2009年10月号(No.235)目次
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□10・1ストライキで組織破壊攻撃に反撃
 国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃!
 闘う労働組合を甦らせ、11月1万結集を実現しよう!
 国鉄千葉動力車労働組合 執行委員長 田中康宏
□パンフレット『サンフランシスコ国際労働者会議 動労千葉
の訪米報告』を職場に持ち込み、11月1万結集を組織しよう!
□10・11三里塚へ全国から総決起しよう!

目次

◎労働者の目 11月集会1万結集で、民主党・連合政権を打倒しよう!
10・1ストライキで組織破壊攻撃に反撃
  国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃! 闘う労働組合を甦らせ、11月1万結集を実現しよう!
  国鉄千葉動力車労働組合 執行委員長 田中康宏
◎みんなが本気になって動き始めた! 組合員の怒りが職場集会を実現し、現場が活性化
◎動労千葉・NIPPO物販闘争を武器に 1047名闘争の主流派へ!
◎パンフレット『サンフランシスコ国際労働者会議 動労千葉の訪米報告』を職場に持ち込み、11月1万結集を組織しよう!
◎闘う合同・一般労組 青年労働者を新たに結集し、革命をめざす労働組合に転換
◎ひめじょおん―女性部から 民主党・連合体制の政府に展望はない
◎動労千葉労働学校で学ぼう!
◎労働ニュース ●経団連、労組頼りで民主と接点
◎合同労働組合は新自由主義とどう対決するか
◎10・11三里塚へ全国から総決起しよう!
◎読者のページ
●マンガ

11月集会1万結集で、民主党・連合政権を打倒しよう!

常任運営委員 JP労組 西田貴広

 労働者階級とブルジョアジーの激しい階級対立は、倒すか倒されるかの階級戦争として爆発しようとしています。ブルジョアジーは、労働者に全ての犠牲を押しつけ、戦争と改憲、民営化・労組破壊の階級戦争に打って出てきました。敵は後がなく、命がけです。
 曖昧さや甘え、中間的立場が通用しない時代への突入です。お願い運動や、制度政策要求などブルジョアジーの思うつぼです。4者4団体路線や体制内労組指導部の無様な姿を見よ。取り込まれブルジョアジーの先兵になるか、相手にもされないかです。 
 民営化攻撃は完全に破綻しています。国鉄でも郵政でも失敗です。にもかかわらずそれしかカードのないブルジョアジーなどもう終わりです。資本主義社会を打倒し労働者が権力を握り社会を運営する時代の幕開けです。ここに人類史の発展も労働者の生きる道もあります。労働者の怒りは蓄積され、さらに激化します。すでに歴史的行動が開始されつつあります。8・30総選挙で、自民党を打倒しました。民主党・連合政権は、自民党以上の戦争と改憲、民営化・労組破壊を推進する政権として、すでに登場しています。官は全て悪、民営化で全て解決、効率性!? 結局、生産性向上運動の推進です。何のことはない、破産した自民党、小泉政権の民営化・構造改革から激しさを増した、新自由主義攻撃を体制内勢力と一緒に推進する〈戦争と大失業攻撃〉政権でしかないということです。
 今秋から年末には恐慌の二番底が起こり、失業率6%台突入必至と言われています。特に青年労働者に矛盾が集中し失業率は10%を超えようとしています。激化する労働者の怒りに直撃され、ぐらぐらになりながらも、連合指導部と一体で道州制・民営化攻撃に突き進む以外にないのです。民主党・連合政権を打倒し、連合700万労働者を動労千葉労働運動勢力が獲得する大チャンス到来です。大失業の嵐に最先頭で総反撃しよう。
 11月1万の結集で、民主党・連合政権打倒、道州制・民営化と戦争攻撃に勝利しよう。

10・1 ストライキで組織破壊攻撃に反撃

国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃!

闘う労働組合を甦らせ、11月1万結集を実現しよう!

国鉄千葉動力車労働組合 執行委員長 田中康宏

 結論は今日はひとつです。時代の大きな転換点が来ています。この時代を変えていく力は労働者ひとり一人の自分の職場、現場からの闘いと団結を拡大していく、この力以外にはありません。そういう思いでひとつになって11月集会1万人結集実現へ今日から全力疾走しよう。大変な闘いではありますけれども、職場・地域に帰って組織に次ぐ組織、団結をつくっていくことを今日を期してさらにお願いをしたい。

動労千葉をめぐる現在の攻防について

 初めに動労千葉自身の闘いから話をさせていただきます。
 10月1日動労千葉はストライキに立ち上がる決意です。幕張車両センターという動労千葉の拠点をめぐって、1年間攻防が続いてきました。ここは電車の検査・修繕をする拠点で第1組合が動労千葉です。全国のJRの職場で唯一千葉だけ外注化を止めています。つまり非正規職化を許していない状況を何回ものストライキを繰り返して作ってきました。しかもその闘いの中から組織の拡大が始まったわけです。組織の拡大といっても平成採の仲間が幕張でまだ3名入っただけですが、JR当局の側は、闘いの前進に震えあがって組織破壊攻撃を開始し、この攻防がずっと続いていました。支部長を業務から外し、この6月には、動労千葉の組合員を最も中心的な電車の検査・修繕業務から全員外して予備にしました。そして今度は配転攻撃が始まりました。もう配転通知が出ているんですが、10月1日付けで幕張支部の副支部長と書記長が本区から遠く離れた派出に配転する組織破壊攻撃です。これに動労千葉は反撃を開始します。ストライキの方針を決めて立ち上がりたい。
 そもそもJRの最大の労務政策は、動労千葉に新しい組合員を絶対入れない、そのためには何でもするということでした。だから組織拡大を始めるときにも、ひとり拡大すれば支部長が飛ばされる。ふたり拡大すれば副支部長も飛ばされる。3人拡大すれば書記長が飛ばされる。そう覚悟してやろうと意志一致してきた。そういうふうに構えて、この困難を突き破って団結を拡大することが闘いなんです。全ての産別、職場でこれは普遍的に同じだと思います。ちょっと闘いを始めた途端に資本と既成の連合なんかの労働組合の両方から激しい攻撃を受ける。そういう報告を聞いていますが、JRも同じです。
 このストライキをきっかけに組織拡大を絶対にやりきる。そういう決意で闘いに立ち上がりたい。
 そうした力を11月集会に結集させたい。動労千葉も今までのあり方で、今までの方針でこれから先に進めるとは考えていません。そういう時代ではない。だからわれわれ自身がこうして闘いに立ち上がる。
 動労千葉は、国鉄分割民営化以来、脱落者も出さず団結を固めて23年間みんな家族みたいにひとつに団結してゴリゴリ頑張っています。これはいいことです。だけど新しい仲間の結集はまだまだこれからです。この壁をぶち破るためには、本気になって職場から組織拡大の闘いを起こすことです。これが一番資本に打撃を与える。簡単ではない。だけどもここに挑む。
 動労千葉も万全の総決起体制を確立して本気になって闘いに立ち上がることを通して11月1日の集会を勝ち取りたい。全国の職場で皆さんが闘いを始める。それが絶対1万人の労働者を結集する力になる。そのことを冒頭、訴えます。

11月労働者集会をとりまく情勢

選挙――自民党支配の歴史的終焉

 11月集会をとりまく情勢について提起します。1点目は、歴史的な事態が始まっているということです。そのことを正面から見ないといけない。1955年以来、半世紀以上、自民党が政権政党に居座り続けて労働者を支配することが続いてきた。逆に言うと、これは多くの労働者がある意味では自民党支配に甘んじ続けたということです。しかしそれが一気に雪崩うって崩壊した。歴史的なことが始まったということです。

自民党支配を葬った力は何か

 2点目に訴えたいことは、何が自民党政権を葬り去ったのかです。今労働者が置かれた現実は想像を絶してひどくなっています。去年の年末から今年にかけて「派遣切り」の嵐が吹き荒れて派遣村などができ、マスコミも取り上げて社会的な反響を巻き起こしましたが、今の現実はあの時の状況の比ではない。労働者が置かれた現実は数段ひどくなっている。マスコミも基本的には触れなくなっている。触れた途端に一気に火がついて燃え上がることを恐れて全部抑えられている。
 現実に見てほしい。7月の失業率5・7%。過去最高です。就職したいが就職活動をあきらめている人が461万人。これは失業率に換算したら7%です。これだけだって13%の失業率です。これに「企業内余剰人員」607万人。少なくとも千数百万の労働者が、もう明日も知れない、仕事もない。いつ首を切られるか。こんな状況に叩き落とされている。それだけではない。今、とりあえず仕事がある労働者の賃金も猛烈な勢いで下がっています。もうめちゃめちゃです。この怒りが自民党を倒した。ここは絶対軽視しちゃいけない。ここに組み合い、食らいついて労働者の闘いを組織する。

政権の座についた民主党―連合

 民主党政権ができましたが、その性格は民主党・連合政権です。官房長官が電機連合だとか、UIゼンセン同盟の出身の議員が文部科学大臣だし、経済産業大臣は自動車総連の顧問です。旧同盟系のひどい部分が政権の座に座っている。支配階級が労働者を支配することができなくなったときに労働組合が労働者を支配するということが、歴史上何回も起きた。かつてのアメリカルーズベルト政権だってCIOとAFLの役員を全部政権に取り込んで労働者を支配した。でも結局は戦争に行き着いた。そんな大きな歴史の節目が来ていると今の状況を見ています。
 階級支配の一番の基本は労働者にメシを食わせられるかどうかです。労働者にメシを食わせることが誰もできなくなった。では民主党政権はこれからどうなんだ。マニフェストだと言ってやってますけれども、こんなのめちゃくちゃになりますよ。
 ドルはいつ暴落してもおかしくない。日本の外貨保有は9割以上がドルです。ドル国債、アメリカ国債。これが暴落したら、財源があるとかないとか、そんな表層の話じゃすまない。全部崩壊します。
 これから何が始まってもおかしくない状況が来ています。大事なことは自民党を倒した労働者や農民の怒りの声に、実は民主党も背筋を凍らせているということです。労働者の闘いがいつどこから火を噴いて燃え上がるか。そういうチャンスが来た。
 問われている課題は何か。労働組合をめぐる攻防です。実際、労働組合をめぐって民主党政権が誕生する前ぐらいから大きな、これまでにない動きが始まっています。
 例えばJP労組では、JP労組の委員長が会社側の役員として経営側に入ってしまう。自治労大会では「これからは労働者の権利を擁護する運動から転換する」と。「労働組合ではありません」というに等しい。これが民主党が政権をとる状況の中で起きていることです。労働組合が労働者を支配する。だからこそ労働組合をめぐる攻防が情勢を決する。現場からの闘いで、本当に闘う労働組合を作る。労働者が、闘う労働組合が歴史の最前線、時代の最前線に登場できるのかどうかが問われる時代が来たということです。

〈民営化・労組破壊〉と〈改憲・戦争〉

 結局、攻防の焦点は〈民営化・労組破壊〉と、その一方での〈改憲・戦争〉という問題です。ここで労働者が団結し、労働組合を作り、労働組合を変え、立ち向かえるのか否かです。

究極の民営化・労組破壊攻撃=道州制

 最大の階級攻防は、民主党も掲げている道州制をめぐる攻防です。最大の問題はほとんどの労働者が道州制という問題をめぐって一体何が始まろうとしているのか全く知らされていない。労働組合がおしなべて屈服しているからです。
 行われようとしていることは財界などがすでにさまざまな答申で出しているように、410万の公務員のうち360万人を一旦解雇するということです。それで民営化された事業体に選別再雇用する。国鉄分割民営化では6年間で20万人の国鉄労働者が職場を追われた。ここから何が起きたのか。非正規職に突き落とされた労働者が1000万から1500万。社会のあり方が根本から変わったんです。それで今、「派遣切り」に行き着いた。その過程で総評解散、社会党解散と社会の力関係が変わってしまうことが起きた。現実に今度政権に入ったような連中は財界と完全に裏でつるんで総評を内部から掘り崩すことをやっていた連中です。だけど国鉄分割民営化が決着つかずに今まで来ている。
 すでに病院や現業の民営化という形で始まっていますし、社会保険庁の民営化なんかも起きている。今1000人の首切りが始まっている。なんでこれに怒らないのか。組合が全部容認している。国鉄分割民営化以上のことが起きます。社会的にはそんなことではすまない。間違いなくこれは究極の民営化・労組破壊攻撃です。国家のあり方が変わるわけです。それは改憲・戦争国家化の攻撃です。

労働者派遣法をめぐる攻防

 ただちに10月臨時国会で攻防が始まります。補正予算を一部凍結して財源を増やすとかやってますけれども、労働者の側から絶対に問題にしなきゃいけないのは派遣法の問題です。われわれは撤廃です。撤廃と言っているのはここに集まっている人ぐらいしかいない。
 官房長官が電機連合出身ですが、「派遣切り」が起きたら真っ先に決議を挙げて「国際競争力が失われるから派遣法の見直しには反対する」「特に製造業派遣の派遣中止に絶対反対する」と言った組合です。文部科学大臣なんてUIゼンセン同盟。ここには人材サービスゼネラルユニオンという数万人の派遣労働者を組織している連合の労働組合が所属しています。ここが政府に出した意見書は「日雇い派遣の禁止に反対する」です。11月集会は、こういう渦中で開かれて派遣法撤廃を掲げます。この闘いを大きくしていかなきゃいけない。
実質改憲攻撃の進行と6月憲法調査会「審査規程」の採決強行
 さらに改憲の問題です。
 ソマリア派遣のやり方とか、特にもう一回再確認しなきゃいけないことは、北朝鮮のロケット発射ということに対して迎撃体制が発動されたことです。別に北朝鮮は宣戦布告したわけじゃない。日本は宣戦布告ですよ、迎撃体制をとって。そしてそれを当たり前のようにリアルタイムでマスコミが報道した。政治的・意図的にこんなことがやられた。
 そういう状況の中で、6月11日、去年設置された憲法調査会の具体的な規程が決められました。委員を何人にするのか、憲法調査会の案を可決するときに票決の仕方はどうするのかとか。自民党、公明党はもう委員を出しています。あとは民主党が委員を出せば、明日にでも憲法調査会が開かれる。国会会期中、閉会中、ずっと審議をすると言っています。具体的な立案が始まる。民主党がどう舵を切るか。具体的にはどう対応するのか何も明らかにされていません。民主党も連合も改憲推進・容認の立場です。10月臨時国会開催の状況の中で、11月集会が持つ位置は決定的に大きい。このことを再確認してほしい。

11月労働者集会の課題

1047名闘争に責任をもつ勢力として登場しよう

 さて11月集会の課題ですが、1047名闘争を本当に前面に押し立てた集会としてやろうと3労組で一致をしました。
 11月集会の原点は5・28反動判決が出る状況の中で1047名闘争という、日本労働運動の行方を左右する闘いをどうするのか。これが3労組が労働者集会を呼びかける原点だったわけです。今こそ原点に帰って闘おうということが第1です。
 もうひとつは、例えば去年から吹き荒れている「派遣切り」という事態の中で何が起きたかというと、派遣村ができたわけです。だけどもこの派遣村の運動はどういう方向に行ってしまったかというと、行政に生活保護だとかを要請する。実際、職場からの闘いや団結を組織するという形にはならなかった。だけど政府はこれに震え上がった。そして何をやったかというと派遣村村長を政府の委員に取り込んで貧困問題の政府委員になってしまったわけですよ。
 派遣切りされた労働者が労働組合を結成したり合同労組に結集したりして闘いが起きて、僕らも各地で仲間たちが必死になって闘いを組織した。しかし、そういう闘いが本当にひとつの力になかなか団結できない現状に分断されている。
 どうやってこれだけの社会的大問題を力にできるのか。結局はわれわれ自身が1047名闘争の闘いの旗を前面に押し立てて、その下にみんな結集しようと訴える以外にないと考えていました。これには動労千葉自身が当該なわけだから責任を持たなきゃいけない。
 さっき言った道州制の問題を労働組合が全く問題にしない状況の中で、誰も本質を知らない。道州制基本法がいつ制定されるのか。これは階級決戦ですよ。だけどそれを闘いにするにはどうしたらいいのか。自分自身の課題で考えたら結局、国鉄民営化が全部の出発点である。1047名解雇撤回闘争を先頭に闘ってはじめて360万首切りも粉砕できる。

4者4団体の破産

 第3に、4者4団体路線が最後的に破産した状況の中でわれわれ自身がどうするのかが問われていると考えたからです。特に5、6月に起きたことはひどかった。年度内決着だ、もう明日にでも決着というところまで来たんだみたいな話になって起きたことは、4者4団体なんかが「派遣切り反対の集会に参加するな」という指示を下ろした。そしてJRに対する抗議行動は中止しろ。つまり摩擦を起こしたらここまで来た和解が立たないからって。これは一体何なんだ。1047名闘争は何のために闘ってきたのか。もちろん自分の解雇の撤回があります。だけど国鉄分割民営化の過程でこれだけ労働組合がめちゃくちゃにされたわけです。民営化とは何なのかが突きつけられて、こんな現状を打破しなきゃいけない、俺たちの闘いの先には全部の労働者の団結や未来がかかっているんだということだったわけじゃないですか。それが自民党に解決をお願いするためにすべての闘いをやめろみたいな。ここを脱却しなきゃいけない。結局、この闘いを先頭に押し立てることが今の時代に最も大事なことじゃないか。これが動労千葉として一番思っていたことで、この下に11月集会1万人結集を実現したい。

100万の支援勢力

 そしてもう1点だけ付け加えさせていただきたい。動労千葉の物販もそうですが、全国の仲間たちに20何年間、支えられてきました。物心両面にわたる闘いがあったから動労千葉もここまで闘ってこれました。国鉄闘争支援勢力は全国100万勢力だと言われています。みんな連合傘下です。連合は1047名闘争に反対ですよ。全労連は1047名闘争を掲げてますけど、闘争の指示なんて一回も下ろしてない。そういう中で対決しながら一生懸命この闘いを支援し続けている全国の100万からの労働者がいる。これには絶対根拠がある。ここでこの闘いに負けちゃったら俺たちの未来がない。そういう思いで支援し続けてくれたと思います。
 11月集会が結集しなきゃいけないのはそういう労働者たちです。、だから1047名闘争に賭けきって今の時代の怒りの声を集めるということ。これが一番今求められている方針だという思いがあります。
 こういうことで3労組でも議論をし、今日確認したいことは、「1047名解雇撤回・派遣法撤廃」「1047名解雇撤回・道州制粉砕」「1047名解雇撤回・改憲阻止」。今1047名闘争は多くの問題をはらんでいるけれど、この闘いを先頭に押し立てるし、われわれは絶対に屈しない。絶対に筋を曲げないでこの闘いを貫くからこの下にすべての怒りを結集してほしい。この訴えで1万人を組織するということに是非賭けてほしい。

国際連帯闘争の教訓

 私はこの7月のサンフランシスコ国際会議に行って、そのことに絶対的確信を持ちました。動労千葉は何を訴えたかというと、国鉄分割民営化反対闘争のことです。日本ではここが労働運動にとって、大きな転換点だったんだ。動労千葉はこれに立ち向かって2回ストライキをやった。分割民営化の6年前には24万人いた国労はガタガタに崩れた。民営化時点で4万人。今は1万人です。つまり民営化の過程で20万人が脱退した。あるいは元々僕らが所属した動労は民営化首切り賛成に回って自民党と資本とくっついて生き延びた。
だけども僕らは立ち向かって団結を守って、23年間これに決着つけないで解雇撤回で闘っている。これが7カ国の労組の中で一番通じたんです。民営化に立ち向かって、どういう展望を見いだしたらいいのかと議論になった。〈民営化・労組破壊〉との闘いが最大のテーマになった。だから11月集会は1047名闘争で行こうとその時点で思ったんです。
 もうひとつだけ訴えれば、この会議に出てみてびっくりしました。世界の労働運動の現状を詳しく知らないじゃないですか。ヨーロッパでゼネストに次ぐゼネストになっている。一体あれはどうなっているのかと想像するぐらいの話だったんです。
 わかったことは、この数年とか10数年とかでこれまでの既成のナショナルセンターに抗して全く新しい階級的労働運動が、激しい弾圧に抗しながら世界中で胎動しはじめているということです。ブラジルとかトルコの話を聞いて、目指しているのは全く同じだと思いました。ブラジルのコンルータスという労働組合のナショナルセンターを目指している組織ができたのは04年です。瞬く間に数百の労組を集めて5000人ぐらいの大会を開いてる。体制派のナショナルセンターはもう一個ある。しかもブラジルというのはこの間の『反米大陸』の状況で知っているとおり、今のルラ大統領は、昔は戦闘的労組の指導者だった人間で、独裁政権と闘った。しかし大統領になった途端にやったことは新自由主義だった。そういう状況の中で公務員労働者の40日にわたるストライキを期に新しい組織を作って全国組織に今なっている。
 フィリピンだって01年です。労働党を立ち上げてすぐ国会議員をひとつとっている。民営化絶対反対なんだよね。既成のセンターに抗した全国組織を作っています。その人自身は航空労組の委員長です。
 トルコなんかもそう。激しい弾圧を食って、活動できない状況が続いて、労働組合を再結成したのは、93年です。ここもイスラムの体制派のナショナルセンターに抗して、「私たちは社会主義を目指しています」と言ってやっている。
 考えてみたら韓国も95年に結成されています。だから新自由主義攻撃の中で間違いなく僕らが未だまだ知らないところも含めて階級的な労働運動の新しい流れが始まっているということです。

今こそ職場で闘いを開始し、団結を拡大しよう

 そういう意味ではわれわれの11月集会の闘いはまだまだだけれども、目指している道は間違っていなかった。それぞれの職場からあるいは地域で、労働組合がダメなら自分が本当に中心になって職場から闘う労働者の団結と労働組合を作らなきゃいけないということです。それは一番困難な闘いですが、これが11月集会に向けての最大の課題だと思っています。
 ですから今こそ本当に職場で闘いを始め、労働組合を作り、労働組合を作り変え、団結を拡大する。労働者の怒りとわれわれがどういうふうに結びつくことができるのか。うまくいかないのは相手のせいにしないで結局、自分がまだまだなんだと総括をして、闘いを作っていくということが大事です。

11月集会での呼びかけと全国の職場からの闘いの始まり

 この間11月集会で訴えてきたことは、07年には、全国各地に闘う労働者、労働組合の「労働学校・共同センター」を作って地に根を張った闘いを始めようというものでした。これに全国の仲間が応えてくれた。こういうことが始まったことが決定的に大きい。みんなの力でこれを成功させていけばいい線に行くと思います。
 去年訴えたことは、金融恐慌が始まっている状況下でしたから、今はゼネストが必要な情勢だ、「生きさせろ!」という声をこれだけ無数の労働者が挙げている。だから職場から闘いを組織しようと訴えた。これも全国の仲間が自分の問題として捉えてくれて、全国でいくつものストライキや職場のさまざまな闘いに立ち上がった。もちろんこの情勢の中だからいろいろな壁にぶち当たります。ぶち当たらない時なんかない。ひとつひとつは未だ小さな闘いです。だけどこういう形で闘い始めたことは決定的です。

職場の団結を作る困難さから逃げない

 さて今年は3年目で、もうひとつ壁を破って怒りの声と結びついて1万人を実現できるのかどうか。ここまでようやく来ました。
 例えば御用組合の幹部が資本と一体となって職場を支配する状況下で闘いを始めて職場で団結を作ることはすごい困難だと思います。あるいは未組織の職場で闘いを始めて労働者の団結を組織して労働組合を作っていくということ。一番困難な課題ですよね。街頭でデモをすることより困難かもしれない。職場で闘いを組織し団結を組織する困難から目をそらしたら必ず屈服や変質が始まる。この困難の中で勝負することが労働運動の一番の基本です。ここから逃げない。この1カ月、ここで勝負をしよう。
 最後に今日の実行委員会を新しい出発点にして怒りの声を組織をして1万人の結集を実現しよう。今の情勢はそれが実現できれば、これまでできなかったことができる可能性が大きく広がります。11月集会のいいところは可能性があるということだと思っています。それは集会の可能性ということではなくて全国から必死に職場で苦闘して日比谷に集まってくれるひとり一人の労働者の持っている可能性です。ひとり一人の労働者の可能性がまだ全国的につながり、力を持っていないから、その限りで壁にぶつかっている。この集会で当面1万人ぐらいを結集できるぐらいの力を持てば、絶対可能性が広がる。是非1カ月と1週間、全力で奮闘をお願いして私からの提起に代えさせていただきます。
(9月23日に開催された09年11月労働者集会第2回実行委員会での提起をまとめたものです。)

みんなが本気になって動き始めた!

組合員の怒りが職場集会を実現し、現場が活性化

 いかに体制内を打倒し、11月1万決起を実現するのか――JP東京銀座支部の闘いの教訓
星野勝紀(JP労組東京銀座支部)

JPEXと本部への怒り

 去年、自分の職場の支部執行部体制打倒を宣言して、支部長選に立候補しました。今年も、実は8月28日が職場の支部の定期大会だったんですよ。今日はなぜ立候補しなかったのかということを話をしたいなと思うんです。
 今、JPエクスプレスが破綻しています。総務省が認可しないで10月1日は延期してくれと西川社長に言っています。こういう状況をめぐって職場で起きていることは、総務省も反対していて何でJPエクスプレスを10月1日に絶対やるというのか。言っているのは誰なのかというと、郵政の事業会社とJP労組本部だけなんですよ。
 これに対する怒りは相当すごい。職場の中でたまっています。これを問題にしなくちゃいけない。本部はどうせ組合の委員長が経営陣に入るということでそれ自体御用組合じゃねえかっていう。8・30、今日の選挙もあるんですけども、書記長は民主党で来年参議院選挙に出るということで、完全に政労使一体の労働組合になります。現場は、民主党になったって現場はよくならないんだということはすぐわかっちゃったんですね。

職場集会要求し支部長を包囲

 そうした中で今うちの支部はどうするんだというのが話になっています。支部の定期大会もそうなんですけど、去年、自分なんかも選挙に出て、選挙の立候補権はあるんですけれども、組合員に役員選挙の投票権はないわけですよ。だから全然、組合員規約自体もおかしいというので、みんな相当怒りがたまっていて、職場で「支部長にはっきりさせよう」という話になりました。
 去年は俺とか交流センターに結集している仲間に「おまえたちは頑張れ、頑張れ」と言っていた部分が、今年は一緒に行動するというところに初めて本格的になってきました。
 「支部長を追及しよう」「支部大会の前に職場集会を開いて組合員の声を聞け」という話になりました。実際に職場で20人くらいが支部長を俺たちと一緒に取り囲んだんですよ。で、「職場集会を開催しろ」と、俺たちが言う前に、現場の組合員がわーわー、わーわー言い始めたんです。そういう中で支部長は「分会長と相談してきます」といったん逃げるんですよ。分会長は、「僕は敵じゃないですよね」と言って、職場集会を開催しようということになりました。

組合員が本気になった!

 8月25日、分会から35、6名が集まって職場集会が開催されました。そのときも支部長は登場しなくて、組合員からは「なんでここに支部長が来ないんだ」という話になりました。「支部長を呼んでこい」という話になって、「支部長は今組合事務所でタバコ吸って休んでます」。それから支部長が会場に来ました。
 今までは職場集会なり、発言するのは決まった人というか、交流センターに入っているような人だけだったんですよ。それが今回は方々から声が挙がる。組合員自身が自分たちの問題として発言する。発言はいろいろな発言があったんですけれども、みんなが本気になったというのがすごいことです。
 支部長が「みなさん、8月30日は選挙に行くんですか」ととぼけたことを言ったわけです。これに対して、現場の組合員が「俺たちは今日は意識を持って現場をどうするかということで来ているんだ。意識を持って来ている組合員に対してそういう発言は失礼じゃないのか」と発言したんです。支部長は「申し訳ない」と言わざるをえなかった。このように、職場集会は成功したんですよ。

ゆうメイト合理化への怒り

 そういう中で職場でゆうメイトに対する合理化の攻撃が起こってきていたわけです。6時間、7時間雇用の人たちが赤字を理由にして4時間に勤務時間を変更すると。これに対する怒りは相当すごかったんですよね。
 今回、職場集会が成功した地平の中で、こういう問題を現場でやっていかなくちゃいけないんだと自覚して俺も相当言ってきました。
 分会の役員もほとんど20代なんですよ。彼らは、俺に対しては、去年、俺が支部執行部体制打倒と言ったことに対して過激と感じて、あんまり近寄って来ない感じでした。ところが、今回職場集会という形でみんなに開かれた場が実現し、「吊し上げ」でもなくて、ストレートに組合員たちが発言し、みんなで考える場を作ったというので若い役員の人たちも「今回はよかった」と言っていました。その中で、今のゆうメイトに対する攻撃にも取り組むべきだとなってきました。

みんなが動き始めた

 俺も執行委員会、分会の役員から全部降ろされちゃったんですけども、今分会でまとまって緊急の会議をすべきだというのを提起したら、みんな集まるんですよ。
 みんなが動き始めました。8月28日の支部の定期大会に対しても、若い役員が、職場集会で組合員から出た意見を集約して、それを分会の声として発言することを決定するとか。青年部が今なくされちゃって大変なんですけども、若いやつの意見は何なんだと俺が分会の会議に出て言ったら、若いやつは「今の職場に魅力がない」と言うんですよね。「結婚して子どもを産んで定年まで働けるという、これがストレートな声じゃないのか」とけっこう訴えたら「いや、そうなんだ」と。そういう形でみんなガラッとこの1週間ぐらいで変わってきたわけです。

いかに体制内を打倒し、1万決起を実現するのか

 今回、自分が支部の大会に名乗りを挙げるということではないんですけども、体制内の打倒の仕方というのをこの1年相当考えてきました。結局、一緒に職場で行動できる仲間をどれだけ作って、その力で今の体制内の組合を変えていくんだという確信をこの8月の過程までで作りあげてきたわけです。11月に向かうのもこういう積み重ねではないかと。
 去年も俺たちが名乗りを挙げて支持はするという仲間はできたんだけれども、それ以上はいかないわけです。去年も徹底的にオルグして21人目にひとりが応えてくれたんですけれども。
 今年は職場で俺たちと完全に一体となって動き切れるという仲間を作る。そういう中で本当に1万決起があるんじゃないかと思っているんですよ。
 数は力だと言いますけれども、ではJP労組はどうなのか。全国で21万数千人いるんです。これが職場で闘ったら、本当に数は力ですごいんですけれども。だから俺たちが本当に現場で指導部になっていくという訓練を今やらなくちゃいけないと思っています。こういう闘いが11月を作り出していく。そういうことではないかと今回は実感しています。
 明日から職場にすぐに入ります。自分も役員を降ろされてどうやっていったらいいのかと悩みましたが、現場でビラをまくにしても職場の組合員からは「ビラにどんなにいいこと書いてあっても課長に文句ひとつ言うやつの方が信用できる」と言われたんですよ。職場で本当に小さなことでも管理職とやり合うとか、そういうところで今回は相当転換して闘いをやってきました。明日からもそれでやっていきたいと思います。
(8・29〜30拡大常任運営委員会での発言に加筆修正したものです)

1047名闘争の勝利かけ11月1万結集実現へ

動労千葉・NIPPO物販闘争を武器に1047名闘争の主流派へ!

国労共闘全国協議会
1047名闘争の帰趨が日本階級闘争の未来を決める

 11・1労働者集会こそ、1047名闘争の勝利をかけて、全世界から闘う労働者が総結集する歴史的な大集会だ。 
 8月総選挙は、戦後史の巨大な転換点となった。自民党崩壊情勢とは、民営化の破綻=JR体制の決定的な崩壊でもある。国鉄分割民営化絶対反対闘争である1047名解雇撤回闘争が、23年間の不屈の前進の中で、ついに自民党政権を大崩壊させたのだ。労働者階級人民の怒りの中心に1047名闘争の不屈の存在と闘いがある。そして、この怒りの中に、2000万青年労働者、300万学生の未来もある。
 大恐慌下の革命的情勢の中で、労働者階級の怒りが爆発している。すでにその激烈な闘いが、動労千葉や動労水戸をめぐる団結破壊とJR大合理化との激しい攻防として火を噴いている。
 1047名闘争の帰趨に、日本階級闘争の未来がかかった決定的情勢を、わが交流センター派自身がついにつかみ取りつつあるのだ。
〈民主党・連合政権〉と徹底対決し、1047名闘争をすべての闘いの中心軸に据えきったとき、11月1万結集は絶対に可能だ。
 その最良の武器が、動労千葉物販、NIPPO物販闘争だ。物販闘争こそ1047名闘争を今日まで支え、作りだしてきた職場生産点における最良の闘いであり武器だ。和解路線が大破産した4者4団体派は、この物販闘争さえ最後的に放棄している。われわれが新たな物販闘争の強力な担い手として全職場に分け入り推進しよう。
 闘う国鉄労働者が11月1万結集の先頭に立とう。青年獲得を軸に、1047名闘争の責任勢力として4大産別決戦に突入しよう。

1047名闘争で〈民主党・連合政権〉を倒せ!

 今、この情勢に一番恐怖し、たじろいでいるのは、〈民主党・連合〉政権だ。彼らこそ、国鉄分割・民営化以来の新自由主義攻撃に対する労働者階級人民の積年の根源的怒りの爆発が、いつ自分自身に向かって爆発するのかに戦々恐々としている。
 すべては労働組合をめぐる動労千葉=交流センター派と、体制内派・ファシスト運動との力ずくでの非和解的激突によって決する。職場生産点での闘いがすべてを決める情勢に突入したのだ。
 この中で、4者4団体派の「政治決着」路線の最後的破産は決定的だ。鳩山内閣は、1047名国鉄闘争と三里塚闘争の解体のために、極反動前原を国交大臣にすえ、社民党辻元を副大臣に引き入れた。
 われわれは、1047名闘争を軸に4大産別が丸ごと「獅子身中の虫」となって〈戦争と改憲、民営化と労組破壊〉攻撃を撃ち破る。
 1047名闘争で連合を倒せ!11月1万結集で鳩山政権を倒せ!資本主義の根底的な打倒を!

1047名闘争を生み出した動労千葉の闘い

 1047名闘争の勝利とは何か。それは6000万労働者にかけられた大失業の嵐に、4大産別の最先端で、解雇撤回を掲げ総反撃する闘いだ。国鉄分割・民営化は、戦後最大の労組破壊攻撃であり、資本家階級から仕掛けられた階級戦争だった。40万人の国鉄労働者のうち20万人が首を切られた。しかも、いったん全員を解雇して新会社=JRに選別再雇用するというやり方をとって、資本と政府に恭順を誓わない者を容赦なく排除し、労働運動圧殺を狙った。
 この未曾有の攻撃に組織を挙げて立ち向かったのが、唯一動労千葉だった。動労千葉は、分割・民営化絶対反対を掲げて85年と86年の2波のストを全組合員が首を覚悟で闘い、さらに清算事業団解雇目前の90年3月には、84時間の大ストライキを敢行した。この闘いが全国鉄労働者を奮い立たせ、社会党田辺私案(解雇撤回・即日全員自主退社案)を頓挫させ、ついに1047名の国鉄労働者が「解雇撤回! JR復帰!」を断固として掲げて不屈の闘争に決起する地平を切り開いたのだ。

物販闘争を武器に闘おう

 今、1047名闘争は決定的な段階を迎えた。90年4月1日以降、1047名闘争は国労闘争団、全動労争議団、動労千葉争議団の3労組の闘いとして闘われてきた。特に動労千葉は、1047名解雇撤回闘争をJR体制との闘い、その力関係を覆す闘いとして闘い抜いてきた。だから1047名闘争は、解雇組合員の生活の基盤を確立する闘いであると同時に、もう一方では、解雇撤回闘争を共に闘うことを全国の労働組合や労働者人民に訴えていく闘いでもあった。この先頭に常に動労千葉の組合員が立ってきた。その推進軸が物資販売運動であった。動労千葉や羽廣さんのNIPPO物販の闘いは、1047名闘争を1047名闘争たらしめた最良の武器であった。
 以来、この闘いこそが、総評解散−連合結成下でも、全国100万の支援陣形を連合の内外、とりわけ4大産別の中に分厚く形成してきたのだ。だからこそ1047名闘争を「国労運動のお荷物」扱いした国労本部=チャレンジ一派と闘い、「敗戦処理だから政治和解せよ」と称して1047名闘争の解体を策してきた社会主義協会派や日本共産党・革同らと闘ってきた。その闘いの蓄積と経験は、今日の大失業下で闘うすべての労働者の「生きる指針」だ。
 「私は、2度目の解雇に直面して、解雇撤回の闘いを続けるという意思はありましたが、具体的にどうやって食っていくのかということで相当悩みました。私はアルバイトや就職では、闘争に参加することが困難になると判断して、その行動自体が闘いである物資販売の道を選択したのです。物販活動で訴えることは、解雇されたかわいそうな私たちに手をさし伸べてくださいという話ではありません。国鉄の分割・民営化の問題や解雇撤回闘争の意義をきちんと伝え、闘いのネットワークの柱、団結の軸として国鉄闘争を位置づけてもらうことで、闘いを前進させていこうということです」(5・27法廷証言集『俺達の怒りと誇り』所収羽廣憲さんの証言より)
 この1047名闘争の精神こそ、大失業攻撃と立ち向かう6000万労働者の〈希望〉なのだ。

11月1万の力で5・27国労臨大弾圧を打ち破ろう!

 1047名闘争をわが闘いとして貫き、国労本部の闘争団切り捨て=除名含む統制処分攻撃に体を張って闘ってきたのが5・27国労臨大闘争弾圧被告団だ。被告団は、1年3カ月に及ぶ獄中闘争を完全黙秘・非転向で闘い、以来7年間、国労本部・国家権力一体となった暴処法弾圧と闘い続けてきた。被告団の闘いは、団結禁止法というべき暴処法が適用されたことにおいても、また被告組合員たちが国労本部によって警察に売り渡された点においても、さらに被告団自身が体制内派との根底的決別をかけて08年2月に旧弁護団解任に踏み切った点においても、国労運動の誇りであり、労働者魂そのものであり、1047名闘争と一体の闘いだ。今日動労千葉とともに4者4団体路線を突き崩し、JR体制の中から分割・民営化体制を食い破る=闘う労働組合を甦らせる決定的な闘いだ。11月1万の力で11・27判決をぶっ飛ばし、有罪解雇を絶対阻止しよう。
 今やJR体制の矛盾は、安全問題、要員問題、カクマル結託体制の破綻として爆発している。動労千葉は、反合・運転保安闘争路線のもと、外注化を阻みJR資本と闘ってきた。動労水戸は、組織破壊攻撃に対して、3波の緊急ストに全組合の総決起で闘っている。こうした不屈の闘いが平成採の青年労働者をとらえ、1047名闘争の勝利も切り開くのだ。
 今こそ、動労千葉―動労総連合と国労5・27被告団先頭に物販闘争を武器に、JRのあらゆる職場からの総決起をかちとろう。11月1万を絶対にかちとろう。

パンフレット『サンフランシスコ国際労働者会議動労千葉の訪米報告』を職場に持ち込み、11月1万結集を組織しよう!

越川江美(千葉勤医労)

 動労千葉の田中委員長が、国際会議パンフが発行される直前に「どのページに何が書いてあるか、丸ごと暗記して職場の組織化に使って欲しい」と言っていました。なんて大袈裟な、と思っていましたが、読んで、そしてこのパンフレットを使って職場まわりをして、その意味が本当によくわかりました。
 このパンフレットの力の根源は、まずもって職場の労働者を、そして日本の6000万労働者階級を全て組織してやろう、終わった資本主義の延命のために殺されていくなんていう力関係を変えてやろうという決意です。世界プロレタリア革命をやろうという決意です。大恐慌下でこれまでの労働者支配が総崩れしている中、労働者自身の力で労働者の解放をかけて組織をつくる。パンフレットを読み、労働者は本当に革命の側に組織できる(労働者は革命を組織する)、革命は絶対にできると確信しました。
 私の職場では、これまで私や仲間が動労千葉派として、交流センター派として「折れない」ということが最大の闘いでした。そして先日、資本は私たちを潰すのに「10年〜30年かかる」と言いました。私たちは動労千葉派として折れない闘いに勝利したと思います。大恐慌情勢下です。資本主義の方がこのまま10年ももたない!これからは職場の労働者丸ごとにかけられる「資本に命をよこせ」という攻撃との対決なんだということです。職場丸ごと階級的労働運動への飛躍を遂げる、その大組織戦が今私たちが徹底的に突入するべき闘いです。

トゥファン書記長に背中を叩かれた!

 トゥファン・セルトレクさん(トルコのDISK=進歩的医療労働組合書記長)は言います。「私たちは、病院で働く全ての医療労働者を組織しようと決意しました。法的には、私たちが組織できるのは医療労働者(看護師、医療専門職、医師など)だけです。しかし、調理、清掃、病院事務、リネン、コンピューター関係など、病院で働く全ての労働者が私たちの仲間です。だから彼ら全員を組織しようと決めました。」(26頁)と。
 まだ会ったことのないトゥファンさんのこの言葉がものすごい力で私の背中を叩きました。
 あなたはできるんだ! トゥファンさんは私の背中をそう言って叩いたように思います。
 トルコの労働弾圧のすさまじさは、パンフレットを読めばわかります。しかし、その中で「この組合は賃上げのためだけの組合じゃないよ。仲間たちの平等と正義を求めるものでもあるんだ」(26頁)、「労働組合は、労働者階級が経済闘争と政治闘争を展開する一つの重要な場」(26頁)、「大切なのはラベルではない。君が何をするかが大事だ」(24頁)、「労働者階級を中心とした人民の団結した運動のみが、未来を切り開く決定的な武器になる」(26頁)と、原則を曲げずに、あらゆる困難を引き受けて労働者を自己解放的に組織している。
 私が職場の仲間と共に「職場の全ての労働者を組織しよう」と必死にがんばっているこの闘いは、決して小さな闘いではない、そう思いました。そして、それはできるのだということです。
 トゥファンさんたちの闘いに貫かれているのは、労働者階級への限りない信頼だということがわかります。労働者には絶対に通じるし、労働者は絶対に立ち上がる、労働者は闘いの中でどんどん強くなりどんな困難も引き受けて正義の道を闘い取るという労働者階級への信頼をもって、私も仲間とともに、大恐慌下に猛然と職場の労働者を組織しようと思います。
 私は、職場まわりをしながら、このパンフレットを見せて、トゥファンさんのこの言葉を見せて、「私たちも職場の全ての労働者を組織しよう」と言っています。
 それから、職場まわりをして職場の労働者と「連合・民主党政権との対決」に関して議論するときには、ファビオ・ボスコさん(ブラジルの全国闘争連盟代表)の提起されている、ルラ政権誕生とルラ政権幻想との対決について(27頁)、まだ会ったこともないファビオさんになりかわって職場の労働者に提起しています。
 また、カクマルについて聞かれたときには、ゲリー・リベラさん(フィリピン航空地上職労組委員長)の提起されている、自由貿易協定との闘い(29頁)を紹介して、こういう偉大な闘いを組織している彼らが「JR総連は体制内派的分裂組織に資金援助してフィリピンに民営化を輸出しようとしている」「その分裂組織はフィリピン政府から金をもらっている」(12頁)って言っていることを紹介しています。

「動労千葉からの報告」で討論

 とくに「動労千葉からの報告」(39〜41頁)は、完全に自分のものにして、職場の労働者に提起しています。「大恐慌下で、資本に労働者をつなぎとめるような労働運動では殺される。労働者の団結が決定的なこのときに、労働組合を労働者の手に取り戻さなければ生きられない。だから世界中の労働者が、資本に労働者をつなぎとめる労働組合官僚と対決して、現場から労働者のための労働者による労働組合をつくっている。労働者の闘うための武器である労働組合は社会変革の力だといっている。遠い国のすごい闘いという話ではない。日本でも同じだ。現場から階級的労働運動を再建すること、それは日本でもはじまっているんだ」。そう言って、職場の労働者に提起しています。
 ストレートな提起なので議論になります。いろいろ出ますが、「資本主義はもうダメなのか」「どう闘えば私たちの生活をうるおす金の出所ができるのか」「革命ってどうやってやるんだ」「労働組合が重要なのはわかるが、本当に変えられるのか」「革命するなら党が必要じゃないか」「どうして国鉄分割民営化と労働組合破壊が関係あるんだ」「外国の労働者と団結したら、日本の企業は益々追い詰められて給料が下がるんじゃないか」など、本当にものすごく核心的な意見が出て、とても遠回しな議論はできず、丁寧に、分かりやすくを工夫しながら、むき出しのマルクス主義で議論しています。初めてこのパンフレットをつかって職場の労働者に提起したとき、職場の労働者は彼らに「会いたい」と言いました。「うん、11月集会に行こう!」ってことです。

闘う合同・一般労組

青年労働者を新たに結集し、革命をめざす労働組合に転換

新潟地域一般労働組合

 新潟地域一般労働組合(略称・地域一般ユニオン)は、6月21日、第9回定期大会を新潟市で開催しました。この1年間に結集した5名の青年労働者を迎え、大恐慌下で闘った1年を総括し、方針決定した画期的な大会となりました。
 以下は、大会で提起された総括と報告です。

奴隷根性を捨て非和解の闘いに

 地域一般ユニオンは、大恐慌情勢の到来に対して、これまでの労働相談を中心としてきた活動から、2000万青年労働者の「生きさせろ!」の怒りと結びつく闘い方に転換しました。
 一つは、09春闘において3つの職場で職場要求闘争に起ちあがり、会社資本との非和解の闘いに踏み込んだことです。08年11月集会でうちだされた「生きさせろ!」ゼネスト方針の実現に向け、地域一般として1人でも職場で闘おうという方針に対し、「そんな闘いは無理だ」「うちの会社は同族会社で要求などできない」「闘ったら首になる」という「闘えない理由」が噴出しました。しかし、これは奴隷の思想であり、体制内的な考え方だったと思います。ここを出発点にして、大恐慌が進行する中でわれわれはどう闘うべきかを執行委員会を何回も開いて徹底的に討論しました。労働者の誰もが、大恐慌の中で半年後や1年後の未来が描けなくなっていることを見すえ、「今闘わなくていつ闘うんだ」と奴隷根性を捨てて職場で闘うことを決断したのです。
 「解雇されたら解雇撤回闘争をやるだけだ」と腹をくくって闘いに踏み出しました。3月に臨時大会を開き、100%でスト権を確立し、要求書を提出しました。どんな職場でも賃労働と資本の関係がある以上不満や怒りがあるはずだし、それを要求にできるはずです。「うちの職場には要求できるものがない」というのは、奴隷根性が染みついて、闘うことをはじめからあきらめているからではないでしょうか。
 この春闘要求に対して、A社からの回答は、2万円の賃上げ、残業代の労基法にのっとった支払でした。またB社では、要求書への回答で賃上げを拒否し、団交を求めるわれわれに対して会社の顧問弁護士が前面に出てきて団交の人数制限(2対2)、時間制限(30分!)を主張してきました。数回の折衝を経て一定の譲歩を引き出し、団交が開けたのは要求書提出から4カ月後のことでしたが、「(要求には)応じられません」の一点張りで理由を追及しても何も答えず、不誠実な態度に終始する会社役員を当該の組合員先頭に徹底的に追及する場になりました。C社では、組合員が2人の同僚とともに要求書をつくって社長に突き付け、年間休日の増加や、退職金制度を制定する約束などをかちとりました。
 しかし、問題は何がとれたかではなく、「闘えない理由」・壁を七転八倒して乗り越えたことが最大の勝利だということです。この闘いで、職場の仲間との関係が変わってきています。すぐに分会結成とはいかないですが、そこに向かっての第一歩を踏み出すものとなりました。もちろんこの要求書提出によって、会社との関係はまさに非和解となり、以前の関係に戻ることはできなくなりました。このことを肯定的に受け止め、今後の闘いをどんどん攻勢的に進めていかなければなりません。

C社で解雇撤回

 その後、先述のC社で、お盆明けに社長が突然、組合員を1カ月後に解雇すると通告してくるという大反動が襲いかかってきました。社長は、経営難であること、「払い(賃金)に見合った仕事をしていない」「向上心がない」「遅刻ばかりしている」などの許しがたい「理由」をあげつらい、一方的にクビだと言ってきたのです。これは、明らかにわれわれの春闘に対する大弾圧だと受け止め、ただちに反撃に打って出ました。緊急の対策会議を持ち、通告の2日後に社長と団交し、「解雇は認められない、撤回しろ」「労働者を簡単にクビにはできないぞ」「撤回するまで闘う」と口ぐちに社長を糾弾し、1時間半の交渉でついに解雇撤回をかちとることができました。労働者の団結した力を示し、不当解雇攻撃を撤回させた闘いは、同僚の共感を呼び、分会結成への展望を切り開くものとなりました。まさに「弾圧ありがとう」です。

革命を訴える街宣への転換

 二つ目に、街宣を昨年末から革命を訴える街宣に転換したことです。大恐慌下、派遣や期間工などの非正規労働者が次々に首を切られる事態に対して、街頭で何を訴えるべきか悩み、ビラを何回もつくりなおし、アジテーションの内容も「森精機のようにストライキで闘おう!」「資本主義は終わりだ! 革命をやろう!」「地域一般に入って闘おう」と呼びかけて、青年労働者の怒りと結びつき、獲得するものへと変えました。大量解雇を表明した企業の門前でビラをまき、闘いを呼びかけました。
 私たちのこれまでの「労働相談を呼びかける街宣」は、体制内の運動でした。「上から目線」で困っている人を助けるという「救済」運動でした。これを転換しました。自らも職場で資本と闘い、大恐慌下での首切り、賃下げに対して一緒に闘おうと呼びかけたのです。
 昨年末の派遣村は、資本に対して救済を求め、セーフティーネットの整備を求めるものであり、資本主義体制の危機を救済する反動的な方向に落とし込められてしまいました。こういうあり方と徹底対決し、労働現場で闘い、労働者の怒りを資本に直接ぶつけていく闘い方こそが求められています。

革命をめざす労働組合に転換して組合員が2倍に

 4者4団体派や、すべての体制内労働運動勢力が、組合に革命を持ち込むなと口をそろえて言っていますが完全に間違いです。地域一般ユニオンは、大恐慌の下で革命をめざす労働組合に転換しましたが、そのことによって組合員がほぼ2倍に増えるとともに、新たに組合員になった青年たちはこの転換を何の違和感もなく受け止めています。資本主義の最後の延命策としての新自由主義攻撃が破綻し、時代が変わり、革命の時代が来たということです。まさに革命をめざして闘う労働組合という本来の姿に労働組合を変える時代の到来だと思います。
 昨年末、多くの派遣会社に登録し、派遣労働に嫌気がさしながら、食べるために続けるしかない青年労働者が、街宣をとおして地域一般に加入しました。彼は今、組合の最先頭で「派遣法撤廃」「非正規職撤廃」を叫んで闘っています。
 動労千葉のように国鉄分割・民営化攻撃と真っ向から対決し、全員解雇を覚悟して闘うという闘い方こそがすべての労働組合の勝利の道です。確かに、労働運動を革命的に闘う、動労千葉のように闘うということは、当面は孤立した闘いになるし、資本の攻撃の矢面に立つということを意味します。しかし、動労千葉のように、この闘い方こそが組織を守り、団結を強固にするマルクス主義的な労働組合を作り出す唯一の道です。団結を求めて孤立を恐れない闘いを今こそやろう。正規、非正規、公務員、民間などの分断を打ち破り、労働者が革命に向かって団結する道は、連合や、日本共産党などの体制内労働運動指導部と徹底対決し、労働現場で資本と徹底的に闘うことによって切り開かれます。
 企業内失業者607万人が路頭に放り出されようとしています。他方で道州制で360万人の公務員労働者が解雇され、多くの非正規労働者が生みだされようとしています。私たちは、この労働者たちの怒りと合流するため職場で闘い、街頭で革命を訴え続けます。
 ついに衆院選の惨敗で自民党は崩壊しました。労働者は自公政権による「生きられない」現実に怒り、巨大なNO! を突き付けたのです。しかし、鳩山政権に幻想を持つのではなく、現場の怒りに依拠して闘うことでしかこの社会を変えることはできません。
 3労組が呼びかける11月労働者集会に、となりで働く仲間を組織し、何としても1万人を結集しよう。
(委員長 鰕名一男)

ひめじょおん―女性部から

民主党・連合体制の政府に展望はない
立川市職員労働組合 大畠 信子

 大恐慌情勢は、戦後支配を続けてきた自民党政権を一気に瓦解に追い込んだ。代わって登場した民主党政権に労働者の未来を託すことはできない。民主党政権を担う人材からも明らかだ。原口一博総務相は道州制推進の大阪橋下知事と相通じている。橋下知事のいう、「半分の人間で倍働け」を民主党政府が進めるということだ。官房長官の平野博文は松下電器労働組合の出身であり、現在は電機連合の顧問。経済産業相の直嶋正行はトヨタ自動車労組出身で自動車総連の顧問。農林水産相の赤松広隆は運輸労連顧問、参院議員会長の輿石東は日教組出身。そして行政刷新担当大臣に自治労協力国会議員団長の仙石由人というまさに連合指導部が政権に就いた。
 労働貴族として君臨してきた彼らはこれまで資本主義の危機に対して「資本あっての労働者」、「会社あっての組合」との掛け声で、労働組合の名で労働者に犠牲と矛盾を押し付けてきた。彼らが今まで以上に労働者に犠牲を転嫁してくる。その究極は戦争動員であり失業か過労死だ。また大恐慌情勢下、国家財政赤字1千兆円、財政悪化を続ける日帝延命のために、もっと純化し、凶暴化する。
 しかしこれまでさんざんやられてきた労働者は、もう黙って従うことはしない。自民党政権を代えたように、反乱が開始される。私たちには、新自由主義攻撃に対してストライキで闘い勝利し続けた動労千葉の闘いがある。国労1047名闘争、郵政民営化絶対反対、道州制攻撃絶対反対を全国に拡大し、11月1日の全国労働者集会・日比谷に1万人を結集し、新しい時代を切り開く突破口にしよう。
 自治体労働者はランク&ファイルで闘いに立ち上がろう。

現業活性化方針や民営化が現場に死をもたらしている

 自治労熊本大会で、自治労本部は重大な方針の転換をした。究極の構造改革である道州制について、「道州制議論に参加」。同時に『地域社会を支える公共サービスの改革」を推進し、「組合員利益の維持・向上を追求する労働運動」の否定を打ち出した。まさに産業報告会の道に本部は踏み出した。これまでも、現業活性化方針や質の高い公共サービスは、現場の安全をおびやかし、労働強化をもたらしている。
 この3年間東京都下で、学校の用務員がすでに3人死亡している。港区の学校では、4階の窓拭きを命綱を使わず作業していた青年が落下し死亡。荒川区では、学校行事の前に、普段では清掃が出来ないような校舎の隙間を清掃し、落下。下にネットが張ってあったが、それを突き破って落ち、落ちた時には、生存していたが翌朝まで発見されないまま死亡。そして今年日野市では、チェーンソーを使い高枝を剪定中、そのチェーンソーで大腿部を切断し出血多量で死亡。また2年前には、民間委託されている杉並区の和田中の給食職場で、使用禁止の釜を使用しガス漏れが起こり、ガス中毒で倒れた調理員が病院に運ばれ、生徒も一時避難するという事態も起きている。
 自治労現業活性化方針や民営化が現業職場に死や事故をもたらしている一例です。この怒りを日比谷集会で爆発させたい。
 アメリカの反戦の母といわれるシンデイ・シーハンさんが「労働組合が民主党支持という政策と縁を切らない限り、そしてランク&ファイルの労働者が立ち上がらない限り何も変わらない。問題は階級闘争です」と発言している。全くその通りだ。労働者階級は立ち上がる存在だ。団結し闘いに立ち上がろう!

動労千葉労働学校で学ぼう!

 8月22日に行われた第9期労働学校実践講座(テーマ「改憲阻止闘争について」 講師 高山俊吉弁護士)の受講生の感想文を紹介します。

●交流センター女性部会員

 憲法に対する考え方が180度変わった日になりました。確かにブルジョア憲法であるかもしれないけれど、「激しい闘争宣言」と捉えるなら、力強い武器にもなるものなのだなあと感じました。
 今まで「憲法擁護運動」と「改憲阻止闘争」って何が、どう違うのだろう? とわからなかったし、「改憲阻止」って言うと過激だよー。「憲法擁護」でもいいじゃん? どうせ同じような意味でしょう? 内容的に変わらないでしょう? と思っていたし、こういうふうに考えていましたから、当然、考え方も憲法擁護だったです。今日、根本的な違いに愕然としました。
 裁判員制度に関しては、基本的に何回か講演を聞いたり、学習会に参加したりしていましたが、今日の「豆を煮るに豆殻をたく」「同意を強制」という表現に恐怖感を感じました。
 本質とはかなり離れてしまいますが、私自身で殺人現場の写真とか見せられたら、カウンセリングを受けても、立ち直れないと思います。(中略)自分の言葉で1人でも多くの人に伝えていきたいです。皆がおしゃべりになるといいですね。

●国公労

 今日はとても面白い話をありがとうございました。講義は前半と後半に別れていましたが、前半の改憲阻止闘争の話で、もっと詳しくは聞いてみたかったのは、司法制度改悪の評価と昨今の立法乱立についてです。海外派兵恒久法とかは明らかに違憲なのにどうして問題にならないのか不思議です。
 どんな内容の法律でも国会で成立すれば正しいとされる今の日本が正直、怖いです。六法とかは10年前に比べると1/3くらい分厚くなっていますから、全ての内容に目を通すのは非常に困難。新しく成立した法律がどんな内容なのか誰も知らない(専門家以外は……)ということになるのでは。
 後半の裁判員制度批判の話では、その実体に危機感。NHKニュースとあまりに違うその評価に驚きました。講義を聞いていて背筋がゾッとする。私もいつ犯罪者にされるかわかりませんね。(後略)

●医療労働者

 去年の講義も聞いていたのですが、去年にはないと思ったのは(もちろん裁判員制度が実際に始まったことに関する事柄は当然ですが)、憲法擁護運動と改憲阻止闘争の違いのところです。
 日共の運動と真っ向対立する内容で、超空気入りました。一人一人に本当は力があるのに、日共はそれを徹底的に低め、選挙の一票としてただ誰かにお願いする存在とする。「憲法擁護、9条を守ろう」と言ってるだけで平和がやってくるかのようにしてしまう。挙げ句の果てにオバマ賛美と裁判員制度推進でついには戦争に加担するように誘導している。日共こそ最大の体制維持の戦争勢力ということだと思います。絶対に打倒するのみです。裁判員制度が敵の危機の深化の中で、失敗すれば墓穴とわかって始めたものだとよくわかりました。最大のチャンスですね。一人一人がNOと言っていいんだ! 選挙じゃないんだ! っていうことがわかりやすい。
 そして、そういう力を自覚した人々が、さらに進んで、これが改憲問題であり、階級闘争の前面の問題なのだと共有する所まで運動を深めていくことが、つまり裁判員制度を粉砕するだけでなく、こういう制度をつくり出そうという現体制を粉砕することが求められているということだと、高山先生はおっしゃっていたと思いました。
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 第9期労働学校日程

■基礎講座
 10月17日(土) 13:00〜
 ◆労働者の生き方
 ◆講師 藤村一行
■実践講座
 10月24日(土) 13:00〜
 ◆韓国労働運動の歴史とたたかい
 ◆講師 金元重(千葉商科大学教授)
■場所
 DC会館(JR総武本線「東千葉」駅前)

労働ニュース(09年8月16日〜9月15日)

経団連、労組頼りで民主と接点
 日本経団連は14日、鳩山新政権への政策要望を決めた。16日の政権発足後に渡し、隔たりが大きい地球温暖化対策などで理解を求める。だが、民主党とのパイプが弱い経団連の民主党への働きかけは、出身議員を多く抱えている労働組合が頼りだ。

民主308政権交代
 民主党の鳩山由紀夫代表を首相とする新政権が誕生し、日本の政治を長期に担当してきた自民党は16年ぶりに下野する。

「日米同盟は基軸」で一致
 民主党鳩山代表は3日未明、米国のオバマ大統領と約10分間の電話会談を行い、新政権の発足後、日米同盟を基軸としていくことなどで一致した。オバマ大統領は「アフガニスタン過激派の掃討」への協力などを求めたという。

米、沖合移動を検討
 7日の報道によると、米海兵隊普天間飛行場移設問題で、米国防総省が名護市キャンプ・シュワブに建設する代替施設をめぐり、仲井真・沖縄県知事が求める沖合側への「軽微な修正」に対し、条件付きで応じる方向で検討を始めたことがわかった。

東アジア共同体、日中検討
 14日、民主党幹部によれば、今月下旬にニューヨークで開かれる鳩山首相と胡錦涛・中国国家主席の日中首脳会談で、両国が協力して「東アジア共同体」の検討を進めていくことで一致する見通しとなった。米国から懸念が示される可能性もある。

アフガン戦況、泥沼化
 2日の報道によると、アフガニスタンでの戦況が「泥沼化」の様相を帯びつつある。オバマ大統領は、計2万1千人の米軍増派を決定し、7月からアフガン南部でタリバーンの大規模掃討作戦を始めたが、米軍やISAF参加の計10万人の外国部隊の死者は8月下旬に過去の年間記録を塗り替えた。

米失業率悪化9・7%
 米労働省が4日発表した8月の雇用統計によると、失業率は前月から0・3ポイント上昇し9・7%に悪化した。1983年6月(10・1%)以来、26年2カ月ぶりの高い水準まで上昇、厳しい雇用情勢が続いていることが表れた。

若年層失業率、先進国で悪化
 欧米などで若年層の失業率が急速に悪化している。国際労働機関(ILO)の予測では09年の先進国の若年層(25歳未満)失業率は16〜18・7%になる見込み。

失業率最悪5・7%
 総務省が28日発表した7月の完全失業率は、前月より0・3ポイント悪化の5・7%で、統計の比較可能な1953年4月以降、03年4月に記録した5・5%を上回って過去最悪を更新した。厚労省が同日発表した有効求人倍率は、前月より0・01ポイント低下の0・42倍で、3カ月連続で過去最低を更新。

派遣規制「副作用」に懸念
 11日の報道によれば、民主、社民、国民新の3党が政策合意で打ち出した派遣規制強化は法改正が必要で難航が予想される。民主党は専門職の製造業派遣を認める一方、単純労働は派遣を禁止する方針。登録型派遣も原則禁止になる。

正社員の離職10万人超
 金融危機が深まった昨年9月以降、上場企業が正社員を対象に募集した希望退職に2万3千人余りが応じたことが、21日、日本経済新聞の集計で明らかになった。企業倒産による失職8万5千人と合わせて国内で10万人を超える正社員が離職した。

生活保護最多120万世帯
 厚労省によると、4月の生活保護受給世帯数は120万3874世帯で、3月の119万2745世帯から1万1千世帯以上増え、初めて120万世帯に達した。

最低賃金713円に
 厚生労働省は1日、09年度に実施する都道府県別の最低賃金(時間給)の改定状況を発表した。45都道府県は1〜25円引き上げる方向になっており、全国加重平均は713円と前年に比べて10円上がる見通し。最高は東京の791円、最低は沖縄などの629円。

14カ月連続給与総額減少
 厚生労働省が31日発表した7月の毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は前年同月比4・8%減の36万5922円で14カ月連続で減少した。

従業員の10%、60歳以上
 厚生労働省が20日発表した08年高齢者雇用実態調査によると、事業所に勤める正社員など常用労働者のうち60歳以上の労働者が占める割合は前回調査(04年)より2・4ポイント上昇の10・0%となり、比較可能な1992年の調査以来初めて二ケタとなった。

期間従業員の採用再開
 トヨタ自動車は8日、期間従業員の新規採用を10月に再開すると発表した。約800人を雇用する。新規採用は昨年6月末に停止して以来、1年4カ月ぶり。期間従業員は昨年6月末で8千人だったが今年8月末時点で約1300人となっていた。

連合会長に古賀氏内定
 連合(約675万人)の古賀伸明事務局長(57)が10月上旬に開かれる定期大会の会長選挙に立候補する意向を固めたことが21日、分かった。古賀氏は松下電器産業労組委員長から電機連合委員長を経て05年から連合事務局長。

失業組合員の再就職相互あっせん
 UIゼンセン同盟は9日、東京都内で定期大会を開き、不況の影響で失業した人に再就職先を相互に斡旋する協定を、別の産別労組「サービス・流通連合(JSD)」と締結することを明らかにした。

7労組、日航リストラ案批判
 日本航空グループの労働組合のうち、JAL労働組合(約9600人)を除く7労組でつくるJJ労組連絡会議(約5400人)は10日、日航が10月初めにも出す経営改善計画で大規模なリストラを打ち出そうとしていることに対し「損益の内容を検討しない中でのコスト削減には納得できない」と異論を唱える見解を公表した。

「歴代幹部の責任明確化」
 尼崎脱線事故をめぐり、JR西日本が今週末開く被害者向けの事故説明会で、7月に歴代幹部に対して行った社内処分や顧問契約を打ち切った理由について「会社の組織的、構造的な問題への責任を明確化するため」などと説明することが20日、わかった。

学テ民主「全校実施せず」
 民主党は24日、衆院選で政権を獲得した場合、全国の小学6年と中学3年の児童・生徒を対象に毎年行われている全国学力テストについて、2011年度から一部の学校に絞る「抽出方式」へ大幅縮小する方向で見直す方針を固めた。

公務員給与、年15万円減決定
 政府は25日の給与関係閣僚会議と閣議で、一般職国家公務員の月給と期末・勤勉手当を引き下げるとした09年度人事院勧告の完全実施を決めた。8月中の決定は36年ぶり。年間給与ベースの減額幅は平均で15万4000円(2・4%)。とりわけボーナスは年間で0・35カ月分と過去最大の削減。

「つくる会」扶桑社版教科書中高一貫全10校に
 都教委は14日、臨時会を開き、来春開校する4校の都立中高一貫校の中学で使用する歴史教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版を採択した。中高一貫の都立中10校すべてが同会の歴史教科書を使用することになる。

待機児童2万5千人
 認可保育園への入園を待つ待機児童は今年4月現在、2万5384人で前年同月と比べ5834人(同29・8%)増えたことが7日、厚労省の調査でわかった。不況で共働きする人が増え、施設設備が追いつかないのが原因。

消耗品費46%不正
 9日発表された千葉県の全庁調査で、事務用消耗品費の支出のうち46%にあたる30億円が不正経理と判明した。県警本部を含むほとんどの部署で行われていた。

宅配統合、再び延期へ
 日本郵政グループの郵便事業会社は11日、10月1日に予定していた日本通運との宅配便事業統合を見送ると正式発表した。

農水ヤミ専従、告発見送り
 農林水産省のヤミ専従問題などをめぐり、関係職員の刑事告発の是非を検討していた同省の法令遵守委員会は11日午前、「既に処分を受けており、告発の必要はない」とする意見書をまとめ、石破農相に提出した。

教員免許更新制廃止案来年にも
 民主党の輿石参院議員会長は12日、甲府市で記者会見し、同党が衆院選マニフェストで「抜本的な見直し」を掲げた教員免許更新制度について現行制度を廃止する意向を示した。早ければ来年1月の通常国会に教員免許法改正案を提出し、11年度から実施したい考え。

年金機構、採用手続き凍結
 13日の報道によれば、厚生労働省と社会保険庁は、来年1月に発足予定の日本年金機構への職員採用で、9月下旬の面接試験を10月以降に延期する方針を固めた。新政権の対応を見極める方針。

合同労働組合は新自由主義とどう対決するか

〜なんぶユニオン1年の闘い〜

一般合同労働組合なんぶユニオン

 現情勢の最大の特徴は、新自由主義が破綻した結果としての世界恐慌だというところにある。すなわち資本が政治権力と一体化し、規制緩和と民営化を徹底化し、極限的な搾取強化と労働者支配によって、労働者を「賃金奴隷」そのものとして暴利をむさぼった挙げ句に恐慌に突入しているのだ。まさしく資本主義の末期であるが、恐慌によって沈静化するのではない。逆に資本の生き残りをかけて激化し、労働者は闘わねば生きられないような状態に叩き込まれることになる。
 これは体制内労働組合さえ存在せず、労働運動を見たことも発想したこともない青年労働者たちにいかなる現実を強制するのか。またその現実を打ち破り、労働者の団結を一から形成し、闘いを階級的・革命的に発展させていくにはいかなる飛躍が求められているのか。なんぶユニオンが新体制を確立して以来1年、格闘してきた課題は、この一点である。以下、11・1労働者集会の1万人結集のために報告と教訓を述べたい。

極悪資本と非和解的に対決してきた1年

 この1年で多くの組合員が結集し、なんぶユニオンは様変わりした。しかし結集した労働者たちが職場で直面した問題は、我々の「常識」を覆す、あくどいものばかりである。これまで何年にもわたって過酷なトレーラー乗務でこきつかってきたあげく、突如として「千葉県の事業所登録なのに東京で乗務させてきたのは実は違法だった。千葉に引っ越せないなら解雇」としてきた事件(芳賀通運)。
 そして7年ものあいだ、英語講師として勤務し、源泉徴収も含めて給料をだしてきた労働者を、3年前にこっそりと「個人事業主に対して授業を1コマずつ業務委託する関係」へと雇用形態を変更し、争議を始めるや14人もの弁護士軍団を登場させ、あらゆる行動を警察に通報し、職員を争議つぶしに動員して分断をはかる、不当労働行為のデパートのような件(四谷学院)。
 こういった極悪資本を相手取って七転八倒してきたわけだが、〈資本のあくどさ〉と、その対極で、〈ひとたび団結がつくられた時の労働者の爆発力〉の両面で際だっているのがワークフロンティアをめぐる闘いである。

ワークフロンティアの闘い

8時間賃金で12時間労働

 廃棄物処理・不要品回収業のワークフロンティア久野社長は、全権を握る独裁者として労働者を使い捨てにしてきた人物である。労働者は8時からトラックに乗り込み就労を開始するのだが、「移動中は仕事になってない」として「賃金は9時から」という。また昼休みもとらずに20時まで作業が続くのはあたりまえ。時には22時を越えることも珍しくない。しかし残業代どころか、いくら働こうが基本給しか出ない。タイムレコーダーは利用時間が限定されており、一定の時間を過ぎるとカウントできない。これは昨年、労基署から「労働時間に対応した賃金を支払っていない」という是正勧告を受けたことに対して、労働時間の記録を偽造することでのりきろうとして発案されたものだ。
 経理はまったく不明。就労規則は「案」がぶら下がっているだけで確認のしようがない。36協定は管理職が「労働者代表」とされており、中身はまったく明らかにされない。
 さらにはアルバイトはシフトが組まれていても、強制的に休みにされることが日常的に起こっているが、これが前夜にメールで知らされる。法定の「日給の6割」は無視され手当はゼロである。まさに「使い捨ての道具」である。

自らの闘いで久野を倒し誇りを取り戻す――ユニオンへの結集

 労働者たちは今年6月「残業代についての質問」を社員会議で提出した。各社員の質問事項をまとめたペーパーに久野は激怒。「こんなもの会議の直前にどうして俺に見せるんだ」「俺が怒るような質問がなぜのっているんだ」と逆ギレし、とりまとめたMさんを解雇した。さらに退職強要が続き、ストレスから事故をおこしてしまったSさんが解雇された。怒った労働者5名がなんぶユニオンに結集し、解雇撤回闘争を決意した。何度も会議をもって『甦る労働組合』を討論し「労働組合とはいかにあるべきか」「どう闘うべきか」を模索していった。毎日のように新たな労働者をユニオンの事務所にやってきて、決意と展望を語り合い、ついに現場の大半を組織するところまできた。
 ここでの議論の核心は、裁判や労基署などに頼るのではなく、徹底的に組合の団結だけに依拠して、資本家と労働者の非和解の力勝負で決着をつけようということであった。なぜか? 久野をどうしても許せないからである。自らの闘いで久野を倒すことだけが誇りを取り戻し、人間として生きていけるからだ。自己解放闘争そのものとして闘いは開始された。

ストライキ炸裂! 新たな解雇を粉砕!

 たびかさなる団体交渉要求に対する回答も久野ならでは、だ。交渉を拒否するだけではない。なんぶユニオンに交渉権を認めない。社員が組合員であることも認めない。ユニオンから発出する文書は、日付以外の要求項目はおろか、差出人・宛名まで含めてすべてを否定するという許し難い対応を繰り返した。
 組合員の怒りは爆発し、ついに7月31日第1波、8月6日第2波と、ストライキが打ち抜かれた。とりわけ第2波ストは久野に大打撃を与えた。久野が本社に来たところを狙いうちでストに突入。警察権力を導入して逃げようと久野が乗り込んだ車を包囲し、至近距離でシュプレヒコールを叩きつけ、取り囲んだ状態で集会を開始。一人ひとりの怒りを何度も突き刺していった。「てめえ団交に応じろ!」「すぐに解雇を撤回しろ!」「警察は帰れ!」久野は狼狽し手応え十分である。続いて残業拒否闘争を展開していった。
 許しがたい大反動がきた。なんとアルバイト組合員5名を解雇し派遣労働者に切り替えたのだ。組合全員、頭に血が上った。「できることをすべてやろう」と連日連夜闘いぬいた。なかでも派遣労働者の派遣元に抗議行動を行い、キャンセルに追い込んだのは決定的であった。久野は5名の解雇を撤回せざるをえなくなった。闘えば勝てる! 現場を握っている俺たちの方が強い! と確信した瞬間であった。
団結を拡大・強化して必ず勝つぞ
 しかしまだ団体交渉にも応じず、残業してもタダ働き状態、2名は解雇されたまま。何一つ問題は解決されていない。9月15日の給料日に新たな攻撃が発覚。「これまでの基本給はあらかじめ残業代が含まれていた」と強弁し、残業拒否を理由に「基本給から残業代を差し引く」という暴挙に出た。何十時間残業しようがビタ一文出してこなかったくせに、残業拒否に対しては基本給から差し引くとは! いかなる賃金体系でも説明のつかない違法行為だ。しかし、はっきり言えることは、こうした激しい攻撃にもかかわらず、団結は乱れるどころか一人の脱落もなく固まっているということだ。職場支配権は組合の手にあり、今や久野は会社にほとんど来れない状態になってしまった。ここから本当に久野を包囲し、社会的に抹殺するような大きな団結をつくれるかどうかだ。それには階級的力関係そのものをひっくり返すような闘いが絶対に必要だ。11・1労働者集会1万人結集の力で私たちは必ず勝利します。

9・26千葉県三里塚集会が230人の結集で大成功! 労働運動と三里塚闘争が一切を決める!

10・11三里塚へ全国から総決起しよう!

千葉労組交流センター

 9月26日、動労千葉が呼びかけた「市東さんの農地強奪を許すな! 千葉県三里塚集会」が行われました。会場のDC会館は、イスが足りずに立ち見であふれる230人の結集で大成功しました。
 集会冒頭、三里塚『大地の乱』のビデオが上映され、40年を超える三里塚闘争が国家権力と真っ向から闘って勝利してきた歴史的な意義が改めて確認されました。
 連帯の挨拶として、出版労働者連帯会議の三角忠さんと、三里塚と連帯して闘う農民からの挨拶を受けたあと、三里塚反対同盟のアピールとなりました。
 北原鉱治事務局長は「43年間闘ってきて良かった」と切り出し、三里塚闘争の初期の段階で、日本共産党が「三派全学連と共闘すると、反対同盟がつぶれる」などと言って敵対してきたことをふりかえり、反対同盟が全学連とともに闘うことを決断していったことを語りました。そして「モノや金に転ばない、話し合いも拒否して、ここまで来た。他力本願ではダメだ。自ら動かないと世の中変わらない。労働者と農民が連帯すれば戦争は起こらない。国際連帯をつくってほしい。地球上の労働者が連帯すれば戦争は起きない。三里塚は、みなさんの未来をつくるために闘う。共に闘ってください。闘えば勝てる。若い者の未来のために闘っていきたい」と闘う決意を述べました。反対同盟の決意に参加者は圧倒的な拍手で応えました。

三里塚闘争と1047名闘争を一体で闘おう!

 動労千葉の田中康宏委員長は、「動労千葉が呼びかけた三里塚集会は、20数年ぶり。なぜ今、三里塚集会を呼びかけたのか。三里塚が年末から年始にかけて正念場に突入するからだ。動労千葉も、ジェット闘争など、首をかけて闘ってきた。動労千葉は、三里塚闘争を全人民の闘いとして押し上げたい」と、集会の意義を明らかにしました。そして「権力と激突し、43年間も闘ってきた三里塚のような闘いは、日本にひとつもない。大恐慌と大失業の時代で、三里塚闘争は決定的な位置をもっている。つぶさせてはならない。国鉄1047名闘争も23年間闘っている。民主党政権は、労働組合をもって労働者を支配する政権だ。国鉄1047名闘争にすべての労働者の怒りを結集しよう。三里塚闘争と国鉄1047名闘争を一体で闘い、職場から闘いを起こし、連合を揺り動かしたら、政権を揺り動かすことになる。労働運動と三里塚闘争が一切を決める情勢に入った。10・11三里塚全国闘争と11・1労働者集会を一体で闘おう」と提起されました。
 カンパアピールは、千葉県内の医療労働者です。職場の闘いを紹介し、10・11三里塚と11・1労働者集会に、職場の同僚が参加する約束をかちとったことが報告されると、会場から拍手がまきおこりました。10万円を超えるカンパが集まりました。
 決意表明では、動労千葉争議団の中村仁さんが「三里塚闘争を闘ってきた中で、動労千葉の結成もあった」と語り、「今こそ労働運動の主流派になる。国鉄分割・民営化は間違いだったと言わせ、JRへ復職させる」と闘いの決意を述べました。国労共闘の仲間は、「国労共闘の出発点は三里塚闘争だ」と語り、動労千葉を支援する会の山本事務局長は、国鉄1047名闘争に責任を取る決意を語りました。
 三里塚現闘は、原則を曲げずに闘ってきた三里塚闘争の意義を明らかにし、「塩川派を現闘は絶対に許さない。反対同盟や動労千葉とともに闘う」と決意を述べました。
 全学連の坂野委員長代行は、三里塚闘争と国鉄1047名闘争と法大闘争で民主党政権を打倒する決意を述べました。
 「止めよう戦争への道! 百万人署名運動千葉県連絡会」、「裁判員制度はいらない! 千葉県実行委員会」、千葉・星野文昭さんを取り戻す会が、裁判員制度の粉砕や星野文昭さんの奪還を呼びかけ、そのためにも10・11三里塚現地への大結集と、11・1労働者集会への結集を訴えました。
 千葉で闘う労働者の決意表明では、千葉労組交流センターの綿貫事務局長が「機動隊の暴力と闘ってきた三里塚闘争こそが勝利の展望を示している」、自治体労働者が「今日の集会から、新たな労農同盟の闘いをつくりだしていく」、医療労働者が「職場を労働者の手に握るためにも、組合執行部を取っていきたい」、千葉合同労組の仲間が「非正規職の撤廃をかちとろう。分断を乗り越え、現場から新しい仲間をつれて、10・11三里塚と11・1労働者集会へ結集する」とそれぞれ決意を述べました。
 決意表明の最後に、動労千葉の長田書記長が、10月1日にストライキに突入する決意を明らかにし、幕張支部破壊の攻撃に対して、平成採獲得の組織拡大で勝負する決意を述べると、会場は圧倒的な拍手が起こりました。
 最後に司会から、「今日をもって、市東さんの農地強奪を許さない千葉の闘いが始まった。実行委運動を今後も継続する」と提起し、全体で確認されました。そして、今日の集会の大成功を受けて、10・11三里塚全国闘争と11・1労働者集会の1万人決起をかちとるために全員が決戦に突入することを確認しました。
 すべてのみなさん! 国鉄・三里塚決戦に総決起しましょう!
(千葉労組交流センター U)
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暫定滑走路北延伸10月供用粉砕 市東さんの農地強奪阻止 農地法改悪・改憲攻撃粉砕 成田を軍事基地にするな

10・11全国総決起集会

【日時】10月11日(日)正午
【会場】成田市東峰 反対同盟員所有地
【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟

◎読者のページ

●社会保険の分割・民営化絶対反対の闘いに立ち上がろう!

全国社会保険職員労働組合 広島県支部福山分会 平口雅明

日本年金機構の選別雇用徹底弾劾! 全職員を無条件で希望する職場へ雇用せよ! 生活破壊と戦争への道=道州制絶対反対!
 社会保険で働く全ての労働者の皆さん! 
 私は、1000名の「不採用者」の一人です。日本年金機構への移行に際しての誓約書の署名を拒否しました。1964年以来の「分限免職」を恐れず、私は「解雇撤回」を掲げてたたかう国鉄1047名闘争のように、社会保険1000名の不採用職員の先頭で闘います。
 この闘いは、国鉄1047名闘争と並んで、全公務員労働者への道州制攻撃で延命を図る、新自由主義との最先端の闘いです。
 私が、今大会に傍聴を申し込んだら「ビラをまかない誓約書」を求められました。当然拒否しました。労働者として自由に意見の言える、組合大会を、組合民主主義を! 民主的な代議員選挙と傍聴の自由を!
病むまい、辞めまい、闘おう! 甦らせよう闘う労働組合を!
 一人の解雇も許すまい! 長期病気休職職員の優先的採用を実施せよ! 当局・組合幹部は、病休者、羅病者に謝罪せよ! 最大30時間の超勤命令を発令し、未払いの「サービス残業・休日出勤分」を支払え! 日本年金機構法(2007年法律第109号)こそは、社会保険の職場の団結と労働者魂を奪い取り、そして、労働者の賃金の後払いである年金を資本家に売り渡す悪法である。徹底弾劾し、暴露と撤廃の闘いを、社会保険で働く仲間は共に闘おう!
労働者の怒りが自民党を打倒した!
 総選挙(8・30)の結果、世界大恐慌が一層深まり本格化するなかで、ついに自民党支配が崩壊しました。1955年の保守合同以来、半世紀以上にわたって、ブルジョアジーの最大の政党として労働者人民を抑圧し、支配してきた自民党は、政治指導力や求心力を完全に失い、分裂・抗争という大再編情勢に入りました。小泉構造改革を頂点とする新自由主義攻撃が破産し、その結果としての大恐慌の爆発の前に為す術もなくなりました。
 なによりもこの攻撃によって、「貧困・格差」を強制され、あらゆる権利を奪いとられ、今や生きることもできない状態にたたき込まれた労働者の激しい怒りが、自民党に叩きつけられたのです。  しかしいま爆発しようとしている問題は、政権交代すればなんとかなるなどというレベルではありません。大恐慌の爆発はこれからが本番です。「よりまし」な政権などどこにもないのです。問題は、いよいよ労働者の団結の力によって、この支配を打ち倒すときが来ているということです。
労働者の決起をおそれる民主党!
 民主党は、年金機構の2年間凍結をマニフェストに掲げています。しかし、断じて年金問題の解決ではありません。このことは、1000名の不採用者が、全厚生、全国社保労の体制内労組幹部の制動を超えて決起することへの恐怖の表れです。
 ボーナスの自主返納拒否、日本年金機構への移行に際しての誓約書の署名拒否、正職員への一本書きなどの闘いの結果、1000名の不採用者が生まれました。民主党は闘いの鎮静化を資本に誓約し、道州制の先頭に立とうとしています。断じて許すことはできません。
定年再雇用まで、再任用闘争を断固闘おう!
 民主党の歳入庁構想は、徴収部門の民間委託=「税」の資本への売り渡しと、大規模の定員削減を狙ったものです。
 全農林のヤミ専従問題等は、全公務員労働者の「全員解雇・選別再雇用」=道州制攻撃の担い手へと労働組合を変質させるものです。
 社会保険の職場・業務においても、派遣労働者・請負企業で働く労働者が多数います。
 労働者派遣法のもとで、かって麻薬や人身売買が国家政策として容認された時代がありました。労働者派遣法は、人類史上恥ずべき悪法であり、即刻廃止しよう。
 11月1日(日)正午・東京日比谷野外音楽堂へ! 「全国労働者総決起集会」に結集しよう!
(9月6日に東京で行われた自治労・全国社会保険職員労働組合第4回定期大会にまかれたビラより)

●世の中を変えるためには

教育労働者 33才 オカピ

 アメリカではオバマが「チェンジ」と叫び、黒人初の大統領が誕生した。そして日本では、民主党が「政権交代」「脱官僚」の追い風に乗り、55年体制という自民党中心の政治へ風穴をあけた。その他にも、この1年近くの間で起こった様々なことを、メディアからの情報で知る限り、「世の中が大きく変わっていっている」という感覚を持つ人は多いだろう。事実、私の周囲でも、そういった一般的な感覚を共有し「民主党政権になって、どんな政治が行われるのか」という、ある意味の“期待”を語る人も多い。
 そんな中、「世の中を変えるのは、政治家ではなく労働者だ!」という人々がいる。いわゆる教科書通りの三権分立の民主主義政治を信じてきた私には、少し、いや大いに戸惑う言葉だ。確かに、国民として選挙権を有し、投票行動を通じて、民意を政治に反映させるということからすれば、政治は国民のものであるはずである。もし、現実の政治がそうなっていないのであれば、それは誰のせいなのか? その犯人として“資本家”という言葉を知る。被害者が“労働者”だ。「政治は国民のもの」という“国民”の中には“資本家”も“労働者”も含まれるだろう。
 私は、まだ“国民”という言葉を使いたい。ただし、資本家の権利ばかりが優先されてきた政治を、労働者に取り戻す運動は絶対に必要だと考える。政治に期待するだけでは駄目かもしれないという気持ちもある。本当に世の中を変えるためには、投票行動だけで、あとは政治家に白紙委任してきたこれまでの自分自身も変えなくてはいけないだろう。

●職場で仲間を獲得しよう

三浦半島教育労働者部会 M

 職場会で情勢を必死に語っても、居眠りをされ首をかしげられ眉間にしわを寄せられ……現実の職場と情勢の間に厚い壁がある。多忙化で長時間労働を強いられてもまだこなせるし、連続賃下げされてもしかたがないと我慢する。それらが攻撃であることを訴えても、なかなか共に闘おうという方向に向かない。体制内執行部によって怒りはあきらめに転化され、闘いは鎮圧されつつある。執行部の自主交渉・自主決着のなせる業だ。既得権の中で、自分たちさえ働けて生活が守られればいいのか。よりまし論で、労働者同士の連帯を切り崩しているのは体制内執行部だ。打倒あるのみ! そんな私の怒りも、あきらめに転化されていはしないか。動労千葉のような団結、解放された主体的な労働・生活(それを革命と言うのならそれ)こそ私の望むものだと分かっていても、職場会での様子に消沈し、仲間を信じきれず不安一杯のまま一人で闘っているような感覚でいる。いったい何と闘っているのか。情勢をきちんと捕らえれば、落ち込んでなんかいられないではないか。以前、「日の君」不起立で闘い続けることが私の戦争協力拒否闘争だと、それさえ闘っていればいいと自己満足に陥っていた。まだそこから脱出していない自分の曖昧さとの闘いに勝利しなければ。11・1に向け、私の中の怒りを百倍に奮い立たせ、職場で仲間を獲得するぞ!

 

編集後記

鶴彬の川柳をながめていたら今度こそ! と奮い立ってきました。

血を吸ふたまゝのベルトで安全デー

仲間を殺す弾丸をこさへる徹夜、徹夜

枯れ芝よ! 団結して春を待つ

(1938年に29歳で獄死)(う)

 
 
 
 

 

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