港合同昌一金属支部が那須電機鉄工本社に抗議申し入れ
民事再生を利用した労組破壊に対し、港合同、港合同昌一金属支部が那須電機鉄工本社(新宿御苑)に申し入れを行いました。関西からは、関西生コン支部、全港湾大阪支部が参加。首都圏からは、動労千葉、JAM日本機械工業労組、泉陽会労働組合の各地労組をはじめ、東京労組交流センター、神奈川労組交流センター、改憲・戦争阻止!大行進、婦人民主クラブ全国協議会、全学連の仲間が結集して共に闘いました(写真)。本社はこれまで「申し入れ書は外のポストに投函するように」との対応でしたが、この日は外に出てきて受け取らせることが出来ました。民事再生のスポンサー候補から撤退したことで問題は終わったわけではないということを闘いによって認めさせる大きな前進です。
以下、申し入れの要旨です。
貴社は、昨年12月26日に昌一金属株式会社が申し立てた民事再生法の適用に際して、スポンサー候補として名乗りを上げ、2024年3月11日に大阪地方裁判所により正式にスポンサー候補に選定され、昌一金属の労働者に面談を行い、事業譲渡に向けた応援要員を派遣するなど、同年5月1日付事業譲渡契約に向けて進めてきた経過があります。
その過程で勃発した私たち労働組合と貴社及び昌一金属経営陣との労使紛争については、現在、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申し立てを行い、すでに6回の調査期日が行われていることはご存じの通りです。
私たちは、大阪府労働委員会での争いがあっても、当事者が顔をつきあわせて問題を解決していくべきだと考えています。しかし、貴社は私たちが、本年4月22日、5月24日、申し入れ書を持参して話し合いを求めるために貴社の東京本社まで出向きましたが、受付口の対応のみで、責任者は全員不在だとして、申し入れ書は外のポストに投函するようにという、とてもスタンダード市場に上場する大企業の振る舞いとは思えない対応を繰り返しました。
また、紛争解決のために積極的に私ども労働組合と誠実に話し合いの場を持とうとされない貴社に対して、6月27日、貴社の株主総会の会場でも、鈴木知晴社長に組合の木下委員長が声をかけましたが、鈴木社長は無視して通り過ぎました。
現在、昌一金属は貴社が労働争議だけを残してスポンサー候補から撤退を表明されたことで、本年9月24日には民事再生手続きの廃止、同年10月25日に破産手続きの開始決定が大阪地方裁判所で出されています。
しかし、仮に貴社がスポンサー候補から撤退したとしても、昌一金属の民事再生に際して事業買収を目的とした労働者の雇用条件に対する問題、さらには労働組合の役員のみを面談リストから排除して「雇用しない」という選別解雇の問題は消し去ることは出来ません。
あらためて、紛争の解決に向けて、労働組合役員への選別解雇を撤回し、紛争の全面解決に向けて努力することを要求します。
以上