9・23いわき闘争から安倍政権を打倒しよう
9・23いわき闘争から安倍政権を打倒しよう
石井 真一(動労水戸執行委員長)
常磐線全線開通攻撃が凄まじい勢いで進められています。福島第一原発の北側は、4月1日に浪江駅から仙台まで開通しました。第一原発の南側は、10月21日竜田駅から富岡駅に延伸しようとしています。
安倍政権は、福島県民は年間20㍉シーベルト被曝してもよいとして、福島第一原発から5キロ圏内まで避難区域を次々と解除しています。国際基準の20倍です。192人の福島県在住の子どもたちが甲状腺がんになっています。そして帰還困難区域まで解除し、東京オリンピックまでに常磐線を全線開通させようとしています。
動労水戸は全国の仲間に呼びかけ、9月23日いわき市平中央公園で集会を行い、いわき市内を320人でデモ行進をしました。
主催者として私は、以下のようにあいさつしました。
「今日の闘争は戦争情勢、資本と労働者階級の大激突の中で開かれています。2020年の東京オリンピックに向かって常磐線全線開通で、福島第一原発事故を消し去ろうとしています。
常磐線が再開され、富岡町や浪江町に帰還が強制されれば、福島県民をさらに被曝させ、また自治体、郵政、NTT、水道、学校などの労働者もすべて被曝することになる。まさに労働者に命を差し出せという攻撃です。労働組合が団結して闘う情勢が来ています。
私たちは、北海道から九州までストを闘う労働組合をつくろうと、動労総連合をつくって闘っています。
安倍は労働者階級の闘いに追い詰められて解散・総選挙に打って出てきた。断固闘って、安倍を打倒したい。
富岡町は1万3千人の人口のうち128人しか帰っていない状況です。津波をかぶった駅そのままのところに富岡駅の駅舎がつくられている。
溶けた燃料デブリは1号機だけでも279㌧あるといわれています。4㌧トラック70台分です。これをどうするのか。どうしようもない。こういう危険な、また爆発するかもしれないところに、乗客を乗せて電車を走らせ、勝田車両センターで交番検査させる。このようなことは労働組合として絶対に許せません。動労水戸は先頭で闘います」
集会は動労総連合副青年部長・照沼靖功君の司会で開催されました。
動労総連合を代表し、動労千葉の川崎昌浩書記長があいさつし、「常磐高速道路の線量が高くてびっくりした。こんなところに電車を走らせるなんてとんでもない。11月5日は日本にトランプが来る。11・5集会に結集し、安倍とトランプを串刺しにして打倒しよう!」と訴えました。
ふくしま共同診療所の布施幸彦院長が、集会と同時並行でいわきで甲状腺エコー検査を行っていると報告。福島診療所建設委員会の佐藤幸子さん、NAZEN東京の佐藤賢一さん(江戸川区職)、都庁ふくしま署名解雇者の柿沼庸子さん、八尾北医療センター労組、広島連帯ユニオンが闘う決意を表明しました。
「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」の小玉忠憲代表が「オリンピックは大手ゼネコンに金をぶち込むだけだ」と弾劾し、支援共闘の拡大を訴えました。
全学連の洞口朋子さんが「衆院選で、全学連委員長・斎藤いくまを押し立て、東京8区から安倍打倒、小池打倒の闘いを始めよう!」と宣言しました。
動労水戸から、青年部の會澤憲一君が「団結して延伸を阻止する闘いを職場につくる」と決意を語りました。家族会を代表し辻川あつ子さんが「これからも福島の希望の先頭で闘いたい」と訴えました。
国分勝之副委員長が行動提起を行い、デモに出発しました。
こういう闘いと一体で、9月末日で定年を迎える辻川慎一副委員長が、会社とエルダー再雇用をめぐって争い、9月22日ストライキ闘争に突入し、勝田車両センター前で抗議行動を行いました。辻川副委員長がMTS(水戸鉄道サービス)勝田事業所を希望しているにもかかわらず、JR水戸支社は、MTS水戸事業所以外は契約しないとして再雇用を拒否してきました。会社自身が「勝田事業所にも仕事はある」と回答しているにもかかわらずです。会社が一貫して続けてきた不当労働行為です。徹底して闘うだけです。
デモ行進後、まとめのあいさつに立った辻川副委員長は、「昨日のストで、自分の解雇をめぐり、職場の全労働者に訴えました。それにこぶしをあげて応えてくれたのは、清掃労働者の青年です。福島の人びと、非正規の労働者にとって本当に信じられる存在が登場した時、その人たちは声を上げて一緒に闘えるようになる。3・11から6年半、ついにその目前に来た。富岡延伸したら終わりじゃない。そこから安倍政権と日本の国家の崩壊が始まる。だからどんなことがあってもあきらめずに闘い続ける」と宣言しました。
職場では、10月21日富岡延伸に向けて試運転が開始されました。運転席で4マイクロシーベルトという衝撃的な報告がされています。まさに命の問題が突きつけられています。闘いはこれからです。
富岡延伸には沈黙するJR東労組は、10月14日ダイ改で、「特急列車車掌の一人乗務、ワンマン運転拡大、車両入出区のMTSへの委託を、会社が東労組に相談もなく強行しようとした」として、提案を受けないなど反対運動を行いました。東労組執行部の思惑を超え、現場労働者の怒りに火が付き、会社提案を吹き飛ばしました。これまでになかったことです。
現場労働者の怒りは爆発寸前まで来ています。動労水戸との合流を目指し、全力を挙げていきたいと思っています。
共に闘いましょう。