闘う合同一般労組 労働者は労働組合運動で国境をこえて一つになろう

2019年10月25日

月刊『労働運動』34頁(0355号12/01)(2019/10/01)

闘う合同一般労組
労働者は労働組合運動で国境をこえて一つになろう!

(写真 パワーポイントを使って報告するキムさん)

―8・7移住労働者組織化討論会の報告
一貫田 康博(広島連帯ユニオン 書記長)

8・6ヒロシマの3日目は「8・7移住労働者組織化討論会」

被爆74年の8・6ヒロシマ大行動は、この秋の改憲阻止決戦に向けての号砲となりました。改憲・戦争・核武装を絶対に許さない決意に満ちあふれた、感動的な「3日間」でした。広島教職員100人声明主催の「改憲戦争阻止!全国教職員ヒロシマ集会」、拡声器規制条例制定との闘い、そして、「8・5国際反戦反核集会」を、星野文昭さんの精神を継承し、国際連帯で戦争を阻止する集会としてかちとりました。国際連帯の力が本当に戦争を止めると実感しました。
国際連帯の前進という点で重要だったのは、8月7日に城西工団労働組合のキムヨン
チョルさんを招いて「移住労働者組織化討論会」を行ったことです。今回の討論会は、
日本でもぜひ移住労働者の組織化に力を入れて欲しいというキムヨンチョルさんの強力
な問題意識を受けて、広島連帯ユニオンが主催して開催しました。

城西工団労組の移住労働者組織化から学ぶ

討論会のメインは、キムヨンチョルさんからの提起です。城西工団労組の移住労働者組織化の取り組みを、パワーポイントを使って報告されました。
まず、韓国の移住労働者の闘いの歴史を振り返りました。韓国の移住労働者は、雇用許可制のもとで、自由に会社を選ぶことができない「現代の奴隷制度」のもとで働いています。多くの移住労働者が在留資格を奪われる中で、未登録移住労働者の全面合法化や労働基本権の保障を求めて、実力で闘ってきました。そして、差別を受ける「市民」
として同情されることを超えて労働者階級に組織化すること。すべての労働者が労働組
合に団結し全国の労働者と連帯すること。万国の労働者よ団結せよの精神を実現するこ
と。移住労働者の組織化を通じて、労働者がひとつに団結して闘うことをつかんできた
ことが提起されました。
城西工団労働組合は、韓国・大邱にある6万人の労働者が働く工業団地の中で中小零細企業の労働者で組織する労働組合です。特にアジア各地からの移住労働者を組織し、移住労働者自身も組合運営を担っています。その移住労働者組織化の取り組みについて
詳細な報告がありました。

闘争からハングル教室まで、日常的な組織化の取り組み

まず闘争の報告から、移住労働者なしに工場が運営できない現実の中での「ドア閉鎖闘争」や、「無料労働を強制する会社は必要ない、社長を拘束せよ」と横断幕を掲げて事業所前で集会を行い工業団地内をデモ行進するなど、実力闘争として闘われています。また、大邱慶北地域の移住労働者と一緒にメーデー闘争・雇用許可制反対闘争・世界の移住労働者の日闘争・強制取り締まり反対闘争などが取り組まれています。そうした闘争を支える労働組合の体制について、年1回の組合員総会や月1回の移住労働者の組合員会、そして各国のリーダーで構成されたリーダーミーティングが頻繁に行われています。
それだけでなく移住労働者組合員の活動として、さまざまな取り組みが日常的に行われています。労働組合への理解、労働・移住関連の制度、資本主義と労働をテーマにしたリーダー労働教室。毎年春の遠足、夏の修練会、秋の運動会、忘年会など、韓国人と移住労働者が一緒に行うイベントや、さまざまな文化教室。移住労働者支援事業として労働相談所、移住労働者無料診療所、ハングル教室が行われています。こうした活動を通して移住労働者の信頼を形成し、移住組合員自身も支援事業の活動家になっていっているということです。移住労働者組織化に限らず労働組合の日常的な活動としてほんとうに学ぶべきだと感じました。

「日本でもぜひ外国人労働者の組織化を」

最後に、「まだ残る難しい課題」として次のようなことを挙げられました。

・言語の壁をどう飛び越えるか
・政府の短期循環政策による短期滞在
・移住労働者自身の認識「お金だけ稼げば良い」
・定住労働者の移住労働者制度の無理解
・定住労働者の移住労働者への感受性が低い
・当事者の主体化と当事者運動に変革すること

そして、日本における組織化にまで踏み込んで次のように提起されました。

・移住労働者運動を階級的な視点からとらえること
・日本あるいは各国の移住労働者運動をどう評価するか
・日本の制度をどうとらえどう批判するか(制度に対する闘い)
・地域の移住労働者の実態調査、ニーズに応じた事業の設定
・労組の戦略を明確にする(組織化のターゲット、全国的な運動との連携)
・移住労働者からの信頼構築、移住労働者の闘争に連帯する
・労働相談から始め、移住労働者の当事者主体の確立に力をおく
・組合員加入を実現したら、役割と任務、定住組合員との関係を設定する

パワーポイントが終わって重要な提起がありました。
「移住労働者が自分の国に帰ってからも労働運動を続けたら、東アジア各国を結ぶ労働運動のネットワークをつくることが可能になる。東アジアで移住労働者を受け入れている国は、日本・韓国・台湾・香港・シンガポールの五つ。ぜひ日本でも移住労働者の組織化に取り組んでほしい」と結ばれました。日本における外国人労働者の組織化が、東アジアにおける労働者国際連帯の前進にとって非常に重要な位置をもっていることを改めて確認しました。
外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会、旭非正規支会支援共闘からも発言を受け、もっと時間があればというほど熱い討論でした。国際連帯をさらに発展させていくための、貴重な討論会となりました。
私たちの取り組みはまだ始まったばかりですが、城西工団労組の貴重な経験に学び外国人労働者の組織化に挑戦していきたいと思います。
11月全国労働者総決起集会を成功させ、関西生コン弾圧粉砕! 改憲・戦争阻止! そして国際連帯のさらなる発展へ! ともに闘いましょう。