労働者は一つ、敵も一つ◆№36 民主労総ゼネスト国会進撃の中、最低賃金法改悪が国会通過

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0340号20/01)(2018/07/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№36
民主労総ゼネスト国会進撃の中、最低賃金法改悪が国会通過!

 民主労総が5月28日、最低賃金改悪阻止のためのゼネストに立ったが、国会は最低賃金算入範囲と拡大する最低賃金法改正案を通過させた。最低賃金改悪で労働者たちは最低賃金算入範囲拡大で賃金が削減される危機にさらされることになる。また、就業規則不利益変更、「賞与金細切れ支給」も可能にして、労働組合の団体協約上の脅威を受けることになる。
 民主労総はこの日、午後3時からヨイド国会前で2時間ゼネスト大会を開いた。民主労総は国会進撃闘争に続いて、ヨイド・共に民主党、自由韓国党前でストライキ集会を続けた。
 労働者たちは3時20分頃、民主労総キムミョンファン委員長の大会詞終了と同時に国会に進撃した。警察はバリケードを築いて行進を妨げた。労働者たちはロープ等でバリケードの一部を引き剥がした。労働者たちは武装警察と何回も衝突したが、ついに国会に進撃はできなかった。
 午後5時15分頃、労働者たちは国会を後にして、共に民主党と自由韓国党中央党舎に向かって行進した。警察は各党舎前に車壁を築いて、武装警察数百人を配置した。労働者たちは党舎に向かって卵を投擲(とうてき)し、警察は網を用意してこれを阻止した。
 民主労総が、党舎前で集会を続けていた5時50分頃、最低賃金改悪案が通過した。民主労総は「今日のゼネストに続いて、より大きな闘争を続ける」ことを明らかにして、午後5時55分頃解散した。
 民主一般連盟のイソンイン委員長は「ロウソクで誕生したムンジェイン政府が、労働者たちの命をかけた闘争で得た最低賃金引き上げと各種手当、賞与を、一撃の下に資本に差し出した」「民主一般連盟は、幹部たちの先頭闘争、野宿闘争で改悪を全身で阻止する」と声を高めた。
 キムホギュ全国金属労働組合委員長も「国会の馴れ合い改悪で、労働者たちの心の鬱憤(うっぷん)が極に達した」「(民主労総の)情勢認識が不足だったが、闘争で突破するしかない。金属労組は明日(29日)、中執で今後の闘争計画を決定するだろう」と明らかにした。
 続いてチェジュンシク全国公共運輸労働組合委員長は「公共運輸労組は、過去にパククネ政権の労働者の同意の無い就業規則不利益変更を阻止しぬいた」として、「今回の最低賃金改正案でこれを再び可能にした。パククネ政権ができなかったことをムンジェイン政権がやったのだ。公共運輸労組は、これ以上待たずにムンジェイン政権との一勝負を行うだろう」と強調した。
 この日、首都圏ゼネストに労働者5千余人が参加した。全国的に労働者約5万人がゼネストに参加したと民主労総は明らかにしている。民主労総は5月29日に常任執行委員会、30日中央執行委員会で、最低賃金算入範囲改悪に対する今後の対応を論議した。
 漆崎英一(動労千葉国際連帯委員会)