関西のたたかいの中から 先制的に闘いを 闘いはシンプルに絶対反対

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0337号09/01)(2018/04/01)

関西のたたかいの中から!
先制的に闘いを作りだしていこう! 闘いはシンプルに絶対反対だ!

深町 加代子(関西労組交流センター・自治体労働者)

民営化・非正規化は戦争に向けた労働運動つぶし

 民営化の目的は組合つぶしであることを、この間はっきりさせてきた。本当にそれ以外は全くない。そして民営化は安全破壊だ。JRを見ればよくわかる。安全が大事か、もうけが優先かがはっきりする。JR大阪駅では乗客が乗っている最中でもドアが閉まる。ドアに挟まるのは乗客のせいとされる。「無理な乗車はするな」とアナウンスが入るが、そもそも、乗客が降車している最中にベルが鳴り「ドアが閉まります」とアナウンスが入る。服やカバンが挟まるのは日常茶飯事。乗客が「さすがJR」と口々に言う。次々に出発しないと、過密ダイヤですぐに後ろが詰まってしまうからだ。
 同じことは保育所で起こっている。非正規を職場に大量に入れて、人さえいればいいと保育をやってきた。弾力化といって10%、20%も多く子どもを詰め込んできた。しかし、今の社会を反映した保護者、子どもの対応は、簡単ではない。話し合いや丁寧な関わりが必要だ。粘り強い保育での取り組みが必要だ。そんな中で正規の仕事はさらに増えていく。定年前退職が増え、メンタル休職が増える。ますます人員不足が生まれる。
 それを新しい非正規制度を作って回避しようとしているのが大阪市の「保育支援員」だ。この制度は保育士の仕事を分解して、簡単業務を「支援員」が担うという制度だ。正規が大変だから仕事を分けるといっている。本当に保育、子育てをなめている。本当に現場のことを知らないんやなと呆れる。
 その制度で、待機児解消はありえない。起こるのは、分断と非正規化、そして事故、苦情。これらを国は全て戦争でチャラにしてしまうつもりなのだ。

具体的に始まった解雇との闘い

 京都府職労の仲間が解雇された。新採で試用期間の6か月目の突然の解雇だ。彼は大学で反戦バリストを闘った。当局はそのことを問題にはしていないが、実際それ以外の理由はない。
 評価を解雇の根拠にするにはあまりにも無理がある。なぜなら、彼の職場は重労働で、彼も家に帰れず、ホテルに泊まっての激務をこなしていたという現実があるからだ。
 つまりこれは戦争に反対する労働者は許さないという、明らかな国家意思だ。即座に我々は解雇を許さない会を立ち上げ、裁判所に提訴し、反撃を開始した。
 京都府職労舞鶴支部が支部大会で、府職労本部が闘いを放棄する中、断固この闘いを共に闘うと宣言した。支部大会の来賓に当該が登場し、堂々と発言した。3月6日に行われた第1回目の裁判当日は、組合の仲間や職場の労働者が駆けつけた。彼らは裁判後の集会の中で、口々に「解雇はおかしい。これからも一緒に闘っていく」と決意を語った。支部長の長岡達也さんは「この裁判はただの公務員解雇問題ではなく、今の社会のあり方そのものを問う闘いになっていく」と発言した。公務員を当たり前に解雇する。これは、かつて橋下大阪市長と上山信一が、経済界と一体で出してきた「道州制」攻撃だ。橋下は労働者の怒りで打倒されたが、その攻撃は今、評価という形で始まった。
 しかし、あまりにもデタラメな解雇理由は知れば知るほど現場に怒りが拡大していく。原発再稼働のための、ありもしない避難計画を作らせ、ヨウ素を配布させられる攻撃と一体だ。もういい加減にしろと現場の怒りの反撃と結集がさらに拡大する。

日教組奈良市の解雇との闘い

 同じように、日教組奈良市の解雇との闘いが始まった。何年も現場で一緒に働いてきた講師が、一方的に解雇通告されたのだ。市教委は「少人数学級をしてきたが、成績が上がらないので」と、議会で解雇の理由を述べている。この加配は今の時代の中で、生活、学力、イジメなどに現れる子どものしんどさをフォローするための加配として、配置を勝ち取ってきたものだ。この市教委の言い訳と対応に、現場は怒り心頭だ。
 3月9日に行われた「講師解雇を許さない集会」には、非組の労働者も含め、現場の労働者が続々と駆けつけた。彼らは、集会とその後開かれた交流会で、市教委に対する怒りと闘いの決意を語った。この度、労働組合に加入したという労働者もいた。
 そしてこの闘いの中で決定的だったのは、奈良市従教育支部との合流だ。教育現場に教育労働者と学校業務員(用務員)の労働組合の結合を、解雇、民営化反対で作り出した。また、関西生コン奈良ブロックを始め、地域の労働組合も合流した。委員長は「地域全体の団結が本当に大切だと感じた」と発言。さらに、PTA(保護者)も決起を開始した。臨時役員会が開かれ、抗議文が提出された。地域丸ごとの決起で、絶対に勝利できる。闘いはこれからだ。市役所前抗議闘争から連日の座り込み闘争に入っていく。実力闘争の時代の到来だ。

絶対反対の凄さ

 あらゆる職場に旗を立てよう。闘いはシンプルに絶対反対しかない。当局、資本と労働者は非和解だ。当局と折り合いつけて生き延びてきた体制内執行部に対して、もう資本はそのあり方を許さない。仲間の首を差し出しても資本は許さない。公務員解雇と民営化は、資本、国にとっては絶対なのだ。それをやらなければ自分たちが打倒されてしまうという断崖絶壁なのだ。
 その攻防は矛盾が噴き出し、労働組合の内部崩壊が始まる。JR東労組の事態はどこでも始まる。チャンス到来だ。
 実際、この二つ闘いでも明らかなように、現場の決起は激しい弾圧の中でこそ強固に始まる。資本は闘う拠点を弾圧して見せしめにしようと考えるが、実はこれは逆なのだ。弾圧の本質をつかんだ労働者は、階級的に目覚め、非和解の闘いに立ち上がる。労働者をなめんじゃない! 戦争か革命かの闘いはあらゆる現場から始まるのだ。