ひめじょおん―女性部から 横浜市嘱託職員は「会計年度任用職員制度」攻撃と闘う

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0348号11/01)(2019/03/18)

ひめじょおん―女性部から
横浜市嘱託職員は「会計年度任用職員制度」攻撃と闘う!

(写真 神奈川の大行進結成集会案内)

岩崎ゆかり(神奈川労組交流センター女性部)

 地方公務員法と地方自治体法の改悪によって、来年4月1日から施行される「会計年度任用職員」制度は、安倍政権の「働き方改革」そのものであり、労働者全体にとって本当に大きな攻撃です。
 公務員労働者を、「安上がり」で「会計年度=1年ぽっきりの雇用」の「会計年度任用職員」に置き換えていく、そのために、毎年試験を行い、1か月の試用期間を設け、さらに人事考課で選別するというとんでもない制度です。広島市では、「正規職員が辞めたあとに会計年度任用職員を配置する」という提案との闘いが始まっています。
 横浜市で働く私たち嘱託職員は、「65歳の定年までずっと働ける」と信じて働いてきました。賃金アップも手当もなく、低賃金で不安定雇用であっても、10年以上まじめに働いてきました。生きるためです。ですからこの突然降って湧いた話に、「これまで通り働けなくなるのか」「勝手に決めて、私たちをモノ扱いするな」という不安や怒りの声が上がりました。
 横浜市では今、自治労も自治労連も「すでに嘱託として働いている職員は、『公募によらず、選考による任用を可能とする』という当局の回答を引き出した」「これまでの処遇の水準を下げさせない」ために交渉をしていくと言っています。はなから制度を認め、制度の施行をスムーズにしていくために、嘱託職員の怒りを抑える役割を買って出て、今また、労働者を裏切って切り捨てようとしているのです。絶対に許せません。
 「自治体戦略2040構想」は、かつて橋下がぶち上げ、私たちの闘いで破産した「道州制」攻撃の名前を変えた攻撃です。自治体を大企業の儲けの餌食にし、民営化・総非正規職化で自治体と地域を壊していく。その核心は労働組合つぶしです。そして、公務員労働者を戦争に協力させていく、その突破口が会計年度任用職員制度です。民営化阻止・非正規職撤廃の路線で勝負しよう。

 嘱託職員からは「今いる私たちは試験を受けなくても来年からも働ける、安心した」という声も出ています。しかし一方で、「一人は万人のために、万人は一人のために、労働組合は絶対に必要だ」という声も上がっています。
 職場の流動化は闘いのチャンスです。私たちが絶対反対の旗を掲げ、ともに闘う仲間を組織し、自治体職場での団結をつくり、大行進運動を担っていきましょう。