自治労第81回定期大会(8/25~28熊本)決戦報告

2019年7月31日

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 2009/09/04発行

 自治労第81回定期大会(8/25~28熊本)決戦報告

道州制粉砕・自治労本部打倒! 11月1万決起の突破口開く

 「解雇と自治労解体の道州制は絶対反対で闘うべき」、「組合つぶしの指定管理者制度は廃止あるのみ」、「ストライキ方針堅持」、「2割賃下げ提案やめろ」、本部「政労使パートナー」路線に反対意見が続出

 (写真=「道州制・民営化推進、北朝鮮制裁」に踏み切った自治労本部を打倒しよう!熊本大会決戦に全国から決起し、議場内外で現場の怒りの先頭に立つ(8/25)

 労働者の未来かけて、国鉄1047名解雇撤回!
11・1闘う一万人結集の力で反転攻勢へ!

 すべての自治体労働者のみなさん! 自治労組合員のみなさん!8・30総選挙は、歴史の転換点となりました。戦後の自民党支配は打倒され、崩壊したのです。情勢を切り開いたのは、積もりに積もった労働者の怒り、憤激です。しかし、闘いは始まったばかりです。この決着は、議会での「政権交代」などではなく、労働者自身の闘いにかかっています。民主党の言う「無駄遣いの根絶」とは、公務員労働者への大量首切りと賃下げ、道州制・丸ごと民営化です。絶対粉砕し、資本の支配そのものを打ち倒すときです。

 自治労第81回定期大会(8月25~28日)は、8・30総選挙を目前に、自治労史上かつてない激突となりました。自治労が労働組合であることをやめ、国家や資本の下僕となるのか、それとも職場の怒りを爆発させて「道州制粉砕・民営化絶対反対、自治労本部打倒」の路線で団結し、11・1労働者集会一万人結集の突破口を開くのか。自治労熊本大会決戦は、全国の闘う組合員の決起で本部を圧倒しつくす大きな勝利をかちとりました。
「政権与党となる」ことをもって自治労の大転向方針案を通し、自治労総体を民営化・道州制推進の民主党政権に売り渡そうとした自治労本部の思惑は木っ端みじんに粉砕され、代議員の弾劾にグウの音も出ない状況を本部に強制しました。道州制・民営化攻撃と苦闘する現場組合員の怒りの決起が、大会の場で一挙に全国に広がったのです。
11・1労働者一万人結集の力、闘う労働組合の力のみが情勢を切り開きます。反労働者的本性をむき出しにして襲いかかってくる民主党政権と体制内指導部をぶっ飛ばし、職場から労働組合をよみがえらせよう。いざ11・1へ!

 「本部は労働者の気持ちがあるのか」「政府や使用者とパートナーの組合にするのか」苦闘する現場の怒りが噴出した!

 前段の青年部総会、女性部総会、書記総会、現評総会などに続いて、本大会冒頭の岡部委員長あいさつからむき出しの激突となりました。
岡部委員長は「日本社会の根本的な再建」を掲げて、「官僚制を基盤とする明治維新からの強固な中央集権体制からの脱却」が必要であり、「中央省庁が全国一律の基準で地域・自治体を拘束するシステムではもはや無理」と言ってのけました。「究極の構造改革」を叫ぶ御手洗経団連会長や橋下大阪府知事らとまったく同じ言葉で、道州制の死活性と全面推進の意志を叫んだのです。
さらに「政・労・使は社会のパートナー」であり、自治労は「公共サービスを担う労働組合」と言い切りました。「自治労の存在意義とは何か」とまで挑戦的に問題を出し、本来労働組合として闘うべき国家・資本・当局に対する全面協力と賃金闘争放棄を表明し、自治労総体を身も心も国のために尽くす「産業報国会」の道に引きずり込む大会であることを宣言したのです。

 「組合員利益の維持・向上を追求する労働運動からの転換」を求める大会議案

 「労働組合であることをやめるのか!」「『転換のとき。』(大会スローガン)とは何から何への転換だ!」激しい怒りが代議員・傍聴者の発言とヤジとなって、本部に叩きつけられました。すでに8・24現評総会で「本部の公立病院改革ガイドラインでは闘えない。民営化は労組つぶし。53の病院のうち自治労の旗が残ったのは3つだけ。指定管理者制度は見直しではなく廃止とすべきだ」という現場の必死の発言が行われました。

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8・24現業評議会総会での発言から

 この間の自治労本部の動きや、今年の定期大会の議案書は怒りなしには読めないものです。
5月、自治労労働局は、「地方公務員の標準的給与のあり方」と称し、なんとみずから2割賃金カットした給料表を提示するということが起きました。その後、民主党が出したマニフェストにも「公務員賃金2割カット」が出されました。自治労本部と民主党は組合員を裏切っているとしか思えません!また今回の議案書には「任用替えやむなし」とか、「職務給を導入していく」とか、人事評価制度に反対するどころか「4原則2要件で確立していく」とあります。本部の方針は組合の団結どころか、現場をバラバラに分断させるものばかりです。これでは何十年も積み重ねてきた現業の歴史もこの数年で本当につぶされてしまうのではないでしょうか?
 はっきり言って、資本主義そのものが終わろうとしている。その中で、唯一の金儲けの道が公共サービス部門だと狙われているのです。それが、大阪府・橋下知事と財界が一体となって、「地方分権」の名の下に進めている道州制です。本大会の議案書では「道州制の議論に参加する」というとんでもない方針が決定されようとしている。道州制とは、360万公務員の首切りと民営化と自治労つぶしの大攻撃であって、自治労本部が政府・財界と一緒に推進するなどありえないことです。「市民のためならどんな犠牲もいとわない」という今の本部の「活性化」方針では勝てないところに来ている。公務員であろうと、私たちは労働者なんです。だから、ただ一点、労働組合の団結で闘う以外に未来は切り開けないと思います。
 私たちが今、やらなければならないことは、民主党の選挙の応援や、「よりよい任用替え」の条件交渉をするのではなく、道州制・民営化に絶対反対して闘うことです。現業統一闘争に向かってストライキで闘うことです。現業評議会が自治労の先頭で闘ってきた歴史を引き継いで、今こそ団結して闘いましょう!

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 大会では、私たち労組交流センターのアピールに呼応する形で、道州制・民営化推進の本部方針案に対する現場からの批判が次々と発せらました。「方針案は誰に向かって書いているのか」。「一人の首切りも許さないというスロー ガンをうち出すべきだ」。「雇用破壊の丸ごと民営化絶対反対、スト権寄こせ!」。「人勧体制ですら強制できなかった大幅賃下げを、労働者自身の選択として 受け入れる『標準的給与のあり方』は絶対に認められない」、「組合がやることか」。「現場の厳しい状況をもたらしたのは、ほかでもない政府であり使用者・ 資本だ。その政府や使用者とパートナーとなるということか」、「闘えば団結は深まり前進し闘わなければばらばらになる」。

「道州制は単なる都道府県合併ではない。国鉄・社保職場で行われた首切りと労組破壊の全体化だ」

  「道州制反対」の発言が、全国の多くの代議員から行われました。「道州制は単なる都道府県の合併ではなく、国の仕組みを根本から変えてしまう。都道府県職 労のみならず、多くの自治体労働者・公務労働者の解雇・選別採用がもくろまれている。自治労の解体が目的であることは明白。自治労として絶対反対を明らか にして闘うべきだ!」。圧倒的拍手がされ、道州制について一言も答弁できないところまで本部を追いつめました。今こそ、本部打倒に総決起するときです。

 国鉄1047名解雇撤回闘争が未来を決する。
動労千葉を先頭に11・1国際的団結の1万人結集へ

 道州制=丸ごと民営化絶対反対・自治労本部打倒の闘いは、自治労熊本大会決戦をもって、いよいよ全国の闘いとなりました。今や道州制粉砕・
自治労本部打倒は、民営化攻撃と必死に闘う現場労働者の声です。資本主義救済の立場から、「組合員利益の維持・向上を追求するこれまで労働運動からの転換」を求め、「財政再建」と「公共サービスの再生」を掲げて現場の一切の闘いを押しつぶし、対北朝鮮排外主義扇動の先頭に立って戦争協力の立場を鮮明にさせるまでにいたった自治労本部を、現場の怒りで打倒するときです。
資本主義はもう終わりです。大恐慌はまだ始まったばかりであり、各国政府は保護主義と大幅赤字予算をもって資本救済を図りつつも、膨大な過剰資本・過剰生産力は解消されず、株価「底割れ」と財政崩壊は必至です。7月の雇用統計ですら完全失業率は史上最悪の5.7%に達し、大量解雇と大幅賃下げ、労働強化の攻撃がいっそう激しく全労働者に襲いかかってきています。大失業の時代の始まりであり、最後に行き着く先は戦争です。

現業切り捨て・民営化、人員削減、人事評価・査定給導入、大幅賃下げに対する職場の怒りを11・1へ!

 民主党政権だろうとこの危機を乗り越えることはできません。社会の生産のすべてを担う私たち労働者と労働組合だけが未来を切り開くことができるのです。資本の支配はガタガタであり、一切は労働組合の問題です。今こそ、闘う労働組合を職場生産点によみがえらせるときです。
国鉄分割民営化以来20数年間にわたって闘い続けられてきた国鉄1047名解雇撤回闘争こそ、大失業と戦争の時代にあって、6000万労働者を結集し闘いぬける最大の闘いです。動労千葉を先頭に全国の闘う労働者、米・韓をはじめ世界の闘う労働組合の参加する11・1労働者集会1万人結集の力こそが、虐(しいた)げられ抑え込まれてきた労働者の反転攻勢をかちとる新たな出発点となります。腐りきった体制内指導部をぶっ飛ばして、職場から闘いを巻き起こし、11・1一万結集にむけ奮闘しよう!

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 全世界の労働者の未来をかけて、国鉄1047名解雇撤回!生きさせろ! 派遣法撤廃!改憲・戦争と民営化・労組破壊に立ち向かう労働者の団結を!

11・1全国労働者総決起集会

 11月1日(日)正午東京・日比谷野音
よびかけ:全日本建設運輸連帯労働組合・関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合・港合同、国鉄千葉動力車労働組合
(写真「2割賃下げ」提案まで出した本部弾劾の訴えに拍手が巻き起こった(8月26日=大会2日目昼休み・会場前))

自治体

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