共謀罪の強行採決を弾劾し、都議選への決起を訴える

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0328号02/02)(2017/07/01)

共謀罪の強行採決を弾劾し、都議選への決起を訴える

北島邦彦さん(東京西部ユニオン副委員長)

 「共謀罪の核心は、労働者が団結すること、ストライキで立ち上がることを禁圧することにある。しかし労働者の団結は打ち崩されていない。労働者の団結こそ共謀罪を打ち砕く力です」
 共謀罪の強行採決、本当に許しがたい。7月の都議会議員選挙、共謀罪をぶっとばす選挙戦として闘おうではありませんか。
 今回の強行採決で明らかになったことは、安倍政権が徹底的に追い詰められているということです。ひとつは、加計学園疑獄に見られるような安倍政権の底なしの腐敗が日々暴かれていること。そしてもうひとつは、やはり戦争の問題です。安倍政権が本気で戦争に突入しようとしているからこそ、共謀罪を何がなんでも成立させる必要があったということです。
 共謀罪の核心は、労働者が団結すること、そして戦争反対を掲げてストライキで立ち上がることを禁圧することにあります。しかし共謀罪が国会で強行されても、「戦争動員には絶対に屈しない」という労働者の団結は何ら打ち崩されていない。この労働者の団結こそ、共謀罪を根幹から打ち砕く最強の力です。いよいよ闘いはこれからです。
 さらに今回の都議選と共謀罪の強行情勢の中ではっきりさせるべきことは、「殺人罪」によるデッチあげ起訴を絶対に許さず、不当逮捕されている2人の同志を必ず奪還するということです。そして労働運動、学生運動の弾圧の元凶であり、デッチあげで共謀罪弾圧を狙う公安警察、警視庁公安部を解体しよう。
 今、東京都の小池都知事は、豊洲への市場の移転を強行し、築地には新たな商業施設をつくることを打ち出そうとしています。東京都の中央卸売市場というあり方を全面的に変えて、卸売市場を全部民営化する。そして民間の大企業が牛耳る流通センターに変えていくということです。膨大な市場の労働者が民営化によって首を切られ、仲卸業者と呼ばれる中小の卸売業者はどんどん廃業に追い込まれ、食の安全が破壊される。そして一握りの大企業に大もうけをさせ、都議会自民党に代わって新たな「小池利権」をつくるということです。
 それは市場だけの問題ではない。保育や都営交通を民営化し、これまで行政として責任を負ってきた仕事を全部大企業の利益のために差し出すことを狙っている。そしてそれを通じて労働組合を破壊し、労働者の戦争反対の声をたたきつぶすということです。安倍とまったく同じです。民営化は労働者にとって絶対悪であり、百害あって一利なしだ! これこそ都議選のなかで問われなければならないことです。
 共謀罪の強行に対する心の底からの怒りを、安倍・小池を倒す都議選決戦のエネルギーとして爆発させようではありませんか!