労働者は一つ、敵も一つ ◆32鉄道労組98名の解雇者の復帰を勝ち取る!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0336号15/01)(2018/03/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆32
鉄道労組98名の解雇者の復帰を勝ち取る!

(写真 鉄解闘籠城闘争に鉄道労組が訪問した時のもの)

 2月6日にオヨンシク鉄道公社新社長が就任して2日後の2月8日、鉄道労組が「解雇者復職」の合意を勝ち取った。
 2月8日午前、鉄道労使が代表者懇談会を開き、解雇者組合員復職に合意した。労使は鉄道政策の限界で惹起(じゃっき)されたストライキ等で発生した解雇者に対して早急な復職措置を施行して具体的な履行方策を整えることとした。鉄道労組の14年間の闘いの偉大な成果だ。
 懇談会はこれまでとは様変わりした雰囲気の中で行われた。労使両側の中央には華やかなツツジの花が置かれ、両者の挨拶の時には拍手が起きた。
 オヨンシク新任社長は「解職者問題は労使関係と鉄道発展のためにならない。早急に解決して対話と疎通、相互信頼を基本にした労使関係を作って行く」と明らかにした。円満な労使関係の復元は「国民の命令であり要求」だとも言った。
 カンチョル委員長は今年を鉄道が一段階跳躍する重要な時期と規定して、鉄道民営化を防ぎ公共性を守るためにあらゆる犠牲をいとわない組合員の名誉回復と解雇組合員の復職を要求した。続いて賃金と団体協約更新、不合理な人事等の各種制度を円満に改善して勤務中に死亡する組合員が無いように安全な鉄道を作って行こうと提案した。
 懇談会での合意の内容は△鉄道発展委員会を構成する△安全対策及び勤務延長改善△平昌(ピョンチャン)オリンピックの成功的開催△解雇組合員復職だ。
 この合意によって98名の解雇組合員のうち65名は今年上半期中に、20名は下半期に、13名は来年までに段階的に復職することになる。新社長就任式直後に鉄解闘テジョン本社前籠城(ろうじょう)場を訪れる
 この労使代表者懇談会に先立つ2月6日、オヨンシク前国会議員が第8代鉄道公社社長に公式就任した。テジョン本社で開かれた就任式でオヨンシク社長は「私が居る所は社長室ではなく現場」だという言葉で汗を流して働く組合員との疎通意志を明らかにして、公正な人事制度の重要性を強調した。この日オヨンシク社長は△現場中心経営△安全優先△鉄道統合をとおした競争力強化△信頼に基づいた労使関係回復の重要性を力説した。
 就任式を終えたオヨンシク社長の初の公式日程は鉄解闘との懇談会だった。11時30分頃テジョン本社前籠城場を訪問したオヨンシク社長は「政府の誤った政策をはじめとする(皆さんの)問題は再評価がされなければならない」として「復職でこの間の不通と不信を解消して対立的な関係を互いに止めていこう」と述べた。「早い期日内に解決されることができるよう努力する」とも述べた。30分ほどの懇談会を終えたオヨンシク社長は昼休みピケッティング中の解雇組合員の手を一人ひとり握って「皆さんの要求はよく知っている」、「最善を尽くす」と答えた。

漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)