『階級的労働運動とは何か?-続・動労千葉が歩んできた道』(田中康宏著)発刊
全国労働組合交流センターは『階級的労働運動とは何か?ー続・動労千葉が歩んできた道』(田中康宏著)を発刊しました(24年7月)。この本は、田中康宏・全国労働組合交流センター代表運営委員(国鉄千葉動力車労働組合顧問)が、中野洋・元動労千葉委員長の『新版 甦る労働組合』を自らの経験に踏まえて読み解きながら、戦争が社会をのみ込もうとする歴史の岐路にあって、「戦争を止め、社会を変える」力を持った本来の階級的労働運動をつくり出そうと提起したものです。
以下、「刊行にあたって」の一部を紹介します。
本書は、出口を失った資本主義・帝国主義の危機が、スターリン主義体制をも巻き込みながら戦争となって世界を引き裂いていく情勢のなかで、それに追いかけられるようにして2023年に書きました。
前年に始まったウクライナ戦争は戦火を拡大し、ガザではパレスチナ人民の生命がけの決起に対するイスラエルによる大虐殺・ジェノサイドが遂行され、アジアでは「中国を打ち負かし、ロシアを抑えつける」という米国家安全保障戦略の下に、米日帝国主義による対中国侵略戦争の戦備が激しく進み、岸田政権は5年で43兆円という空前の大軍拡に踏み出しました。
こうした事態は、直接の安全保障分野だけでなく、国が有事において地方自治体の自治業務全般に対して網羅的に指揮権を行使することを可能とする地方自治法改悪、国家をあげた防衛産業の保護・育成、労働生産性向上を掲げた中小企業や地域社会の大規模な淘汰など、社会・経済の全分野をのみ込んでいこうとしています。
世界では労働者や学生の大反乱が始まっています。ストライキの大波が世界を席巻し、学生たちは、何千人もの逮捕者を出しながら「ガザ虐殺をやめろ! パレスチナに自由を!」と不屈の声を上げ続けています。日本でも、労働組合が力を取り戻す時がもうそこまで来ています。
われわれは昨年来、われわれ自身の手で、反戦デモとストライキを甦らせていく新たな挑戦を開始しました.無数のデモ、数多くのストライキが各地で組織されています。今はまだ小さな火花に過ぎないかもしれません。でもわれわれはその努力が階級的労働運動の大きな炎となって燃え上がることを信じています。
<本書の内容> A5版、167ページ
第1章 なぜ今『甦る労働組合』か
第2章 時代認識と労働組合
第3章 時代認識と労働組合(その2)-労働者、労働組合をめぐる攻防史として歴史をみるー
第4章 時代認識と労働組合(その3)-階級的労働運動の本質論と団結の組織化ー
第5章 "労働組合権力“の形成ー中野さんの職場闘争論
第6章 反合・運転保安闘争路線の確立
第7章 労働組合の本質的課題としての反戦闘争
第8章 労働者・民衆の歴史的立ち上がり、問われている課題
<申込み>
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