6・11国鉄闘争全国運動集会の報告 ★韓国鉄道労組から

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0328号03/02)(2017/07/01)

6・11国鉄闘争全国運動集会の報告 ★韓国鉄道労組から

路線が正しく、政策が正しければ、必ず組織は拡大する!

○鉄道労組ソウル地方本部 パクソンス委員長
 解雇反対、民営化反対闘争を堅持している日本の鉄道労働者同志のみなさん、そして健全な日本労働運動を守ろうとするすべての同志のみなさん、あいさつ申し上げます。私は韓国からきた全国鉄道労働組合ソウル地方本部本部長パク・ソンスです。トゥジェン(闘争)でごあいさついたします。トゥジェン!
 同志のみなさん、私は動労千葉の同志たちを見るたびに、尊敬の念を抱きます。日本の国鉄は1987年に民営化されました。30年を超える歳月の間、終始一貫して解雇反対、鉄道民営化反対を叫ぶ同志たちこそ日本の鉄道労働運動の希望であり、日本労働運動の希望です。
 民営化反対を訴える同志の皆さん、韓国の鉄道労働者も政権と資本の民営化法案を撤回させたことがあります。2002年ストライキと2003年ストライキを決意し、国会で通過した鉄道民営化法案を撤回させました。2013年、パククネ政権が水西(スソ)発KTXの民営化を試みた時、韓国の鉄道労働者は23日間ストライキを展開し、阻止しました。
 2016年にパククネ政権が、労働組合を破壊し、労働者を奴隷のように働かせるために、公共部門に対する年俸制を強要した時、公共機関労働者はゼネストを展開し、これに反対しました。私たち全国の鉄道労働者は、公共労働者の先頭で74日間の揺るぎないストライキ闘争で、年俸制導入を挫折させました。
 鉄道労働者の闘いは、政府の分割・民営化政策を遅延させました。イミョンバク、パククネ政権は、本線機関士を除いたすべての部門を子会社に転換させ、究極的に民営化する計画を推進しました。しかし鉄道労働者は、連続したストライキでこれを遅延させ、挫折させました。韓国鉄道の子会社と分割・民営化の試みは、延期を繰り返したあげく事実上失敗に終わりました。管制権の剥奪、駅舎および建物の強奪など、民営化のための政府の計画も大部分が失敗に終わって原点に戻りました。
 また韓国鉄道労働者は、パククネ政権弾劾に対しても先頭に立ちました。韓国鉄道労働者は、ろうそく集会に毎回組織的に参加し、週末ろうそく集会の火種になりました。韓国鉄道労働者は、国防部の前でストライキ代替機関士投入に抗議したり、全国経済人連合会の前でパククネ政権に対する年俸制ロビー活動を糾弾しました。サムスンビルディングの前で、独占財閥の労働運動弾圧と年俸制ロビー活動を糾弾しました。
 国会でパククネ弾劾を決議する日、韓国鉄道労働者は74日間の長いストライキを終えました。ソウル駅で2泊3日の徹夜座り込みを終えた日、憲法裁判所でパククネ弾劾が確定しました。このように韓国鉄道労働者は、パククネ政権弾劾の先頭で闘争を継続しました。長いストライキによって無労働無賃金が適用され、1人あたり平均700万ウォン程度の賃金損失をこうむりました。この損失は労働悪法のためにストライキに参加できない組合員が均等に負担します。
 同志のみなさん、韓国鉄道労働者は今年、団体協約更新闘争を控えています。韓国鉄道労働者は長い闘争期間で解雇された労働者の復職を要求しています。非正規職差別に反対し、解雇されたKTX乗務員の復職と直接雇用を要求しています。韓国鉄道労働者はまた鉄道の公共性強化を要求しています。韓国鉄道労働者は子ども、老人、障害者など、交通弱者を保護する政策を要求しています。全国鉄道労働組合は、2017年団体協約更新闘争を勝利するために、また闘いを準備しています。
 尊敬する動労千葉組合員の同志のみなさん、そしてこの場に集まられた日本労働者の同志のみなさん、私たち労働者は政権と資本の誤った政策に最後まで反対しなければなりません。力の及ぶ限り闘わなければなりません。その時、力が不足し、押されたとしても、継続して労働者の道を行かなければなりません。民営化や解雇、年俸制、このようなものに賛成するならば、その労働組合はすでに労働組合ではなく単なる会社の手先です。民営化の直接的な被害をこうむる労働者が、これに反対しなければ、誰が立ち上がって反対して闘いますか? 私は、動労千葉のように民営化反対をあきらめない同志たちがいるならば、日本の鉄道もいつかまた公共機関としてよみがえる時が来ると考えます。
 特に、今回、安倍政権が進めている共謀罪の法案は絶対に阻止しなければならないと考えます。その理由は、韓国には共謀罪に似た国家保安法という法律があり、この間、多くの市民や労働者を弾圧してきたからです。私の考えでは、共謀罪は国家保安法よりもいっそう悪らつな法です。
 韓国の鉄道労働者が民営化反対闘争をしながら日本の民営化について教訓を得たように、今回の共謀罪反対闘争について、韓国の国家保安法を教訓にして、絶対に勝利してもらいたいと思います。
 尊敬する日本の労働者同志のみなさん、路線が正しく、政策が正しければ、今は小さくても、やがて大きくなります。組織がいくら大きくて力があるように見えても、誤った路線と政策を持つならば、その組織はある日水泡のように消えます。もしくは、存在感を失って有名無実な労働組合に転落します。それが、鉄道で民主労働運動をする中で私が学んだ教訓です。
 今は数が少なく力が不足していますが、みなさんが進む正しい道が日本労働運動を大きく変えて行きます。みなさんはそのように考えませんか。同志のみなさん、私たち韓日鉄道労働者は、ともに労働運動の正しい道を進んでいきましょう。変わりない国際連帯で互いに勝利し、励まし、応援し合いましょう。みなさんに会えることができ、本当にうれしく思います。ありがとうございます。トゥジェン!

国鉄/JR,記事0328

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