産別・戦線の闘い第26回 教育労働者の闘い 三浦半島教組定期大会の報告

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0351号08/02)(2019/06/01)

産別・戦線の闘い第26回 教育労働者の闘い 三浦半島教組定期大会の報告

産別・戦線の闘い 第26回 教育労働者の闘い

※三浦半島教組定期大会の報告

団結して「学校事務の共同実施」絶対反対貫く!

桝渕 祥子(三浦半島教組事務職員部長)

 神奈川県の三浦半島教組大会が5月11日に開催されました。「学校事務の共同実施」をめぐって、絶対反対を貫いて闘った報告が寄せられました。

■5月11日、三浦半島地区教組の第56回定期大会が開催されました。2月の役員選挙で本部執行部四役の面子が大きく変わったものの、「参加・提言・改革」路線を継承する議案書が職場に配布されました。事務職員部(専門部)の立場から報告します。
 議案書を読んでビックリ! 今年の運動方針で唯一変更された部分が「学校事務の共同実施」について「とりくみを検討」するという方針転換でした。学校事務職員の「働き方」に大きく影響するものであるにも関わらず、私たち事務職員部には何の相談もなく変更されていました。
 「学校事務職員の差別・分断・合理化につながる」から「反対」としてきた20年来の本部方針を、5年前「県内の状況を注視しながら対応する」に変更された時、事務職員部は徹底弾劾してきました。以来、大会のたびに「共同実施反対」の修正案を提出し続けてきました。実際、執行部は、議案書に「反対」と書かれていようが「注視」であろうが何かしたわけではありません。「注視」から5年、今年は当該主体の事務職員部になんの相談も通告すらもなく「とりくみを検討する」という「推進方針」に転換してきました。当該事務職員部が反対しているのに、その「主体を無視して提案された執行部推進方針」って、組合民主主義としてもおかしくないですか。
 定期大会で、執行部は「学校では5・6級クラスは減っている。反対では時代のなかで難しい。共同実施をやったからといってクラスは増えないかもしれないが、やらなければもっと減る。それを止めるためにも、三教組独自ではできない」「合理化の危険性はゼロではない。県教組として取り組むことで、事務職員の必要性を訴えることも可能ではないか」と、まさに運動の主体的責任を放棄する答弁に終始しました。

■学校事務の「共同実施」とは、義務制諸学校で働く事務職員を一つの拠点校に集めて数校分の
学校事務を集中処理するというものです。2017年には「共同学校事務室」という名称で法制化(置くことができる)されました。日・神教組は「学校事務職員に脚光があたった」「上位給への道が開ける」と大喜びでした。
 しかし、そもそもこれは現場の「職の確保と賃上げ」という切実な要求を逆手にとった文科省・中教審の「学校における働き方改革部会」論議の「業務見直し、働き方改革」から出てきたものです。地方行革=総額人件費削減、この間の会計年度任用職員制度などと一体のものと見なければなりません。
 実際に、東京都教委版事務組織に見られるように「非正規化・合理化」の手法として利用されています。また福岡市では、事務職員の定数枠を利用して「スクール・ソーシャル・ワーカー
(S・S・W)」を採用するなど、とんでもない事態も始まっています。

■3月横須賀市教委は、「『共同学校事務室』について導入を検討していきたい」と明言しました。「現場の声を無視した一方的な導入は認められない」とする私たちに対し、「国での動きがあるのでいずれ入ることになる」と、現場を見る地教委の主体性など微塵も感じられない頑なさです。これが安倍の「忖託政治」か!
 大会修正案をめぐる執行部の姿勢は、まるで文科省―県教委―地教委行政と一体化し、組織内の少数専門部の声などは無視する、これこそ「参加・提言・改革」路線の実態であり、現代の産業報国会化への道です。

■この1年、事務職員部は、組合員減少に対する危機感を訴える青年の声から始まった「組織改編」の議論と取り組みを進めてきました。
 青年を先頭に「労働組合は大事」「私たちの組合を私たちの手でつくろう」などの意見が出て、加入まもない青年からは「自分の意見を言えた。これからも組合に進んで関わっていきたい」という感想が出るなど、労働組合について真剣に向き合い討論し、みんなが納得する組合のあり方を追求するなかで、団結を強めることができました。
 大会で修正案可決には至りませんでしたが、敗北感はありません。執行部の方針転換に対し、「事務職員部の反対を知っていながら『何の断りもなく』変更するなんておかしい!」と組合員から自然に怒りが湧いたのは、この1年間の部をあげての論議があったからです。役員を中心に「修正案を可決させるために」を最重要テーマに掲げ、分会代議員をとる、分会代議員に「修正案に賛成」を呼びかける、どのような質問・討論参加が代議員の賛成を得られるか、大会のビラ配布・内容はどうするか、みんなで論議を重ね、団結して大会に臨みました。
 大会直後、事務職員部役員が集まり、部の「共同実施反対の修正案」は採決のなかで一番多くの賛同を得たこと、現場を組織化する闘いはこれからだと総括をしました。

■過去、学校事務職員と栄養職員は、「国庫負担の価値ナシ」として「国庫負担適用除外」攻撃を受けました。これをはねのけることができたのは、日教組も組織分断―教育破壊攻撃としてとらえ、日教組とPTA等教育関連諸団体が連帯団結して反撃したからだと思います。現場は、欠員と非正規職問題をはじめ、過重労働、人事評価・査定給、要録と通知表、道徳教育、給食センター、学校統廃合、子どもの貧困等々、課題の山です。「改憲・戦争阻止!大行進」神奈川の本格的発展をともに担いながら、事務職員部から階級的労働運動を復権する職場闘争に勝負をかけようと思います。分会代議員の青年が語った「議論なき組織に未来はない!」という総括討論に感動しました。希望は団結!

教労,記事0351

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