■地平線 10・21国際反戦闘争の新たな出発点築く

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0297号08/01)(2014/12/01)

■地平線 10・21国際反戦闘争の新たな出発点築く

■地平線
イラク・シリアへの空爆反対! 安倍の参戦許すな!
10・21国際反戦闘争の新たな出発点築く
飯田英貴(全国労組交流センター事務局長)
 10月21日夕方、全国労組交流センターは全学連と共に「イラク・シリアへの空爆反対! 安倍の参戦を許すな!国際反戦デモ」を呼びかけ、320人の結集で渋谷の街を席巻する大デモを闘いました。
■戦争生む社会を変える闘い
 10・21闘争はイラク・シリア空爆に対して真正面から反対を掲げ、労働者・労働組合が立ち上がったデモです。
 オバマ大統領は「イスラム国に対する空爆は自衛権の行使」だと言って自国と世界の労働者をあざむき、黙らせようとしましたが冗談ではありません。「自衛権行使」とは、石油のための、「1%」の資本家の利益を守るための侵略戦争に他なりません。
 ウクライナ戦争、イラク・シリア侵略戦争は、三度の世界戦争への突破口になろうとしています。10・21デモは1%の資本家のために戦争が繰り返されるような社会を国際連帯の闘いで根底から変えようという闘いの開始です。
■安倍の参戦を許すな!
 そして10・21デモは、7・1閣議決定に対する怒りを解き放ち、労働者・学生の「安倍打倒」の闘いへ発展させるものとして闘いました。
 7・1閣議決定強行からわずか3カ月。安倍は「日本は『イスラム国』に対する戦いを支持している」と表明し、「人道支援での資金供与」を行うと「有志連合」に参加しました。10月末からペルシャ湾で米軍主導の国際掃海演習が行われ、自衛隊が参加しています。戦争をやる以外に生き残る道がないところに安倍は絶望的に追い詰められています。
 安倍を打倒し、世の中を変えるのは労働者・学生の団結した行動です。10・21デモと11・2集会はその先頭で闘われました。10月20日には経産相・小渕、法務相・松島が辞任。第2次安倍改造内閣の「目玉」であった2閣僚を打倒したのは、戦争への怒り、福島・反原発の怒り、「女性の活用」に怒る女性労働者、母親たちの怒りです。労働者、学生の怒りはついに安倍を衆院解散に追い込んだのです。
■衆院選で安倍にトドメを!
 いよいよ安倍にトドメを刺し、労働者が社会の主人公として登場する時がきました。
 7~9月期の国内総生産(GDP)速報値「-1.6%」という衝撃は、「アベノミクスの失敗」ではなく、「命よりカネ」の社会が根本的に破綻していることをハッキリとさせました。10万票もの大差をつけた沖縄県知事選での仲井真の敗北も安倍・自民党に「予想外」の展開を強制しています。沖縄をはじめとした日本の労働者人民の怒りの深さを見据えられない安倍や葛西ら資本家階級の姿です。
 戦争を止め、社会を変える力は、職場や社会を動かしている労働者にあります。職場に闘う労働運動を甦らせよう。解雇撤回を貫き、戦争協力を拒否して闘う動労千葉や被曝労働を拒否してストライキで闘う動労水戸の闘いと団結を全国に広げること、「動労総連合を全国に」が「新たな10・21闘争」の核心です。安倍が恐れているのは社会を揺り動かす労働組合のストライキです。戦争と貧困に対する怒りを一つにして、労働運動の力で安倍を倒そう!

地平線,連載0297

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