2012年04月号(通巻No.265)

(*2011/08月号〜「月刊交流センター」より改題)

| ホーム | 月刊交流センター | 産別部会 | リンク | 連絡先 |

★PDF版はこちらです★

東日本大震災と福島第一原発事故1周年の3月11日、福島と全国から、郡山市開成山野球場に1万6千人の労働者民衆が労働組合旗、のぼり旗を林立させて大結集した。同日全国各地で闘われた数万の反原発デモとひとつになって、政府の「慰霊」「復興」一色の思惑を吹き飛ばした(写真は開成山野球場に結集した動労千葉の部隊)

労働者の目 労働組合旗が林立した3・11 福島1万6千人の大結集から、すべての怒りを資本との死闘へ!

特集 「復帰」40 年 5・12 〜 14 沖縄闘争へ

・「復帰」40 年 5・12 沖縄集会に結集しよう! 柿本博人 沖縄労組交流センター代表
・9割契約社員の外注職場の組合結成が職場に革命を起こした  沖縄北部合同労組 執行委員長 冨田 晋
・基地労働者の7.8%賃金カット絶対反対! 沖縄労組交流センター/沖縄合同労組協議会
・外注化と強制出向に徹底抗戦し、組織拡大へ! いまこそ闘う労働組合の再生を!  田中 康宏 国鉄千葉動力車労働組合委員長
・教育の民営化・教育労働者の首切り・非正規職化、労働組合破壊と闘い、 「日の丸・君が代」強制絶対反対を貫く!   関西労組交流センター・教育労働者部会
・尼崎事故7周年弾劾! 4・21 全国総決起集会への参加と賛同を訴えます
・JR千葉鉄道サービス分会・河原さんの雇い止め解雇撤回の闘い  3・7不当判決を弾劾し控訴審へ 小泉義秀 東京東部地域合同労働組合 東部ユニオン委員長
・東西春闘青年集会の報告と教訓・決意
国鉄闘争全国運動と職場闘争で青年部を建設し、労働組合を復権しよう 全国労働組合交流センター青年部
・郵政大リストラと職場から対決し、職場支配権を取り戻そう! 銀座郵便局「だんけつ」編集委員会
・横浜市「生活保護課」への警察OBの導入、配置絶対反対! 神奈川労働組合交流センター自治体労働者部会
・反戦共同行動委員会・全国活動者会議報告 北島邦彦 反戦共同行動委員会事務局長

ひめじょおん−女性部から 2・5徳島刑務所包囲闘争を闘って

読者のページ / BOOK  『就職とは何か――〈まともな働き方〉の条件』

●マンガ /編集後記

 労働者の目

労働組合旗が林立した3・11福島1万6千人の大結集から、すべての怒りを資本との死闘へ!

佐藤 賢一 常任運営委員 江戸川区職労

 1万6千人が結集した「原発いらない!3・11福島県民大集会」には、労働組合旗が林立した。当日の組合の旗の多さは感動的でさえあった。国労郡山工場支部を先頭に4大産別の多くの単組も大型バスでかけつけ、断固として闘いきった。行かせまいとする体制内組合の思惑をぶち破るどころか、彼らに「これは行かないと立ち行かない」と思わせる迫力が全国労組交流センター・NAZEN・動労千葉の闘いにあった。参加者の1割にもなろうとする隊列は、その全労働者の最先頭で闘った。文字通りのけん引ではないだろうか。
すべての労働者がまなじりを決して立ち上がる時が来た。資本を打倒できなかった労働者の負の歴史にけじめをつける時が来た。「生命と財産を守るはずの資本主義国家」が原発を爆発させ、土地を・海を・ふるさとを汚染し、人間とすべての動物も殺し続けている。政府に何度でも怒りを叩きつけ、粉砕しつくさなくてはならない。原発反対の闘いは、労働者だけの闘いでなければ若者だけの闘いでもない。すべての世代の未来がかかった闘いだ。国鉄分割・民営化から始まる新自由主義も同様だ。資本が労働者からすべてをむしり取り、奴隷になれということだ。
資本に負けるわけにはいかない。この先を切り開くのは、人間として生きるという根底的な闘いそのものだ。すべての職場の怒りをこの資本との闘いに絞りきることこそ必要だ。3・11はそのことを全世界の人々に告げ知らせた。求められているのはあらゆる形での団結だ。青年労働者の信頼を獲得し、彼らを中心に据え、怒りを共有し行動することだ。
彼らのために何ができるか、どうつながるか、問題の本質は何か、独りよがりの闘いになっていないか、責任を持って最先頭で闘っているか。組合員・市民の中で自問自答しながら闘い続けることだ。
国鉄闘争があるから公務員攻撃が進まない現実がある。国鉄闘争こそ労働運動の中軸だ。動労千葉の闘いに続こう。国鉄闘争全国運動・支援する会の大飛躍を勝ちとろう。さらに失敗・批判を恐れず活動家集団として各県に拠点を形成し、その最先頭で闘っていこう。
(写真 「原発いらない!3・11福島県民大集会」。労働組合旗を林立させてデモに出発)

| HOME | 目次 |

●特集 「復帰」40年 5・12〜14沖縄闘争へ

■「復帰」40年 5・12沖縄集会に結集しよう!

(写真 昨年、「自粛」を突き破って全国から3300 人が集まった5・15 県民大会【5月15 日 沖縄・宜野湾海浜公園野外劇場】)

柿本 博人 沖縄労組交流センター代表

 「復帰」40年の本年5・15沖縄闘争は、沖縄の青年を先頭とする労働者階級が総決起する場である。その手ごたえは充分だ。
沖縄労組交流センターは、5年間に渡って動労千葉物販闘争を積み上げて来た。これが鉄道のない沖縄において「国鉄闘争全国運動・沖縄」結成の土台となった。産別と職場に、「全国運動」、「動労千葉を支援する会」を網の目のように組織する度合いに応じて、青年労働者が決起し始めている。
最大の焦点は、「5・12沖縄集会」への大結集だ。「ここで沖縄の労働運動は変わった」と思えるような闘いを実現しよう!

「復帰」40年と破綻する沖縄「5・15体制」

 1972年5月15日、沖縄の本土「復帰」は「屈辱の日」と言われる。「基地も核もない平和で豊かな沖縄」を求めた闘いが裏切られたからだ。それから40年、基地沖縄の現実に労働者を縛りつける「5・15体制」と呼ばれる圧殺体制が敷かれた。それは、支配階級の至上命題―「何があっても安保・沖縄闘争を起こさせるな」の実行体制そのものだ。
1995年、米軍の少女暴行事件に抗議する10万人沖縄県民大会を見て、当時の中野洋動労千葉委員長は、即座に「第3次安保・沖縄闘争が始まった」と述べた。そして続く高校歴史教科書の「日本軍の住民虐殺」削除撤回を求める2007年11万人県民大会で、支配体制としての「5・15体制」は破綻した。
一方、破産した「5・15体制」を前にして自らの死を見たのは「左派」と呼ばれてきた体制内労働運動指導部だ。「基地撤去」の沖縄闘争の原点が辺野古16年の闘いにある。それは米軍再編を阻み、日米安保と日米帝国主義を根底から揺り動かしてきた。ここから、「汚いものは他人に押し付けろ」という「辺野古県外・国外移設」論が出てくる。国労本部の「4・9政治和解」と同根だ。

日経連プロジェクト報告と「5・15体制」

 95年10万人県民大会は、9割の非正規職化を打ち出した「日経連プロジェクト報告」と時期的に重なる。辺野古基地受け入れ、その「見返り」だとされる沖縄振興策と沖縄「特区」攻撃は、沖縄版「プロジェクト報告」、「ショック・ドクトリン」そのものであった。
沖縄の完全失業率は全国平均の2倍、非正規の比率は43%、全国一だ。ダントツの大失業と貧富の差、究極の非正規雇用と戦争の問題がひしめき、一体となったものが「復帰」40年の現在の生活・職場の実態となった。

沖縄104労組「休止」と職場廃止

 こうした現実への先駆的反撃が2001年、非正規の女性労働者によって結成されたNTT−do沖縄104センターパート労組の闘いだった。沖縄振興策の目玉が東京番号案内を担う沖縄104センター新設といわれる。また、2001年は50歳退職・再雇用出向化の「NTT構造改革」が始まる年だった。
沖縄104労組は昨年10月、闘う組合員をそっくり抱えたまま「休止」を決定した。しかし、結成から「休止」に至る10年間、労働組合の旗の下で闘ってきた現場労働者の誇りと意地は今もそっくり残ったままだ。
資本は団結を保持したままでの「休止」を見過ごすほどお人好しではない。組合員は今の職場に塩漬けにされ、外注化され身分は派遣になった。最後は職場そのものを廃止し、労働者の丸ごと一掃を狙っている。むしろ、104労組再建のチャンス到来だ。

非正規の「善戦」だけで終わらせない

 2月12日、沖縄の青年労働者は大手コールセンターの中に新組合を立ち上げた。2万人の青年労働者が働く沖縄のコールセンターの動向が焦点になっている。
全国労組交流センター・辻川慎一代表は、「正規・組織労働者が職場で階級的に闘わない『非正規との連帯』などない。それでは非正規の個別闘争の『善戦』程度で終わるしかない」(「2012年運動方針」)と述べている。
かつてNTT労組による104労組つぶしを押し返した闘いの場には、必ず正規の階級的決起があった。現場の女性労働者は「まるで無数のアリが巨大な象を倒す闘いだね」と言った。彼女は、非正規労働者の利害を自らの課題として闘争しぬく正規労働者の決起を見て104労組を選択した。ここが核心点だ。
故中野代表は、『甦る労働組合』の中で「成果は後から付いてくる」との教訓を述べている。いまNTT労組の承認の下で「第2の構造改革」攻撃が狙われている。これは104労組再建と一体のチャンスでもある。
本年5・15沖縄闘争の中で開催される全国電通労働者総会は、いよいよ拠点建設の総括と方針を確立する場となった。

5月沖縄闘争で闘う労働運動を甦らせよう

 1万6千人の3・11反原発・福島闘争と連帯して、NAZEN沖縄が結成された。
「基地の島」、「大失業の島」、「非正規雇用の島」で生きかつ闘う沖縄労働者は、国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利、被災地現地とりわけフクシマで闘う労働者との連帯と団結をもっともっと求めている。
闘う労働運動を沖縄で甦らせ、70年安保・沖縄闘争の先頭で闘い、無実の罪で獄中にある星野文昭さんを取り戻す闘いとして、全国の労働者は5・15沖縄闘争へ総結集することを訴えたい。
------------------------------------------------------------------

――スケジュール――

5月12日
午前11時〜午後3時半 全国労働組合交流センター第24回臨時拡大全国運営委員会
夕方 国際通りデモ(県庁前広場集合)
午後6時半 「復帰」40年沖縄集会(那覇市民会館中ホール)

5月13日
午前 未定
午後 5・15平和とくらしを守る県民大会(宜野湾海浜公園屋外劇場)
午後5時 青年労働者交流集会(沖縄青年会館大ホール2F)
午後6時 星野交流集会(青年会館1F)
午後6時 電通労働者総会(青年会館3F)

5月14日
正午 辺野古現地闘争

5月15日
5・15沖縄闘争(詳細未定)

| HOME | 目次 |

●特集 「復帰」40年 5・12〜14沖縄闘争へ

■沖縄基地撤去の闘いと職場生産点での団結再生の闘いは一体
9割契約社員の外注職場の組合結成が職場に革命を起こした

沖縄北部合同労組 執行委員長 冨田 晋

沖縄における外注職場の実態

 私たち沖縄北部合同労組は委員長である私の職場、A職場にて単組を結成しました。
私の職場は保険業務を取り扱う外注化されたコールセンター(電話対応業務)です。9割が契約社員の職場で、就職してからいかに沖縄の労働者が無権利であるかを思い知らされました。慢性的な人員不足、残業、労働強化、能力給制度が当たり前で、電話対応の苦情は自己責任とされています。私が勤めてからだけでも人の入れ替わりは数十人規模。管理職による退職強要も日常的に行われ、経営側は労働者を露骨に消耗品として扱っています。また、不安定な労働条件は家庭を破壊します。シングルマザーが多い職場(7割が女性)で女性たちの生活を直撃しています。家庭の事情で休む場合はもちろん無給。ボロボロになるまでこき使われたあげくにうつ状態≠ナ退職する同僚が後を立ちません。
職場では、「団結」の二文字は、どこか遠い絵空事に見え、漫画の世界でしかないように忘れ去られていました。労働者は互いを信じられず、日々の仕事に問題意識を持つことさえも忙殺されてきました。
これが、外注化・非正規職化攻撃の姿です。 この激しい新自由主義攻撃の中で私自身が自分を見失わなかったのは、動労総連合の外注化阻止決戦が継続され、国鉄闘争全国運動の闘いが拡大と前進を見せていたからです。
「団結」が奪われた焼け野原のような現場で一筋の光を与えてくれたのは、全国の仲間たちの闘いでした。同時に私には確信がありました。私自身の辺野古闘争の経験は、闘いの教訓・体制への怒り・未来への展望をこれまでになく鮮明に与え、労働者の団結は日常不断の努力と資本との絶対反対の原則的闘いの上で始まることを教えてくれました。この確信が去年の5・15闘争に職場から2人が参加したことを契機にたった一年で職場の組織化を一挙に前進させることとなりました。

1枚のビラが職場に革命を起こした

 組合結成のきっかけは、退職強要との闘い、雇い止めとの闘い、賃下げとの闘いが表面化し、当該の仲間が「職場の仲間に同じ不当な扱いをされることだけは許せない」と立ち上がったことです。この不屈の決起が現在の組合を「闘う組合」として規定しています。
組合結成と同時に当局へ通告し、2月15日には第1回朝ビラをまきました。ビラを手に取った労働者は「うそー!」と驚き、昼休みには大議論に発展。私が昼休みに出るや否や労働者に取り囲まれ、質問の嵐。昼ご飯を食べる暇さえなく、話をすることになりました。次の日にはすぐに加盟者が現れ、一挙に団結が拡大されました。現在さらに組合員が増え続けています。
その中でいろいろな話を聞きました。「今まで意識を持つことさえ忙しいとの理由で許されなかった。これで意識を持って職場にいられる。ありがとう」「会社は簡単に変わらない。でも、私は変わって闘える」「会社の破綻状況は会社による私たちの家庭と子どもたちへの虐待だ。組合がなければ辞めていた」と次々に感動的な言葉が寄せられました。組合結成は職場の雰囲気さえ画然と変えた。それだけ現場がすさまじい状況だったと言えます。これが情勢だということでしょうか。
沖縄だからこうなったというような特別な条件は職場にはありません。すべては仲間との日常不断の関係性づくりと当局との闘い、自身の飛躍がつくり出したのだと考えています。一つだけ沖縄的なことを言えば、結集する労働者のほとんどが「県民大会」などの10万人規模の集会を経験した人たちだということでしょうか。外で「団結する」意味を知っていたのだと歴史的な力を感じます。だとすれば、反原発闘争における3・11福島県民大集会1万6千人を頂点とする闘いの爆発は必ず職場の闘いに返ってきます。全国規模で情勢が塗り変わる事態が3・11情勢の大恐慌下で発展していると感じています。

「非正規雇用撤廃」を軸に闘う

 「非正規雇用撤廃! 外注化絶対反対!」のスローガンはもはや革命のスローガンです。
経労委報告で資本家が言っていることは「非正規9割、アジア並賃金、8時間労働撤廃、労働法解体、復興特区」です。彼らを倒さない限り、労働者は生きることができない。そして、労働者は必ず決起する。私の職場で起こった事態はそれを示しました。
「非正規職撤廃」の闘いは「死すべきは基地、労働者は死んではならない」の基地労働者(全軍労牧港支部青年部)のスローガンと本質的には同じ意味を持った闘いに発展するでしょう。基地の内と外で労働者が団結し、闘う中味をついに鮮明にすることができたと感じています。
また、「特区攻撃」はすでに基地建設の見返りとされる「振興策」によって先んじて沖縄で行われてきました。「特区攻撃」の本質は労働法の実質上の解体、つまり非正規化・外注化・民営化です。新自由主義の最後のあがきとして打ち出された最後の団結破壊・労組壊滅攻撃です。これと真っ向から闘う労働組合をつくり出せるか否かがすべてを決します。その意味で沖縄の基地撤去の闘いは職場生産点での団結の再生から開始されます。私の職場実践は基地撤去・新基地建設阻止とまったく一体の闘いなのです。

復帰40年5・15沖縄闘争へ大結集を!

(写真 解雇攻撃に反撃して基地内で500人の大デモに立った全軍労牧港支部青年部【1972年12月】)

 何よりも職場の闘いを通して感じていることは今年の5・15闘争が日本階級闘争においていかに重要な位置を占めているのかということです。今までと一線を画した闘いへと発展しています。
宜野湾市長選挙の伊波洋一氏の敗北は、沖縄革新共闘の終焉と原則的沖縄闘争の復権を意味しています。革新共闘という、資本家も利用した沖縄の闘いへの「重し」が崩壊したことで「5・15体制」自体が崩壊過程に入りました。「国外・県外移転・グアム移転」や「思いやり予算(基地労働者の給与)を復興財源へ」とする体制内労組や伊波氏の主張は、国鉄闘争を裏切った者たちに流れる思想と同じです。このような主張に沖縄の労働者は「NO」を突きつけたのです。
あらためて、「安保粉砕」「全基地撤去」「解雇撤回」の沖縄の歴史的闘いが生み出した訴えをわが物として闘う時が来ています。
野田政権は原発再稼動と一体で沖縄への戦争に向けた動きを加速させています。しかし、それは既成政党・既成労組の屈服があり、職場生産点での職場支配が成り立って初めて貫かれてきました。その屈服をのりこえて沖縄の労働者が総決起していく過程が5・15闘争に向かう沖縄の闘いです。
 全国の皆さん! 私たちの手であふれる労働者の怒りに火を点ける必要があります。それをやるためには、私たちが労働者の大地に根を張り、一個の政治的結集軸として労働者に認められる必要があります!
 そのために福島の怒りと沖縄の闘いを一つに、国鉄闘争全国運動の階級的な訴えを全労働者に響かせよう! その力で沖縄県民大会10万人の力を「ゼネスト」という本質的な闘いとして爆発させていこう!
 何としても職場生産点での闘いにこだわりきって、闘う労組・指導部の元で労働者を組織し、大勢で5・15沖縄闘争へご参加下さい!!私たちはその先頭で闘います!
 復帰40周年5・15、「革命の火薬庫・沖縄」で私たちは皆さんとの出会いを楽しみに待っています!! 共に最後まで!

| HOME | 目次 |

●特集 「復帰」40年 5・12〜14沖縄闘争へ

■米軍基地再編見直しによる大量解雇・基地強化を絶対に阻止しよう!
基地労働者の7.8%賃金カット絶対反対!

沖縄労組交流センター/沖縄合同労組協議会 

 2月17日に、民主、自民、公明3党による国家公務員の人勧分を含めた7.8%の賃金カットが合意され、今年4月からの実施となっています。人勧の0.23%についても昨年4月にさかのぼっての賃金カットとなります。どこまで労働者をナメれば気がすむのか。野田政権は労働者を本気で殺そうとしているということです。
問われているのはまさに労働組合です。動労千葉を先質に国鉄闘争の全国的発展を切り開くことこそ、労働運動の階級的再生を実現していく道です。職場の中から怒りと団結を組織して野田政権を打倒しよう。そして在日米軍再編見直しにともなう基地労働者の大量解雇と非正規職化を絶対に阻止しよう。3月11日の「原発いらない!3・11福島県民大集会」は郡山市・開成山球場に1万6千人が結集して歴史的な闘いとなりました。原発の再稼働を阻止し、すべての原発の廃炉にむかって闘おう!

基地労働者の闘いはフクシマの怒りと一体だ!

 今回の国家公務員(基地労働者)の7.8%の賃金カットは、東日本大震災の「復興費」の財源にあてるとしています。でも思い起こしてください。東日本大震災と福島第一原発事故は、「人の命よりお金」を優先してきた歴代政権の新自由主義によって引き起こされた階級的犯罪そのものです。15万人もの人々が避難生活を余儀なくされ、36万人もの子どもたちは放射線による被曝を日々受けているにもかかわらず、政府も東電も、そして大資本も、原発再稼働、原発輸出、「復興特区」など、頭のなかには金儲けのことしかありません。災害に乗じて企業利益を上げることしか考えていないのです。
 こんな連中が、自分たちの懐(ふところ)だけは痛めずに、すべての責任と犠牲を労働者に押しつけてくる。それは同時に労働者の団結を破壊し、労働運動の解体を狙ったものです。東日本大震災と原発事故のいっさいの責任は政府と東電資本にあります。
闘う労働組合を甦らせ、徹底的に責任を追及し、政府・東電資本にすべての責任を取らせるということです。今こそ、この「フクシマの怒り」と一体で、公務員労働者(基地労働者)への東日本大震災を口実とした賃金カット攻撃を打ち破ろう!

職場の団結をつくり、職場に労働運動を取り戻そう!

 この7.8%の賃金カットは、連合(古賀会長)が積極的に受け入れたことによって、何ひとつ抵抗もなく国会を通りました。7.8%というとてつもない賃金カット、これは労働組合の協力(完全屈服)がなければできないことです。連合の古賀会長が「すべて(政府に)一任する」として受け入れたからです。誰がこんなことに賛成したのか。組合員の誰ひとりとして認めていません。
そもそも連合本部は、7.8%の賃金カットを民主党政権に対して一貫して主張してきました。労働組合が自分のところの組合員の賃金カットを政府に申し入れるなど、いったいどこの世界にあるのか。世界中の労働組合の中でも聞いたことはありません。
基地職場の中でも激しい怒りの声が上がっています。民主党や全駐労本部に対し、「民主党を支持すれば、こうなることはわかっていたはずだ」という怒りが渦巻いています。基地労働者は2007年に格差給や語学手当の廃止で10%の賃金をカットされ、アルバイトをしなければ生活できないところまできているのです。
現場の労働者(組合員)とまったく関係のないところで、組合指導部連中が「政府交渉」と称して、そこで勝手に決めている。これが本当に労働組合なのか。まさに目を疑うような光景です。労働組合は現場労働者のものであり、組合指導部連中の「所有物」ではありません。賃金や労働条件ひとつとっても、それは現場の組合員が分会のなかで論議して闘う方針をつくっていくものだと思います。現場の労働者に関わるすべてのことを現場労働者が決めていく、それが本当の労働組合のはずです。
私たちは「職場に労働運動を取り戻そう」と主張してきました。労働運動の本当の闘う力は職場の労働者のなかに、それぞれの分会の組合員のなかにあるからです。その力の土台こそ職場の労働者の団結です。公務員労働者・基地労働者の賃金カットなど絶対に許さない、この声をそれぞれの分会のなかからつくりだそう!

生活と権利を守り、社会を変える力は職場の団結だ!

 今回の公務員労働者(基地労働者)への賃金カット攻撃とともに、在日米軍再編見直しも動き始めました。米軍基地の再編は、基地を強化し、他方では基地労働者に対していつも大量解雇をもたらしてきました。そして世界大恐慌下で、この大量解雇と一体で外注化と非正規化が激しく進行しています。AAFES(エーフィス)(※1)、IHA(※2)の人件費削減(解雇だ!)やHPT(※3)化への切り替えこそ、この米軍再編見直しと一体の攻撃だということです。まさに大量に基地労働者の首を切るために非正規職化が進められてきました。
基地労働者の雇用は元々が「不安定雇用」です。全駐労本部がいう基地労働者の「公務員並み身分保障」で、この「不安定雇用」が変わることはありません。ましてや世界大恐慌下でのこの解雇や非正規職化を止めることなどできません。労働者に「不安定雇用」を強いる、この「基地の島」という現実こそ変えなければなりません。基地があり、そこで働くことを強いられる限り、いつも大量解雇と非正規職化にさらされ続けるのです。
全軍労時代の先輩たちは「解雇撤回・基地撤去」「労働者は死んではならない。死すべきは基地だ」と、幾度ものストライキで闘いました。職場の団結を基礎にして闘うことが、自分たちの生活と権利を守り、そしてこの社会を根本から変える力だということです。基地で働く私たち一人ひとりが全駐労です。職場からの団結をつくり、非正職労働書〔HPT・派遣労働者(※4)・請負労働者〕とともに、闘う全駐労を甦らせよう!
(3月5日朝に米軍基地前でまかれたビラより転載)

※1 AAFES 基地内の独立採算性の職場(ファーストフードなど)。
※2 IHA 米軍人・家族などの軍属の福利厚生施設での労務契約のこと。
※3 HPT 時給制即時雇用の労働者。1987年に海軍職場に導入されたのが最初。これが急増している。HPT雇用のままで10年以上働いている労働者もいる。しかも沖縄の最低賃金(645円 ※2012年4月現在)以下で、ワーキングプアの「温床」と言われている。
※4 派遣労働者 基地内では、どの職場に、どれだけの派遣労働者がいるのか、全駐労もその実態がつかめないほど増えている。

 

| HOME | 目次 |

■中野前委員長追悼 外注化阻止! 12春闘勝利! 3・4動労千葉総決起集会挨拶

外注化と強制出向に徹底抗戦し、組織拡大へ! いまこそ闘う労働組合の再生を!
田中 康宏 国鉄千葉動力車労働組合委員長

中野前委員長、清水匠執行委員の 遺志を引き継いで闘う 

 2年前の今日、ちょうど3月4日、中野前委員長が亡くなりました。中野顧問がずっと訴えてきたことは、闘う労働組合をこの時代に登場させたいという一点に尽きます。顧問は「日本の労働組合は闘えば分裂する、こういう情けない歴史の繰り返しだった。自分はこの歴史だけはのりこえたい」と言っていました。だから動労本部からの分離独立、国鉄分割・民営化攻撃のときも全力を挙げて闘いぬいて絶対に団結を守りぬく。これをやりぬいた。それが中野顧問の一番大きな功績でした。日本の労働運動の歴史に新しい歴史をつくった。国家権力が総力を挙げて攻撃をしてきたときに闘いぬいて団結を守りとおすことができる。労働組合はそういうすばらしい力を持っている。これが顧問が遺してくれた一番大きな財産でした。動労千葉は現在の闘いの渦中でこの守りぬいた団結を守るだけではなくて、組織の拡大を実現をする。そういう困難な闘いに挑戦をしています。
こういう闘いのさなかに2月26日、動労千葉の財政部長をやっていた清水匠さんが本当に急なことでしたけれども亡くなりました。当日は第66回定期委員会の日で朝、連絡を受けまして、「腕の付け根が痛くて歩くのも難しいぐらいなんだ。ちょっと今日は医者に行くしかないんで定期委員会を休ませてほしい」という連絡を受けました。後で奥さんに聞いたところ、本人は医者に行って異常を発見されずに帰ってきたそうです。その夜9時頃、心臓の大動脈瘤が破裂をしてほとんど即死に近い状態だったそうです。清水君は、寡黙で縁の下の力持ち的な仕事をやってくれました。そういう意味で動労千葉の団結にとって本当になくてはならない人でした。所属は千葉機関区支部で、本部の財政部長だけではなくて貨物協議会の事務局長も長年務めて貨物本社や貨物の関東車区の団体交渉も彼が中心を担っていてくれました。本当に残念でなりません。
しかし、今日私たちはあらためて中野顧問や清水さんが動労千葉に遺してくれた財産を受け継いで、決意を新たにその遺志を実現する新しい闘いに立ち上がりたい。

最高裁の超反動判決を絶対許さない

 冒頭、満腔の怒りをこめて弾劾します。それは国鉄分割・民営化の国家的不当労働行為が始まって以来25年間、国家的不当労働行為弾劾の象徴的な闘いとして闘いぬいてきた予科生運転士登用差別事件で、2月23日、最高裁は高裁判決を棄却する反動判決を下ろしました。絶対に許せません。
この事件は、一生懸命勉強をして運転士の資格を取ったにもかかわらず、国鉄採用からもう30年以上が経つにもかかわらず、会社側が運転士に発令をしないという、もう露骨極まりない不当労働行為事件です。しかもこの差別を受けているのは動労総連合の組合員だけです。後の予科生はぜんぶ運転士に登用されています。最高裁の同じ裁判長が動労水戸の事件については勝利判決を下ろしました。なのに、動労千葉の事件については反対の判決を下ろした。この判決は、1047名闘争をなきものにする動きと一体です。一方で尼崎事故で107名を殺したにもかかわらず、前社長が無罪になる。こういう形で国鉄分割・民営化の引き起こした結果をぜんぶ隠蔽する大きな政治的動きがあるということです。だから動労千葉が勢いづいて闘いを継続する判決は認められなかったんです。だけどこれは僕らの闘いが敵を追いつめているからです。
怒りを忘れてはいけません。30年間、単に運転士に発令されなかっただけではありません。どれほどの差別的な仕打ちを受けてきたのか。それでも動労千葉の組合員であることを誇りに節を曲げなかった組合員です。すばらしい仲間たちなんです。それにこんな判決をおろしたことを俺はもう一生許さない!こういう最高裁なんてぶっつぶすまで闘いぬく。落とし前をつけてやる、そういう闘いに立ち上がることを訴えたい。

なぜ外注化を阻止できたのか

 さて二番目の問題です。最大の課題である外注化をめぐる攻防の現局面についてです。
われわれは、もう12年間、検査修繕業務、構内運転業務の外注化を阻止するために総力を挙げて闘ってきました。大変な闘いの過程でしたが、結局10年以上止めることができました。しびれを切らせた当局は去年6月に京葉車両センターで、つまり僕らの組合員が少ないところでわずか日勤ふたつ、とにかく外注化の実績をつくるために強行するという提案を出してきました。これに対して徹底抗戦し、結局、10月は吹っ飛ばしました。当局は年が明けて、たった1日勤ですけれども外注化を強行しました。これには目的がありました。4月全面外注化を強行するという全社挙げての大攻撃でした。もしこれが強行されたら検修職場の1000〜1200名の労働者が下請け会社に強制出向になる。強制出向になったらもう仕事は本体にないから戻ってくることができない。だから絶対に認めてはいけないという闘いでした。
今日3月4日という時点に立って、当局は4月1日外注化をあきらめました。
ここで何がこの攻撃を今止めているのかをはっきり見据えなきゃいけない。東労組も国労も大筋合意をしている。何で実施できないのか。動労千葉が闘いぬいているからです。恐らく当局も東労組幹部も一方的に強行した場合に何が起きるのか確信が持てていません。職場から一斉に反乱が起きてしまうかもしれない。動労千葉に東労組の平成採が流れるかもしれない。それと偽装請負の問題です。もしこれを強行したら偽装請負問題がもう隠しようもない。これまで全面的に外注化した保線や電力や信通ふくめて全部がいったん白紙に戻る。この点だって当局は全然確信を持てていない。もうひとつは強制出向の問題です。これを強行したら動労千葉の組合員だけでも数十名が下請け会社に強制出向になります。僕らは強制出向の導入を拒否してストライキを構えて徹底的に抗戦します。行きません。日本の労働運動の歴史の中で労働組合が集団で強制出向を拒否する、初めての経験です。この点も当局も東労組も確信が持てない。結局、こういう状況の中で止まりました。
だけど、これはいつまでも止まっているわけではありません。攻撃は何も終わっていない。JR東日本当局にしてみたらこの攻撃はもうやめるわけにはいかないんです。だって保線、電力、信通、土木、グリーン車の車掌までふくめて、ぜんぶ外注化した。この4月から始まることは営業関係の全面的外注化です。今は千葉以東の駅だけです。できていないのは検査修繕部門だけ。動労千葉の闘いの大きさは本当に大きいということです。
そのうえで確認したいことは、これからも止め続けることができるのかどうかです。
もし今後も止め続けられたら日本の労働運動は生まれ変わる、その出発点がこの闘いの中からできます。非正規に労働者を突き落としていく状況を止められる闘いをつくれるかどうか。その道はたったひとつです。東労組や他労組の組合員が動労千葉に結集して共に闘うということが本格的な規模で始まるかどうかです。組織拡大です。これをやりきることができたらこの外注化攻撃は必ず止まる。これは困難な闘いです。訴えても訴えてもそんな簡単にはいかない。だけど僕らはこの10年間、現場の組合員全体に共に闘おうと訴えて、闘いのたびごとに仲間たちが結集してくれるようになりました。これが止めてきたんですよ。
僕はできると思います。それは去年からの闘いを見て、僕は確信を持ちました。二日勤の外注化をするために当局は7人の人間を用意したわけです。3名は動労千葉の組合員でした。4名は他労組の組合員でした。これを使って外注化をするということでした。東労組の組合員や国労の組合員、鉄産労の組合員も現場が片っ端からオルグをして全員が業務命令を拒否しました。
だからこれから特に東労組の若い平成採の組合員に全力を尽くして訴えたい。

基地廃止反対闘争からつかみとったこと

 さてもう一点です。銚子支部や千葉運転区支部にかかっている基地の全面的な統廃合攻撃との闘いです。大きくは勝利の展望を切り開きつつあります。当局はこの3月17日のダイヤ改正で佐倉運輸区の開業をあきらめました。こんなのは前代未聞のことです。首都圏全体の再編ですから新しく基地をつくるのは佐倉だけではありません。綾瀬、我孫子の運輸区もぜんぶ開業する。佐倉だけできない。これも僕らが闘いぬいた結果です。今も長期の指名ストライキが継続中です。佐倉に配転するための訓練をストライキで拒否をしています。こういう闘いが当局を追いつめている。
この攻撃との闘いはふたつの問題があります。基地、職場をつぶすことで、動労千葉の団結を破壊する。組織破壊攻撃との闘いです。もうひとつは、銚子運転区を佐倉に持ってくるということはローカルを全面的に切り捨てるということです。銚子支部は今、全力で職場の団結を固めると同時に地方自治体とか地区労の仲間たちのオルグに回っています。また、保守系から動労千葉に来てくれという話も出てくる。新自由主義による地方の破壊で彼らも生きられなくなっている。闘う労働組合が復権したときにこの社会が動き出す。その一点に賭けて闘うときがいよいよ来ている。このことをこの基地統廃合廃止反対闘争の中からつかみとっています。

闘う労働組合の復権にすべてがかかっている

 去年の暮れ、野田総理は原発事故収束宣言を出した。はらわたが煮えくりかえります。福島の人たちが10万人今だって地元に帰ることもできなくてさまよっている。原発は放射能をまき散らし続けている。福島の3分の2は今だって法的には放射線管理地域で18歳未満の人たちはいちゃいけない。どこが収束しているんですか。すべてがウソ、全部がすり替えられている。この国の政府は、福島や被災地の人たちが放射線で死のうが何しようが、この国の支配の維持だけを考えている。
だけど、大震災のずっと以前から労働者は未来を奪われていたということです。日本の
全雇用労働者の39%が非正規職です。年収200万円以下の労働者は1千万人超。生活保護で生きている労働者たちが200万人です。特に若い人たちの半数以上が年収2百数十万のレベルです。いったいどこで労働者はここまで突き落とされたのか。すべては国鉄分割・民営化から始まったんです。
僕は本当に頭に来ることがあります。今の野田政権は「税と社会保障制度の一体改革」と言っています。大増税を言っているんですね。だけど、国鉄分割・民営化のときに彼らは「増税なき財政再建のためには民営化しかない」と言っていた。ではその後何が起きたんですか。労働者には増税に次ぐ増税と社会保障費の労働者負担がどんどん上がって年金も削られた。減税されたのは金持ちだけです。では財政再建ができたんですか。財政はぜんぶ破綻です。破綻を理由にさらに大増税。許せない。社会保障制度が崩壊した原因は、ここまで雇用を破壊したからです。40%の雇用が破壊されたら社会保障が破壊されるに決まってる。何でこのことを言わないんですか。
JRでは、この3月末に駅に採用されたグリーンスタッフと呼ばれる契約社員が2百数十名、5年間の期間を終わって雇い止めにされます。首になった若者たちはこれから先の就職先なんかない。そしたらJRは彼らを救済する、下請け会社に雇用しますという。賃金は今よりもっとひどい賃金です。それで駅の全面的な外注化をしようとしている。
政府は、セーフティネットだ、再チャレンジだ、と言ってきた。ウソですよ。いま、一回派遣労働の契約をした人間を絶対正規では雇わないそうです。
もうひとつの問題は、こうした攻撃に立ち向かった労働組合が日本ではひとつもなかったということです。ぜんぶ容認です。
橋下大阪市長を見て下さい。あんな労働組合をなぶり殺しにするようなアンケートを公然と出してくる。もちろん怒りの声で粉砕されました。だけど、こんなことがまかりとおるところまで来た。橋下が出した教育基本条例も、もう落ちこぼれた学校はつぶしていこうというんです。子どもまで競争の中にぶっこんで、小中学校の民営化を始める。これと一体で組合つぶしです。
問われていることは、闘う労働組合が復活できるかどうかです。これがなかったらめちゃくちゃになります。僕らがつくれることは小さな火かもしれない。だけど労働者が人間として胸を張って生きていくこと、中野顧問がずっとこれだけはこれだけはやらなきゃいけないと言ってきたことです。そのための火はつくらなきゃいけない。それがこの12春闘で問われている課題、外注化阻止闘争、基地統廃合反対の闘いで問われている課題です。そのためにはもう一回団結を固め直し、全国の仲間たちとともに闘いぬく、動労千葉はこれからも全力を尽くして闘い続けます。
(写真 3・4動労千葉総決起集会【千葉市民会館】)

| HOME | 目次 |

■尼崎事故7周年弾劾! 4・21全国総決起集会への参加と賛同を訴えます

 呼びかけ文を抜粋して掲載します。

 *  *  *  *  *  *  *

私たちは7年目の尼崎闘争を4月21日13時、尼崎北口広場で開催します。
動労千葉と闘う国鉄労働者は、JR東日本の検修全面外注化の4月実施を実力阻止する大きな勝利をもぎ取りました。2年続けて検修全面外注化を阻止する歴史的快挙を実現したのです。
いまJRは、「国鉄改革25年」で「JR7社の完全民営化達成」が大破産する中で、「JR大再編」に打って出てきています。JR東日本においてはJR総連との結託体制を清算し、運転士と車掌以外は全面外注化するという絶望的な大攻撃です。「9割労働者の非正規化」という新自由主義攻撃の先兵にJRが立ったのです。
(中略)7年目の尼崎闘争は、4月外注化・非正規化・偽装請負粉砕をさらに発展させる闘いです。JRはあくまでも外注化・非正規化・偽装請負で延命しようと必死になっています。
1月11日、許し難いことに、神戸地裁はJR西日本前社長・山崎に「無罪判決」を出しました。107人の命を奪いながら、「事故は予測できなかった」と一方的に決めつけ、無罪にしたのです。裁判所も国も、JRと同じ尼崎事故の張本人です。私たち労働者人民の闘いだけが、尼崎事故の下手人どもを引きずりだし、尼崎事故の責任をとらせることができるのです。
2月17日、JR関連業者のトラックと特急「はくと」が衝突するという西明石事故が起きました。これは、現場労働者が再三にわたって、踏切設置という抜本的安全対策を要求したにもかかわらず、「金がかかるから」とデタラメなやり方で放置した結果起こった事故です。JR西日本はこの事実を隠蔽し、「安全対策はした」と卑劣な責任逃れに出ています。
「稼げ」をスローガンに掲げ、「金がかかるから」と、ATS設置を行わず、600Rのカーブを300Rの「魔の急カーブ」に付け替え、さらに「日勤教育」で労働者を追いつめ起きた事故責任を、運転士に押しつけるJRのやり方は全くかわっていないのです。
JRの安全崩壊が急速に進んでいます。本格化する外注化・非正規化が安全崩壊に拍車をかけています。第2、第3の尼崎事故を絶対許さない闘いは、JRの中に闘う団結をつくり、外注化・非正規化・偽装請負を粉砕する闘いをやりぬき、JRを打倒する労働運動をつくり出すことです。
国鉄1047名闘争解体攻撃の「4・9」和解を打破する「国鉄闘争全国運動」が結成されました。この国鉄闘争全国運動に結集し、新自由主義を打ち破る労働運動を復権させよう。闘う労働運動の拠点をつくりだそう。国鉄闘争・反原発闘争を先頭に、橋下打倒の八尾北・西郡闘争と一体となって、新自由主義を打ち破る労働者の総反乱をつくりだそう!

 --------------------------------------

尼崎事故7周年弾劾! 4・21全国総決起集会

4月21日(土)13時 JR尼崎駅北口広場

◇主催 国鉄千葉動力車労働組合 /  国鉄闘争全国運動・関西準備会

| HOME | 目次 |

■闘う合同・一般労組

JR千葉鉄道サービス分会・河原さんの雇い止め解雇撤回の闘い
3・7不当判決を弾劾し控訴審へ

小泉 義秀 東京東部地域合同労働組合 東部ユニオン委員長 

 3月7日、東部ユニオンJR千葉鉄道サービス分会分会長・河原ヨシ子さんを原告とする、雇用関係存在確認請求事件の判決が民事第36部の渡邊弘裁判官から出された。判決主文は「原告の請求を棄却する」「訴訟費用は原告の負担とする」という不当なものだ。原告の河原さんは怒りをもって控訴し闘う決断をした。東部ユニオンも、JR千葉鉄道サービスのでたらめさを暴きだし、解雇撤回まで共に闘う決意である。

雇い止め解雇が正当という論理を打ち破る

 最大の争点は1年の有期労働契約の最初の更新時の雇い止めが正当か否かという点にあった。河原さんは65歳を過ぎて雇い止め通告を受けた。その意味では、会社が認めた場合にのみ継続雇用・再更新があるという就業規則からして、65歳だから雇い止めはやむなしという判決もありえた。しかし、河原さんと弁護団の闘いで「客観的に見て、原告に対してある程度の雇用継続が期待できる状況にあったというべきであり、本件雇い止めについて、解雇権濫用法理が類推適用されると評価するのが相当である」(判決10頁)という言辞を引き出したのは重要だ。「被告代表者は、原告の上述の立場を認識しており、原告との雇用関係が1年で終了するとは考えていなかった」(同)と認定しているのは、後藤社長がそう述べたからである。
問題は雇い止め解雇を正当とする理由だ。判決は2点に絞り込んだ。1点目は二重就労禁止という就業規則違反である。会社は発足したばかりで、新しい就業規則が現場に配布されたのはその数カ月後だ。河原さんは就業規則を知らずに、ダブルジョブをしていた。しかし、就業規則の二重就労禁止条項を知った時点で、もう一つの会社の退社手続きをとった。労働契約を締結する際に二重就労禁止を告知しなかったのは会社に非がある。事実関係にさして争いはない。
問題は第2の解雇理由だ。JR千葉鉄道サービスは、「河原さんが残業をしてもいない日時に不正に残業請求をして、残業代を詐取した」という立証をしてきた。しかし、仕事を知り尽くしている河原さんが別の職場で仕事をしている時間帯に、本人が自ら退勤の打刻をしたタイムカードの履歴を修正するよう申告し、わざわざ超過勤務手当の申請をすることの方が不自然だ。河原さんが両国駅専属の労働者の応援で、その労働者と共に亀戸での超過勤務申請をしたという会社の主張を裁判官が認めた。しかし両国専属の労働者は亀戸で作業をすることはない。ありえない作業場所、ありえない作業時間に残業代を申請する労働者がいるだろうか。現場のことを知らない片岡所長だから、そういうありえない残業時間・場所に残業代をつけたのだ。

裁判所のでたらめな事実認定・判断

 問題は、なぜ片岡が仕事をしていない時間・場所で残業したかのように捏造したのか、だ。
裁判所は、河原さんが手書きで申告した4月分の超過勤務整理簿、被告の賃金支払いの基礎となったタイムカード打刻履歴の乖離についての証言、タイムカードのシステムの不備の問題、原告準備書面の検討を一切捨象した。この乖離が示すことはタイムカードのシステムの問題から現実の労働時間が正確に記録されていなかったということだ。だから片岡や本社のしかるべき人間が時間調整のために仕事をしていない時間に仕事をしたかのようにパソコンで打刻履歴を書き換えて帳尻を合わせてきたのだ。4月の勤務整理簿はそのことを示している。5月、6月も4月と同様のことが行われたのだ。しかし4月分しか河原さんの直筆の鉛筆書きの記録は残っていない。6月分のものは被告が消しゴムで消して改竄した。片岡が勝手に押した河原さんの印鑑は8月に購入されたものだ。それが6月の超過勤務の印鑑として押されている。しかし裁判長はそうした事実を完全黙殺した。
以上のように判決は重大な事実誤認がある。東京高裁は超反動化しているとはいえ、渡辺弘裁判官のでたらめな事実認定・判断は控訴審勝利の可能性を有している。

国鉄分・民25年問題と非正規労働者の闘い

 JR千葉鉄道サービス株式会社は、2009年4月にJR東日本のグループ会社の再編の過程でJR東日本の「業務受託業務」を請け負う「存続会社」として「分割吸収合併方式」で設立された。その後4社を吸収合併し、JR千葉鉄道サービス株式会社に社名を変更。この過程で、国鉄時代から50年以上も駅の清掃を担ってきた楽天地セルビスをはじめ、いくつかの駅の清掃を担ってきた会社はJR東日本から契約を解除され、労働者は解雇されるか、河原さんのように一旦雇用されるものの雇い止め攻撃にさらされた。
赤字解消のために国鉄分割・民営化が行われたというのは嘘だった。JR北海道社長、JR東日本の子会社ルミネの社長の相次ぐ自殺は国鉄分割・民営化の矛盾が分水嶺を越えていることを示している。JR東日本のグループ会社再編は、第2の国鉄分割・民営化ともいえる「分割吸収合併」だ。この本質は外注化、偽装請負であり、労働者のさらなる非正規化である。1年、半年という形の有期労働契約、雇い止めという雇用契約、就業規則が、資本の都合で労働者を首にするための手段になっている。
被告会社は車両の清掃と駅舎の清掃を主たる業務としてきた千葉車両を前身とするが、車両の検査・修繕業務についてはそのノウハウも経験もない。しかし、JR東日本はこの検査・修繕業務を被告会社に業務委託させようと画策してきた。いわゆる検査・修繕業務の外注化だ。河原さんが東部ユニオンの組合員と知り合ったのは動労千葉が外注化反対のストライキを行っていたときだ。
国鉄分割・民営化25年問題の矛盾との闘いはこれからだ。4・1からの駅業務の外注化を許さず、動労千葉と共にJR千葉鉄道サービス資本、JR東日本を追撃する。河原さんを先頭にJR千葉鉄道サービスの清掃労働者、外注化された駅の業務を担う非正規雇用労働者を組織し、東部ユニオンJR千葉鉄道サービス分会の組織強化拡大をもって、さらなる闘いに突入していく決意である。

| HOME | 目次 |

ひめじょおん−女性部から

2・5徳島刑務所包囲闘争を闘って

徳島医療福祉労組 徳島・星野さんを救う会代表 元木美起子 

 寒さの厳しい中、2・5徳島刑務所包囲闘争への参加、ありがとうございました。獄中37年の星野さんへの思いが響き渡り、獄中にも確実に伝わりました。

3・11で一変した民間保育現場

 私は、民間の保育士として
36年目です。星野さんの獄中37年間の闘いと私は、道のりが重なります。最近の職場は、新自由主義の傾向が著しいです。当初は民間保育園が、たくさんつくられました。民間とはいっても公立となんら変わりません。違いは賃金、労働条件です。民間は、在職年数も短く、若い女性の労働力が使い捨てです。でもそれが民間保育園だから「仕方がない…」、だけど「公立に負けないようなことをしよう…」
となり、その結果ますます労働強化になり、ついていけなくなる。理想と現実のギャップの中でみな1〜2年で辞めていきます。現在「待機児童解消」と、保育新システムが「金儲け」のためにのみ導入されようとしています。介護保険以降、「行政が介護施設の労働条件や賃金は監査ができなくなった」と聞きました。まさに保育新システムは、公立だけではなく、すべての保育労働者にかけられた攻撃です。絶対反対で、公と民の団結で闘いましょう。
36年前の園発足時、園長の
「私の保育園」の思いがあまりにも強くて、「みんなの保育園」にしたくて全国一般分会を結成しました。その後、園長の攻撃、地本と園長の取引で分会はつぶされ、以後、園長とは緊張関係が続いてきました。
ところが3・11で情勢は一変しました。自分にとっても、昨年は転換の年となりました。園長が、運動会で子どもたちに「がんばれ日本」と「日の丸」の手旗信号をさせるというのです。被災された人の思い、放射能にたいする怒りをどれだけ共有できるのか。「日の丸」の旗を振って戦争に行った、その同じ「日の丸」を振って「がんばれ日本」だなんて…。その場で園長に「私は、そんなことはしません」と言いました。まわりの同僚は「何事?」と、ビックリ。園長は「私の方針がいやなら、やめてくれたらいい」と言いました。以後園長との職場関係は一変。一挙に階級的労働運動路線になりました。

2・5で感動と勝利の確信

 奇しくも昨年は、徳島でも国鉄4・9和解拒否の全国運動が始まり、アメリカからゼルツァーさんが星野さんに面会に来ました。徳島で交流センター総会をして、星野奪還の徳島刑務所包囲行動が呼びかけられました。
2・5の闘いは、今までの分断を越えることができ、感動でした。「星野さんを階級的労働運動の力で取り戻す!」交流センターのこの決断があったからこそ、実現できました。世界大恐慌の時代、新自由主義攻撃の激化に対して、社会を変えることができる。入田の坂道を、黄色い星野のぼりと労組の赤旗がのぼってくるのを見たときの、私の実感です。星野さんはあと「2〜3年で出る」と言っています。
徳島医療福祉労組として3・11福島、3・18西郡に星野救援会と一緒に駆けつけました。40年目の沖縄でも、団結を求めて闘っていきたいと思います。

| HOME | 目次 |

■動労千葉労働学校で学ぼう!

 2月25日に行われた第11期労働学校実践講座第6回(テーマ「裁判員制度と改憲」講師 高山俊吉弁護士)の受講生の感想文を紹介します。

●医療労働者
労働運動の力、というものを知るようになって、裁判というのはほとんど茶番であるということはわかってきました。しかし、3・11後、すぐに最高裁が出した「東北でも裁判員裁判を続ける」通達は、笑ったらいいのか、怒ったらいいのか……、その両方とでも言えばいいのか。現場無視の極地で、裁判所内でも亀裂が起こっているというのもうなずけます。
3・11後、いよいよ医療界とか裁判所とか、権力とは独立して一応市民の側にいてくれていると思われていた組織の馬脚が露わになっています。(中略)福島では一般人の許容線量1mSv/年を20mSv/年にあげる。あるいは、これまで100Bq/s以上の放射性物質を移動するのに許可が必要だったものを、今は8000Bq/sまで、ただのゴミ扱いでよいとする。(中略)子どもの命が守れない社会はもう終わりです!

●自治体労働者
あらためて裁判員制度はとんでもない制度だということがよくわかった。人民を戦争に動員するのと同様に、司法制度に動員し国策の最前線を担わせようとする、絶対に許せない攻撃だ。
(中略)冒頭の日本国憲法誕生の背景で、当時の政治情勢について語られている時、読売争議の話があって、浮かんだのは正力松太郎の名前。日本の原発の父。戦後革命期に果たせなかったオトシマエを、3・11情勢下の階級闘争で実現しなければ。

●合同労組組合員
日本の憲法は、権利を得た勢力が人々を押さえ込むことを明確にした法であり、ブルジョア側に立って上からモノを言い、従わなくても従わせるぞ、文句を言わせない、おかしな憲法であると再認識しました。
裁判員裁判は市民の司法参加というより、司法動員ということが明らかであり、軍事裁判と同じ「簡易、迅速、重罰」。(後略)

●動労千葉を支援する会会員
(前略)3・11後って改憲情勢が切迫している中で、裁判員制度をめぐる攻防が持っている重要な位置を学ぶことができました。
そもそも司法そのものが支配制度の一環であり、「犯罪」の原因である資本の支配の責任をその矛盾の集中した個人に負わせて罰を与えるということ自体が間違っていると思いますが、裁判員制度はブルジョア民主主義的な司法の合理性、公平性すらかなぐり捨てて、大衆全体を犯罪予備軍として教育しようとするハレンチなシステムとして、逆に司法制度の階級的本質を暴きだすチャンスだとよくわかった。(後略)

第12期労働学校日程
■基礎講座
4月21日(土) 5月19日(土) 13:00〜
◆階級的団結論−労働者の生き方  ◆講師 森尾誠(社会問題研究家)

■実践講座
4月28日(土) 13:00〜
◆外注化・非正規化と国鉄闘争全国運動  ◆講師 長田敏之(動労千葉書記長)
増田明生

■場所 DC会館(JR総武本線「東千葉」駅前)

| HOME | 目次 |

●■東西春闘青年集会の報告と教訓・決意
国鉄闘争全国運動と職場闘争で青年部を建設し、労働組合を復権しよう

全国労働組合交流センター青年部 

(写真 210名が結集した首都圏春闘青年集会【2月26日 千葉県船橋市】)

(写真 組合旗を翻して意気高くデモを打ち抜いた関西青年労働者集会【2月26日 大阪市】)

 去る2月26日、私たちは首都圏210名、関西240名をはじめとして全国で青年を主軸にした春闘集会を勝ちとりました。私たちは3月、鈴コンの「賃金仮払い決定」の勝利、「原発いらない!3・11福島県民大集会」の爆発、3・14西郡・八尾北の住宅追い出し強制執行粉砕から3・18全国集会の勝利、そして何よりも4・1JR検修業務全面外注化阻止の勝利を握りしめました。「2・26」はその突破口になったと確信できます。
この地平からもう一度、首都圏と関西の青年集会を中心に「2・26」をとらえ返して教訓化し、6・10国鉄闘争全国運動集会に向けての決意を明確にしたいと思います。

新自由主義への怒り、「絶対反対」がすべてを獲得する

 全国の春闘集会、青年集会に貫かれたのは新自由主義への根底的な怒りであり、特に1月23日に発表された「2012年経営労働政策委員会報告(経労委報告)」への怒りです。首都圏春闘集会では基調報告の「原発の『安全神話』だけでなく、『競争すれば豊かになる』など、新自由主義のすべてがウソだった!」「経労委報告の『定昇凍結』とは正規職の非正規化だ」「私達にとって何の展望も未来もないこの行き詰まった社会の姿こそ、30年間に及び推し進められた全てがウソだった$V自由主義の破綻です」という腹の底からの怒りが会場を一つにしました。関西の基調報告では経労委報告について「企業の存続のために労働者は犠牲になれ、という宣言」と徹底弾劾し、「JR全面外注化阻止の闘いは、国鉄分割・民営化以来の新自由主義に決着をつけ、青年労働者を先頭にすべてを奪い返す闘いの始まりだ」と宣言しました。
新自由主義、経労委報告の最先兵・最先端であるJRと橋下大阪市長、そして「復興特区」攻撃に真正面から「絶対反対」を掲げ、立ち向かったことが職場や地域の違いを超え、青年労働者を一つにしたのです。

国鉄青年労働者先頭に闘う拠点を打ち立てた

 とりわけ首都圏では、JR平成採の青年労働者が集会の中心に座りました。動労千葉青年部からは「未来を勝ちとるのは俺たちだ!」「外注化を絶対につぶす!」と戦闘宣言が発せられ、動労水戸の青年は「原発、外注化・非正規職化は一体の問題。全国の力で3・11郡山集会を大成功させよう」と訴えました。国鉄・JR労働者こそ、国鉄分割・民営化を突破口とした新自由主義と30年にわたって闘ってきた日本労働者階級の最先端部隊、「絶対反対」を体現する存在です。この国鉄労働者の闘いが基底に座ったときに新自由主義への一切の階級的怒りが解き放たれるということです。動労千葉、動労水戸、そして国労郡山工場支部の闘いをはじめとした国鉄闘争こそが青年たちを「社会変革の主体」たらしめている根拠です。
関西でも基調報告を行ったのは橋下大阪市長のアンケート攻撃を打ち破った大阪市職の青年であり、部落解放同盟全国連合会西郡支部の青年、また関西生コン支部青年部、港合同の青年が次々と橋下と闘う拠点として登場しました。絶対反対の原則を貫く労働組合・拠点が打ち立てられるなら、新自由主義のウソやペテンの一切を暴露し、すべての怒りを解き放って団結を組織し、勝利できる。3月の闘いはこのことを完全に実証したのです。

青年先頭に、職場・地域での闘いと討論積み重ね切り開いた勝利

 「絶対反対」とはすでに述べたような資本や当局との非和解的な闘い、何よりも運動内部での激しい討論や具体的闘いの中で打ち立てられてきたものです。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)の先頭で闘う青年は「絶対反対とは、仲間を絶対に裏切らない、裏切れないということ。逆に仲間を、人の命と尊厳を裏切らないためには絶対に反対の立場しかない。その立場をもってこの社会を根本から変えるしかない」と訴えました。昨年3・11以来の闘いではっきりしたことは、原発再稼働についても、外注化・非正規職化についても、はっきり言わない、あいまいなものには誰も見向きもしない時代が到来したということです。「絶対反対」とは頭の中で考えたものではなく、闘いを通して青年との結合を具体的に勝ちとっていくなかでつくり出された路線です。
2・26集会に結集した青年たちは日々、職場や地域でこうした闘いと激しい討論を積み重ね、一夜にして一変するような青年労働者の意識と呼吸し合いながら、2・26集会に向かったのです。こうして2・26集会は職場の闘いと一つになり、「普通の青年労働者の集会」となったのです。

メーデー、5・15沖縄、反原発から6・10国鉄集会へ

 以上の総括から、これからの闘いの方向ははっきりしています。
何よりも一つは、6月10日の国鉄闘争全国運動結成2周年集会に向かって、職場における拠点建設・組織拡大をおし進めていくことです。「3月の勝利」を決定的武器に、新自由主義に「絶対反対!」という総結集の場として6・10を訴えよう。
闘う青年のすべての職場に国鉄闘争を核心に据えた職場の活動家集団を形成し、そのことを通して階級的労働運動派・交流センター派が「責任勢力」から真の多数派・主流派に飛躍し、労働組合の権力を取っていくのです。この中で全国的に物販闘争と労働学校を重視し、「労働者こそ社会の主人公だ」というマルクス主義をすべての労働者のものにしていこう。
二つに、国鉄闘争全国運動そのものとしての職場闘争の前進です。
JRを先頭に郵政、自治体、教育、医療など、交流センター会員のいるすべての職場で職場闘争や春闘の闘いをとことん発展させ、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いを前進させよう。青年はその先頭に立とう。
三つに、2・26集会で開始された「労働運動を復権させる」闘いとして、5・1メーデーと5・15沖縄闘争、何よりも反原発・原発再稼働絶対反対の先頭に青年は立とう! 激しい闘いを攻勢的に推し進め、労組交流センター青年部の本格的建設・発展に突き進んでいこう!

| HOME | 目次 |


■■教育の民営化・教育労働者の首切り・非正規職化、労働組合破壊と闘い、 「日の丸・君が代」強制絶対反対を貫く!

関西労組交流センター・教育労働者部会 

 「原発いらない!3・11福島県民大集会」は、組合旗を林立させ、開成山野球場を1万6千人で埋め尽くした。その怒りと熱気は、政府・資本の「収束宣言」「原発再稼働」「復興」攻撃を吹き飛ばした。
続いて、3月14日、部落解放同盟全国連西郡支部長・岡邨さんへの住宅追い出し・強制執行を阻止する重大な勝利を勝ちとった。八尾市・国家権力は、3・18八尾北・西郡全国集会をつぶそうと焦って強制執行にやって来たが、労組・支部・住民の怒りと団結を前に逃げ帰った。この勝利に沸き立ち、3・18八尾北・西郡決戦は大高揚した。八尾北労組の団結の強化と西郡支部1000名建設を実現し、その力で田中八尾市長、橋下による道州制攻撃を粉砕する状況を圧倒的につくり出した。
動労千葉のJR検修・構内業務の4月外注化阻止の勝利に続いて、3・11−3・14、3・18と階級的労働運動の拠点の闘いを軸に、労働者階級が新自由主義を打ち破る決定的地平を獲得した。
支配階級は追いつめられ、破産した新自由主義にしがみつき、橋下はその突撃隊となってうごめいている。だが、労働者階級の反撃のうねりはもはや抑えることはできない。

分会の階級的団結を総括軸に

 関西教労部会は、職場で絶対反対で闘うことで、職場・分会の階級的団結をつくり出し、その力で動労千葉、八尾北・西郡と並ぶ道州制攻撃に反撃していく階級的労働運動の拠点を建設し、組合権力を奪取するために闘いぬいている。
この間、「講師の解雇」、「学級崩壊」や「流産」など、教育現場で起きる一切の問題は、新自由主義攻撃の職場での表れであり、個人の問題ではなく職場みんなの問題・労働組合の問題だということを鮮明にして、会員の分会・組合での討論を組織した。ここをはっきりさせたとき、職場の仲間が率直に意見を出す討論が開始された。これこそが、橋下の道州制・「職員・教育基本条例」攻撃を打ち破る団結をつくりだす闘いの開始であり、こうやって生まれる現場労働者に依拠した団結こそ橋下が最も恐れていることだ。だから、橋下の「日の丸・君が代」強制との闘いもまた職場での討論と闘いを経て、分会の階級的団結をつくりだすことを総括軸に闘いぬいている。そうしたとき、一人の不起立は、圧倒的な職場労働者の橋下・道州制攻撃への怒りの先頭に立つ切っ先として必ずさらなる団結の拡大へとつながるものとなるのだ。
ある職場では、「君が代」伴奏テープをめぐって分会会議を開いた。今の状況では「教員が押す」のはやむ得ないなどの意見も出たが、「校長に個人には依頼させない」と分会の一致を勝ちとり、教頭が「押さざるをえない」力関係をつくりだす勝利を勝ちとった。これは、「学級崩壊」の問題を「個人の責任にしない」と、分会で討議し取り組んだことを背景にして勝ちとった勝利だ。
また、ある職場では、卒業式前に分会員全員が参加して分会会議を開くことができた。一人の不起立がもたらす職場への攻撃の激化への不安などが率直に語られ、激しい議論を行った。こうした激突を通して、真の意味での階級的団結をつくりだす闘いが始まった。 「橋下にやりたい放題はさせない」と30名を超える教育労働者が不起立で反撃を開始した。部会の仲間は、その先頭で不起立を貫いている。

職場の怒りで橋下・道州制を粉砕する

 橋下の「大阪都構想」=道州制は、大阪府市まるごとの民営化、公務員全員の首切り攻撃だ。それを大阪市現業の民営化による1万2千人(市職員の3割)削減から始めようと攻撃を集中している。それと一体で、教育の民営化=公立学校の統廃合・民営化、教育労働者の首切り・非正規職化の攻撃を次々とかけてきている。
教育の民営化の手口は、大阪府立高校の学区撤廃や大阪市の公立小中学校の学校選択制、学力テストの公表による学校のランク付け、西成「特区」での特進校、小中一貫「スーパー特進校」などで児童・生徒数が減少した学校をつくり出し、公立学校を次々と統廃合してつぶすことだ。その理由を「教員の質の問題」にし、「ダメ教員は辞めてもらう」と教育労働者を解雇し、非正規の教育労働者に置き換えようとしている。
「好きな学校を選択できる」「特区で優遇して手厚い教育が受けられる」と言いながら、やろうとしていることは、大阪市の約300の公立小中校のうち100以上を統廃合で廃校にし、府立高校はスーパー特進校10校以外は民営化することだ。その結果、子どもたちは学校から閉め出され、膨大な教育労働者が首を切られる! そのために「職員・教育基本条例案」では「整理解雇」を「合法化」し、「評価」と「処分」を列挙している。
だが、こんな攻撃は労働組合をつぶすことなしに貫徹しない。日教組がパートナー路線に転換し、職場支配権を投げ捨てることで、学校職場はすさまじい多忙化に叩き込まれた。
また、アメリカで「貧困による徴兵」といわれているように、新自由主義下では戦争動員も経済的強制として行われる。だから、戦争動員との闘いも、道州制・民営化・9割非正規職化による「生きられない」状況との闘い、教育の民営化との闘いが軸だ。
橋下・道州制への怒りは職場にあふれている。橋下の攻撃は、大阪市のアンケート粉砕のように、抵抗があれば破綻する。絶対反対で団結を固めて反撃すれば勝てる! 勝利のカギは、動労千葉や被災地、八尾北・西郡など階級的拠点での闘いの勝利の地平が示しているように、職場で闘って職場支配権・職場の団結を奪い返し、労働組合の階級的拠点を建設し、労働組合をよみがえらせることだ。
道州制粉砕、橋下打倒! 「日の丸・君が代」強制反対、「職員・教育条例」粉砕へ断固闘う!

(写真 3・18集会で「橋下・道州制と闘う団結をつくりだす」と決意を述べる大阪市の教育労働者)

| HOME | 目次 |

●■郵政大リストラと職場から対決し、職場支配権を取り戻そう!

銀座郵便局「だんけつ」編集委員会 

 郵政大リストラは現在進行形で、「非正規」には46,000人雇い止め解雇、正規にはボーナスカットの攻撃として現れている。JPEX子会社化の破綻から1000億円を超える赤字のツケを、すべて現場に押し付けようとするものだ。現場は怒り心頭だ。それを許しているJP労組本部にも怒りは向いている。
攻防点は職場生産点にある。当局が、赤字の解消と称して打ち出す施策のすべてが矛盾だらけだ。そもそも職場は人員不足で、本来の業務が滞る状況だ。そのなかで当局は、正規・非正規の分断と労務管理に全力だ。誰からも「赤字の一切の責任は当局にある」と見ぬかれているので、当局は、正規・非正規の団結の拡大を最も恐れているのだ。
全国で自爆営業が問題になっている。特に年賀は、訓練道場という見せしめ的な恫喝で、ノルマのしめつけにやっきだ。お客からすれば「満足に配達もできないくせに押し売りするのか」という心境だろう。「ゼロ枚は訓練道場行きだ」と当局は言う。配達先で「遅い、遅い」と言われている状況を何とかするのが、当局の仕事だろ! 非正規の仲間にもノルマ強制だ。しかし、スキルの項目には営業などない。ほんちゃんの出番だ。訓練道場だって行ってやるぞ。それより前に「増員しろ!」。 軍隊式の朝礼と安全標語の唱和も問題だ。なにしろ時間がかかる。「早く配達に出たい」が現場の心境だ。安全標語を指差した右手の下には大量のブツがある。大声で唱和もやってやるから管理者が「区分と配達してくれよ!」。職場の矛盾を突けば、闘いはいくらでもある。
俺たちは誇りをもって仕事をしている。だからこそ声を出そう。当局は、赤字解消に頭がいっぱいで、業務そっちのけだ。ここがチャンスだ。職場支配権をどっちがとるかのせめぎあいだ。正義は俺たちにある!
当局は、JP労組本部を抱き込み、「郵便事業再生ビジョン2」を推し進めている。今回、その先取りとも言える攻撃が、銀座局で始まり、闘いを開始している。
『だんけつ』ビラを紹介する。職場・地域は離れていても、悩みも怒りも共通だ。共に反撃を開始しよう!

■『だんけつ』2012年3月26日号より

イエスマンから卒業しよう!

自分の仕事に誇りを持って声を出そう

 今、職場で問題になっていることは何か。多くの班から聞こえてくる人員不足。作業の効率化と称した書留のIT化。それに伴う付帯作業の増加……。当局の施策に従って、スムーズに業務が運行されているか、否だ。

デタラメな人事異動

 先日も理不尽な人事異動が発令された。車の免許を持っていないことを口実にした配転だった。
みんな、ふり返って考えてほしい。そもそも、東京中郵廃局・銀座移転の時につくられた配達シミュレーションは、自転車での配達を廃止し、同乗配達を指示するものだった。そして、今までどおりの配達サービスの維持であった。銀座移転に伴い、配達距離、道路の混雑状況によって、物理的に今までの配達サービスの維持は困難を極めてきた。そうした中で、やむなく自転車配達をやったり、班の中で調整して業務をこなしてきたのだ。
もうひとつ言えば、1号便の通常郵便の結束である。各班の1号便の配達区分は、深夜のゆうメイトの仲間によって行われている。そして、点検、ハソクまでをトータルでやることになっていた。私たちは、出勤して、点検、ハソクされた郵便を配達するだけというのが当局の指示であった。これもウソではないか! 朝、出勤すればブツは残っており、点検、ハソクしているのは私たちだ。そのおかげで、出発は遅くなり、配達先からは、苦情の嵐だ。その苦情を一心に受けるのは他でもない、私たちだ。
郵便体操、運行前点検、点呼、朝礼、安全標語の唱和。どれも大事なことかもしれない。しかし、それによって、配達に出る時間は遅くなり、精神的にも焦りが出て、マイナス要因に転化している。

正義は現場にある

 今回の人事異動の背景には、こうした現在の矛盾があるのだ。はっきりしていることは、黙って当局の言うとおりになっていたら、良いことはひとつもない。配転当該の仲間が、声を上げ、訴えたことは、こういう矛盾にイエスマンになっていてはダメだという渾身の叫びだ。当局は、この声に内命も出せないまま、業務命令として辞令を出さざるを得なかった。正義は、現場の私たちにあるということだ。

人事異動後の真実

 配転当該の班の声を聞いた。
14班「配達先からこんなに遅いと言われるのは耐えられない。自転車かバイクで行きたい。しようがないから配達順序を変えた」「車がないから、4集から借りています」
5班「自転車で配達していますよ」 これだけ見ても今回の人事異動はデタラメだ。

イエスマンから卒業しよう

 今、当局がやろうとしていることは、班長会議でも出されているように、郵便事業再生ビジョン2だ。事業の黒字化を目指すという中身であるが、そもそも、1000億円の赤字の原因は、JPEX子会社化の失敗、ゆうパック統合の大混乱にある。その経営責任を現場に押し付けるものになっている。それが非正規の仲間に対する46,000人の雇い止めであり、昨年のボーナスカットであり、今年の春闘妥結だ。現場を見れば、退職者の穴埋めすらやらずに、共助共援で乗り切れということだ。当局のうたい文句は、収益の拡大、コスト削減、品質向上、事故防止だ。
そのすべてに矛盾がある。本来の業務、配達先との信頼関係がおろそかにされて成り立たないのだ。黙っていたら、これらの矛盾はすべて私たち現場に押し付けられるのだ。
みんなでイエスマンから卒業するときだ。今回の人事異動に対して、声を上げた配転当該の仲間の訴えを職場全体のものにしていこう。組合活動はこうした現場の組合員の日常的なことの積み重ねだ。役員任せではなく、みんなで考え、みんなで行動しよう。

| HOME | 目次 |


■横浜市「生活保護課」への警察OBの導入、配置絶対反対!
支部・分会から「絶対反対」「白紙撤回」の声を!

 

神奈川労働組合交流センター自治体労働者部会 

 今年4月から川崎市でも保護課へ警察OB1名を配置するとの提案がありました。現場で働く仲間には何も知らせず一方的に強行しようとしています。
こうしたなか、3月1日開催された厚生労働省社会・援護局関係主管課長会議で、「警察官OB等を福祉事務所内に配置すること」を積極的に検討するよう指示したことが明らかになりました。いまやこの問題は全面的な攻撃であることがはっきりしました。
本年2月以降、札幌市での40歳代姉妹の凍死・餓死、さいたま市での60歳代の両親と30歳代の息子の餓死、東京都立川市での45歳の母親と4歳の障害児の病死・餓死と、痛ましい事件が相次いで起こっています。
札幌市白石区のケースは,3回も福祉事務所に生活相談に行ったのに、「懸命なる就職活動」を指示して追い返され生活保護に結びつかなかったと言われています。

生きさせろ! 生活保護法の改悪は許せない!

 憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定め、生活保護法はこの権利を具体的に実現するために作られてきました。誰でも人間として生きる権利(生存権)を持っています。 しかし、指定都市市長会は、2010年10月29日付提案で、「リーマンショック以来の財政危機」で「生活保護受給者が増大」し「地方財政を圧迫」しているとし、最後のセーフティネットといわれる生活保護法の原理・原則を根本的に転換しようとしています。
小泉構造改革―新自由主義攻撃は、膨大な労働者を非正規職化し働いても生きていけない、働きたくても仕事がない状態にたたき落としました。にもかかわらず、生活できないのは労働者の責任であるかのように、さらに労働者と労働者家族へよりいっそうの犠牲を強制しようというのです。
そのうえで今度は、「生活保護課」へ警察OBを配置し「不正受給対策、資格の厳格化」と言って、生活保護を必要としている労働者をあたかも犯罪者といわんばかりに摘発・告発をやろうというのです。絶対に許せません。

労働者の誇り・団結の破壊が狙い

 すでに2007年から警察官OBを嘱託職員として採用した豊中市福祉事務所では、2009年10月警察官OB職員が生活保護の支給が遅れていることについて抗議をした被保護者に「虫けら」「ヤカラ」等の暴言を吐き、大阪弁護士会から「二度と同様の人格権侵害が生じないようにすること、社会福祉主事でない警察官OBが現業を行わないこと」を求める人権救済の勧告が出されています。
そもそも警察とはありとあらゆる部署が治安管理のために存在しているのです。その警察OBが自分の職場に配置されることを考えてください。職場が一変するのは明らかです。
配置の狙いは生活保護業務で働く労働者の仕事への誇りを徹底的に奪い去ることです。
そして資本・当局に物言わぬ従順な労働者をつくり出し、労働者を分断し労働者の団結をズタズタにしようというのです。
横浜市は、「生活保護課」特別相談員の担う業務として「神奈川県警との組織的な連絡体制の構築」をあげています。具体的には「個別事件発生時の所轄警察署への連絡及び警察署に対する同席対応」をあげています。つまり「不正受給」の摘発・逮捕をどんどん進めて、保護費削減の成果を挙げる、そのための配置であると言っているのです。
本来は地方自治体によって保護されるべき労働者と家族の生活といのちを、地方自治体が奪い去る! こんなことは絶対に反対です。

非正規職を撤廃し正規職に! 必要な人 員を増やせ!

 いま現場は本当に人が足りません。川崎市では徹底的な人員削減が行われ、同時に組織再編もありメチャクチャになっています。人員削減と労働強化で3ケタを超える仲間がメンタルで長期療養を余儀なくされています。
大阪では「ケースワーカーにのしかかる負担」の改善のため、適切な保護の実施体制の充実と言いつつ、狙っているのは民営化、外注化・非正規職化です。嘱託職員として警察OBの導入をはじめ、就労支援は将来は全区で民間委託するとまで言っています!
現場が必要としているのは警察OBではなく、正確な知識と資格を持った職員です。非正規職を撤廃し正規職にしろ! 人員を増やせ! 一人のケースワーカーが100件以上ものケースを抱える現状がおかしいのです。

現場から「絶対反対」の声を叩きつけよう!

 今回の攻撃は直接には、先述したように、指定都市市長会提案を受けて政府・厚労省が生活保護法の改悪に言及し、全国的な警察OBの配置を指示するに至っています。
大阪市、川崎市、そして横浜市は、道州制導入を狙い、そのために地方自治概念そのものを破壊しようとしています。核心は労働組合の破壊です。
大阪市長橋下は、一見すると100%不当労働行為の「アンケート調査」や職員のメールのチェックなど、やりたい放題やっているように見えます。しかし「ふざけるな!」と現場から1000名の抗議集会を叩きつけた途端、「凍結」と言ったように労働者の団結した力を心底から恐れているのです。
横浜市でも、今年4月から警察OBを特別相談員としてまずは4区(横浜市全18区のうち)に配置する案が2月初めに示され、現場からは当然にも「おかしい」「絶対反対」「白紙撤回を!」という声が噴出し、当局との何回もの交渉が行われています。また学識者や地元福祉関係者からも「抗議、撤回を求める」申し入れが横浜市長に出されています。そうした職場からの決起が「自治労横浜として特別相談員(警察OB)の配置について認めることはできない」という執行部見解を引き出し、彼らが簡単には妥結できない力関係をつくり出しました。にもかかわらず当局は局への配置を4月から強行しようとしています。
しかし重要なことは「絶対反対」で闘うことで、現場を動かしているのは自分たちだと、また組合の力と団結して闘うことの意義を実感としてつかんだことは決定的です。このなかに闘う労働組合の復権があります。
現場を動かしているのは私たちです。現場がひとつになれば絶対にひっくり返せます。支部・分会で徹底的に議論しましょう。
現場から「白紙撤回」の声を当局に叩きつけよう。全支部から抗議と撤回の声の集中を!
(3月19日付ビラに加筆修正したものです)

| HOME | 目次 |

■BOOK

就職とは何か――〈まともな働き方〉の条件

森岡孝二 岩波新書 2011年11月 798円 

 私の娘は大学4年生となった。いわゆる「就活」真っ最中である。近年は「就活」も親子一体でおこなうものらしく、私もエントリーシートとかSPIなるネット上でおこなう面妖な一次試験を手伝ったりした。ここで立ち向かってくるのが「リクナビ」である。
ここに登録することがすべての始まりであるが、これはリクルート社が一手に握っている就職サイトだ。もはや、日本の大多数の企業が労働者採用部門を事実上リクルート社にほぼ丸投げで外注化されているのだ。
学生たちは、大学4年になる前にネット上のそういった就職活動ですでにへとへとになっている。手伝う親の方もへとへとである。もう、実際の企業の就職試験や面接に行き着くまでに疲れてしまう。そういった状況を解説し、就職後の青年労働者の労働状況まで踏み込んで説明しているのが本書である。
一般にいい就職先とされている「大企業」「公務員」いった業種についても鋭く現状を切り出し、一方で労働法、労働組合の役割や活用法についても各種政府等の調査結果をもとに丁寧に解説しているのも特徴である。われわれ労働運動活動家にとっても、本書で取り上げられている各種データについては、非常に有効に活用できるものだ。
以上、なかなか読み応えのあるものなので、就活中の娘にも勧めてみたが「そんなの読んでる余裕なし」とのことであった。交流センター会員諸氏のなかにも私と似たような環境の方もいるであろうし、なによりも青年労働者組織化が交流センターの基本方針であるのだから、すべての会員にも本書を勧めたい。副題の「〈まともな働き方〉の条件」とは私たち労働運動にかかわるものに突きつけられた課題ともいえよう。
なんといっても私自身、娘の就職が一日も早く決まって欲しいと祈り続ける毎日なのである。
(東京 町支健一)

----------------------------------------------------

邦訳版発刊! 発行所・ハンネ/A5判228n 頒価800 円

私たちが見えますか
弘ホンイク益大清掃・警備労働者の物語

イ・スンウォン、チョン・ギョンウォン著

非正規職労働者の組織化と闘い、闘争の先頭に立った労働者たちの思いとその半生、労働運動と学生運動の結びつき、広範な市民による支援活動など、闘いの教訓が盛り込まれている。是非一読を! (本誌3月号に翻訳者・広沢こう志さんの紹介あり)

●注文は労働者学習センターまで。千葉市中央区要町2-8 DC会館
TEL 043-222-7207 FAX 043-224-7197 E メール doro-chiba@doro-chiba.org

| HOME | 目次 |

 

●読者のページ

●『無実の政治犯 星野文昭・暁子 絵と詩展』、4・13「とり戻そう!星野文昭解放集会」にお集まり下さい

星野暁子 

4月12〜16日まで、星野文昭絵画展、4月13日、岩井信弁護士の講演集会を企画しました。ご参加をお願いします。

【日時】 4月12日(木)〜16日(月)

【 12日(木)13〜19時】

【13日(金)10〜18時30分】
18時30分より3Fにて「とり戻そう!星野文昭解放集会」講演 岩井信氏(星野文昭再審主任弁護人)「星野再審の現段階」 資料代/500円

【14日(土)、15日(日)10〜19時】

【16日(月)10〜17時】

【場所】東京・阿佐ヶ谷地域区民センター1F「阿佐谷ぶらっとりー」(東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-17)
【主催】星野文昭さんをとり戻そう!東京連絡会(03-3591-8224)

 ----------------------------------------------------------------

●連合が全国各地でガレキ受け入れ要請!

動労千葉を支援する会  事務局長 山本弘行 

 ガレキ問題で「国難」を煽り、またしても連合が前面に出てきました。
連合幹部は、ガレキの移動、焼却、焼却灰処理、排煙放出などの一連の過程で、
無数の労働者住民の被曝(とりわけ内部被曝)強制に一切目をつぶり、「ガレキ処理に反対するのは非国民」の雰囲気を醸し出す先兵に自らを位置づけました。
しかもこの運動は、原発事故の元凶である「原発ムラ」の責任を曖昧にし原発再稼働をもくろみ、労働者・民衆の中に亀裂と分断を拡大し、もって、あわよくば福島を中心とする絶対非和解の闘いに水を差すという許しがたい「試み」です。
ガレキ問題は、全国の反原発運動と労働運動の結合をより一層強化し、破綻の淵にある新自由主義の「左足」=連合を打倒する闘いを職場からつくり出していく大きな導水路となります。
明らかに内部被曝に起因する障害(死亡含む)が顕在化している今、3・11郡山に結集した怒りの炎を全国・各職場に点火し、燃え上がらせていきましょう。

| HOME | 目次 |

読者のページに投稿を
  読者の皆さん! 投稿をお願いします。強制するページではなく自主的に決起するところです。

編集後記

 ▼3月17日に港合同の大和田幸治事務局長が逝去。心より哀悼の意を表します▼『企業の塀をこえて』の労働者階級への無限の信頼や幹部論、団結権論など学んだことは数知れません▼遺志を引き継ぐ組合員のみなさんと共に闘います(う)

| HOME | 目次 |

Photo Document 2012年2月〜2012年3月

 

国際婦人デー 権力を圧倒する東電デモ !

3・3東京
3・8国際婦人デー行動「命より金儲けの社会を変えよう!女たちの東電デモ&集会」に東京労組交流センター女性部や婦人民主クラブ全国協など150人が結集。集会に先立つ日比谷公園からの東電デモは、警視庁公安部150人もの弾圧体制をものともせず、はつらつと進んだ。

動労西日本が12春闘ストライキ !

3・16広島
動労西日本は、「12春闘勝利!大幅賃上げ獲得!」「契約社員制度撤廃!すべての非正規職をなくせ!山田副委員長の解雇撤回!」を掲げ、ストライキに決起。早朝より、スト拠点のJR五日市駅とJR広島支社前で街頭宣伝を行った。JR広島支社前では、争議中の山田和広副委員長が熱烈に訴えた。

橋下打倒 ! 更地化粉砕 !

3・18大阪
八尾北医療センター労働組合と部落解放同盟全国連合会西郡支部の呼びかけに応えて、全国から600人が大阪・八尾市西郡に結集し、「住宅追い出し・病院つぶしの更地化粉砕」「道州制・橋下打倒」を掲げて総決起集会をかちとった。

| ホーム | 月刊交流センター | 産別部会 | リンク | 連絡先 |