2017年決戦へのアピール 動労総連合建設推進を水路にゼネスト実現

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0322号02/01)(2017/01/01)

2017年決戦へのアピール
動労千葉・水戸を基軸にした動労総連合全国建設推進を水路にゼネスト実現に進撃しよう!

辻川 慎一(全国労組交流センター代表・動労水戸副委員長)

 私たちは、かつてない歴史的転換の時代を迎えている。そしてこの時代を、国鉄闘争を基軸とした階級的労働運動の推進と労働者階級の党建設によって主体的に引き寄せている。時代と情勢は、自らの存在と主体的闘いによって真につかみ取ることができる。
 米帝トランプは、アメリカの1%の富裕層の代表と超タカ派の軍人によるむき出しの独裁政権としてその陣容を固めている。米帝に「生産力を回復する」ことなどできない。圧倒的優位にあった軍事力も、シリア内戦においてロシアに対し決定的敗勢を強いられている。トランプの選択とは、金融資本の短期的利益を死守すること、そのために核戦争をも行使する選択である。オスプレイ墜落に対する在沖米軍司令官の傲慢な態度に、トランプ政権の本質が現れている。こうした事態の中に、米帝を基軸に延命してきた帝国主義戦後世界体制の終焉が見えている。
 それはまた、日米安保体制を生命線として生き延びてきた日帝ブルジョアジーと左右の体制内勢力を、凄まじい危機にたたき込んでいる。日米安保を生命線としながら、安保体制を突破することなしにブルジョア国家としての統一性を維持できなくなっている。大変な矛盾だ。
 重要なことは、戦後体制の破局によって世界の労働者人民の意識が急速に変化していることにある。そして三度の世界戦争の危機に対し、あらゆる分断を越える階級的連帯が急速に発展しているのだ。
 この時代に、韓国民主労総が、100万人を超える連続ゼネストを生みだし、世界的衝撃波を与えた。その土台に、11・6集会と韓国鉄道労組と動労千葉の強固な団結がある。動労千葉を基軸とする鉄道労組の国際的団結は、韓国からドイツ、アメリカ、そして中国にいたる国際連帯の急速な発展を生み出している。動労千葉を先頭とする日本階級闘争が、韓国民主労総と世界の勝利の要になっている。
 日本階級闘争の基軸性とは、スターリン主義の世界史的裏切りを超える労働者階級の党建設をめぐる70年に渡る死闘の中にある。反スターリン主義革命的労働者党建設をめぐる特殊な死闘と、その勝利の上に自己を再屹立することが極めて重要だ。労働者階級は自らを党として団結し抜くことによって、資本主義による奴隷的鉄鎖を断ち切り歴史と世界の主人公になる。
私たちは、2015年から16年にかけた動労総連合全国建設の猛然たる推進によって2017年決戦を闘う基本陣形の形成に成功した。JR体制を基軸にしてJRグループの現場労働者と単一労組を形成し、外注化阻止・非正規職撤廃・ゼネスト実現に向けた路線的現実基盤を構築した。革命的共産主義運動をめぐる70年にわたる死闘の決着を、動労千葉を基軸とする国鉄闘争30年の不屈の闘いの決定的発展として、2017年決戦を核心的に構築したのだ。
 2017年決戦の核心は、党と労働組合の一体的建設だ。
 JR総連革マルを背景として成立してきたJR体制との30年間の死闘は、日共スターリン主義や社民をはじめとする既成体制内「左翼」の幻想支配を崩壊させた。そして共産主義運動をめぐる最後の制動がJR東労組運動の中にある。「幻想の花をむしり取り、生きた花をつかみ取る」時が到来している。
 私たちは、2014年7月の集団的自衛権閣議決定から2015年9月「戦争法」強行成立の過程を全学連と一体で闘いつつ、動労総連合全国建設を強力に推し進めた。同時に、国政選挙を首都東京において闘った。動労総連合全国建設は、合同・一般全国協建設と全産別決戦の猛然たる路線的推進と一体であった。この決戦を通して、労働者人民が深いところで私たちに注目し、支持を表明し始めている。
 動労千葉の歴史的闘争の中から、動労水戸の被曝労働拒否闘争が生まれた。その闘いを「労働の奪還論」として普遍化し、資本主義社会の根本批判を貫く労働組合運動の原理として据えた。動労水戸30年史『燎原の火のごとく』は、動労千葉の存在と今日的地平を改めてはっきりさせたのだ。それは、動労総連合全国建設の原理である。
 すでに2016年末から2017年決戦に猛然と突入している。12・10常磐線全面開通阻止闘争、12・11~12動労総連合30周年大会、12・16外注化強制出向無効確認裁判と、重大な勝利を切り開いている。民主労総の闘いに応え、国鉄闘争を基軸として日本におけるゼネストを実現する挑戦が始まった。
 動労総連合全国建設は、JR本体・関連の現場労働者を組織し抜き、列車を止める力を持つことへの挑戦なのだ。
 日帝・安倍政権は2018年に、派遣労働者3年、契約労働者5年の一斉雇い止めをもって総非正規職化を進める。ところで、安倍政権の「働き方改革」とは、単なる非正規職化ではない。極限的効率化を伴うのだ。現在JRで進められている外注化・水平分業化とは、外注会社のプロパー社員に「運転から清掃まで全ての業務を担わせる」のだ。自ら掃除し、自ら検査し、自ら運転する。そのような労働者は、国鉄労働運動の影響を断ち切ったところでしか形成できないというのが核心だ。日本労働者階級の継承性を断ち切る。そこにブルジョアジーの真の狙いがある。
 だからこそ、外注化をめぐる動労千葉を先頭とする動労総連合の闘いに「2018年決戦」があるのだ。2017年1・13強制出向無効確認裁判から2・12国鉄闘争全国運動集会への過程で、動労千葉青年部を基軸とする「動労総連合青年部」を何としても打ち立て、3月大決戦に臨もう。3月はダイ改決戦であり、動労千葉・水戸をめぐるエルダー決戦であり、賃上げ春闘決戦だ。その全ては力関係において決まる。動労総連合の決戦と一体で、安倍―小池の「働き方改革」「2018年決戦」との激突として都労連決戦を闘おう。それは、正規・非正規の団結した闘争で、労働者階級の継承性において新たな青年指導部を育て上げる階級決戦だ。さらに、3・11福島をめぐる帰還と被曝の強制との大決戦が重なる。
 その全てを、ゼネスト実現の一点に集約していくことに、全国労組センターの決定的役割がある!

国鉄/JR,記事0322

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