■ひめじょおん――女性部から 子ども・子育て新制度の学習会を行いました

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0296号08/01)(2014/11/01)

■ひめじょおん――女性部から 子ども・子育て新制度の学習会を行いました

■ひめじょおん――女性部から

子ども・子育て新制度の学習会を行いました

東京女性部事務局長 中山春美
 東京労組交流センター女性部は9月21日、子ども・子育て新制度の学習会を行いました。来年4月からの新制度の本格実施が迫り、保育所の入所申し込み時期を前に自治体から新制度が特集された広報などが出ています。
 東京女性部には保育士はいませんが、用務、給食等保育所で働く仲間は複数います。保育所というと子どもと保護者、保育労働者の問題となりがちですが、現場でどんなことが問題になっているのか当該からの提起を受け、ざっくばらんに現状を話し合うところから始めようということになりました。
 提起の一部を紹介します。
 民営化・非正規職化の背景として1997年の児童福祉法改悪で「措置からサービスへ」の転換があったが、保護者や現場の保育労働者の闘いで福祉制度は守られてきた。2005年には公立予算の一般財源化で国から公立保育園への補助がなくなり、自治体の予算の締め付けが厳しくなった。東京都は補助金が出ているが自治体独自で直営の保育所を運営していくのは非常に厳しくなっている。
 保育園というとだれもが認可保育園に子どもを預けるのが主流と考えているが、新制度ではこれまでの認可外保育所や東京都の認証保育所なども自治体の責任で「認可保育園」とする。区からお金が出るので保護者の負担は減るかもしれない。補助金が減ると大型化せざるを得なくなる。

 今大問題なのは、
①家庭的保育事業―家で子どもを預かる 
②事業所内保育事業―駅ナカ保育所も含まれる 
③居宅訪問型保育事業―ベビーシッター
 これらを認可しようとしていることです。

 ほとんどが0歳から2歳児が対象で、3歳になったらどうするの!と。それから①と③は保育士でなくても良いとなっている。
 子育て経験のある女性を数日の研修で「準保育士」「子育て支援員」として保育に従事させれば保育士不足も解消できると。これが安倍政権の目玉なのです。
 はっきりしたことは、自治体労働運動の中でも戦闘的な保育労働者の団結破壊、組合つぶしであること。大型化と小規模、無資格者の導入は安全無視、安全破壊であることです。
 保育現場以外でも新制度への自治体の対応の遅れ、入所手続きの煩雑化などで、福祉職場の事務作業を委託にする動きがあります。給食も大規模園で作って小規模園に届ける等の対応になるかもしれない。組合はあれほど問題が多いと言っていたのに、議会で決まってしまえば「スムーズな移行」などと言っているということでした。破綻は必至の新制度に「よりよい」なんてありえません。絶対反対を鮮明にして取り組んでいきましょう。