか、首を賭けて不起立を貫く根津公子さんのレポートを再び全国教研から排除し、会場に機動隊を導入して被処分者を弾圧するまでに腐敗を深めています。
しかし、機動隊の阻止線と対峙して日教組本部を弾劾しぬく青年労働者の登場に象徴されるように、不起立闘争は、青年労働者の中に広がり、闘う日教組再生の力を生み出しています。海を越えてアメリカの校内募兵阻止闘争と結び付き、教育の民営化と学校の軍事化を阻止する国際連帯に発展しています。
不起立闘争こそ、階級的団結をつくり出し、闘う労働組合を取り戻していく闘いです。
法大闘争とともに、新自由主義への総反撃を切り開こう!
戦争と恐慌の時代が到来し、「日の丸・君が代」不起立闘争がその真価を発揮していくのはいよいよこれからです。弾圧や処分で強制しなければ「尊重」されないシンボルこそ、日本帝国主義の最大のアキレス腱です。
不起立闘争は、教育の権力支配と闘う教育労働者の誇りをかけた40秒のストライキです。裁判闘争の戦術と論理から、職場闘争を規制し従属させる転倒した発想を克服しましょう。勝負を決する闘いの戦場は、「法廷」ではなく「職場」です。
「教育を、未来を、奪い返せ!」 法政大学文化連盟と全学連の学生たちは、逮捕されても逮捕されても、キャンパスで訴え続け、完黙・非転向で闘う団結を拡大し、ついに全学生の総決起を切り開きつつあります。法大闘争とともに、新自由主義への総反撃を切り開こう!

「組織率低下」は、闘わない本部方針ゆえ

求められているのは「労働組合としての原則」

 高率のスト批准にもかかわず、都高教本部が教員賃金改悪と一戦も交えずに妥結したことは、多くの組合員の失望を招きました。「組織率低下」の最大の原因は、都高教の闘わない組合への変質にあります。
方針案に「労働組合がさらに弱体化していけば、最悪の形で公務員改革が断行され、公務員でも身分保障のない世界に突入していく」という言葉があります。物が取れなくなると、今度はクビの恫喝で組合員に「組織拡大」のハッパをかけるというのか。“ニンジンをぶら下げないと労働者は立ち上がらない”という都高教本部の労働者蔑視は許せません。
制度改革を待たず「公立病院の廃止・民営化による大量の分限免職」「社保庁民営化で戒告以上の被処分者全員排除」が強行されています。自治労本部は、この攻撃と闘わないどころか、「攻めの民営化対応」と称して当局に先回りして民営化を提案、「地公賃金の2割削減」を打ち出しています。
学校現場でも、「分限指針」による退職強要が始まっています。累積加重による不起立者への免職攻撃こそ、教員の身分保障解体の最たるものです。「一人の首切りも許さない」闘いを放棄して、どうして公務員制度改革と闘えるのか。
問題は、労働組合としての原則、路線の問題です。闘わないから、団結が弱体化し、都教委のやりたい放題を許してきたのです。絶対反対を貫いて闘い、階級的団結の力で都教委と対峙し、時代そのものに立ち向かっていこう。

(写真 日教組本部は今年2月の全国教研(広島)で、不起立を貫く根津さんのレポートを排除。地元の広教組本部も、不起立被処分者の傍聴参加を拒否。当日は警察・機動隊2100人を動員して、闘う組合員を会場から力ずくで排除した。これに対して、青年教育労働者を先頭に機動隊の阻止線と対峙し、「日教組本部を打倒しよう!」と訴えきり、多くの組合員から共感をえた)

世界中で教育労働者の大量解雇が始まった

ロサンゼルス統一教組(UTLA)は、「解雇阻止」へ委員長を先頭に46人逮捕を突き破り実力決起

 ドイツ、フランス、イタリア、韓国など世界中で、教育労働者に対する大量首切りが始まり、組合が総反撃に立っている。
ロサンゼルスでは5月15日、カリフォルニア州当局による約4千人の教員解雇計画に反対し、UTLA(組合員4万8千人)が全校ピケットと統一学区当局前での抗議集会、道路座り込みに立った。当局前の道路封鎖の先頭に立ったダフィー委員長・ペシュトールト副委員長ら46人が逮捕されても「解雇絶対反対」の闘いを継続。当日は組
合員が学校前でピケット行動を行った(上写真)。5月末からは教育労働者がハンガーストライキを続けている。
この闘いに呼応し、多くの高校生が「私たちの先生を守れ」などのプラカードを掲げて授業放棄とデモに立った。(右写真)
今まさに労働組合に問われているのは、こうした闘いだ。大量解雇や賃下げを許さず、絶対反対の行動に立とう。
 

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