石破政権打倒! 米日の中国侵略戦争阻止! 11・11国会闘争

(写真は11月3日に日比谷野音で行われた労働者集会)

11月11日、改憲・戦争阻止!大行進東京の呼びかけで国会闘争が闘われました。以下、基調報告を掲載します。

 

本日の首相指名選挙に対して、米日の中国侵略戦争阻止・石破政権打倒・戦争国会粉砕の怒りをたたきつけよう。

10月総選挙が示したのは、自民党への根底的怒りの爆発であると同時に、既成政治支配への根本的不信と怒りだ。自民党か立憲民主党か、石破か野田かの選択に、何の未来もない。11・3労働者集会集会・反戦デモが切り開いた運動のもとに、あふれる怒りを組織し、この政治支配そのもの、戦争国会そのものを打倒する巨万の反戦デモへと発展させていくことこそが労働者人民の展望だ。本日をその新たな出発点にしよう。

11・3労働者集会に3000人が結集

総選挙を経て石破の支持率は3割前後へ急落した。だが石破は首相続投を表明し、萩生田や西村ら裏金議員も自民会派入りという形で事実上「復党」させ、国民民主党や維新の会の協力も得て首相指名選挙を乗り切り、居座ろうとしている。

石破も野田も、すべての政治勢力が、中国侵略戦争を日本帝国主義が主体となって推進することで一致し、そのための政治支配をめぐって競い合っている。そもそも「裏金」も、安倍派を中心にして集団的自衛権行使容認、安保・戦争法、軍事費2倍化、敵基地攻撃能力保有、南西諸島の軍事要塞化、武器輸出全面解禁、日米安保の大転換を強行に推し進めるための「武器」としてあった。政治基盤を支え、弾圧体制を強化し、国家主義・排外主義を煽り立てて労働者人民を中国侵略戦争に引きずり込み、全社会を戦争国家へと大転換させるためのものだったのだ。

実際に10月後半に日米共同統合演習「キーン・ソード」という形で対中国侵略戦争の実戦演習が、中国の目と鼻の先の南西諸島を中心に、計4万5千人もの自衛隊・米軍で(陸上自衛隊の10万規模の実動演習とも一体で)、そのまま中国侵略戦争に突入できるような大軍事演習として行われたにもかかわらず、この中国侵略戦争とどの政党もまったくもって焦点にすることすらしない許しがたい総選挙。この対極で、11・3労働者集会が3000人の結集で、「中国侵略戦争阻止の反戦闘争で石破政権倒そう」と真正面から訴えた反戦闘争として闘われた。戦争を止め社会を変革する主体は、国境を越えて団結した労働者階級自身であることを心から確信し、中国侵略戦争-世界戦争を阻止する新たな闘いを開始する出発点となった。

何よりもこの闘いは、4月日米首脳会談での日米安保=戦争同盟への大転換と対決した4・28沖縄デー渋谷闘争、辺野古の工事車両搬入を阻止した5月沖縄闘争、米大使館・首相官邸を直撃した6・9闘争、集会禁圧を打ち破り原爆ドーム前集会を実力でかちとった8・6広島闘争、9・1練馬~9・22横須賀~10・27横田と闘われた基地に迫る実力闘争、イスラエル大使館へ向かって進撃した10・7パレスチナ連帯闘争、そして労働組合解体攻撃との最前線の激突点で闘いぬく動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組を先頭にした各地での何十波ものストライキ、この反戦デモとストライキのうねりを一つに結集して切り開かれた。この闘いを発展させ、この11~12月、中国侵略戦争-世界戦争阻止の歴史的決戦に立ち上がろう。

米大統領選挙の結果は何を示すか

11月5日に投開票が行われた米大統領選挙は、共和党・トランプが激戦州のすべてを制して「圧勝」する結果となった。この大統領選の結果は何を示しているか。

一つは、労働者階級人民のバイデン政権への怒りの深さだ。とりわけイスラエルを支え続けガザ大虐殺を強行してきたバイデン=ハリスへの根底的怒りは、特に青年層において噴出している。どんなにトランプへの対比として民主主義的装いをこらそうとも、まったく求心力を高めるものにはならなかったのだ。

二つに、「トランプ党」化する共和党による、極めてファシスト的な「擬似革命」的運動が展開された。トランプはあたかも労働者の利益を代表する存在であるかのように自らを押し出し、没落が進んだ中間層・小ブルジョア層の不満や絶望感、この間のインフレと生活苦の増大に対する怒りと不満、現状打破への欲求などを糾合し、それを「不法移民」や「中国」に対する敵意と排外主義、「偉大なアメリカを取り戻す」なる愛国主義を煽り立てて組織した。

三つに、これは議会制民主主義の根本的崩壊だ。すでに選挙過程そのものが銃撃や放火などが頻発する内戦的状況になった。そもそもトランプを再び大統領の座へ押し上げた情勢の根底にあるものは、もはや戦後帝国主義世界の唯一の基軸国としての「偉大な」力も世界的威信も喪失し、国内階級支配をこれまで通り維持することもできなくなったアメリカ帝国主義の歴史的没落だ。大統領選過程で露呈した政治的・社会的な混乱と混迷は一層深刻化し、国民的分裂と内戦的状況は激化し、米経済の危機はいよいよ本格的爆発に向かう。

四つに、であるからこそアメリカ帝国主義の国家的存亡をかけた中国侵略戦争への突進はますます激しくなる。トランプは新たな政権の中心に対中強硬派を並べ、対中国の高関税を挑発的にしかけることも公言している。

中国侵略戦争は、歴史的没落と戦後世界体制の最後的崩壊に直面するアメリカ帝国主義が、自らの世界支配を守り抜くという帝国主義的目的のために、その支配の最大の破綻点である中国をたたきつぶそうとする戦争だ。戦争以外に出口のない米国の存亡をかけて、トランプ政権は中国侵略戦争に突っ込んでいく以外にない。

五つに、このすべてと対決し、議会制民主主義の支配を根底から突き破る新たな闘いがすでに始まっている。米学生や労働組合の階級的潮流を先頭に、パレスチナ連帯を貫く実力の反戦デモやストライキが爆発している。一切の決定権を握っているのはアメリカ労働者階級だ。それはトランプ政権を打倒する内乱的闘いとして必ず爆発していく。

この激動情勢に奮い立ち、アメリカの労働者学生と連帯し、世界戦争を阻止し帝国主義を打倒する大闘争へ向かって全力で闘い抜こう。

9条改憲阻止! 辺野古新基地建設阻止・基地撤去!

11~12月、そして2025年決戦は、本日の首相指名から、中国侵略戦争のための8兆5千億円もの来年度防衛予算、そして何よりも9条改憲攻撃との本格的攻防となる。

自民党・石破は、中国、北朝鮮、ロシアなどへの排外主義と祖国防衛主義を最大限にあおり立てながら、石破の持論である「9条への国防軍明記」「9条2項(交戦権否認)削除」を前面に押し出し、これをめぐって国会の全政党を大再編することを狙っている。そもそも国民民主党や維新の会は改憲の積極的推進を訴えて自民党を右から突き上げてきた連中だ。そして石破は、野田を筆頭に大半が改憲派であり「自民党主導の改憲には反対」のみを唯一の党内一致にしてきた立憲民主党に憲法審査会会長のポストを握らせ、全政党が協力して改憲を推進していく状況に引きずり込んでいこうとしている。中国侵略戦争阻止の改憲阻止決戦に全力で立ち上がろう。

さらに、11・3で宣言した新たな安保・沖縄闘争の本格的爆発を切り開こう。それは、辺野古新基地建設阻止、米軍基地全面撤去の闘いであり、自衛隊大増強-ミサイル基地化を阻止し、日米安保=戦争同盟を粉砕する闘いだ。沖縄の怒りと現実に徹底的に肉薄し、首都・東京-全国で沖縄基地撤去の闘いを巻き起こし、大行進沖縄と連帯して現地にもくり返しかけつけて闘い抜こう。

沖縄闘争と一体で反戦反基地闘争のさらなる爆発をかちとろう。11・9朝霞闘争は自衛隊創立70周年記念観閲式を直撃する反戦デモとして打ち抜かれた。陸上自衛隊演習は11月末まで続き、陸自・米海兵隊の離島奪還訓練「アイアン・フィスト」も来年初めにかけて行われようとしている。11月中下旬には米海軍横須賀基地に原子力空母ジョージ・ワシントンの入港が狙われている。今年度中の自衛隊統合作戦司令部発足、そして横田基地の在日米軍司令部の統合軍司令部への再編など、首都圏の反基地闘争は、中国侵略戦争の司令部・出撃拠点を実力で粉砕する決定的闘いだ。

年内には日米拡大抑止=核抑止についての初の共同文書の策定も狙われている。女川原発再稼働、むつ中間貯蔵施設稼働開始など、原発全面推進・核燃サイクル・核武装攻撃が激化している。広島の闘いを先頭に、核戦争阻止で闘おう。何よりも8・6暴処法弾圧でいまなお8カ月をこえて勾留されている5人の仲間を、裁判所を怒りで包囲する大闘争でただちに取り戻そう。

11~12月、そして2025年へ、首都・東京を揺るがす反戦デモと政権中枢の国会・官邸を包囲する国会闘争を一体で闘おう。