6・5国鉄集会に1626人が結集!
6・5国鉄集会に1626人が結集!
解雇撤回・JR 復帰の10万筆署名を! 労働法制改悪阻止へ共同した力の結集を!
6月5日、東京・江戸川区総合文化センター大ホールに全国から1626名が結集し、国鉄闘争全国運動の全国集会がかちとられた。
今年の全国集会には、韓国・鉄道労組からキム・スンシクさん(ソウル地方本部連帯事業局長)ら2人の代表団が参加し、闘いの報告を行った。
集会は、港合同執行委員の木下浩平さんの開会あいさつで始まった。次に沖縄から全国運動呼びかけ人の宮城盛光・北中城村議が緊急報告を行った。
続いて、関西生コン支部執行委員の平山正行さん、呼びかけ人の伊藤晃さん、動労千葉田中康宏委員長が、国鉄闘争の新たな発展を訴えた。
動労千葉争議団、国労闘争団、動労千葉顧問弁護団の葉山岳夫さんが解雇撤回に向けた決意表明、そしてJRへの署名運動の訴えが全国運動・新潟から提起された。
鉄道労組ソウル本部の発言に続いて、動労千葉大竹哲治副委員長が「労働法制の危機に際して訴える」を読み上げた。
続いて芹澤(せりざわ)壽良(ひさよし)さん(高知短期大学名誉教授)、金
元重(キムウォンジュン)さん(全国運動呼びかけ人・韓国労働運動史研究家)、鈴木達夫弁護士(全国運動呼びかけ人)、全国運動・東京東部の会から安倍政権の改憲と雇用・労働破壊攻撃に対する反撃の闘いを訴えた。
集会には、星野文昭さん(徳島刑務所在監)、中国鉄道労働者連合会、トルコ国際労働者連帯協会(UID―DER)、アメリカ鉄道労働者連帯(RWU)総書記ロン・カミンコウさん、CSP・コンルータス(ブラジル労働者民衆連盟)から連帯のメッセージが寄せられた。
◆戦争と労働法制改悪と対決を
田中康宏さん(動労千葉委員長)
安倍政権は参院選で3分の2を占めたら改憲に直ちに動き出す。この動きは分割・民営化から始まった。だから国鉄闘争を断固継続する。
目の前で労働法制の根本的解体が進められている。「正社員ゼロ・解雇自由」は、もうひとつの改憲攻撃だ。これは分割・民営化の直接の継続だ。国鉄改革法と労働者派遣法は86年、同時に施行された。われわれは30年間これに抵抗し、ギリギリのところで押しとどめてきた。歴史が一回りめぐって本当の決戦が来た。
民主労総は昨年4月から幾波ものゼネストを闘い、6月にもゼネストに立とうとしている。フランスでも何度となく百数十万のゼネストが闘われている。日本での闘いはこれからだ。戦争法の強行に対し、国会前を埋め、全国で数百万が立ち上がった。欠けているのは職場から労働運動をよみがえらせること。これができたら日本の労働者は歴史を動かす最前線に登場する。安倍は「1億総活躍プラン」で、「非正規という言葉をなくす」と宣言した。つまり正社員をなくすということだ。これが安倍の「同一労働・同一賃金」の正体だ。これに労働者が立ち上がらないでどうするのか。これは戦争を止める闘いだ。
◆再びストライキに起つ
キム・スンシクさん (韓国鉄道労組ソウル地本連帯事業局長)
私は、皆さんが鉄道民営化に一貫して反対し、1047名解雇撤回闘争を不断に闘い、日本の全ての労働組合が現実と妥協する中で闘いを継続していることを知っています。
韓国労働者たちもすでに10年前から民営化に対し闘ってきました。パククネ政権は、成果年俸制導入、低成果者退出制、非正規職拡大を一貫して押し通そうとしています。公共部門をまず攻撃した後、これを民間に拡大しようという策動を画策しています。
韓国の鉄道労働者たちは、13年スソ発KTX民営化攻撃に対して、23日間のストで反撃しました。1万2千名が懲戒、強制配転され、支部長と幹部たちは解雇されました。さらに全組合員の10%を強制配転しようとする策動に対して、千名以上が削髪闘争で抗議し、配転が中断されました。しかし再びストライキ闘争を決意しています。公共部門労働者たちと共に共同ストを準備していきます。パク大統領の直接指揮で成果年俸制を強制し、団体協約は無視され、各公企業の理事会で一方的に就業規則を改悪しているからです。労働者はひとつだ。韓日労働者は団結しよう! 国鉄民営化を撤回し、解雇者を復職させろ!
◆解雇撤回に向けた決意
中村仁さん(動労千葉争議団)
分割・民営化にストで闘い、解雇者を出しながら解雇者を守って闘ったことが、今日につながっている。「6・30最高裁決定」で不当労働行為が認められた。10万筆署名を超える署名を集め、JR本社に対し団交を開かせる力にしたい。
小玉忠憲さん(国労闘争団)
4人の原告団は4・9和解を拒否して闘いを継続したため国労から追放された。国労は、もはやまともな労働組合ではない。分割・民営化との闘いは現在進行中の課題だ。青年の未来を開く闘いだ。ともに闘おう。
葉山岳夫弁護士(動労千葉顧問弁護団長)
署名運動は上告審で威力を発揮した。全国集会の成功も大きな力になった。JRに署名を突きつけ、団交を開かせて追及する段階に入った。
◆改憲―雇用・労働破壊に反撃を
芹澤壽良(せりざわひさよし)さん(高知短大名誉教授)
動労千葉が国鉄闘争を最高裁闘争まで全力をあげて闘い、JRに対して要求を突きつけ、さらに今日の労働法制の抜本的改悪の緊急性を各方面に訴える活動を行っていることに対して敬意を表します。
7月参議員選挙後、労働運動分野で大きな闘争課題になるのは労働法制の改悪です。これを阻止するために国際連帯を重視し、国内外の広範な労働運動と労働組合の粘り強い共同行動で断固として阻止しようではありませんか。
金元重(キムウォンジュン)さん(全国運動呼びかけ人)
最近の日本と韓国の労働情勢を見ると全く同じです。労働市場や労働法制改悪、民主主義の破壊が同時進行です。韓国と日本の闘いの課題も同じです。
韓国では総選挙で予想に反して与党が過半数割れしました。昨年からの民主労総のゼネストが作り出した成果です。1987年労働者大闘争を闘った現代自動車の労働者だった人が国会議員にも当選し、獄中のハンサンギュン民主労総委員長と面会した時、「国会で労働法制改悪の闘いを行ってくれ」と言われたそうです。鈴木弁護士が参議院に立候補します。みんなの力で日本でも労働者のための国会議員を送り出していきましょう。
鈴木達夫弁護士(全国運動呼びかけ人)
労働法制大改悪は、もうひとつの改憲だ。就業規則の一方的改悪がこの攻撃の中心にある。労働者の団結を前提にした戦後労働法制を、労働者と使用者を1対1の独立した対等の立場の契約関係とする戦後労働法制の根本原則を転換する大攻撃が始められた。労働契約法がそれだ。最も問われる課題は職場での闘いだ。一つひとつひっくり返していくこと。このことを私は街頭で訴えている。
◆第2の分割・民営化との闘い
山田 護さん(動労千葉幕張支部長)
JR千葉支社は、大量退職を逆手に取った組織破壊攻撃を仕掛けてきています。この5年間、千葉支社だけで1千人を超える人が退職を迎え、現在、エルダー出向者は300人で、希望者は現在の3倍となりグループ会社に就労先がない。エルダー制度は破綻している。定年延長するしかありません。しかし、会社は定年延長せず、逆にそれを組織破壊に利用して、本人希望と異なる就労先を提示しています。京葉の繁沢副委員長には本人希望の現在の職場を追い出し、錦糸町駅を提示しました。これは狙い撃ちの組織破壊攻撃で、絶対に許せない。会社は提示した内容しかないといっていますが、現在京葉車両センターではCTSが人員不足です。わたしもあと1年で再雇用を迎えます。会社側はまた新たに選別して職場から追い出そうとしています。だったらあと5年間力いっぱい闘っていきたいと思います。
CTS京葉事業所組合員
とにかく負けずに会社との力関係を変えるため、弾圧を跳ね返し、団交を闘い、一つ一つ問題をクリアしながら仲間を獲得し、がんばっていきたいと思います。CTS幕張事業所組合員
就業規則改悪阻止闘争は、いよいよ6~7月が勝負どころにきています。会社の株主総会が6月にあって、その後ぐらいに完全に動き出そうとしていると会社は公言しています。山田支部長が言われたように、本当に組織拡大を最大の勝負として、就業規則改悪をもう一度止めたいと思います。
CTS幕張事業所組合員
就業規則改悪阻止闘争は、いよいよ6~7月が勝負どころにきています。会社の株主総会が6月にあって、その後ぐらいに完全に動き出そうとしていると会社は公言しています。山田支部長が言われたように、本当に組織拡大を最大の勝負として、就業規則改悪をもう一度止めたいと思います。
渡辺剛さん(動労千葉青年部書記長)
動労千葉の少数精鋭、青年部5人は、元気にやっております。CTSは就業規則改悪の10・1実施攻撃を仕掛けてこようとしています。時同じくして、仕業・構内外注化から4年目となります。この10・1もさらなる闘いが盛りあがってきますので、皆様方のご支援をよろしくお願いします。
石井真一さん(動労水戸委員長)
配転先から現場に戻り、反撃が始まった。青年が結集し、CTS、MTSの青年が加入し、全国で動労総連合が次々に結成された。出向裁判で証人尋問が始まるが、冨田社長を呼ぼうと申請している。
重大な攻撃が来ている。南相馬市小高の避難地区指定が解除され、JRは6月に試運転をして7月13日から原ノ町から小高に電車を走らせようとしている。仙台ではなく、原発に向かって電車を走らせる。JRは団交で、除染しても小高は3・5マイクロシーベルト出ると言った。そこに電車を走らせることは許せない。常磐線全線開通絶対阻止、被曝労働絶対拒否で闘い、組織を拡大したい。
(「日刊動労千葉」から抜粋)