ひめじょおん―女性部から「ロシア革命と女性労働者の闘い」学習会

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0346号10/01)(2019/01/01)

ひめじょおん―女性部から
「ロシア革命と女性労働者の闘い」学習会の感想

(写真 1917年3・8ロシア女性労働者の決起)

野田 里美(関西労組交流センター女性部)

 11月15日に大阪で「女性の怒りはもう止められない! 戦争を革命へ! 戦争反対! 働き方改革粉砕! ロシア革命と女性労働者の闘い」をスローガンに、婦人民主クラブ全国協議会の鶴田ひさ子さんを講師にお招きして、女性部学習会を行いました。男女合わせて約60人が参加しました。
 100年前のロシア2月革命の突破口を開いた3月8日国際婦人デーの女性労働者、労働者家族の「パンをよこせ! 戦争反対!」の決起、レーニンやボルシェビキのマルクス主義に基づく女性解放思想や路線をめぐる格闘を捉え返し、今のプロレタリア革命に向かう闘いの中に位置づけるお話を聞きました。
 始めに韓国の民主労総を中心に闘われているパククネを倒したゼネストから、非正規職の女性労働者の闘いのすごさが語られました。そしてアメリカでは「共和党でも民主党でもないプロレタリア革命が必要だ!」という人が出てきていること、改憲・戦争反対!の闘いがどんどん生まれていること、今こそロシア革命を継承し世界革命を実現していく時だと言われました。
 ロシア革命前、女性や子どもが働かされ、睡眠時間3~4時間の劣悪な環境で、赤ん坊にアルコールを飲ませて眠らせて出勤するなど、労働者全体が絶滅する危機にあった。そこから労働者は立ち上がり、労働者の決起を恐れて「工場法」などが作られるが、戦争下でストライキ反対の声を押しのけて女性労働者がストに突入。それを発端に14万人ものゼネスト決起で2月革命が始まった。女性労働者は武器を持つ兵士を説得・獲得し、政治犯を解放、皇帝を打倒した。しかし単に怒りによる労働者決起ではなく、次々に指導部がつかまる中、中心に労働組合が闘っていたから革命に至ったこと、網の目のように労働運動組織が作られていたから確信的決起が生まれたことも講演後の討論でわかりました。
 今回の学習会で、マルクス主義に基づく女性解放思想、そして女性たちが立ち上がった話を聞いて、今の世の中を私たちは必ず切り開いていける、世の中ひっくり返して女性解放を成し遂げよう、女性解放は今の新自由主義の世の中を潰さない限り得ることができないことを感じました。
 100年前に起こったロシア革命時代と今の社会状況は変わってはいるが、資本家と労働者の階級対立はより鮮明により非和解になり、市場をめぐる国家間の対立が戦争として爆発する構造はなんら変わらない。戦争の危機と労働者が生きていけない状態は100年前と同じです。「100年前に女性たちが立ち上がったように、現代を生きる私たちも資本家による犠牲者になるんじゃなく、われわれ労働者は資本と非和解で世界の労働者と団結して闘えば勝てる!」と思いました。そのために、労組交流センター女性部をどんどん拡大していきましょう。闘う労働組合を女性が先頭に立って作っていきましょう。