1・23伯備線事故10周年弾劾・三江線廃止阻止集会

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0312号07/01)(2016/03/01)

1・23伯備線事故10周年弾劾・三江線廃止阻止集会

鷲見 貢(動労西日本米子支部長)

 1月23日、鳥取県米子市公会堂の集会室で、動労西日本などの呼びかけで、伯備線で亡くなった3人の保線労働者を追悼しJRを糾弾する「伯備線事故10周年弾劾・三江線廃止絶対反対!米子国鉄闘争集会」を開催した。
 集会の冒頭、あいさつに立った動労西日本の大江照己委員長が、死者15人を出したスキーツアーバスの転落事故に触れ、「国鉄分割・民営化を根源とする社会丸ごと民営化、外注化・非正規化の結果であり、バスにおける尼崎事故、伯備線事故だ」と指摘し、安倍政権とJRの犯罪性を弾劾して、今こそ国鉄闘争の新たな発展を基軸に全産別・全労働者の総決起が求められていると訴えた。そして、動労総連合の西の拠点として動労西日本の組織拡大を実現し、1月16日第10回大会で確立された方針で闘うと決意を述べた。
 基調報告を行った山田和広動労西日本書記長は、年初来の大恐慌と戦争の激しい情勢の進行について確認した上で、「今春闘は労働法制改悪と倒産・解雇、貧困化、これらと一体の改憲・戦争の攻撃との決戦になる」と訴えた。そして、広島印刷事業所廃止阻止、三江線廃止絶対反対、近畿地区での労働基本権確立、外注化阻止・非正規職化阻止を軸に数波のストライキで闘うことを提起。特に合同労組と一体となっての非正規職撤廃の闘いと、動労水戸や伊方原発再稼働と闘う愛媛県職労の被曝労働拒否の闘いの重要性を強調して、2・14国鉄闘争集会への結集を訴えた。
 私が、山陰における国鉄闘争の歴史と今日の課題を報告した。「水平分業は、JRの作業体制を崩壊させ、丸投げの外注化をやってしまっていた。この事故はその状況下で起こった。保線作業は夜間に線路閉鎖を行った上で実施するのが当たり前だった。しかし外注化で、作業量が一晩の業務量に満たないものは外注会社が仕事をを受けない。細切れの作業は後回しにされ一定の作業量になるまで放置されていたのだ。線路管理の使命感を感じている労働者は、悪天候でダイヤが大幅に乱れているにも関わらず作業に着手した。分割・民営化は要員を極限まで削減し、両側に見張りを用意する余裕などありはしない。両側の列車監視見張り配置は、47年前、伯備線中石見で6人の作業員が死亡したことで安全確保のため採用された体制である。中曽根は国鉄を破壊し、労働者の誇りと団結を破壊した。
 三江線廃止攻撃は利益優先の伯備線事故問題と本質は同じだ。3・21三江線廃止絶対反対の江津現地集会を沿線6市町の労組、住民の人びとと団結して成功させよう」とアピールした。
 広島印刷事業所廃止絶対反対へ闘う岡崎昭夫執行委員が闘争報告に立った。「職場の仲間はみんな反対。御用組合は現場が反対しているため、これまでと違って会社と妥結できないでいる。この攻撃はJR資本が生き残るために全労働者をさらに犠牲にする第2の分割・民営化攻撃そのものだ。この攻防には青年の未来がかかっている。安倍の戦争・改憲の攻撃と労働法制大改悪を粉砕する道は、国鉄闘争と動労総連合の前進にある」と発言した。活発な討論の後、動労千葉を支援する会山陰の仲間が、団結がんばろうの音頭をとった。

国鉄/JR,記事0312

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