「保育新システム」で公立全廃・30万人首切り
2010年9月22日発行
「保育新システム」で公立全廃・30万人首切り
「生首切って賃金1/4に」許せるか!
新自由主義と対決する労働組合運動をよみがえらせ、菅ブルジョア救済内閣打倒の11・7一万人総決起集会へ
通常国会で児童福祉法解体、公的保育が市場原理で一掃される
菅民主党政権は、来年の通常国会で児童福祉法を解体し、自治体に課せられていた「保育に欠ける子」に保育を行う義務を撤廃。市場原理の濁流に公だくりゅう立保育所を投げ入れて全廃に追いやり、30万人に及ぶ公務員保育労働者全員の分限解雇・選別民間採用・非正規化を強行しようとしています。
左の鈴木亘教授のインタビューを見てください。「規制緩和で職員の過剰配置の見直しや保育料の適正化が実現すれば非正規換算で百万人の雇用が生まれる」とは、民間採用の非正規百万人と引き換えに公務員30万人の首を切ることであり、「株式会社やNPOが参入しにくい規制を外し民間の経営力を生かす」とは、低賃金化で得た利潤を資本家のものとするということではないか。
「過去の政権がやり残した規制改革の断行」掲げる菅・新成長戦略
菅首相の言う「雇用創出」とは、公務員大量首切りと一体の、膨大な労働者の低賃金・非正規化のことです。
6月18日閣議決定の「新成長戦略」では「最重要課題は過去の政権が残してきた規制・制度の束縛を是正し、ルールの変更や(医療、介護、保育サービス等)需要面からの政策を呼び水として需要を顕在化させるとともに雇用を創出する」とし、労働力の「供給面からの制約」を問題とし、「高齢者、女性、若者等が就業しやすい(働かざるをえない)環境を整備する」、そのための24時間保育や休むことを許さず労働に駆り立てる「トランポリン型社会」をうたい、そうして得た官民一体の国際競争力でアジアにうって出るというのです。
何が「第3の道」だ! 自民党政権も果たせなかった新自由主義の極限的続行を許してたまるか、ということです。
公務員360万人首切りで全労働者の低賃金・非正規化ねらう
大恐慌の「二番底」突入で、資本主義はみぞうの危機に突入。存亡をかけた為替戦争や資源略奪戦争が激化する中で、菅民主党政権は資本の利害を公然と掲げ労働者に対するむき出しの攻撃に踏み切りました。沖縄新基地建設が不動の方針とされ、海兵隊創設、対中国の戦争挑発も一挙に進行しています。
社保庁解体・民営化で職員2万人の全員解雇が強行されました。公立保育所全廃、「生首を切って賃金4分の1にする公務員制度改革」(8月3日の衆院予算委)で公務員360万人首切りが強行されるなら社会は崩壊します。公務員攻撃が激化し労働者の団結が奪われようとしている時に、連合・全労連幹部は国鉄1047名解雇撤回闘争解体の「4・9和解」を受け入れ、「経済成長」を至上命題に労働組合を戦時の産業報国運動に変質させて全労働者の低賃金・非正規化を進めようとしています。次に来るのは労働者の戦争動員です。
しかし、このまま労働者が黙って従うと思ったら大間違いだ!
非正規を固定化し、賃下げ人勧丸のみの徳永発言に怒りが爆発!
誇り高き社保労働者525名は分限免職を恐れず闘い政府を追いつめています。8月自治労徳島大会で「非正規はかけがえがない」と固定化し「正規と非正規の賃金シェア」で賃下げ人勧丸のみを公言した徳永委員長に現場組合員の怒りが爆発しました。当然のことです。
こんな腐った本部は打ち倒そう。職場から絶対反対の闘いをまき起こそう。
労働者が社会を動かしている!怒りを結集し闘う青年部作ろう
社会を動かしているのは労働者です。その労働者がどうして資本家やブルジョア政治家どもの犠牲にならなければならないのか。こんな社会は間違ってる。
闘う青年部を作り出そう。11・7一万結集かちとり国鉄全国運動を進めよう!
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10秋季賃金確定闘争を全力で闘おう
賃下げして65歳まで働かせるのか!
定年延長と一体の50歳代後半上乗せ賃金カット粉砕
未来は青年のものだ。スト権実力奪還し闘おう
「9万4千円削減人勧以上の引き下げ検討」ふざけるな! 絶対反対で闘おう
9月19日、片山総務相は「国が破たん寸前になって建前論だけでいけるか」として「勧告以上の給与引き下げ」を公然と言い放ちました。
8月、国家公務員に対する人事院勧告では2年連続となる平均9万4千円の賃下げ、特に50歳代後半には上乗せした賃金カットがうち出されました。65歳までの定年延長も検討されています。60歳まで働いて退職金をもらい、再任用・再雇用で年金支給まで食いつなぐことと比べ、50代で賃下げに入り65歳まで低賃金で働かされるなら、退職金支給が5年間も繰り延べとなるとともに、生涯賃金は格段に下がります。
賃下げした上にそんなに延々と働かせるのか!住宅手当も下げるつもりか! 賃下げとなる40代50代のみならず、青年労働者の中に怒りが広がっています。10秋闘は決戦です。
現業一掃・総低賃金化との決戦だ!退職不補充=非正規拡大打ち破れ
闘わなかったらとんでもないことになります。逆に今闘えば、いっきに情勢は変えられます。当局は、公務員現業を一掃し、民営化・委託・非正規化によって労働者を超低賃金・無権利化に叩き込もうとしています。そのための公務員攻撃であり、「財政再建・コスト削減」を掲げた退職不補充・人減らし、極限的な労働強化と非正規拡大の攻撃が職場に吹き荒れています。
すでに人員削減で職場は回らなくなり、年休はもとより毎日の休憩時間も取れない状態に。サービス残業が恒常化し、過労の末に病休者が続出。現業職場では公務災害事故も絶えません。
この重大な時に、大半の体制内指導部は当局に屈服・協力し、退職不補充と任用換え、委託・派遣、非正規職の拡大に対して闘おうとしないどころか、職場からの切実な正規職員の増員要求をも「すでに組合で妥結したことだから」と言ってつぶそうとするありさま。自治労連も「保育の質の低下が問題」などと言いつつ現場の闘いを裏切り続けています。これでいいわけがない。
当局の理不尽な攻撃に対し、真っ向から闘う労働組合に作り変えなければなりません。
動労千葉の闘いに学び「しっかり仕事」の実力闘争で正規職新採かちとろう
動労千葉の検修職場における反合理化・運転保安闘争の勝利の教訓は大いに参考となります。02年、JR資本が要員減をねらう「新保全体系」合理化を迫ってきたことに対し、動労千葉は「この人数では仕事が終わらない。絶対に手抜きせずに仕事を遅らせた。順法闘争と同じ。現場は仕事をさっさと片づけて早く終わらせた方が楽なんだよ。『だけどそれをやったら、新保全体系で人を減らされちゃうよ』と話してみんなでやった。それで逆に7人も増やさせた。…そんな中で06年4月、構内で(被害総額4億円の)脱線事故が起きた。当該の組合員も『組合に迷惑をかけた。自分が辞めて済むものなら』と言っていた。辞めちゃダメだと一生懸命話し」、事故の責任は安全無視した当局にある、クビは絶対許さないと組織をあげて闘いぬき、軽微な処分で済ませた。(『俺たちは鉄路に生きる3』)
動労千葉は全職場で創意工夫して実力の闘いを貫き、職場支配権を打ち固めて青年労働者の結集をかちとり、5波のストで今年4月の全面外注化阻止の巨大な勝利をかちとりました。職場にあって闘い方は様々です。しかし、労働組合が当局・資本の合理化攻撃に対して、団結を総括軸に、屈服・協力ではなく絶対反対の路線で闘いぬいたことで勝利を握りしめたのです。
ゼネストで闘うギリシャやフランス、全世界の公務員労働者と共に闘おう
ギリシャやフランス、ブラジルや南アフリカをはじめ、全世界の公務員労働者が新自由主義攻撃に対して先頭でゼネス
トを闘っています。財政赤字の責任を労働者に押しつけるな! 民営化・非正規化阻止! これが全世界の労働者の共通のスローガンです。労働組合を再生し、奪われたスト権を実力で奪還しよう。労働者が社会を動かしていることを満天下に示し資本に強制する労働者の最強の武器として、ストライキ闘争に立ちあがろう。
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偽装請負のオンパレード=業務委託を職場の団結で粉砕しよう
動労千葉は、検修業務の全面外注化攻撃に対して、これが不可避に「偽装請負」となることを暴露して徹底的に闘いぬき、4月外注化阻止の大きな力としました。自治体業務の民間委託は「偽装請負」のオンパレード。闘うことで委託阻止の武器とすることができます。派遣と請負の違い
派遣とは、派遣会社が雇用する労働者を、派遣先の指揮命令を受けて労働に従事させることです。請負とは、請負業者が注文主と請負契約を結んで仕事を引き受け、請負業者が指揮命令して、請負業者の責任で仕事を完成させるものです。民間委託も請負です。偽装請負は法律違反
請負業者は、業務にあたって必要な機材、専門的な技術・経験を持ち、雇用する労働者に対する業務指示、労働者の管理を行わなければならないとされています。委託された保育所や図書館、学校給食・用務、警備や清掃、施設管理などにおいて、現場の自治体職員が口頭ないし文書で委託労働者に直接、業務指示・打合せをすることは偽装請負そのもの。委託絶対反対で闘うべきです。
8月4日付朝日新聞→
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(写真 全世界でストライキが爆発! 左:ゼネコン追いつめ全日建運輸連帯関西生コン支部など7月から長期スト中:8・17~南アフリカ公務員130万3週間ゼネスト右:9・7仏300万ゼネスト)