全力で10万筆署名達成し、6・7全国集会に大結集を!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0303号02/01)(2015/06/01)

全力で10万筆署名達成し、6・7全国集会に大結集を!

全力で10万筆署名達成し、6・7全国集会に大結集を!

片峯 潤一(国鉄闘争全国運動事務局)
 現在、国鉄1047名解雇撤回の闘いの意義はますます大きくなっています。安倍政権は集団的自衛権行使と改憲に突き進んでいます。同時に、生きていくことそのものを破壊するほどに、社会の全面的崩壊が進んでいます。闘う労働運動の復権が今こそ必要です。
 また、6・7全国集会は、民営化攻撃と対決する日韓鉄道労働者の国際連帯闘争としても闘われます。「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名を全力で達成しよう。国鉄闘争全国運動の大きな発展にむけ、6・7全国集会に大結集しよう。

戦争情勢下、最大の焦点は労働組合だ

 4月27日、安倍政権は18年ぶりの「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)改定に合意しました。そこには弾薬提供など地球規模での米軍支援や、集団的自衛権行使の具体例として自衛隊による戦時の機雷掃海が明記されています。その他にも国会で審議されるはずの内容を、「日米合意」という形で既成事実化したのです。「民主主義」の装いも捨て力ずくで戦争への道を突き進んでいます。
 すでにその戦争法案は、十数本の法律を一まとめにして国会に提出されています。改憲まで含め、現実の戦争への道を走りだそうとする安倍政権との決戦が始まっています。
 この中で、最大の焦点になっているのは労働組合です。現実の戦争を行うためには、労働組合が率先して全面的に協力することが必要です。安倍政権はそのために、連合のあり方さえ中途半端だと考えているのです。
 その意図が鮮明に表れているのが、昨年11月の産経新聞上の櫻井よしこのコラムです。連合の現状を「地方に行けば自治労や日教組が前面に立って、いまだに反基地、改憲反対運動をやっている」と批判しています。そしてUAゼンセンを持ち上げて、改憲、原発再稼働支持、愛国主義のもとに「官公労と決別し、連合を分裂させよ」と呼びかけています。
 日本の労働運動の原点はかつての戦争を絶対に繰り返してはならないという思いです。だからこそ戦争するために労働運動を一掃することが必要でした。
 1987年国鉄分割・民営化は、その明確な意志を持って行われました。当時の首相・中曽根が、「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込む」「お座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置する」と語っているとおりです。その過程で、20万人が職場を追われ、200人もの自殺者が出ました。労働運動の雪崩をうった後退が始まり、当時の労働組合ナショナルセンターであった総評は自ら解散して、連合が結成されました。
 国鉄分割・民営化は、戦後最大の労働運動解体攻撃であり、国家的不当労働行為でした。労働運動の際限ない後退も、労働者の権利がここまで破壊されたのも、改憲・戦争への扉が開かれたのも、すべて国鉄分割・民営化が出発でした。だからこそ、この問題を避けて通ることはできません。国鉄1047名解雇撤回闘争は、すべての労働者の未来がかかった闘いなのです。

国鉄闘争全国運動の大きな前進

 中曽根の労働運動解体の狙いは実現したかに見えました。しかし、国鉄分割・民営化との闘いをつぶすことはできませんでした。JR発足後も、国鉄1047名解雇撤回闘争として闘いが継続したのです。それは総評解散―連合結成への深い危機感とかみあい「100万陣形」といわれる支援陣形を生み出しました。「100万陣形」の中心は、連合傘下にある自治労や日教組でした。1047名解雇撤回闘争が対抗軸となり、連合の完成と「産業報国会」化を阻み続けてきたのです。
 しかし2010年4月9日、国労本部など4者4団体は「政治決着」で解雇撤回の闘いの旗を降ろしました。解雇撤回もなく国鉄分割・民営化を認めてしまったのです。
 この政治決着路線に抗して、動労千葉が「国鉄闘争の火を消してはならない」と呼びかけたことに応え、国鉄闘争全国運動は出発しました。そして、全国の多くの仲間が呼びかけに応え、闘いにたちあがってくれました。動労千葉が国鉄1047名解雇撤回をかけて最高裁で闘う中、「解雇撤回・JR復帰」判決を求める最高裁署名はすでに9万5千筆を突破しています【*5月21日時点で9万5744筆】。
 私たちの訴えが説得力を持ち、闘いを力ある運動として継続させることができました。9万筆の署名には、「国鉄100万人陣形のうち10万人を再結集させた」意味があります。 国鉄闘争全国運動は、国鉄分割・民営化以来の社会のあり方への怒りとかみあい、「10万人の再結集」を実現する運動体にまで発展してきているのです。

今こそ闘う労働組合を復権させよう!

 私たちは、この時代に労働運動を復権させることに挑戦できるところまで来ました。だからこそ国鉄分割・民営化に断を下し、闘う労働運動復権への扉を開くときです。そのために全力で10万筆署名を達成し「解雇撤回・JR復帰」をかちとろう。
 国鉄1047名解雇をめぐる動労千葉の裁判では、東京地裁、東京高裁に「不当労働行為」による解雇であったと明確に認めさせました。そして、国家的不当労働行為の隠された真実を暴き出してきました。不当労働行為による解雇は、原職復帰が原則です。真実の力と9万筆の署名の力が、最高裁でさえ簡単に切り捨てることができない力関係を築いています。
 私たちの闘いは「解雇撤回・JR復帰」をかちとるまで、あと一歩のところまで来ています。その勝利には、国鉄分割・民営化以来、労働者を突き落とし苦しめてきたものすべてをひっくり返す意味と力があります。
 30年にわたる国鉄分割・民営化反対闘争のすべてをかけ、絶対に勝利判決をかちとろう。そのために、最高裁署名10万筆を達成し、6・7全国集会を大結集で成功させよう。闘う労働運動復権の運動として、「動労総連合を全国に」の闘いと一体で、国鉄闘争全国運動の大きな発展をかちとろう。
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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】

 世界は本当に大きく変わっている。日本は本当に大事な局面に立っている。UAゼンセンは日本最大の労組としても、真っ当な保守の組織としても、日本の真の再生に貢献する責任がある。
 足は職場に、胸には祖国を、眼は世界に-先人の言葉をかみしめて、官公労と決別し、連合を分裂させよ。(抜粋)

特集0303

Posted by kc-master