尼崎事故10カ年闘争 JR西日本を徹底弾劾!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0303号02/06)(2015/06/01)

尼崎事故10カ年弾劾闘争に290人が結集

JR西日本を徹底弾劾!動労総連合を全国に!

 尼崎事故から10カ年の4月25日、動労千葉と国鉄闘争全国運動・関西の主催で尼崎闘争が闘いとられた。国鉄労働者を軸に全国から結集した290人は、JR大再編と激突し勝利してきた国鉄決戦の勝利の地平を高らかに確認し、「動労総連合を全国に」をさらに圧倒的に進めることを決意した。
 集会は韓国・民主労総の4・24先制ゼネスト27万人決起と連帯し、国鉄決戦でゼネスト情勢を切り開くことを宣言するものになった。
 JR東海の労働者の開会宣言で集会が始まった。冒頭、呼びかけ団体の動労千葉と、国鉄闘争全国運動・関西を代表して全国金属機械港合同があいさつに立った。

●動労千葉が組織拡大を報告

 動労千葉の中村仁執行委員は、「安全を投げ捨てる資本家は打倒するしかない。3月ダイヤ改悪に対しストライキを貫徹した。地域集会を大成功させた」と発言し、「CTS(千葉鉄道サービス)で8人の仲間の組織拡大を実現した」と報告すると、会場から大きな拍手がわき起こった。そして「1047名解雇撤回・JR復帰をかちとるためにも闘いを大きくする。どこまでも闘い抜くことが肝心だ」と訴えた。
 港合同の木下浩平執行委員は、「労働組合がしっかり闘わないと安全も労働者の命も守れない。大阪都構想の核心は労働組合をバラバラにすること、国鉄分割・民営化と同じ組合破壊攻撃だ。だが、労働組合が毅然と闘えば勝てる。民主労総ゼネストはそれを示した。港合同は官民連帯で闘い抜く」と決意を表した。

●JR体制打倒へ動労総連合を

 基調報告に立った動労西日本の山田和広書記長は、大事故続発のJRを弾劾し、「1~4月国鉄決戦は闘えば勝利できることを示した。JR体制を打倒する階級的労働運動を登場させよう。動労総連合を全国につくろう」「民主労総がゼネストに決起し、全世界はゼネスト情勢にある。日本におけるゼネスト情勢を国鉄決戦で切り開こう」と核心問題を提起。さらに、尼崎事故を居直るJR西日本の全面外注化・非正規職化攻撃がダイ改で本格的に始まったことを暴露し、「動労総連合の西の砦として動労西日本の拡大・発展をつくりだす。青年労働者の団結・組織化に全力を挙げ勝利する」と訴えた。
 続いて全国の国鉄労働者が決意を表明し、動労水戸の木村郁夫書記長は、「3・27高裁判決でJR西日本を免罪することは許せない。だがこれは、資本や国家が社会に責任をとれなくなったということだ。原発事故に対しても労働者を組織する闘いに打って出てる。労働者が社会に責任をとる時代が来た」と言い切った。
 動労神奈川からの「日本でゼネストを切り開こう」とのメッセージが紹介された。動労西日本の大江照己委員長は、ストで中西剛副委員長の職場復帰をかちとったと報告し、「中西副委員長の労災を認めさせる。動労西日本は組織拡大をかちとった。さらに青年労働者、非正規労働者の組織拡大を進めたい。広島印刷事業所廃止攻撃を阻止する」と表明した。
 1047名解雇撤回闘争を闘う国労小倉闘争団の羽廣憲さんは「解雇撤回・JR復帰署名を10万を超えて集めよう。動労総連合を全国につくろう」と訴え、秋田闘争団の小玉忠憲さんは「総連合を全国につくりだそう」と提起した。小玉さんは、「国労闘争団4人も呼びかけ人になって訴えた動労水戸支援共闘会議の結成集会は、580人で大成功した。動労水戸の渾身の決起が原発労働者の闘いとつながった」と述べて動労水戸支援共闘の意義を明らかにした。
 国労郡山工場支部の橋本光一さんは「韓国の労働者が民主労総に結集したように、日本の労働者が結集する旗は動労総連合だ。郡工では故障が年に100件も起きている。青年労働者・年輩労働者の苦悩や怒りを束ねる旗は動労総連合だ。JRとの新たな死闘戦に入る」と鮮明な決意を表明した。
 JR貨物の杉野彰さんは、大幅賃金削減を弾劾し、「貨物はJR矛盾の縮図。JR7社体制は打倒しかない。そのために動労総連合結成へ邁進する」と発言。米子の労働者の決意に続き、国労東京の小林洋さんは「ダイ改で首都圏はガタガタになった。山手線支柱倒壊も、尼崎以上の大事故になるところだった。東京から情勢を変える」と発言した。
 カンパアピールの後、国鉄闘争全国運動・関西に結集する各団体の決意表明が行われた。

●民主労総と連帯しゼネストへ

 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長は、「規制緩和、TPP、原発再稼働、消費増税、社会保障切り捨て、労働法制改悪、憲法改悪、辺野古新基地建設と、安倍が特権階級のための政策に突き進んでいることは明らかだ」と弾劾し、「昨年11月集会への弾圧を、多くの労組の団結で打ち破った。橋下の労働組合つぶしを不当労働行為と認定させた。この成果を都構想反対の闘いにつなげる。今春闘ではゼネコン支配を打ち破る成果をかちとった。今後も闘う労働組合と団結していく」と発言した。
 さらにス労自主、関西合同労組、八尾北医療センター労組、高槻医療福祉労組、日教組奈良市、大阪市職の労働者、全学連が決意を表明した。
 集会をまとめた国労大阪の橘日出夫さんは、「民主労総のゼネストに連帯し、沖縄―本土を貫く決起をつくり、ゼネストへ総決起しよう。安倍との非和解の闘いに突入しよう。全国に動労総連合の旗をなびかせよう」と集約した。
 集会後、動労千葉・動労水戸・動労西日本を先頭に、事故現場までのデモをやり抜いた。階級的労働運動を実践する動労総連合こそが、労働者の階級的団結をつくることができる。ゼネスト情勢を切り開くため、すべての労働者の力で動労総連合を全国につくろう。崩壊し始めたJR体制を打倒しよう!
 (関西労組交流センター事務局)

特集0303

Posted by kc-master