郵政の正規労働者、同意なき強制配転に拒否の闘い

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0314号03/01)(2016/05/01)

郵政の正規労働者が、本人同意なき強制配転に対し辞令拒否の闘いに決起
「新しい常識」を掲げて活動していく時が到来しています!

 4月1日、大量の人事異動が強行されました。それも本人同意のない人事異動が多数です。本人希望の転勤はほんの数えるほどです。これを「仕方のないこと」と諦めて受け入れてはならない。また一から仕事を覚え、人間関係もつくらなければなりません。
 全く無駄なことをしています。仕事をスムーズに回すことより回さなくすることを優先し、無意味なことを辞令の紙切れ一枚で強制する。これは交通事故を起こした時のバイク乗務停止と同じです。その間は仕事が回らなく、さらに事故を誘発させます。典型的なブラック企業です。徹底的な「命令と服従」関係の職場にし、「労働者は物事を考えるな、黙って言うことを聞いて働けばよい」と、人間性を蹂躙し奴隷となることを要求しているのです。こんな職場は暗黒であり未来に希望がない。絶望だけの職場になってしまいます。これからも人事異動は強行されます。
 本人同意のない人事異動反対の運動を創るべきと思い、怒りの決起をしました。JP労組の支部執行委員である私は、3月31日に辞令を拒否しました。午後から4月5日までの年休を叩きつけ、ストライキに突入しました。今まで誰もやったことがない行動をしました。翌日はビラを撒きました。
 希望も出していないのに支部外に強制配転されます。これは組合に対する不当労働行為そのものです。人事権を振りかざし、組合役員を強制配転する、組合の弱体化を狙った不当な介入に他なりません。労働組合はこれに対して徹底的に問題にし、あらゆる闘争体制を敷いて闘う重大な攻撃ととらえるべきです。こんなことを認めたら労働組合として存立できなくなってしまう。不当労働行為だと自覚するべきであり、自覚させるべきです。闘いは労働委員会へと続きます。
 今の常識では計れない、「新しい常識」を掲げて活動する時が到来しています。その闘い方は、現状を批判するのではなく、事実・真実を示していくこと。真実を見る力・伝える力が人を動かし世の中を変えていく。人が人と出会った時は、人は変われるように作られていると思う。全然わかってくれないと思っている人は、今わかっていないだけで、出会って長く一緒にいれば、変われる時間が必ず来る。「わかる、わかっていない」という二元論の先にあるもう一つ大きな世界に立てば、今の自分から一歩踏み出すことができ、それが進歩、成長につながっていく。それには「学ぶ、教える」前段階の「気づく、気づかせる」が大切なことだと思います。「ぶれない」、これが一番大事なことです。
 「ここに真実があって、ここに純粋な真っ直ぐなものがありますよ」ということが、人の心を揺さぶり、そして世の中を変えていくのです。
 私が辞令を拒否したことで全国の郵政労働者に希望を与え、共に立ち上がることを願います。
 小平大介(郵政労働者)

記事,郵政/全逓0314

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