動労総連合・強制出向無効確認訴訟 外注化・出向容認不当判決
動労総連合・強制出向無効確認訴訟 外注化・出向容認不当判決弾劾!
10月10日、動労総連合・強制出向無効確認訴訟の判決裁判が行われた。東京地裁民事第11部の佐々木宗啓裁判長は、外注化も出向もすべて容認する反動判決を出した。われわれはこの判決を腹の底からの怒りで徹底的に弾劾する!
判決は徹頭徹尾、政治的意図に貫かれたものだ。内容はウソとペテンと矛盾だらけだ。
外注化も偽装請負も強制出向も合法化することで、労働者を最底辺に突き落としていく攻撃としてかけられている。
「働き方改革」と一体の攻撃
労働協約も本人の同意もなくても「就業規則及び出向規定に基づき、出向を命ずることができる」としたことは、安倍政権が狙う「就業規則万能」化の攻撃そのものだ。
もう一つの特徴は、偽装請負についてだ。「違法な状態にすることを目的」にしているか「違法性の程度が社会通念上見過ごせないほど重大」な場合のみ外注化・出向命令が無効になるとした。「多少違法でも外注化していい」とお墨付きを与えようとしている。一つひとつの事例について「偽装請負というほどではない」とごまかしている。
安倍政権の「働き方改革」一括8法案―労働法制の最後的解体と一体の攻撃だ。「個人請負」を全面的に拡大し、労働者を労基法も最低賃金も適用されない状態に突き落とそうという攻撃まで画策されている。
すべての労働者を非正規職、最低賃金レベルに突き落とすには、外注化によって行う以外ない。必然的に偽装請負が行われる。だからこそ「偽装請負でも外注化は合法」とすることが絶対に必要だったのだ。
ウソとペテンで会社主張を擁護
判決を出した佐々木裁判長は、東京地裁の1047名闘争裁判で「不当労働行為」認定を出した白石裁判長を左遷した枠に送り込まれてきた人間だ。
3回の証人尋問でわれわれは会社を圧倒し、会社主張が矛盾だらけであることを完全に明らかにした。あまりの矛盾に裁判中は裁判長でさえ会社を擁護できなかった。だが、判決文では一転して会社主張を全面擁護しているのだ。
出向期間について「出向命令の期間や本件業務委託の方法についての説明に虚偽はなかった」とウソばかりが並んでいる。 スト破りについては、組合の争議権の問題をあえて避け、「動労総連合だけを狙い撃ちしたものではない」とごまかした。外注化の目的も会社の主張を丸写し、最後に「と認められる」と、何の理屈もなく全面擁護だ。
外注化粉砕まで全力で闘おう
ここまでしなければならなかったところに、敵がいかに追い詰められていたかが表れている。われわれの闘いが外注化攻撃、安倍の「働き方改革」にとって決定的なネックになってきたのだ。ここを突破しなければ一歩も前に進めないところにJR・安倍政権を追いやった。
クビをかけてでも外注化に反対してきた闘いは、間違いなく敵をグラグラに揺さぶっている。だからこそ、分社化・転籍強制にエスカレートしようとする「第3の分割・民営化」攻撃に対し、全力で反撃にたちあがるときだ。反動安倍政権打倒、改憲・戦争と労働法制の最後的解体攻撃粉砕にむけた闘いを決定的に強化して闘おう。不当判決徹底弾劾! われわれは即座に控訴し、裁判闘争を最後まで闘い抜く決意だ。外注化粉砕まで闘いぬこう。
(日刊動労千葉から抜粋)