6・9国鉄闘争全国運動集会の総括とこれからの課題

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0352号02/02)(2019/07/01)

6・9国鉄闘争全国運動集会の総括とこれからの闘いの課題

(写真 韓国・鉄道労組ソウル地方本部のファンサンギル本部長)

広島教職員100人声明を全国に拡大し、8・5―8・6ヒロシマ闘争、常磐線開通阻止9・22闘争、そして11・3全国労働者総決起集会への大結集を実現しよう!
白井 徹哉(国鉄闘争全国運動事務局長)

 国鉄闘争全国運動の呼びかけで6月9日、東京・上野公園野外ステージで国鉄集会が開催されました。「国鉄闘争の火を消すな!」を合い言葉に旗揚げした2010年6月の最初の全国集会から10回目となる集会です。全国から1430人が集まりました。
 国鉄1047名解雇撤回闘争は、千葉県労働委員会による不当な却下決定で重大局面を迎えています。国鉄闘争は今ひとつの奮闘が必要です。さらには、関西生コン支部への未曾有の大弾圧、そしてJRでは国鉄分割・民営化以上の歴史転換的な攻撃が始まっています。
 今まで以上に労働運動の進退をめぐり重大な情勢の中での集会となりました。国鉄闘争の意義を再確立すること、そして関生とJRでの闘いが労働運動の重大なテーマとなっています。この基軸的闘いを一歩でも二歩でも勝利的に前進させることが階級闘争を転換させます。
 国鉄闘争と関西生コン支部・港合同・動労千葉の3労組共闘を結集軸とした「新自由主義と闘う労働運動の再生をめざす全国ネットワークをつくろう」は、今こそ時宜にかなった方針です。11・3全国労働者集会に向かう今後5か月間の闘いに直ちに着手することを実践的総括として、6・9集会について報告したいと思います。

国鉄1047名解雇撤回闘争は労働運動の火を守ってきた闘い

 国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐり千葉県労働委員会は5月23日、解雇撤回・団体交渉開催の申し立てを却下する決定を通知しました。しかも、村上公益委員による審理拒否をめぐる千葉地裁での次回裁判期日が迫る中での、一方的な決定です。労働者の団結権を擁護するための独立行政機関である労働委員会がここまで労働者を愚弄するものなのか。本当に許すことができません。
 千葉県労働委員会は、「国鉄改革の真実」にわずかでも触れれば、不当解雇の責任がJRにあることを認めざるを得ないことを恐れ、真実を闇に葬ろうとしたのです。これは、文字通り国鉄闘争の解体を狙う国家意思に貫かれた攻撃です。
 集会では、葉山岳夫弁護士が「千葉県労働委員会の不当な決定を許さず、中央労働委員会で勝利する」と力強く今後の闘いの決意を示しました。動労千葉争議団の中村仁さんは「国会や国が決めることに従うことはない。全国の労働者と共に改憲を阻止して、解雇撤回を全力で闘う」と述べ、1047協議会の羽廣憲(動労総連合・九州委員長)さんは「あくまでも分割・民営化を許さない闘いを最後まで貫く」と語りました。
 後日に行われた6月21日の行政訴訟(千葉地裁)では、弁護団を先頭に千葉県労働委員会を徹底追及し、ついには裁判官3人が合議のため一旦バックヤードに退く事態となり、裁判所から千葉県労働委員会に対して「裁判中の却下決定の法的根拠について釈明を求める」状況となりました。真実から逃げようとする千葉県労働委員会の矛盾・弱点・焦りが露呈しています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争は、まぎれもなく長きにわたって労働運動の火を守ってきた重要な闘いです。その闘いが今なお、力強く、現在進行形でこれほど白熱的に闘い抜かれ、敵を追い詰めているのです。今日の労働運動をめぐる情勢を考えたとき、その価値はどれほど大きなものでしょうか。改めて全国の人びとに闘いの現局面を訴え、あらゆる産別・職場で吹き荒れる攻撃に立ち向かうためにも、全国津々浦々の労働運動再生への努力と国鉄闘争を結合することを訴えるものです。

JR職場における反撃の開始

 さらに6・9集会は、JR職場における反撃の開始を告げるものとなりました。動労千葉の関道利副委員長は、JR千葉鉄道サービス(CTS)における職場代表選挙の決意を語りました。後日、CTS幕張事業所での職場代表選挙は昨年を大きく超える得票で勝利し、安全衛生委員会などを舞台とした通年の職場闘争によって職場の支持が拡大し、明るい雰囲気で選挙戦が闘われました。
 また動労千葉津田沼支部の相馬正利支部長による「私たち運転士は毎日、何千、何万という命を目的地まで運ぶ重要な仕事を担っている。運転士、車掌は経験がものを言う仕事だ。その否定は鉄道業務の否定と同じ。私の闘う姿を示す最後のチャンスだと思って3月ダイ改でストライキに立った」との訴えは会場の大きな感動を集めました。
 先日の横浜市シーサイドラインの事故は、無人運転の破綻をハッキリと示しました。
 鉄道が多くの乗客の命を預かる以上、根本的に「自動運転は欠陥を露呈する」「安全装置が作動しない場合もある」という前提に立つ以外にありません。その時、安全を守れるのは運転士であり車掌だけなのです。
 「ドライバレス運転を引き続き続ける」というJR東日本の深澤社長の言葉は、許すことはできません。「運転士・車掌廃止」提案は、「自動運転」を口実に、乗務員の誇りを踏みにじるものです。それを通してJRで働くすべての労働者の権利を奪う攻撃です。
 反転攻勢の開始のときです。動労千葉の伝統でもある反合理化・運転保安闘争が真価を発揮
するときです。
 動労水戸の石井真一委員長は、常磐線全線開通と東海第二原発再稼働を阻むための9・22集会への結集を訴えました。原発への怒りと一体で常磐線開通阻止闘争、さらには動労水戸の被ばく強制阻止闘争の新段階を全国の力で共に切り開くことは決定的なテーマです。常磐線の全線開通は、今後数十年にわたって高濃度放射能の中での列車運行と車両検修業務を必要とし、労働者の被ばくを強制するものです。もちろん、これは住民・乗客にとっても重大な問題です。
 動労連帯高崎の漆原芳郎委員長は、雇い止め粉砕の勝利、そして2人の新組合員の結集を報告しました。組織拡大の報は全体を鼓舞激励しました。
 動労総連合・北海道の長尾信一委員長は、線区の大半の廃線をたくらむJR北海道を弾劾しました。北海道情勢は重要であり、国鉄闘争の意義をあらためて浮き彫りにしました。

(写真 阿佐ヶ谷再開発阻止を訴える洞口朋子杉並区議)

国鉄闘争と共闘・連帯するいくつもの重要な闘い

 国鉄闘争との共闘・連帯として様々な闘いが登壇・発言しました。
 連帯あいさつとして三里塚芝山連合空港反対同盟が空港機能強化策との闘いを、「内房線と地域を守る会」「外房線と地域を守る会」がJRによるローカル線削減反対を訴えました。動労千葉との連帯・共闘として展開される地域の闘いであり、普遍的な意義を持つものでもあります。
 関西生コン支部の武谷新吾書記次長と全国金属機械労組港合同の木下浩平執行委員は、関西生コン支部に対する高額の保釈金攻撃を弾劾し、緊急カンパを訴えました。
 韓国・鉄道労組ソウル地方本部からはファンサンギル本部長ら3人が来日し、日韓鉄道労働者の新たな共闘をアピールしました
 広島から「広島教職員100人声明」の訴えと、この日に結成されたコンビニ関連ユニオンがひときわ大きな拍手の中で登壇しました。重圧を打ち破って始まった広島からの闘いを全国の力で支持し、防衛し、拡大する闘いは決定的に重要です。さらには24時間営業を強制するセブンイレブン資本と対決し8時間労働を実現するとの力強い宣言に会場は大いにわきました。

労働運動の新たな生命力を生み出すための重大な岐路

 私たちは、国鉄・JR労働運動と関西生コン支部の解体を通して日本の労働者に屈服を迫る激しい攻撃に直面しています。これに立ち向かって労働運動の新たな生命力を生み出すのか、それとも新自由主義の破綻がもたらす社会の崩壊や改憲・戦争の道に屈するのか。重大な岐路に立っています。
 関西生コン支部弾圧やJRだけでなく、あらゆる産別で資本の攻撃が吹き荒れています。しかし、同時に労働者の怒りは満ち、資本の矛盾は深まっています。これに立ち向かうことができるならば、資本の危機と激しい攻撃を、新たな労働運動の原動力に転ずることができるはずです。
 6・9集会には、「国鉄闘争の火を消すな」の旗の下、関西生コン支部・港合同・動労千葉の3労組を先頭に数多くの労働組合、あるいは自治体や教労、全逓など各産別において苦闘して旗を守ってきた仲間が結集しました。
 動労千葉の分割・民営化反対ストライキや国鉄1047名解雇撤回闘争は、新自由主義攻撃に立ち向かう日本労働運動の進路を指し示してきました。いま一度、同じ気持ちで闘いを開始するときです。広島教職員100人声明を全国に拡大し、8・5―8・6ヒロシマ闘争、常磐線開通阻止9・22闘争、そして11・3全国労働者総決起集会への大結集を実現しようではありませんか。