体制内連合指導部は打倒できる!展望つかんだ三浦半島教組大会決戦

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0292号05/01)(2014/07/01)

体制内連合指導部は打倒できる!

展望つかんだ三浦半島教組大会決戦

葛本京子(三浦半島教育労働者部会 事務局長)
 三役選挙と同時に執行委員に挑戦するという新たな方針を決断した昨年12月以来5か月、そして3月6日の開票で不正選挙による「不信任」という結果をうけての2か月、三浦半島教労部会はこれまでの闘いをはるかにしのぐ密度の濃い日々を、会員と闘う組合員の団結を唯一の拠りどころに闘いぬいてきました。
 極右安倍の改憲・戦争攻撃を前に、体制内指導部は「憲法改悪阻止!」を大会スローガンから降ろし、三教組運動を変質させるために、絶対反対の闘いを呼びかける交流センター派の執行委員候補を「不正選挙」によって排除しました。私たちは、労働組合こそが闘いの最前線に躍り出るべき時代に、闘争放棄を宣言するような三教組にしてはなるものかと〝連合指導部打倒〟を掲げ、部会と闘う代議員の団結の力で大会決戦を闘いぬき「連合指導部は打倒できる!」という圧倒的展望を切り拓いて大勝利しました。

●会員が一丸となり内外で一歩も譲らず闘う

 5月17日当日はビラまき排除も予想されたことから、開会の1時間以上も前に部会の仲間、神奈川交流センターの仲間もともに結集し、ビラの束を手に会場前を制圧しました。
 昨年の大会で、突然傍聴を拒絶された組合員OB・OGも10名あまりが結集し、「OB排除を許すな!」などと書かれたプラカードを掲げ、なんの構えもなく登場した委員長を取り囲みました。OB・OGは傍聴排除問題から、三教組運動の変質、さらには不正選挙問題までガンガン弾劾し、追及し、結果ロビーでの終日傍聴を実力でもぎ取ったのです。
 こうした「外」での果敢な闘いに元気をもらって、「内(ホール)」では闘う代議員と傍聴者が総力で決起し、代議員を「真っ二つ」
にする大分岐をつくり出しました。まさに戦争と革命の時代における体制内指導部打倒の本格的権力戦へのゴングを私たち自ら打ち鳴らしました。青年が不正選挙の事実究明と責任追及の口火を切り、次々と続く交流センター派の発言が、体制内をこれでもかと追いつめました。書記長は大会前に配布された私たちの公開質問状に対する「回答」をグダグダと読み上げるだけ。「委員長が答えろ!」と迫られて渋々と答弁に立った委員長は、たったひとこと「指示したことはありません」と組合員を愚弄する真っ赤なウソでその場を逃れることしかできませんでした。
 代議員となった部会会員は全員が気合充分のド迫力発言で、とりわけ役選候補者の「今すぐ辞めなさい! 委員長(書記長)は私が代わります!」という組合権力奪取宣言は、体制内指導部を顔面蒼白にし動揺に叩き込みました。体制内に組織された代議員の発言は、「現執行部に代わってもらっては困る」「執行部のおかげで臨任の勤務条件が前進した。ありがとう」「昔のような闘い方でつぶされては元も子もない」など、中身のないものばかりでした。

●分会から突きつけた辞任要求決議!

 三役選挙で書記長に立候補した会員の分会では、不正選挙の「事実究明及び委員長・書記長の引責辞任を求める大会決議」提出を職場会で決定しました。体制内派の元副委員長もいるこの分会で「決議案」が通ったのは、昨年体制内がゴリ押しした非正規組合員の権利を奪い、分断をもち込む規約改悪への怒りと団結の力です。「決議案」にはもう一つの会員分会が賛同を決め、2分会の共同提案となりました。体制内は議長に指示し滅茶苦茶な議事運営によって、この「決議案」を配布させないということまでやりました。しかし2分会は断固として提案を行い、不正選挙の責任追及と委員長・書記長の辞任を突きつけました。代議員は分会が持ってきた「決議案」を配らせることもさせない執行部のやり方に驚き呆れ、すべてを隠し一切説明しないことで「不正はあった」のだと確信しました。
 結局、体制内は墓穴を掘り、職場の闘いと団結こそが体制内連合指導部を打倒する最大の力であることが明らかになりました。

●三教組権力奪取へ攻めて攻めて攻め続ける

 大会の前々日、安倍は記者会見で集団的自衛権行使をぶちあげました。しかし、体制内は、改憲にも、集団的自衛権にも、まったく触れることなく「参加・提言・改革」を何度も強調しました。「協議して導入したものに『廃止・撤回』はあり得ない」「反対のための反対をする時代ではない」「(戦争に反対するためには)署名をやるしかない」など、組合員から戦闘性を奪い去り、諦めを強制する許しがたい答弁を繰り返しました。「参加・提言・改革」路線とは、総評の背骨といわれた国鉄労働組合を叩き潰す国鉄分割・民営化攻撃に対して、これと一切闘わずに逃亡した「連合体制内指導部」の屈服方針であり、当局、国家を支える路線です。国鉄分割・民営化以降、労働組合が後退する一方の状況が、今日の民営化・非正規化の現実をつくり出しました。
 三教組においてもまさに「参加・提言・改革」路線によって、同じことが起き始めています。この間組合と当局が「協議」して導入された施策すべてが、職場を分断し、過重労働を強制し、青年組合員を追いつめています。
 今大会で私たちは、安倍の戦争・改憲攻撃との対決を軸に据え「参加・提言・改革」の体制内か、私たち階級的労働運動派を選択するのかを堂々と組合員に問い、鮮明な路線分岐を生み出しました。最大の勝利は、組合員の階級的団結で「体制内は打倒できる!」という確信をつかみとったことです。あとはこの路線で職場闘争をつくり出し、「打倒できる物質力(組織力)」を私たちのものにする、現在1000筆を超えた国鉄10万筆署名をテコに、運動と組織の実態をつくることです。
 ここまできたら、「攻めて、攻めて、攻め続ける!」、そのなかで青年労働者を獲得し、闘う指導部を三教組に打ち立てる1年間決戦を全力で闘いぬきます。

教労,記事0292

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