全国女性部第25回定期大会の報告

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0340号14/01)(2018/07/01)

※全国女性部第25回定期大会の報告

岸上 真寿美(全国女性部部長)

「改憲・戦争阻止!大行進」運動の先頭に女性部が立とう!

 5月20日、都内で第25回女性部定期全国大会を開催しました。会場では、星野さんの意見広告が前面左右に貼り出され、また歴史的な南北会談という情勢の中で、「韓国のハンサンギュン前委員長が明日仮釈放される」との報に接し、熱気の中での大会となりました。
 今大会は、「改憲・戦争阻止!大行進運動」の先頭に女性部が立つために討論を重視しようと、事前の運営委員会で確認しました。
 東京女性部長の石田訓子さんの司会で始まり、東京・関西から議長が選出されました。
 主催者あいさつを東理恵副部長が行い、「率直な議論をしていきたい」と訴えました。全国交流センター事務局長の飯田英貴さん、婦人民主クラブ全国協の鶴田ひさ子さんからあいさつをうけて、議案の提起を私と岩崎ゆかり副部長が行いました。
討論の概略は以下の通りです。
●関西 泉佐野選挙は5票差で次点。国賀さんの跡継ぎというだけではなく、千代松市長・安倍政権への怒りをたばねる選挙でした。議会だけではなく自ら闘おうとオルグしました。自治体職場を組織していくことはできなかったけれど、自治体労働者が決起すれば住民と繋がれると思った。
 奈良市従・教育支部、下水道民営化反対の闘いで組合本部が組合活動停止処分を出してきました。市従の総会に総力で参加し、8人が「処分はおかしいだろう!」と言ってくれました。旗を掲げて闘っていたら必ず決起してくれるのは、ロウソク革命と同じです。革命は起こせると、総括会議で確信しました。
 教組まわりをして、「『はだしのゲン』を禁止、読んだ子は注意しろ」という攻撃を粉砕した学校がありました。「教え子を再び戦場に送らない」闘いが現場にあることがわかりました。泉佐野市議選、富田町病院のストライキ、奈良市役所前座り込み、動労西日本などの関西での総力をあげた闘いをやりぬき、ゼネストはこう闘うという確信を得ました。
●東京西部 都庁議事堂レストラン解雇撤回の闘いの報告を事務局としてします。柿沼さんが闘い始めて1年、元気でいろいろな所に行きました。子どもを抱えながらの闘いで、西部ユニオンで闘っています。7月から都労委の審問に入ります。都庁前での座り込み・街宣はいろいろな運動の拠点になっています。都に働く4割の非正規、、民間委託の女性労働者とつながり、女性労働者の貧困問題など、知恵をしぼって新しい闘いのきっかけにしていきたい。
●東京西部 中野区の公立保育園の民営化と闘っています。保育園部会と保護者との交流会を報告します。14園の保育園の前で民営化反対のビラをまき、交流会を呼びかけました。今年民営化された園に通っている子どもの保護者からは、給食が1時間遅れたこと、ケガの報告がされないので聞いても保育士が把握していなかったり、子どもの安全に対する心配が出されました。保護者が話したくて仕方がない感じで交流会は予定時間をオーバーして終わった。保護者の中野区への激しい怒りがあることを改めてつかめました。
 2014年に出された公共施設等総合計画(スクラップアンドビルド)は、公立保育園の全廃までいく攻撃です。今回の交流会を1回限りではなく、今後継続しようと確認しました。保育指針改定で、保育所設置規準の緩和がすごいスピードで進んでいます。民営化して基準を落とす攻撃です。民営化反対の闘いは保育労働者の団結、保護者と保育士の団結が大事です。
●広島 改憲攻撃に現場から闘います。今年の広島連合メーデーは数も少なく、のぼりも立っていない。広島では教育部会・自治体部会の再建にかけてきました。地区全体でどうしていくのか、労働運動全体からものごとを考える視点で討論しました。教労、自治体労働者が立つことがいかに大きいか実感しました。自治労部会では非正規の仲間が自治労広島市労働組合の執行委員長・執行委員を取りました。介護の訪問調査員(非正規)が執行委員に推されたのです。つぶされるのではないかと思ったが、執行委員として闘うと決断したのです。彼女は「私は非正規撤廃」と言い切って、権力をとったがこれからが大事です。8・6にどれだけ組織できるかです。広教組は「嵐の中でたこ壷に」という中でHさんは闘ってきました。不起立・起立で分断があったのですが、Hさんは職場で起きた問題を、非正規の労働者と話し合ったのです。給食の民営化について給食労働者は労働の誇りを語っています。6月23日に根津さんを迎え、集会を開きます。大行進運動を8・6で作るということで一切をそこに向かって組織拡大につなげていきます。
●福岡 教育労働者を組織して、「熊本・フクシマツアー」を実施しました。3・8国際婦人デーが、福岡弾圧を受け、ゼロから討論しました。新しく参加した仲間を加えて実行委員で団結し、集会は大成功しました。保育問題に取り組んでいます。
●福島 3・11から8年目を迎え、平和フォーラムが3・17楢葉で集会、絶対反対の闘いと分断していこうとしました。宮城の力も借りて、労組まわりをやり、動労水戸の闘いを訴えました。やったことは大きかったと実感しました。年間50ミリシーベルト、帰還困難区域の解除などが毎日のように報道されますが、自分たちの団結を見せようと闘っています。保養の人が相談にくる画期的なことが起き、新しいつながりで大行進運動につなげていきます。
●神奈川 沖縄闘争に参加。オール沖縄の崩壊はいいことです。IJBS労組の富田さんの選別解雇との闘いは大事です。三浦半島教組は権力戦と合わせて、「改憲反対!戦争止めよう!」の横須賀デモをやり、大行進運動を作り出しています。合同労組は、滞日労働者の労働相談・雇い止め解雇撤回に取り組んできました。
●東京北部 北部の青年が沖縄闘争に参加しました。病院の法人が変わり、「人件費削減プロジェクト」ができ、一時金10万円カット、定期昇給一時停止。体制内労組はポーズだけ、「坪井さんとこの組合しか信用しない」となっています。
*まだ発言があったのですが、紙面の都合上割愛します。
 それぞれの地域で、「改憲・戦争阻止!大行進運動」を展望した闘いが進んでいるという実感をもちました。職場に改憲・戦争阻止の旗を立てた職場闘争が重要です。保育労働者から「私たちがボーンと出ていくことによって闘いが作れていく」と。これが核心ですね。JR東日本の「保育・介護」を口実に乗務員勤務制度改悪が行われようとして
います。女性部の「保育の民営化反対」の闘いは重要です。保育の民営化反対の闘いは労働組合解体と闘い、改憲・戦争阻止の闘いです。
 女性部会員は、職場から、そして命を守り育てる労働者家庭からこの社会の根底的な変革を目指して立ち上がっています。自分たちの闘いに確信をもって各地区で「改憲・戦争阻止!大行進」運動をつくる先頭に、女性部が立って闘いましょう。

レポート,記事0340

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