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月刊「労働運動」7月号 発行

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■労働者の目

原発再稼働に新自由主義の本質がみえる
 国分 勝之 常任運営委員 動労水戸副委員長

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 6月16日、大飯原発の再稼働が正式に決定された。これに先立つ6月8日野田首相は「国民の生活を守るために再稼働する…私が責任をとる」と言い放った。この報を福島の人たちはどういう気持ちで聞いたのか。テレビ番組のコメンテーターでさえ「野田首相に責任がとれるのか。福島県民も国民ではないのか。福島の生活は守ったのか」と述べざるをえなかった。5月5日、日本中の原発を止めたのはまぎれもなく原発に反対する人民の力だった。この現実に日本の支配階級は心底恐怖したのだろう。「人民の力で世の中は動かせる」ことを絶対に放置してはおけない、そうした階級の強力な意思が安全性などそっちのけのなりふり構わない再稼働を強行させたのではないか。
(写真 「国鉄闘争の火をさらに大きく!」――国鉄闘争全国運動6・10全国集会に1800人(東京・文京シビックホール)


 しかし、この現実はあまりの余裕のなさにまったく説得する論理を持たず、国論を二分する議論はより大きな問題を抱えてキャリーされたに過ぎない。より大きな問題とは、「もしかするとこの国のやっていることはみんな原発と同じことではないか」とみんなが気づいてしまうことだ。資本主義がすでに破綻しており、その目先の延命をかけてなりふり構わない政策をとっていること、新自由主義とはそういう断末魔の叫びであることだ。
 JR東日本の検修・構内の全面外注化は、10月1日実施予定と打ち出された。しかし、水泥棒よろしく発電所の水を勝手に取水して御法度となり、社内外にコンプライアンスを打ち出したのはどこのどいつだったのか。JR東日本は、今度は「偽装請負」という違法行為を百も承知で強行しようとしている。金儲けのためなら法も規制も関係なしか。関越道のバス事故は規制緩和のあり方に今ごろになって大騒ぎしているが、尼崎事故の教訓がそういうことではなかったのか。資本の救済のためなら、金儲けのためなら、なんでもアリ。それが新自由主義なのだ。
 われわれは、少し前に気がついていた。だから力強く訴える。新自由主義の中では労働者は生きられない。ぶっ倒してしかるべきだ。そしてその力は、すべての原発を止めたように、人民の中にこそある。労働組合は、その力の束ね役だ。年配の活動家は生涯をかけて青年が決起する水路を作ることに専念しよう。青年はいまこそ世界を獲得しよう!
 

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