「遅配」を現場のせいにするとは何事だ!

2019年7月31日

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 2010年7月7日発行

会社は、労働者に責任転嫁するな!

 「大混乱必死だ、7/1強行するな」と現場の労働者が言っていたのに現場のせいにするとは何事だ!

 これは郵政民営化が破綻した現実だ!

 7月1日、郵便事業会社は宅配便事業の統合を強行しました。しかし、統合初日から完全に破産して、職場には荷物がぼう大に積まれ、大混乱し、配達がとどこおり、とんでもない破綻(はたん)をさらけ出しています。

一時はトラック50台が滞留!

新東京郵便局では、到着の作業をマニュアルを見ながら行うような状態で、1台の伝送便を処理するのに通常の倍以上の時間がかかり、そのためホームにトラックが入りきれず、局前の明治通りに数珠(じゅず)つなぎに列び、一時は50台以上が滞留する事態が発生しました。「ブツ量の増加に比べて、作業する労働者が少ないので、当面はこの状態が続く」と職場の労働者は言っています。
集中局の新東京や東京多摩局がこのような状態の一方で、一般局も大混乱が続きました。

「翌朝」も到着していない!

銀座局では、新東京での業務がパンクしたために、1日朝からブツが定時に到着せず、「翌朝」も来ていない状況でした。

 朝、ゆうパックを受け取りに地下1階のゆうパックセンターに行くと、ブツは意外と少ない。ところが、パレットに置かれてあるゆうパックを整理し始めると、宛先や担当別が入り乱れて置かれてあり、再整理し始めるが時間がどんどん過ぎていく。
いつもは、深夜勤の労働者が整理しておくのだが、配達区分けを細かくしたために整理しきれずに終わったようである。当局は、早朝6時から9時のゆうパックの整理作業を行うアルバイトを時給900円で募集したが、誰も集まらない。そのためか、引き継ぎもない状態での作業が強制されました。
午後になると、臨時便も増発されて到着ブツも膨大に増えて、「応援」に来たはずの管理職はどう区分したらよいか分からずに、手をこまねいて呆然としている状態。やっとの事で午前配達指定のゆうパックを、夕方に持っていくと「なんで7時間も遅れるんだ」と配達先から怒鳴られる。
これと同じことは、全国の職場で起こっています。民営化の中で現場はこれまでもパンク状態でした。その上に大量のお中元小包に加え、選挙郵便の取り扱いとあらゆる負担が
現場労働者にのしかかり、大混乱が今も続いています。

 何が「現場の不慣れが原因」だ! 最初から分かっていた事じゃないか!

 大規模な配達遅れに追いつめられた郵便事業会社の鍋倉社長は、4日に記者会見し、配達が遅れた荷物は1日から4日までに約26万個のぼることを明らかにしました。
その中で鍋倉社長は「遅れは一過性の問題」「混乱は従業員の不慣れが原因」「(統合の時期の判断について)最善の時期と判断したことは間違っていない。準備不足はあったかもしれないが、当面、拠点や人員配置などの大掛かりな見直しも考えて
いない」と発言しました。
ふざけるな! 混乱の責任を現場のせいにするとは何事だ! 大混乱が起こる事は分かっていたことじゃないか。現場は、「大混乱が必至。7・1に強行するな」と以前から言っ
ていたのだ。
一切の責任は、会社・当局にあります。破綻が必至であるにもかかわらず、7・1に強行する。そして、その結果おこった混乱の責任は、現場に押しつけるーーこれが郵政民営
化の現実です。
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 郵政民営化絶対反対で闘おう!

 こんなことがまかり通るのはJP労組本部が「前面協力」を表明しているからだ!

 日本郵政と事業会社は、郵政民営化が破産しているがゆえに、まさに絶望的に再統合を強行したのです。
JPEX計画は、郵政民営化の戦略事業として計画されました。そもそもJPEX計画は、JP労組中央本部を全面的に取り込むことで「8割の労働者を非正規職に」置き換え、郵政事業全体に分社化と極限的合理化を持ち込む計画でした。それは国鉄分割・民営化、JR東日本の検査修繕部門の全面外注化と並ぶ、政府・財界が一体となったの新自由主義攻撃の柱でした。しかし、この大合理化攻撃は現場の抵抗で粉砕されました。
組合中央が腐っても、現場労働者が抵抗すれば郵便事業は1ミリも動かないことが証明されたのです。

 放っておけば毎月50億円の赤字が出ている!

 すでにJPEXでの累積損失は1千億円に達しています。そして、放っておけば毎月
50億円の赤字が出ています。今回、宅配便統合を強行することで、さらなる「泥沼」に突入しました。郵政民営化の破産はここに極まりました。
しかし、日本郵政と事業会社はより一層の郵政民営化攻撃を展開しようとあがいています。この郵政民営化の破産の現実は、日本資本主義の破産を象徴しています。
今こそ郵政民営化攻撃絶対反対でたたかおう!

 物量増に見合った増員を現場の団結で実現しよう!

 ささいなミスでも始末書や処分を乱発して、賃金やボーナスのカットを行ってきた当局は、この破産の責任をどうとるのか! 民営郵政は破産しました。しかし、現場労働者には一切その責任はありません。逆に、すべての矛盾を現場に押しつける攻撃に対して、怒り
の総反撃にうってでるときです。
物量増に見合った労働力の確保を要求し、分会・支部の要求に押しあげよう。仲間の団結を広げ、労働組合を現場組合員の手に取り戻そう。
一切のサービス残業は拒否しよう。ただ働きなど絶対にしない。休憩・休息はきちんととろう。過労死などごめんです、超勤は拒否しよう。さばききれない仕事は持ち帰ればい
いのです。このことを職場の仲間と一緒に団結して進めよう。
会社経営陣とそれに追従するJP労組中央をぶっ飛ばして、組合を現場労働者の手に取り戻そう。

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地域の合同労組に連絡をください! ●東京東部ユニオン(葛飾区新小岩2-8-8クリスタルハイム302号TEL:03-6410-4329 FAX:03-6410-4
369 Eメール:tobuunion@grace.ocn.ne.jp)●東京西部ユニオン(杉並区天沼3-6-1深澤ビル402 電話&FAX:03-3220-7473 Eメール:seibu-union@mocha.o
cn.ne.jp)●なんぶユニオン(品川区大井1-34-5河野ビル3F Tel&Fax:03-3778-0717 Eメール:nanbuunion@yahoo.co.jp)●東京北部ユニオン(豊島
区西池袋5-13-10 ハイマート西池袋603号TEL&FAX 03-6914-0487 Eメール:rentaiunion2007@yahoo.co.jp)●ユニオン東京合同(千代田区三崎町2
-17-8皆川ビル301「朔」気付電話&FAX:03-3262-4440 Eメール:info@union-tg.org)●合同労働組合八王子(八王子市明神町4-14-5リーベンスハイ
ム2-203 電話&FAX:0426-44-9914 Eメール:gorohachi2007@gmail.com)●ちば合同労働組合(千葉市中央区要町2-8DC会館内電話:043-225-2207 Eメー
ル:chiba_goudou@yahoo.co.jp)●合同労組かながわ(横浜市中区長者町8-136 米屋ビル303 電話&FAX:045-242-1055)●さいたまユニオン(電話
:080-5452-0268 Eメール:sai_union@yahoo.co.jp)

全逓

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