『国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして』を読んで こんなにすばらしい労働組合は他にはない

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0335号09/01)(2018/02/01)

『国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして』を読んで
こんなにすばらしい労働組合は他にはない!

吉谷 宏子(奈良市従業員労働組合)

 読んでいて、今の自分と重なるところがいくつもあって、何度も感動で泣きそうになりながら、一気に読みました。グングン自分の中に入ってきました。
 私はこれまで「動労千葉はすごい」と思ってきたけど、まだまだ部分的なとらえ方だったと思いました。今回、改めて一から学ばさせてもらいました。
 動労千葉は、国鉄分割・民営化以来30年、いや50年間、ず~っと目の前の攻撃と格闘し、1回1回決断し、真正面から闘い続けてきたんだということが本当に伝わりました。
 分離独立の過程も、事故を労働組合の闘いにした挑戦も、解雇を覚悟してストライキに突入する時も、外注化という攻撃の本質をつかむことも、いつも、深く全面的に本質をとらえて、組合での議論を大事にして、とにかく徹底的に闘ってきたことも伝わりました。
 だから民主労総や世界中の労働組合が熱く動労千葉に団結を求めるんだなぁと思いました。
 こんなに素晴らしい労働組合は他にない! 世界に誇る労働組合だと、今更ながら胸に刻み込まれました。体系的に書かれた本書は、新自由主義との対決の指針として、今後、世界史的な1冊になると思います!
 私は今、奈良市従で、下水道の民営化や非正規解雇に絶対反対していることで、体制内組合からの統制処分(除名と解雇)攻撃にさらされています。苦しいこともいろいろあるけれど、「動労千葉と団結して、仲間を信頼して、最後まで絶対に屈しないぞ!」という元気をもらいました。
 改めて、日本の階級闘争の中で、国鉄闘争は基軸であること、そこで屹立(きつりつ)しながらも動労千葉がすべてを引き受けて闘い続けてきたことが核になって、今の情勢をひきずりだしてるんだということを確信しました。
 2017年は、ついに小池を打倒し、連合崩壊情勢をつくりだしました。特に衆議院選挙と11月労働者集会は決定的でした。本当にすごい情勢です。
 国鉄分割・民営化から30年、その全過程、動労千葉を軸とした階級的労働運動が新自由主義と対決し続け、ついに戦争が始まる前に連合崩壊情勢をひきずりだしたのです! 「希望の党」の無残な崩壊は、日本労働者階級の改憲と戦争への根底的な怒りの現れです。この団結の拡大で絶対に戦争を止めましょう。
 みなさん! 動労千葉に続く労働組合の拠点を全国につくっていきましょう! そのためにも、「地域での議論をつくる力」が核心だと思います。労働運動に責任をとる立場の仲間が集まり、本気で議論すれば、攻撃の本質を見抜き、困難を乗り越えていく団結が生まれるからです。さらに、全国的な産別の議論も重要です。地域と産別の団結は、現場の労働組合の団結に直結します。
 いよいよ私達の階級的労働運動が求められる時代です。自信と確信をもって、共に全力で闘っていきましょう!